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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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富士山を眺めながらユックリ登る丹沢;塔ノ岳(今年29回目)

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                          <馬の背から富士山を望む>

  富士山を眺めながらユックリ登る丹沢;塔ノ岳(今年29回目)
     (ご常連の皆さんに付いたり離れたり)
      2013年6月1日(土) 晴

■梅雨時に早起きしても…
 梅雨に入ると,さすがに天気がスッキリしない日が多くなった.そのため,今日は中1週間を置いての塔ノ岳詣でである.
 誰しも同じ様な傾向があるかと思うが,年を取るとやたらに早く目が覚めるようになる.今日も私は3時半頃から起き出してしまう.早く起きたからといって,特段,すぐにやらなければならないという仕事もない.その内に早々と夜が明けている.
 “このままぐずぐず家に居ても仕方がないな…”
と思った私は,どうせ塔ノ岳に出掛けるんだから…ということで,まだ薄暗い4時02分に,自宅から大船駅に向けて歩き出す.何時もは5時10分に家を出て,湘南モノレールの初電に乗って大船まで出ているが…
 いくら夜明けが早くなったといっても,4時はまだ薄暗い.でも,雀がもう活発に動き回っている,”チュンチュン”と啼く雀の声を聞きながら,夜が明けきらない道を歩くのも実に気分が良いものである.
 我が家から大船駅までの道のりは約2.5キロメートル.歩いて丁度30分で大船駅に到着する.駅前のコンビニに買い物を済ませて,大船駅初電5時11分発静岡行に乗車する.何時も乗車する2番電車5時44分発小田原行の電車より33分早い電車である.
 隣の藤沢駅で小田急電車に乗車する.勿論,1329円也のフリーキップを利用する.各駅停車町田行電車で相模大野へ,相模大野で急行小田原行電車に乗り換える.電車は混雑している.6時41分,ようやく渋沢駅に到着する.何のことはない,大船を33分後に発車する電車に乗って小田原乗換の方が1分早く渋沢に到着する.つまり小田原経由の方が34分も速いということになる.この差はかなり大きい.

■居合わせたご常連と大倉歩き出す
 そそくさと大倉行バス停に向かう.今日も臨時バスが出たらしく,バスはガランとしているが,同じ電車で来られた方々が乗車すると忽ちの内に満席となる.
 バス停大倉は登山客で混雑している.
 7時08分,ご常連のTgさん,Tdさん,Iiさん,Sbさんと一緒に大倉から歩き出す.気温は16℃と朝にしては少し高温だが,湿度が低いので,空気はカラッとした感じでとても歩き易い.
 私はTdさんのすぐ後ろに付いて,雑談をしながら歩き続ける.その脇を,スーパーマンHさんが軽々と走り去っていく.今日も橋本まで走っていくのだろうか.

<軽々とした足取りで走り出すHさん;右側の一は無関係>

■見晴階段
 Tdさんと雑談しながら,7時32分に観音茶屋を通過して,ジメジメしたジグザグ道に入る,続いて7時37分に分岐で右に大曲がりする.後ろを振り返ると,先ほどまで私のすぐ後ろに居られたIiさんを始め4人の方との距離が少し開いてしまったようである.
 「どうしましょう…?」
と前を行くTdさんに伺う.
 「ユックリ歩きながら,追い付くのを待ちましょう」
とのことである.
 7時50分,見晴山荘を通過する.後ろの皆さんの姿が一向に見えない.
 「まあ,ユックリ登っていましょう」
ということで,見晴階段に差し掛かる.
 今日は,臨時バスが出るほど登山客が多いのに,なぜか見晴階段には人影がすくない.ここも何時もより速度を落として登り続ける.

<見晴階段>

■一本松から一人旅
 8時04分に一本松を通過する.一本松上のベンチで,Tdさんから,
 「水を補給しますので,先に行っていて下さい…」
ということで,呆気なく一人旅になってしまう.後ろを振り返っても一緒だった皆さんの姿はない,どうせ,萱場平の手前でTdさんは私に追い付くだろうから,いろいろ考えずにマイペースで登ろうと決める.
 やがて駒止階段に差し掛かる.ここで臨時バスで来られて私たちより先に登り始めたNgさんに追い付く.暫く雑談をした後,先に行かせてもらう.
 沢山の登山客が列になって駒止階段を登っている.かなりの人がオーバーペースのように見受けられる.
 “そんなに力んで登ったらすぐに疲労困憊ですよ”
と注意したいが,そんなことを言ったら沽券にかかわると思うので黙ったまま,追い越させて貰う.
 8時20分,駒止茶屋を通過する.大倉〜の所要時間は1時間12分.途中までかなりユックリ歩いていたので,自分の最適値より5分ほど遅い.

