<広町緑地公園の谷戸>
新緑の鎌倉;龍口明神社から広町緑地公園を一回り
(単独散策)
2015年4月21日(火) 曇
<ルート地図>
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<スッキリしない日が続くが…>
■今日もお散歩だ!
この所,毎日が曇天か雨である.すっきりとした晴天にありつけないのが残念である.とはいえ,4月も中旬ともなれば,暑くもなく寒くもない過ごしやすい陽気が続く.こんな毎日だが,家に籠もってばかりいると(嘘つけ!…と誰かが言っているが),どうも気分まで落ち込んでくる.
同居人は,所用があるので午前中から出掛けるという.私1人でぽつねんと自宅に籠もっているのも癪である.
“よお~しっ…,オレも出掛けるぞ…”
私は,かねてより,今年4月1日に開園した広町緑地公園へ行ってみたいなと思っていたので,丁度良い機会である.つい先日購入した新しい靴の履き馴らしや,現在治療中の右膝の様子を眺めるのにも丁度良い.
“今日は他のお仕事はお休みだ…出掛けるぞ”
こんなときは,「今日やらなくてもいいことは,明日やればいい」という誠に身勝手な私の信条が頭を擡げる.余所様には,特に若い方々には決してお薦めしない信条だが…
■湘南モノレールで西鎌倉駅へ
持ち物は,おんぼろデジカメ,筆記用具一式,携帯電話,それに現金だけ.足への負担を考えて持ち物は極力軽くする.靴には,勿論,補正済みの足底板を装着する.
本来ならば,鎌倉市内を歩き回るときには,乗り物はほとんど利用しないが,私は,現在,右膝のリハビリ中である.そこで,今回は,例外的に広町緑地の最寄り駅,西鎌倉駅まで,湘南モノレールを利用することにする.
自宅から一番近い駅まで,長い下り坂を7~8分歩く.現役時代に毎日往復していた道である.この駅から湘南江の島駅行のモノレールに乗車する.電車は随分と高い所を通ったかと思ったら,いきなりトンネルを潜って,11時20分,西鎌倉駅に到着する.それにしても,随分ガタガタと揺れる電車である.
西鎌倉駅を利用するのは久々のことだが,何だか駅が新しくなったような感じがするが,私の気のせいだろうか(そんなことどっちでも良いが…).
”さて,広町へ行く道順はどうだったかな…”
モノレールなど滅多に利用しない私は,広町緑地までの道順が少々アヤフヤである.
<湘南モノレールの電車> <西鎌倉駅に到着>
<新鎌倉山の龍口明神社>
■新鎌倉山住宅地
西鎌倉駅前でバス通りを横切ってから,目の前の坂道を登る.この辺りは新鎌倉山と呼ばれている住宅地である.上り坂の途中の四つ角を右折する.道なりに歩いて,11時31分,龍口明神社に到着する.
<龍口明神社に到着>
■龍口明神社
龍口明神社を詣でる.広い境内である.誰も居ない.静まり返っている.社殿に向かって左側の梅か桜か忘れたが花の見頃に,ここを訪れたことがある.
“あれは何年前のことだったかな…多分,鎌っこ倉ぶの案内をされていたMWさんと一緒だったな…”
『かまくら子ども風土記』(pp.182-183)によると,龍口明神社の祭神は玉依姫命と五頭竜大神.60年に1回,江島神社と一緒にお祭りが行われるとのこと.
<龍口明神社拝殿>
■隣の神社から神戸川へ
11時34分,龍口明神社の隣の神社に立ち寄る.『かまくら子ども風土記』(p.183)によると,この神社の境内は藤沢市片瀬の飛び地とのこと.竜の胴に当たる位置にあるという.現在は敷地の大半が駐車場になっているようである.
この神社の前の坂道を少し下って,最初の四つ角を左折する.道なりに歩いて,11時36分,神戸川に架かる橋を渡る.
<龍口明神社のとなりの神社> <神戸川を渡る>
<脇道から広町緑地へ>
■世界心道教津村教会
11時36分,世界心道教津村教会に到着する.この教会に沿って,三叉路を左折すれば広町緑地入口である.
久々に広町緑地を訪れた私は,ここで左折するのをウッカリ忘れて直進してしまう.
“しまった…まあ,いいか,折角直進したんだからもう少し先まで行ってみよう…”
と適当なことを考える.
11時49分,進行方向左手に,少し古びた看板が立っているのを見付ける.この看板のすぐ脇に柵の切れ目があって,草道の登り道がある.
”こんな所にも,広町緑地の入口があるんだ…”
私は好奇心に釣られて,この草道に入り込む.
<世界心道教津村教会> <広町緑地に入る脇道>
■新緑が美しい小径
緑地に入ると急傾斜のジグザグ道になる.新緑が実に美しい.踏み跡のような道を登り続ける.途中で倒木が立ちはだかるが,倒木の下を潜って先へ進む.
