<ワンダーパスの峠からの眺望>
アシニボイン紀行;第5日目(2);ワンダーパス(1)
<アシニボインロッジ3日目>
(アルパインツアー)
2015年9月21日(月)~29日(火)
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第5日目;2015年9月25日(金) (つづき) 雨後曇
<ルート地図>
■アシニボイン全体図
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■ワンダーパストレイル
■ワンダーパストレイルプロフィールマップ
<ナイセットハットへ>
■残念ながら雨模様だ
カナダに来てから好天気が続いていたが,遂に今日は雨になる.どんよりとした空を見上げると,何とも惨めな気分になる.
”こんな日は,ロッジに終日引きこもって昼寝でもしていたいな…”
ど心のどこかで思っているが,やっぱり雨の中ハイキングをするとのこと.
9時45分,ロッジ本部前に集合する.皆,雨合羽を着て,用意周到である.
9時53分,ロッジ本部前から歩き出す.今日はワンダーパスというルートを歩くとのこと.現地ガイドはクロードさんである.
<アシニボインロッジ本部前から歩き出す>
■ナイセットハットの標識
歩き出してすぐに,「NAISET HUTS WONDERPASS」という標識を通過する.ここはY字型の三差路である.右手の道の向こうにはアシニボインロッジ群の1棟が見えている.
私達は標識にしたがって,ワンダーパス方向に向かう道に入る.
<ナイセットハット方面の標識>
■案内板
9時56分,歩き出して3分後,○の中にHという字が書いてある標識の前を通過数.「○にH」はヘリポートの事だろうか?
その隣の面には主要ヶ所への距離が記載されている.この標識によるとワンダーパスの峠までは4.5キロメートルの歩程である.
<道標>
■クリークを渡る
10時丁度に小さなクリークに掛かる木橋を渡る.綺麗な水が流れているクリークはレイクマゴグまで流下している.
雨は小止みになっているが,まだスッキリとは上がらない.
<木橋を渡る>
■ナイセットハット
10時05分,ナイセットハットに到着する.ここには数棟の建物があるらしい.
ハットのベランダには子ども連れの家族が居る.現地ガイドのクロードさんが,一言二言挨拶を交わしている.
地図を見ると,アシニボインロッジからナイセットハットまでの距離は0.5キロメートルである.
蛇足だが…
ロッジは,食事付きでベッドも普通サイズ.ハットは自炊で持参した寝袋で寝るのが原則である.
<ナイセットハット>
<コグレイクを目指して>
■木道とメドウ
ナイセットハットを通過して程なく,湿地帯に架かる木道に差し掛かる.ここから暫くの間,木道道とメドウが繰り返し現れる.
私はニュージーランドのミルフォードサウンドの風景を連想しながら,列の後ろについで写真を撮りながら歩く.
歩行速度は極々ユックリである.
<木道とメドウが連続する>
■ナイセットピークを望む
10時18分,メドウの中で10時25分まで衣服調整のために小休止.この辺りから先は木道が終わって,普通の登山道になる.
進行方向右手には,山麓が断崖になっている峻険な山が見えている.地図でこの山を確かめる.多分,ナイセットポイント(Naiset Point;標高約2,760メートル)だろうと思う.
<ナイセットピーク>
■コグレイク近くの川とザタワーズ
10時30分,進行方向右手に小さな湖が見え始める.この湖を地図で確かめる.湖のごく一部しか見えないので,湖全体がどんな形をしているか,眼では確かめられないが,多分,コグレイク(Cog Lake;標高2,250メートル)の近傍だろうと勝手に決めつける.多分,この上流の遠からぬところにコグレイクがあるのだろう.
湖の奥には,妙義山を連想させるゴツゴツとした岩山が見えている.磁石を取り出して三座同定をする時間も気力もないが,多分ザタワーズ(The Towers;標高「2,846メートル)ということにしておこう.
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<樹齢700年の老木と滝>
■いきなりの急登
コグレイクを過ぎて,10時35分,いきなり急な上り坂が始まる.
”これは大変な坂道だな…”
と構えながら登るが,急登は5分ほどで終わる.その先はまたなだらかなハイキングコースになる.
<いきなりの急登>
■前方にコルが見える
急坂を登り切ると視界が開ける.相変わらず小雨が降り続いていて,路面が雨で光っている.前方には,多分今日の終着点と思われる峠が見えている.
ユックリとした歩行速度なので汗をかくこともなく寒い.辺りの風景はなかなかなものだが,天気が良くないと,気分は今ひとつである.
<前方にコルが見える>
■徒渉
10時56分,小さな川を徒渉する.
地図で徒渉した場所を確かめる.その結果,後,200~300メートル歩いたところにコグレイクへ向かうトレイルとの分岐があることが分かる.
