閑話休題：日々雑感；老いらくの“仕事始め”は先ずグルメ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜老いらくの仕事始め＞

　　　　　　日々雑感；老いらくの“仕事始め”は先ずグルメ
　　　　　　　　　　　（某大学の先生方と一緒）
　　　　　　２０１５年４月１７日（金）　春うららの快晴

＜ブラブラと浜へ＞

■恥ずかしながらの現役復帰
　私のブログ記事のどこかでちょっと触れたかもしれないが，本年4月から契約期間3年で某大学某研究所客員研究員を仰せつかった．賞味期限がとっくに切れている私にとって，これは望外の幸いである．特に最近加齢が誘因になって右膝の半月板を痛めて山歩きもままならない私にとって，丁度良い気分転換にもなる．まだ身分証明書はいたたいていないが，今日辺りどこかで自分の顔写真を撮って大学へ送れば身分証明書も頂戴できる．そうすればこの大学の図書館なども使えるようになる．ちょっと不遜な言い方をすれば，山行を自粛している期間の暇潰しに大学の図書館通いをするのも悪くはないなと思っている．
　まだ，この大学のキャンパスがどこにあるのか行ったことがないので良く分からないが，小田急線の秦野または東海大学前，あるいは平塚からバスに乗って行くと聞いている．それならば，土曜日にこの大学の図書館で過ごした後，渋沢駅のミスタードーナッツに14時頃廻れば，塔ノ岳常連の皆様にもお会いできるかもしれない．
　半月板を痛めたのは残念だったが，山行の代わりに研究員という時間つぶしの方法（こんな言い方は不謹慎だが）を与えてくれた神仏のご配慮に感謝しなければいけない．
　…ま，それはともかく，今日は私が所属する研究メンバー4名が集まって，グルメ昼食を味わいながら研究の大日程計画を立てようということになる．場所は浜駅前某ホテルの最上階のレストラン．このメンバーの最長老の方がご贔屓にしているレストランである．

■鎌倉中央公園は花盛り
　本日の集合は，このレストランに12時というお触れが，当該チームのリーダーである専任教員のＨＺさんから出ている．
　私は小さなリュックに関連する書籍や資料を入れて，十分に時間的余裕を持って10時頃自宅を出発する．リュックの正確な重さは量っていないが，書籍は意外に重くて，多分，4～5キログラムを超える程度の重さがある．半月板故障中の私はなるべく荷物を軽くした方が良いに決まっているが，なかなかそうもいかないのが歯がゆい．
　本来ならばこんな重いリュックを背負って，自宅から大船駅まで歩いて行くのは避けるべきだが，心地よい春の日差しを浴びると．とてもではないがバスになど乗る気がしない．私は，走ったり，急ぎ足になったりして，痛めた膝に余計な負担が掛からないように，十分に注意しながら大船駅まで歩くことにする．
　自宅から歩き出して，まずは鎌倉中央公園を通り抜ける．もう桜の見頃はとっくに過ぎたが，今も新緑や花で実に心地よい．今日は平日のためか，こんなに良い天気なのに園内を散策する人は少なめである．新緑の匂いを味わいながら鎌倉中央公園を抜けて大船駅まで，約7000歩の道のりを歩く．平素の私から見たら，7000歩は随分と少ないが，全く歩かないよりは，少しはマシだなと思う．
 
＜鎌倉中央公園＞　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜鎌倉中央公園＞

■浜駅東口の某ホテル
　大船から東海道線の電車に乗車する．東海道線の電車は何時も満員．当然，今日も浜まで立ちんぼだが，別に立っていても苦にはならない．ただ，よろけた弾みで半月板に余計な負担が掛からないように注意をしている．
　浜駅に到着する．平日ながら大変な雑踏である．
　集合場所は，浜駅東口の某ホテル14階のレストラン．
　私は大きな駅が苦手．駅のすぐ目と鼻の先にあるホテルに行くのにも，地下に下りた方が良いのか，それとも地上を歩いたら良いのかに迷う．
　結局，地上を歩くが，どこで道路を横断したら良いのかで，また，迷うが，とにかく集合時間の10分前に，無事，某レストランの前に到着する．
　私が一番乗りのつもりだったが，一番若手の先生が私より前にちゃんと来ておられる．

＜浜駅前の某ホテル＞

＜食事をしながら打合せ＞

■まずはグルメだ
　集合時間の12時ちょっと過ぎに，出席者の顔ぶれが揃う．早速，予約席に座る．ここは私1人なら絶対に行かないほどの私から見たら高値の高級レストランである．
　私は一番安い…といっても1000円は越えるToday's Luch．他の方も釣られたのか全員がToday's Lunchをオーダーする．このランチにも2種類ある．私は選んだのは下の写真．
　打合せはともかくまずはランチである．
　まずはパンを少し千切って食べてみる．美味しいパンである．
　仕上げはコーヒーだ．