■見事な富士山
 堀山の尾根に差し掛かる.
 毎度のことながら,ここの尾根歩きは実に楽しい.微風ながら冷たい風が吹いている.それに今日は湿度が低いので,実に気分が良い.
 やがて富士山が良く見える場所に到着する.今日はこの時期にしては富士山がとても良く見えている.早速,準バカカメラを取り出して,富士山の写真を撮る.何時ものバカカメラと比較して,今日持参しているカメラは“準”が付いているだけあって,まあ,何とか,富士山が写っている.どうやら宝永火山位の標高まで残雪があるようだ.

<堀山の尾根から富士山を望む>

■堀山の家
 8時35分,堀山の家を通過する.
 小草平のベンチは,休憩を取る登山客で一杯である.
 登山客の間をすり抜けて,小草平の端から富士山の写真を撮る.

<登山客で賑わう小草平>

■暗い杉の間の富士山
 何時ものバカカメラでは絶対に撮れない富士山の写真が,今日は“準”カメラのお陰で,結構立派な富士山の写真が撮れる.杉の木が暗いトンネルを連想させる.トンネルの向こうに明るい富士山が見える風景は,光を求め続ける人生を象徴しているような気になってくる.ここの風景も,何時変えに画いてみたいなと思っている.

<小草平からの富士山>

■萱場平
 図らずも一人旅になったので,今日の目標を「堀山の家から花立山荘までピッタリ40分で登る」に設定する.実は,この所,私は,この目標にちょっとした拘りを持っている.まあ,ゲームとでも言えるかも知れない.ぶっちゃけて言えば,仮にこの目標が実現しなくても,どうと言うこともないのだが,まあ遊びのようなもの.ただ,この遊びにも条件がある.それは途中で流れるような汗をかかないこと,歩く速度が変化しないように常に定速であるくことの2点である.
 戸沢分岐手前の長い登り階段で,一本杉で給水をしていたTdさんが私に追い付く.
 「どうぞお先に…」
とTdさんに先頭を譲る.その後もTdさんにつかず離れずの距離を保っていたが,次第に距離が開く.これも致し方ないことである.
 8時54分,萱場平を通過する.萱場平のベンチでは,何人かの登山者が休憩を取っている.

<萱場平>

■大きくなったアザミ
 萱場平の木道の間に茂っているアザミが随分と大きくなった.このアザミに元気を貰いながら,萱場平を通過する.
 
<2013年4月19日のアザミ>                    <6月1日のアザミ>

■花立山荘
 相変わらずマイペースで登り続ける.
 やがて後7分坂に差し掛かる頃,私より先を歩いているはずのTdさんに,また追い越される.
 「あれっ! 先ほど追い越して行かれたのに…どうしたんですか?」
 「いえ,…途中で花を見ていました…」
ということで,Tdさんに2回追い越される.
 すぐに後7分坂に差し掛かる.坂の上に見えているTdさんの後ろ姿がだんだんと小さくなる.
 あと,もう少しで花立山荘に到着する頃,今度は,Mgさんが私に追い付く.相変わらずの韋駄天振りである.私は,Mgさんに,
 「Iiさん達,どの辺りで会いましたか…,私,途中までユックリ歩きながら待っていたんですが…」
と伺う.
 「随分と下の方でしたよ…ここまではまだまだ時間が掛かりますよ」
とのこと.
 「(私の)すぐ先Tdさんが歩いていますよ…すぐ追いつけると思いますよ」
ということでMgさんには,先に登って貰う.
 9時15分,花立山荘に到着する.まだ,ここで休憩を取っている登山者は少ない.相変わらず富士山が良く見えている.
 大倉〜の所要時間は2時間07分,途中までユックリペースだったので一寸遅い.
 堀山の家からの所要時間は,ピッタリ40分.正にピッタリ賞である. 

