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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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龍口寺輪番八ヶ寺と江ノ島古道腰越地区社寺周遊(1);御霊神社・江ノ島古道

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                              <諏訪神社上社からの展望>

龍口寺輪番八ヶ寺と江ノ島古道腰越地区社寺周遊(1);御霊神社・江ノ島古道
           (五十三次洛遊会定例会)
        2015年10月15日(目) 快晴

<ルート地図>


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<大船駅から片瀬山北公園へ>

■準備不足だが…
 このところ,やたらにやることが多くなってしまい,私は正にてんてこ舞っている.もっと正確に言えば,加齢とともに頭のスイッチを切り替える速度が極端に鈍くなってしまい,うまく切り替わらないので,仕掛かり中の作業が,滅多矢鱈に滞るだけの情けない状態続いているのである.困ったものだ.
 ずっと以前から,10月15日に,五十三次洛遊会の皆様と,龍口寺輪番八ヶ寺と腰越方面の社寺を隈無く周遊しようということになっていたが.案内役を仰せつかっている私が,開催日が近付いても,なかなか準備する気になれず,長いこと,開催案内を出さないまま放置していた.
 さすがに心配になった幹事の方から,早く案内状を出すように懇願され,数日前,やっとコース設定をして開催案内をメールした次第である.
 何時もならば,設定したコースに曖昧なところがあれば,必ず下見をしていたが,今回はその気にもなれずに,下見をしないまま,当日を迎えてしまった.

■湘南モノレールで移動するはずだったが…
 本日の集合場所と時間は,大船駅南口,9時30分である.
 私は昨日やっと作り終えた配付資料を持って,集合時間の30分前には大船駅に到着できるように,早めに自宅を出発する.
 自宅近くのモノレール駅の蕎麦にあるコンビニに立ち寄って,昼食用のオニギリ2個とペットボトル入りの飲料を購入てから,本日皆様にお配りする地図を人数分だけコピーする.
 準備万端,路線バスに乗って,予定通り集合時間の30分前に大船駅に到着する.そして駅構内にあるBecker'sで,コーヒーを飲みながら,設定したコースのおさらいをする.
 私が設定したコースは,大船駅から湘南モノレールに乗って湘南深沢駅まで移動してから歩きだして,片瀬山を経由して龍口寺輪番八ヶ寺をグルグル回って,腰越の小動神社を終点にするというコースである.
 集合時間の10分前に,集合場所に戻る.大船駅コンコースは私たち以外にも似たようなグループが何組から待ち合わせをしている.
 今日の参加者は私を含めて10名である.
 私は参加者の皆さんに地図を配りながら,顔ぶれを見る.どうやら,今日は比較的健脚な方々だけがお集まりのようである.
 ”前回の例会が,やたらに蒸し暑かったので,今回は敬遠された方がいるのかな…?”
と内心では一寸心配している.
 逆に,今回お集まりの方々は,元気そうなので,わざわざ湘南モノレールなどに乗らずに,いきなり大船駅から歩き出そうかと思う.
 「…どうです? 皆さん! 今日は健脚な方ばかりのようですから,湘南モノレールなどに乗らずに,大船駅から歩きませんか? 今日のメンバーならば,大船駅から歩き出しても,16時頃には充分腰越まで歩けると思います…」
ということで,折角配付した地図とは,いきなり違ったコースを歩き始めることになる.
 9時30分,大船駅から歩き出す.
 まずは大船観音を仰ぎ見ながら,長い歩道橋を渡る.
 9時38分,玉縄首塚の前を通過する. 
 
<大船観音>                           <玉縄首塚>

■鎌倉権五郎景正の兜松
 柏尾川右岸沿いの道を歩いて,9時50分,フラワーセンター大船を通過する.
 10時12分,武田薬品前のベンチで,衣服調整.今朝は寒かったが,抜けるような青空が広がって,随分と温かくなる.
 10時17分,TSUTAYA前から,東海道本線の地下を通る隧道を通過して,神戸鋼業の敷地内にある兜松を見学する.金網越しに案内板を見ると,ここは鎌倉権五郎景正が後三年の役から帰る途中で,ここに兜を埋めたところだという.
 
<武田薬品沿いのベンチで一休み>               <鎌倉言語量景正の兜松>

■鎌倉古道上の道
 ここから何処を経由して,片瀬山方面まで歩こうかと,少々迷うが,
 「折角,ここまで来たんだから御霊神社に寄りましょう…」
ということで,兜松近くから,鎌倉古道上の道に入る.
 
<鎌倉古道上の道>                           <裏参道から御霊神社へ>

■御霊神社
 裏参道の短い坂道を登ると尾根にでる.この尾根を左手に登ると旗立山.反対側に下るとアジサイの歯安を抜けて,10時33分,御霊神社本殿前に到着する.本殿前で参拝を兼ねて一休みする.
 休んでいる間に,私はこれから何処の道を通るかを,頭の中をグルグルさせながら考える.