＜Today's Lunch；クリームコロッケ＞

■コーヒー片手にすり合わせ
　そそくさと食事を終えてから打合せを開始する．
　このブログは，打ち合わせ内容を記述するには相応い場所とはえないので．打ち合わせ内容は省略するが，まずは各人がテーマについてのこれまでの調査内容や考え方について説明する．今風の言い方をすればプレゼンっていうんだろう．
　私も昨日午前中にPoerPointで纏めた資料を披露する．
　これらの資料類の内容を勘案しながら，1ヶ月先に開催予定の次回，3年間の大日程計画を決定することに決まる．
　久々の現役復帰作業は，このところあまり使っていなかった場所の脳味噌をかき回すことになり，実に歯がゆい思いをする．現役時代はもう少しサッサと物事を進められたのに，今は，やたらバタバタしているのに，ちっともスッキリとしない．私の脳味噌もすっかり腐っているなと身に染みるほど分かる．
　”膝の回復ももちろんだが，頭の方も手入れしなければダメだ…”
というのが実感．
　次回は5月15日頃，同じメンバーですり合わせを行う予定．それまでに何が出来るか自分でも心配である．


＜コーヒー片手にすり合わせ＞

＜打合せを終えて＞

■甘いものが食べたい
　15時過ぎに，ウエイトレスが私達の所に近付いてくる．申し訳なさそうな顔をして，そろそろ席を空けてくれないかとのこと．
　言われてみると，ランチをしながら3時間以上もここに居座っていたことになる．多分，これからディナーの準備に掛かるんだろう．
　あつという間の3時間だが，どうもスッキリと纏まったわけでもなく，困ったものだ．
　それでも，次回までにやるべきことが多少なりとも見えて来たかもしれない．
　「…長く居座ってスミマセン…」
と侘びながら，この場ではお開きにする．
　レストランから引き上げて，浜駅方面に向かう．今度は駅前の地下街に入る．地下街に入った途端に私は方向感覚を失う．
　“浜駅は一体とっちだろう…”
　長老のＮＧ先生が，
　「…どこかで甘いものが食べたいな…」
と独り言のように言う．
　「じゃあ～…どこかでお茶しましょうか…」
ということで，通りすがりで見付けたオシャレなレストランに入る．確かに頭を使うと，糖分が欲しくなるのは“自明の理”ということだろう．
　メニューはカタカナばかり．古い人間の私には意味が良く分からない．”何とか”というアイスクリームを注文する．ただ，今はアイスクリームという言葉は死語に近く，ナントカと言うらしいが，聞いた途端に忘れる．
　このアイスクリーム，メチャメチャに甘いのに閉口する．　

＜2色のアイスクリーム＞

■無事帰宅
　またもやここで1時間ほどチャッティング．良い年をして長時間のお喋りとはハズカシイ．
　でも，お喋りの内容が，山仲間，街道歩き，絵の仲間など，それぞれの仲間の特性によって，大分違っているのが何とも面白い．
　”ひょっとしたら，色々毛色の違った皆様とお喋りが楽しめるところが私の特徴かな…”
と言えるかもしれない．
　“おっと，そう言えば，半月板の怪我をしたことから，病気の話ばかりする仲間も新たに増えるかもしれないな…”
とつまらないことを連想する．
　“病気をテーマにしてお喋りするグループにだけは入りたくないな”
と思いながら，私は1人で苦笑する．
　16時30分頃，甘みを堪能したところでお開き．
　まだ帰りの通勤ラッシュには早い時間だが，東海道本線の電車は結構混雑している．大船駅から自宅近くを通るバスも混雑．結局，浜から自宅まで全部立ちんぼだ．

■壊れたＨＤＤ
　帰宅してすぐにＰＣをONにする．
　メールを開くと，ディレクトリが壊れたHDDの修理を依頼した業者から，
　「HDDのディレクトリが高度に破損しているがハードウエアは壊れていない，内容が復元できるが○万円掛かります．もし復元の必要がなければ内容を消去してから破棄します…」
という内容のメールが届いている．
　”○万円は随分と高いな…廉価版のPCが買えるほどの値段だな…”
　今，私は復元を依頼しようか，それとも止めて破棄しようか，迷いに迷っている．
　”まあ，今日の所は結論を出さずにおこう…明日考えれば良いことは，今日考えるのは止めよう”
　私は何時の間にか「今日やらなくても良いことは今日やらない」のグウタラ人間に戻っている．
　島崎藤村ではないが，
　”今日もまたかくてありけり　明日もまたかくてありなん…”
というのが私の日常のようである．
　…そうは言いながら，こんなぐうたらな毎日で本当に良いのだろうかという焦れったいような焦りに似た気分が襲ってくる．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（おわり）

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