<花立山荘>

■花立山
 花立山荘を通過して花立山に差し掛かる.
 階段道を終えて,ガレ場に差し掛かる.前方の山頂近くを登っているMgさんの後ろ姿が見えている.
 相変わらず富士山が良く見えている.Mgさんの高速に引かれるようにして,ちょっと歩行速度を速めて,9時22分に花立山を通過する.花立山荘からの所要時間は奮発して7分.何時も9分から10分掛けてノンビリ登っているのに…
 花立山から,少し霞んではいるが,富士山から南アルプスまで,良く見えている.早速,花立山山頂からの富士山の写真を撮る.

<花立山から富士山と南アルプスを望む>

■塔ノ岳山頂
 9時27分,金冷シを通過する.
 ユックリペースで登ってきたので疲労感は全くない.時々写真を撮りながら,まあ,まあの速度で登り続ける.
 途中で産まれて間もないと思われる中型犬程度の大きさのバンビを見付ける,実に可愛いが,母シカが側にいるので,近付いて写真を撮るのは自粛する.
 山頂直下の登り坂で,下山してくるYdさんとすれ違う.
 続いてすぐに,先ほど後7分坂で追い抜かれたMgさんが下山してくる.すれ違いざまに立ち話.下山してから渋沢でお茶を飲むことにする.さらに,Mgさんから,先ほどまで一緒に登っていたTdさんは丹沢山の方に足を延ばしたと伺う.
 9時42分,塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温は16℃.少々高温である.でも,空気が乾いているので,とても清々しい感じがする.山頂はもう沢山の登山客で賑わっている.富士山,南アルプス,大山などの山々が良く見えている.
 大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は2時間34分.花立山荘からは27分である.

<賑わう塔ノ岳山頂>

■尊仏山荘
 私はできることならIiさんたちと一緒に尊仏山荘に入りたかったので,山頂の椅子に腰掛けて,皆さんの到着を待つ…が,一向に現れないので,待つのを諦めて,尊仏山荘に入る.
 先客はご常連のTt夫妻だけ.小屋番はオーナーのHさんとW田さん.例によって300円也のお茶を所望する.
 5分ほどして,先ほど駒止茶屋で追い越させていただいたNgさんが山荘に到着する.さらに10分ほど経過した頃,Tt夫妻と入れ替わるようにして,iIさんとTgさんが到着する.他のお二人は山荘に立ち寄らないようである.韋駄天のTgさんは,皆様の歩行速度に合わせて登ってこられた.
 早速,山荘の片隅で昼食会である.

<尊仏山荘で乾杯>

■ヘルシーな食べ物
 Tgさん提供の一見鶏の唐揚げ風のネーベンに注目!
 一口頂く.歯応えは正に鶏の唐揚げである.でもこれはお肉を使っていないのだ!. 茂蔵健康食堂という所が扱っている「大豆の唐揚げ」である.
 “これは良い! 実に良い!”
 原料は大豆である.大豆は植物性タンパク質の宝庫.とにかくヘルシーで美味しい.我が家近くのお店では,見掛けたことのない食品である.
 帰りのバスの中で,この空箱を頂戴した.鎌倉辺りのお店で類似品が売っていないか聞き回るつもりである.

<茂蔵健康食堂の「大豆の唐揚げ」>


<大豆のから揚げのラベル>

■一足先に下山開始
 尊仏山荘に入ってから,大分時間が経過した.大倉でMgさんが待っているはずである.
 塔ノ岳裏手のシロヤシオを見に行っているIiさん達より一足先に下山して,TgさんやIiさんが一緒にお茶を飲みに行くことを伝えることにする.
 途中,何人もの常連さんが登ってくるのとすれ違う.
 花立山から花立山荘に下山する途中で,山旅スクール5期のノシイカさんとバッタリ.5分ほど立ち話.20日,山旅スクール5機の皆様と鎌倉アジサイ見物に出掛けることになっている.
 花立階段を過ぎてガレ場を下っているときに,常連のYuさんに追い付く.渋沢でお茶を飲むことを伝える.参加しますと快諾する.

■可愛いイヌ
 もうすぐ堀山の家というところで,真っ白な犬を連れた二人連れの女性とすれ違う.余りに見事なイヌだったので,写真を撮らせて貰う(イヌだけの写真で肝心の女性が写っていないのは不味かったかな).
 「山登り,イヌ,大丈夫ですか?」
と伺う.
 「人間より,イヌの方が平気ですよ…」
とのこと.