<御霊神社>

■ご神木タブノキ
 10時42分,御霊神社から再び歩き出す.御霊神社参道入口にある天然記念物タブノキを見物する.
 その後,どこを通るか迷いながらも,御霊神社参道を真っ直ぐ南へ向かう.
 適当な所で,右折して藤沢方面に向かう,そして国道(県道かな?)312号線に突き当たる.ここで左折して,11時05分,国道(これも県道かな?)32号線を横切る.

<ご神木タブノキ>

■心地よい山道を楽しむ
 藤沢市川名の川名ゴルフ場脇の枝道に入る.ここからジグザグの急坂を登る.この辺りには大きなマンションが何棟か建ち並ぶ.
 道なりに進むと,途中で少し下り坂になるが,底を過ぎると荒れた簡易舗装の路になる.舗装の割れ目にベンベン草が繁茂する登り坂である.相変わらずの登り坂が続く.
 暫く進むと簡易舗装が途絶えて山道になる.山道の両側は深い谷になっている.進行方向右手の谷の向こうは新林公園,反対側の谷には東レの研究所がある.
 結構長い尾根道である.途中,一寸した登り坂もあって,野趣豊かである.
 「…ここ良いところね…」
と何人かが言っているのが聞こえる.
 皆さんに気に入って貰えれば,案内人としては実に嬉しい.
  
<緑一杯の山道>                               <一寸した登り坂>

■片瀬山北公園
 11時35分,急な下り階段を下りて,片瀬山2丁目の住宅地の端に到着する.ここから適当に西の方向に歩いて,11時39分に片瀬山北公園に到着する.私は内心で,予定通りに到着したので”シメシメ予定通りだ”と一人密かに悦に入っている.
 昼時なのに公園には誰も居ない.私達はここで少し早めの昼食を摂ることにする.私の昼食は,今朝方,モノレール駅の近くで購入したニギリメシ2個,アンパンは夕方のオヤツである.
 片瀬山北公園の奥から,新林公園の周回コースに入ることができる.
 私達が食事をしている間に,2人の老人男性が,杖をつきながら超ユックリの速度で周回道路に消えていく.
 私は食事をしながら,これから江ノ島古道に出るのに,この周回コースを通ろうか,それとも素直に片瀬山中学校から新屋敷橋に出ようかと頻りに迷う.
 
<片瀬山北公園で昼食>                          <私の昼食>

<江ノ島古道>

■馬喰橋
 昼食を終えて,12時15分,片瀬山北公園を出発する.
 どこをどう歩くか迷ったが,輪番寺を廻る時間がなくなっても困るので,もっとも楽なコースを辿ることにする.
 住宅地内の道は分かりにくいが,大筋を間違えないようにして,住宅地内の坂道を下って,12時29分,新屋敷橋に突き当たる.ここで江ノ島古道(片瀬古道)と交差する.右折して北へ少し歩いて,12時31分に馬喰橋(うまくらばし)に到着する.
 ここは源頼朝が,川に馬の鞍を渡して橋代わりにして渡ったという伝説があるところである.
   
<馬喰橋>                                    <馬喰橋の川>

■岩屋不動尊
 再び新屋敷橋の袂を通過して江ノ島道を南へ進む.
 12時37分,岩屋不動尊の案内柱が立っている三叉路に到着する.自動販売機が何台か並んでいる.100円で飲める飲料がかなり多数ある,安い.ここで喉を潤しながら立ち休憩を取ってから,左折して岩屋不動尊に向かう.
 やや登り坂の脇道を歩いて,12時45分,岩屋不動尊に到着する.
 まずは岩屋不動尊を参拝する.真っ暗だが電気が点る仕掛けになっている.
 「…こういう仕掛けの所が,中山道のどこかにありましたね…」
と誰かが言う.
 ”言われてみれば,どこかに同じような仕掛けの所があったな…”
と思うが,どこで見たのか思い出せない.
 
<岩屋不動尊>

■境内で一休み
 岩屋不動尊の境内は崖に囲まれている.それほど広い境内ではなく,何となく薄暗い.境内の廻りには沢山の燈籠が並んでいる.多分どなたかが奉納されたんだろうと勝手に想像する.
 入口に岩屋不動尊の由来が記述された案内板が立っている.この内容をここで紹介するのは冗長になるので省略する.
 境内で,暫くの間,立ち休憩を取る.

<岩屋不動の境内で立ち休憩>

■江ノ島道標
 13時04分,片瀬小学校の前を通過する.丁度下校時なのか,子供達が三々五々学校から出てくる.私達の前後にも子供達のいくつもの群れが歩いている.子供達の仕草が如何にも可愛い.見ている私の顔が綻んでくるのが分かる.
 13時08分,片瀬小学校の敷地の隅に立っている江ノ島道標の前を通過する.詳細な案内板の前に大きな道標が立っている.道標は半ば風化しているが,変体仮名なのだろうか,私には読めない字が彫ってある.真ん中辺りに「し」という寺があるのは分かるが,それ以外は全く読めないのが情けない.
 