次第に高度が増すにつれて,樹木の間から近所の住宅地が見下ろせるようになる.
11時51分,倒木をくぐり抜ける.この辺りで,この小径は最近使われていないようだと,イヤな予感がする.
<踏み跡道に入る> <倒木をくぐり抜ける>
■尾根の広場
踏み跡のような小径を辿って,11時54分,稜線に出る.この辺りはやや広い空き地になっている.昔畠でもあったんだろうか.
踏み跡道は,この空き地で途絶える.空き地を中心にして,前後左右に移動して,その先の踏み跡道がないかどうか探すが,簡単には見つからない.
これまで私が辿った踏み跡道は,多分,この空き地にあった畠に登るだけの道だったに違いないと判断して,その先へ進むのを諦める.
<尾根の広場>
■ハイキングコース入口の案内板
広場からあちらこちら歩き回ってしまったので,元の場所に戻るのに苦労するが,12時13分,なんとか先ほどの倒木の所まで戻る.
その先で踏み跡道が枝分かれしているので,先ほどの道とは違う道を辿る.距離はそれほどないが急な下りである.周囲の木の枝に捉まりながら,治療中の右膝に無理が掛からないように慎重に下り続ける.そして,12時18分,飛び降りるようにして舗装道路に降り立つ.振り返ると「立入禁止」と書いてある.今回は,成り行きで,不覚にも,一部立ち入り禁止の所に入り込んでしまったようだ.以後注意しよう.
降り立ったところに,「ハイキングコース入口」という古い案内板が立っている.この看板には見覚えがある.もう10年も前になるだろうか,湘南カラビナ隊の皆さんと一緒に,この看板に書かれているコースをあちらこちら歩き回ったことがある.今はその殆どが立ち入り禁止になっている.
この看板には「古代東海道秘蔵地」「鎌倉時代の古典「海道記」の探索」などという魅力的な言葉が書かれている.やっぱり魅力的だ.立ち入り禁止になったのが残念だが,保全のためにやむを得ないなと納得する.
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<広町緑地を散策>
■広町緑地入口
古い案内板から少しは馴れたところに「鎌倉広町緑地」と書かれた真新しい案内杭が立っている(12時19分).
”おや,こんなところが広町緑地入口か…”
と逆にビックリする.
真新しい案内杭の向こうには,見覚えのある風景が広がっている.ここを一番最後に訪れたのは2年ほど前である.その間に随分と綺麗に整備されたようである.
管理棟の裏手には洗い場が整備されている.山の中を彷徨いたため靴が汚れているので,洗い場で靴を洗う.
<広町緑地入口> <入口近くにある管理等>
■広町緑地案内図
広町緑地入口に設置されている広町緑地案内図.地図の上が南になっている.
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■まずは竹ヶ谷を遡る
新装なった園内を軽く一回りしてみることにする.
まずは竹ヶ谷を遡ってみる.簡易舗装で道幅2メートル足らずの歩きやすい道が続く.新緑に囲まれた心地よい散策路である.
<新緑の竹ヶ谷に入る>
■長い木道
12時27分,竹ヶ谷が二手に分岐する場所に到着する.左手に分岐する谷には,立派な木道が設置されている.まずはこの木道を歩くことにする.
木道は意外に長く続く.
<竹ヶ谷の分岐点> <長い木道>
■山道になる
12時30分,木道の終端部に到着する.ここから先は,泥んこ道である.この道を辿って,坂道を少し登れば,広町緑地の週回路に出ることが分かっているので,今日の所は泥道は避け.往路を引き返すことにする.
<木道の終端> <ここから先は泥んこ道>
■至る所に通行止め
遊歩道路から何本もの枝道があるが,通行止めになっているところが多い.これらの道は,この緑地が整備される前までは,自由に通行できるところだったので,残念な気がする.でも,安全確保と公園の保全のためには,通行止めもやむを得ないなと観念する.
往路を戻って,12時38分,一旦,竹ヶ谷の入口まで戻る.
<通行止めの枝道> <崩落のため通行止め>
■小竹ヶ谷を遡る
今度は小竹ヶ谷に入る.新緑に囲まれた湿地帯の中を道幅1メートル余りの未舗装の散策路が続く.
12時40分,広い道幅の散策路は終わりになり,そこから先は山道になる.ここから数分坂道を登れば周回道路に出られることが分かっているので,ここから往路を引き返すことにする.
<新緑の湿地帯> <ここから先は山道>
■御所川沿いの散策路
12時45分,一旦,公園入口まで戻る.
今度は,公園入口から御所川左岸沿いの散策路を遡る.舗装道路である.入口近くの土手にシャガの群生地がある.ここでシャガの写真を撮りながら,1~2分,立ち休憩を取る.