<下山途中で出会ったイヌ>

■堀山の尾根で人だかり
 Yuさんと一緒に下り続ける.
 11時32分,堀山の家に到着する.Yuさんは堀山の家に立ち寄るというので,再び一人旅である.
 11時42分,富士山が良く見えるところで人だかりができている.一同,富士山を眺めている.往路で見たときより少し霞が掛かっているが,まだ富士山が良く見えている.私も暫く立ち止まって富士山を眺める.

<富士山が良く見える>

■駒止茶屋のベンチで道草
 11時47分,駒止茶屋上のベンチに到着する.
 Stさんがベンチで食事中である.Stさんの隣に座って5分ほど雑談.
 「FHさんの脚力は凄い.私の目標です…」
とおだてられる.おだてられて,そう悪い気はしないが,どうもコソバイ! 私より速い人も沢山居るし,遅い人も沢山居る.それはだれしも同じこと.
 話は逸れるが,私は鎌倉に住んでいる.鎌倉は三浦半島の付け根.つい先日,80歳でエベレストに登頂した三浦さんにあやかって,「三浦半島の三浦もどき」になることを目指して,5年後の目標でも設定してみようかなと,不遜なことを考え始める.

■渋沢駅でコーヒーブレーク
 駒止茶屋で5分ほど道草をしてから,再び下山し始める.
 その後は,至ってマイペース.そして,12時48分,大倉に到着する.
 バス停から少し離れたところで,MgさんとYdさんが座っているのが見える.お二人を大分待たせてしまった.
 お二人に,Tgさん他,数名が一緒にコーヒーブレークに参加することをお伝えする.
 私もお二人の脇に座って日向ぼっこだ.のどかで気持ちよい一時である.
 やがて,12時11分のバスに合わせるように,参加予定の全員が揃う.
 バスは座席が埋まる程度の混雑である.12時25分,渋沢駅に到着する.
 渋沢駅南口に廻って,前回訪れた喫茶店に向かう.ところが,今日は休日.地元のYuさんが,この他に喫茶店はないということで解散.
 でも,TgさんとIiさんが,駄目押しのように近くに喫茶店がないか探し回る.そして,遂に,「ぺるる」という喫茶店を探し当てる.
 地元のYuさんは居なくなってしまったが残りのメンバー全員がこの店に入る.狭い店だが,ちょっと詰め合わせて何とか座る.何だか私たちだけでお店を貸し切ってしまったようで恐縮する.
 私は400円也のホットコーヒーを所望する.ちょっと苦みが強い独特の味のコーヒーである.コーヒーを賞味しながら,楽しい雑談の一時を過ごす.こんな平凡な時間が,私にはとても貴重なもののように思える.親しくお付き合いいただいている皆様から勇気とやる気を沢山頂戴している,心から感謝する次第である.

<「ぺるる」でコーヒーブレーク;お一人フレームから外れてしまった.申し訳なし>

■小田急線経由で帰宅
 今日は,何時もと違って小田急線藤沢経由で帰宅する.相模大野,大和,藤沢に乗り換えて実に面倒な上に混雑してる.でも,交通費はコーヒー代が軽く浮くほど安価である.
 何時もより40分ほど余計に時間を掛けて,16時過ぎに無事帰宅する.
 今日も,無事に塔ノ岳を往復することができて本当に良かった.感謝,感謝である.

<ラップタイム>

 7:08  大倉歩き出し
 7:32  観音茶屋
 7:50  見晴山荘
 8:20  駒止茶屋
 8:35  堀山の家
 9:15  花立山荘
 9:27  金冷シ
 9:42  塔ノ岳山頂着(16℃)
10:28      〃  発
10:41  金冷シ
10:56  花立山荘
11:29  堀山の家
11:47  駒止茶屋(11:52まで雑談)
12:16  見晴山荘
12:28  観音茶屋
12:48  大倉着

 [山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発       7:08
   塔ノ岳  着       9:42
 (所要時間)  2時間34 分(2.57h) 
  水平歩行速度   7.0km/2.57h=2.72km/h
 登攀速度    1269m/2.57h=493.8m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発       10:28
  大倉   着       12:48
 (所要時間)  2時間20分(2.33h)
 水平歩行速度     7.0km/2.33h=3.01km/h
 下降速度     1269m/2.33=544.6m/h
                                                                (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/1546ab440be8cbfe601cecff8d775beb
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)


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