<江ノ島道標>

■泉蔵寺山門と大師像
 続いて,13時09分,道を挟んで隣にある泉蔵寺に到着する.残念ながらこの寺の由来などは,私の手許の資料では不明である.
 山門の柱に高野山片瀬山真言宗大聖院泉蔵寺と大書した看板が掛かっているので,ここが真言宗の寺だということは良く分かる.
 
<泉蔵寺>                                                                           <大師像>

■泉蔵寺本堂
 泉蔵寺本堂をもう出る.屋根に付いている家紋が気になるが,由来などは手許の資料では分からない.
 ”帰宅してから泉蔵寺のことを調べてみよう…”
と今は思っているが,家に帰ってから調べることなど,まずしないだろうな…と,先が見えている. 

<泉蔵寺本堂>

■諏訪神社上社の階段と皇大神宮
 13時18分,諏訪神社上社に到着する.当初の予定では諏訪神社下社を先にもう出るつもりだったが成り行きで下社が先になる.
 目の前に長い急階段が見えている.
 「うえ~…,これ登るんですか?」
と,どなたかが言う.私は,
 「折角だから,階段を登りましょう…上まで行くと見晴らしが良いですよ…」
と一同を促す.
 さすがに街道歩きをしている方々である.全員が結構な速度で階段を登り切る.階段の上からは,江ノ島方面の眺望が開けている(冒頭の写真).
 階段を登って右手奥に皇大神宮が祀られている.
 
<諏訪神社上社の長い階段>

■諏訪神社上社
 諏訪神社上社の社殿は大きくて立派である.社殿の周りに柵が巡らされているので参拝はできない.
 社殿の奥には森林が広がっているようである.
 柵の中には入れないのは残念だが,致し方がない.
 急な階段を慎重に降りる.

<諏訪神社上社>

■諏訪神社下社
 諏訪神社上社から,住宅地内をクネクネと下る道に入る.
 私がここを訪れるのは,2年ぶりぐらいのことである.その間に,道順などがうろ覚えになっている.
 私は,
 ”多分こっちだろう…”
を何回もしながらも,相変わらず列の先頭に立って,何とか迷わずに,13時27分,諏訪神社下社に到着する.
 ここで参拝を兼ねて,少し長目に休憩を取る.
 境内には七五三を祝う幟旗が沢山立っている.

<諏訪神社下社>

■密蔵寺本堂
 13時35分,諏訪神社下社から歩き出す.
 再び,諏訪神社上社の階段があった道まで戻るが,往路と同じ道を通るのも芸がないので,少し変わった道を通って,元の道に戻る.
 13時41分,私達は密蔵寺に到着する.
 密蔵寺の由来などは手許の資料では不明である.

<密蔵寺本堂>

■夥しい数の地蔵像と愛染かつら
 密蔵寺の境内には夥しい数の地蔵像が並んでいる.まさに壮観.
 境内を見廻すと,「愛染かつら」という木が生えている.この寺で参拝を兼ねてしばらく休憩を取る.
 
<地蔵像群>                              <愛染かつら>

■江ノ島道標と西行歌碑
 13時48分,密蔵寺前にある江ノ島道標のある三叉路でどっちの道を行こうか迷うが,右手の道を辿る.
 この江ノ島道標は藤沢市指定重要文化財である.
 狭い路地を道なりに進んで,13時55分,西行歌碑に到着する.
 この歌碑には,
  ”夏枯れて
     冬ほき草を
        刈に行く”
という句が刻字されているとのこと.
 
<江ノ島道標>                               <西行歌碑>

■重要文化財庚申塔
 13時57分,道路の上に大きな軒が覆い被さっている八百屋の前を通過する.
 ここを通る度に,なんで道路の上まで屋根が付いているのか不思議でたまらない.お店の人に聞いてみればいいのだが,何となく聞きそびれている.今回も不思議に思いながらも通過してしまう.
 13時59分,藤沢市重要文化財指定の庚申塔に到着する.大きな板碑の庚申塔である.私には文化財のことは良く分からないが,私の眼にも珍しく感じる庚申塔である.
 
<道の上まで屋根のある八百屋>                    <藤沢市重要文化財の庚申塔>

■いよいよ江ノ島が間近だ
 庚申塔のすぐ先に常立寺の境内が見えている.いよいよ龍口寺輪番八ヶ寺が点在する片瀬・腰越地区が間近である.
 常立寺の裏山付近を通る湘南モノレールの音が聞こえてくる.
 「そろそろ輪番寺が始まりますよ…龍口寺の参拝は後回しにして,輪番寺と腰越地区の社寺をできるだけ多く廻りましょう…」
と一同を促す.どうも道順がアヤフヤだが…何とかなるだろう.
                                   (つづく)
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(編集中)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
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「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)


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