<御所川沿いの散策路> <シャガの群生地>
■田んぼの中の散策路
川沿いの道を遡ると,田んぼが広がり始める.
“野趣豊かで良い道だな…”
と気をよくして歩いていると,すぐ先で何かが動いているのを見付ける.小さな蛇である.途中で動きを止めて,こちらを見ている.どうやらマムシのようだ.
“触らぬ神に祟りなし”
ということで,蛇を避けるようにして通過する.そろそろ蛇に気をつけなければいけない季節になったことを実感する.
<マムシに出会う> <長閑な田園>
■大エノキ広場
12時53分,大エノキ脇の広場に到着する.舗装道路はここで終わりになる.
ここから先の山道を登れば,鎌倉山入口が近いが,今回は,往路を管理棟まで戻ることにする.
のんびりブラブラと歩いて,13時丁度に公園入口まで戻る.
<大エノキ>
<御所川に沿ってバス通りへ>
■御所五郎丸
13時06分,再び世界心道教津村教会前に到着する.ここから御所川右岸沿いに下る.
近くの御所五郎丸屋敷跡があるが,今回は立ち寄るのを省略する.
『かまくら子ども風土記』(p.183)によれば,御所五郎丸は,曾我兄弟仇討ちのとき,弟の五郎時政を組み伏せた武士として知られているとのこと.
川沿いの道は結構長い.歩いている内に飽きてくる.
13時15分,信号御所ヶ丘入口でバス通りに出る.文教堂の店舗がある交差点である.
<御所川沿いの道に入る> <途中で飽きてくる>
■二つの交差点
御所ヶ丘入口の信号を右折する.
ここで,バスを利用して大船に出ようか,それとも,腰越の方まで歩いてみようかと迷うが,まだ昼食を食べていないことに気がつく.
“とりあえずは,出発点の西鎌倉駅まで歩こう…”
私はまだ右膝に爆弾を抱えている.無意味にあまり長距離を歩くのは良くないので,腰越へ廻るのは止めておこう.
13時31分,信号新鎌倉山入口を通過する.ちなみに,西鎌倉駅から広町緑地に行くには,信号新鎌倉山入口で左折するのが一番楽なようである.
<信号御所ヶ丘入口> <信号新鎌倉山入口>
<バスで大船駅へ>
■西鎌倉駅
バス通りを北に向けて歩き続ける.
バス通りを歩くのは,すぐに飽きてくるが我慢我慢である.
13時37分,ようやく西鎌倉駅に到着する.
今日は11時20分に西鎌倉から歩き出したので,2時間17分のお散歩ということになる(ただし,自宅から最寄り駅までの往復時間は含まれない).
大船まで湘南モノレールを利用するつもりだったが,
”待てよ…バスがあるかな”
と近くを探す.道路を挟んで反対側にバス停がある.丁度13時45分発の大船行きのバスがある.
少し待って,バスに乗り込む.乗客は私の他に老紳士お一人.計2人である.途中,深沢で3~4人増えたが,ガラ空きのまま大船駅に到着する.
<西鎌倉駅> <バス時刻表>
■遅まきの昼食
大船駅付近は相変わらずの雑踏である.
私は駅前の某丼専門店を除いてみる.昼時は随分と待たされる繁盛店だが,さすがにこの時間になると空いている.待つこともなくすぐに席に座れる.
あれこれ考えるのが面倒なので,500円也の天丼を所望する.消費税率が変わってから,中身が幾分少なくなったかなとも思うが,多分,気のせいであろう.とにかく美味しく頂く.
<天丼500円也>
■旧知の方にバッタリ
我が家近くを通るバスを利用しようと思う.
バスの時間がはっきり分からないので.適当な時間にバスターミナルに向かう.私は前から4番目.私より1人置いて前に,勤務先が同じだったMZさんが並んでいる.
お互いに,
「…あれ,暫く.この頃,殆どお会いしないので,どうかなっちゃったか心配していましたよ.」
と異口同音の挨拶である.
こうして,広町緑地突然散策は無事終わった.
故障中の右膝も全く異常なし.この調子で快方に向かえば言うことなしである.
<ラップタイム>
11:20 西鎌倉駅歩き出し
11:31 龍口明神社(11:33まで)
11:34 隣の神社
11:38 御所川を渡る
11:49 色町緑地脇道から入る(12:18まで山中迷走)
12:19 広町緑地公園(13:04まで散策)
13:07 御所川沿いの道に入る
13:15 御所ヶ丘入口
13:31 新鎌倉山入口
13:33 西鎌倉着
[散策記録]
■水平歩行距離 4.3km
■累積登攀高度 116m
■累積下降高度 116
■所要時間(休憩時間込み)
西鎌倉駅発 11:20
〃 着 13:37
(所要時間) 2時間17分(2.28h)
水平歩行速度 4.3km/2.28h=1.89km/h
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bae401fd57dbe3410f499ff0cf54d90b
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)