<徒渉>
■振り返ると断崖の山
緩い傾斜の坂道を登って,10時59分,今歩いてきた道を振り返る.見事に紅葉したカラマツ林の向こうに,さきほどから見えている断崖の山が屹立している.
紅葉したカラマツ林は,とにかく美しい.
”もう二度とここを訪れることはないな…”
と思いながら,この風景を眼に焼き付ける.
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■樹齢700年の大木
11時03分,大きな杉の木の下で現地ガイドのクロードさんが立ち止まる.
傍らに生えている大木を指さしながら,
「…この木の樹齢,どの位か分かりますか…」
と私達に質問する.
「…さあ~…××年ぐらいかな」
と当てずっぽうの答えが何人かから返る.
「実は,この木の樹齢は,推定700年といわれれいるんです.この辺りは寒冷地帯なので,育ちが遅いんです…」
「なるほど…」
<樹齢700年の杉の大木> <何段にも流下する滝>
■多段の滝
11時08分,大地が水の浸食で大きく抉れた谷間の脇に到着する.谷底には多段の滝が流下している.なんとも殺伐とした眺めである.
深くえぐれた谷底を水が勢いよく流れているが,滝の音は殆ど聞こえてこない.
谷底へ転げ落ちたら百年目,安全な範囲で,恐る恐る谷間に近付いて写真を撮る.
滝の名称は,あるのかないのか良く分からない.
地図を見ると,この滝の水は,コグレイクに流れ込んでいる.
<多段の滝>
■滝壺を覗き込む
見えている範囲で一番下の滝の滝壺の写真を撮る.不思議なことに滝の音はかき消されているが,滝壺には綺麗な水が貯まっているのが見える.
中々立派な滝だが,地図には滝の符号は載っているが名前はない.立派な滝のように思えるが,名前がないのか,地図に名前を掲載するに値しないのか,その辺は良く分からない.
<滝壺が見える>
<森林地帯を抜けてワンダーパスへ>
■森林地帯を抜ける
11時10分,森林地帯に入る.相変わらずの天気だが,紅葉の森林地帯の中をノンビリと歩き続ける.
気温はどの程度だろうか.多分10℃台前半ではないかと思う.ユックリペースの歩行なので汗は全くかかないだけでなく,幾分寒い感じがする.
<森林地帯に入る>
■展望の良い所で休憩
11時17分,森林地帯を抜けて,展望の良い所に到着する.どうやら森林限界を越えたようである.辺り一面に細かい礫が散らばる広場である.
現地ガイドが,ここで景色を楽しみながら,休憩を取ろうという.
<展望の良い広場に到着>
■素晴らしい眺望
今来た道を振り返る.
なるほど素晴らしい眺望である.紅葉の林の向こうに見覚えのある断崖が見えている.10月13日に歩いたサンバーストレイクトレイルで見上げた標高差約400メートルの断崖である.
その手前に一寸だけ見えている湖は,間違いなくコグレイクである.
”これは絵になるな…”
と思いながら,この風景も眼に焼き付ける.
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■最後の登り坂
11時25分,休憩を終えて,また歩き出す.最後の登り坂である.相変わらず広々とした視界が開けている.
相変わらずの曇り空ながら,何時の間にか,雨は小止みになっている.よかった!
目の前にワンダーパスのコルが見えている.コルの両側には険しい山の尾根が続いている.
<最後の登り坂>
■ワンダーパスのコルに到着
11時35分,今日の目的地であるワンダーパスのコルに到着する.標高2,395メートル.
ここが今日の終着点である.ここで休憩を取った後,ほぼ往路を辿ってアシニボインロッジまで戻る予定である.
今朝歩き出したのが9時53分だったので,休憩時間込みの所要時間は1時間42分(1.70h)である.
したがって,
水平歩行速度 3.0km/1.70h=1.76km/h
登攀速度 220m/1.70m=129.4m/h
ということになる.
この実績は,確かに登山とは言い難い.私は口には出さないが.
”やっぱり,ハイキングだな…”
と内心で思っている.
歩くという点から見たら,正直なところ,私には少々物足りない.
<ワンダーパスのコルに到着する>
■ワンダーパスの標識
休憩時間中に,コルのそちこちと歩き回ってみる.
例の四角柱の標識や「熊に注意」の標識などが立ち並んでいる.
<案内標識と熊注意の標識> <アシニボイン州立公園の看板>
(つづく)
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(編集中)
「カナダアシニボインハイキング」の目次
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「カナダアシニボインハイキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/dae26e12affc9d89924fbd7f43fe2942
お断り;
これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
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アシニボイン紀行;第5日目(2);ワンダーパス(1)
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