<驥山館>
善光寺西街道;第3回;第2日目(3);篠ノ井から書道が盛んな芝沢へ
(五十三次洛遊会)
2015年6月26日(金)~28日(日)
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第2日目;2015年6月27日(金) (つづき) 晴・猛暑
<ルート地図>
■篠の井宿
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※前掲
■川中島・今井
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<篠ノ井駅付近で早めの昼食>
■篠ノ井駅周辺
蒸し暑い道中である.
通りがかりの西友に立ち寄って,涼を取りながら一休みした後,11時03分,西友から歩き出す.
11時05分,進行方向右手に大きな記念碑が立っている.記念碑には「伝兵衛町(正確には「田」偏に「予」)開設記念碑」という刻字が見える.大層立派なものだが,この記念碑の曰く因縁,故事来歴は全く分からないし,蒸し暑いので調べる気にもなれない.それよりも腹が減ってきた.
11時07分,篠ノ井駅へ向かう道路との交差点に到着する.交差点に建っている「川出屋」
の看板を目印にして,この交差点を左折し,篠ノ井駅方面に向かう.私は女性群に,
「多分,駅へ行く間にどこか適当な飲食店があるかもしれません.皆さんの第六感が働いたお店に入りましょう…」
とお昼の飲食店探しをお願いする.
篠ノ井駅近くがとても繁盛していることが遠目にも分かる.
<大きな記念碑> <街道から左折して篠ノ井駅方面へ>
■とある喫茶店の前で立ち止まる
11時10分,進行方向右手にある「喫茶VILLA」の前で,女性群の足が止まる.店先のショーウインドウを覗き込んで,
「…喫茶って書いてあるけど,いろいろな料理もありそうですね…」
と互いに顔を見合わせる.
「ここにしましょうか…!」
もちろん,他の方にも異論はない.どなたかが,
「うわ~っ!…生ビールもある…」
と言っている.
<喫茶店VILLA>
■涼しい店内
店内に入る.涼しい・・・!! 涼しいのが何よりである.
まだ時間が早いので,空いている.先客は奥の席に1人だけ.いきなり私達8人がドサドサとお店に入り込んだので,先客は.「うるさいなあ…」と思っているに違いない.そんな些細なことを妙に気にするのが私の短所でもあり,長所でもある.私は口には出さないが,
”皆さん,どうぞ静粛にお願いします…”
と心の中だけでハラハラしながら心配する.
最初に配られたお水が冷たくて実に美味しい・
<涼しい店内でホッとする>
■私の注文はカレーライス
私の注文はカレーライス.私の他に2人ほどがカレーライス.その他の方々は,それぞれ別メニューを注文する.
すると楚々とした雰囲気の女店主が,
「一度に作れませんので,順番にお作りします…」
と,まるでだだっ子に言い聞かせるような口調で言う.わざわざそんなこと諭されなくても分かっていますよと言いたかったが,胸の中だけに留める.
どうやらカレーライスが一番手っ取り早いようで.一番真っ先に運ばれてくる.食事が結構速い私は,
”ゆっくり食べないと…,先に全部食べてしまって,ポカンとしているのもイヤだな…”
と思いながらも,
「では,お先に頂戴します…」
と挨拶してから食べ始める.
なるほど,これは本格的なカレーライスである.スパイスが適当に利いていて,今日のような蒸し暑い日には最高である.
最後に出てきた方の料理は,私がカレーライスを食べ終わってからである.気の毒.
食後はコーヒーが付いている.珈琲付きならばお値打ちものである.雑談をしながらコーヒーを賞味している間に,これまでの疲れた一度に解消したような感じになる.
<カレーライスとコーヒー>
<書道が盛んな芝沢地区>
■川出屋と「いせや」
昼食を終えて.12時丁度に喫茶VILLAから歩き出す.往路を戻って,12時03分に十字路の角にある川出屋の前の5叉路に到着する.善光寺西街道は.ここから満ちて斜めに入る道幅が狭い道である.いよいよ午後の部の始まりである.
12時05分,薬屋「いせや」の前を通過する.ここで資料1の地図と照らし合わせて現在地を確認と,私達が間違いなくj善光寺西街道を歩いていることを確認する.
<川出屋> <いせや>
■驥山館へ290メートル
12時06分,「驥山館へ290メートル」と書いてある石の案内柱を見付ける.まだ新しいものである.
「驥山館って,一体,何だろう…?}
私の事前調査では落ちてしまったものである.一同立ち止まって,
「一体何だろう…?」
私もちょっと気になる.大体「驥」なんていう漢字は,馬鹿な私には,読み方すら分からない.
たまたま通りかかった女性に,
「この字,何て読むんでしょうか?…ここはどんなところですか?」
と伺ってみる.分かったような分からないような…
私は,
「何だか良く分からないけど…こんな立派な案内があるし…290メートルと近いんで言ってみましょう…!」
帰宅後,インターネットで調べると.資料3に「驥山館(きざんかん)は,書家・河村驥山のほか,赤羽雲庭・小坂奇石らの書を収蔵する美術館。川村が戦時疎開をし,晩年を送った長野市篠ノ井にある.」という説明がある.
<驥山館の案内石柱の前で>
■芝沢の秋葉神社と天神
案内石柱が立っている広場に入る.
広場の奥に,芝沢の秋葉神社と天神様が並んで祀られている.社殿の脇に案内板が設置されている.
この案内板には,芝沢が北国街道の交通の要であること,右側の社殿が秋葉神社,左側が天神,という説明が書かれている.
<秋葉神社と天神>
■驥山館
秋葉神社から案内板のガイドに沿って歩いて,12時13分,驥山館に到着する.一見,ちょっと大きな民家のように見える建物である.
「…ここかな? 空き家のようですね…」
などと戸惑いながら話をしていると,私達の声を聞きつけた係員の女性が,玄関からヒョッコリと顔を出す.
何も予備知識がない私達は,
「ここはどういう施設ですか…」
と伺ってみる.
どうやら,戦時中疎開していた書家の作品が展示されている施設のようである.入場料が500円もする.残念ながら入館希望者は誰も居ない.私も敬遠.
…ということで,掛かりの方に丁寧にお礼を言ってから,街道筋に戻る.
掛かりの方の説明によると,ここ芝沢地区では,今でも書道が盛んだという.字が下手な私は,
”もし,芝沢に生まれていたら,もう少しまともな字が書けるようになったかな…”
と碌でもない連想をする.
12時20分,元の空き地に戻る.空き地には立派な庚申塔が祀られている.
<驥山館の玄関にて> <庚申塔>
■石造地蔵菩薩坐像・薬師如来
12時21分,信号芝沢の交差点を渡る.
12時26分,石造地蔵菩薩坐・薬師如来に到着する.一見仕舞た屋風である.中を覗くと畳部屋になっている.その奥に地蔵菩薩と薬師如来が安置されている.その手前に賽銭箱が置いてある.
”少々,不謹慎かな…”
と思ったが,お参り序でに菩薩坐像の写真を撮る.
建屋の脇にある案内板の記事を読んでも,どちらが地蔵菩薩か薬師如来かがハッキリわからないが,いずれも室町時代の作品のようである(長野県指定文化財).
<地蔵菩薩が安置されている建物> <地蔵菩薩>
参考資料]
資料1;完全踏査街道マップシリーズ『ちゃんと歩ける善光寺街道』五街道ウォーク事務局
資料2;今井金吾,1994,『今昔中山道独案内』日本交通公社
資料3;https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A9%A5%E5%B1%B1%E9%A4%A8
(つづく)
続きの記事
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「善光寺西街道」の目次
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「善光寺西街道」の索引
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