<衣張山山頂>
初秋の鎌倉;彼岸花・萩を眺めながらのデタラメ散策(中編)
(山旅スクール5期鎌倉トレッキング会定例会)
2014年9月21日(日) 晴
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<ルート地図>
※再掲
<名越切通>
■銚子ノ井と日蓮乞水
長勝寺で休憩を終えた私達は,10時55分,長勝寺を出発する.横断歩道を渡って,11時丁度に銚子ノ井に到着する.
銚子ノ井は鎌倉十井のひとつである.その形が銚子に似ているというが,私にはどこが似ているのか良く分からない.
それはともかく,銚子ノ井を見物してから,人一人やっと通れる細い路地を抜けて,11時03分,日蓮乞水に到着する.ここは鎌倉五名水に数えられる井戸である.
11時07分,横須賀線の踏切を渡る.
<銚子ノ井の標識> <銚子ノ井>
■名越切通入口
相変わらずのデタラメ旅である.
成り行きで,横須賀線の踏切を渡ったので,そのまま横須賀線沿いの道を逗子方面に向かう.かなり急な坂道である.坂道の入口に「名越切通」と書いた小さな案内番が取り付けられている.
舗装道路が終わると,コンクリートの崖沿いに作られた危なっかしい印象の細い道になる.まるで工事現場の足場のような雰囲気の道路である.
でも,この道路からの眺めは正に絶景.写真には写らないが,遠くに富士山が霞んで見えている.その手前には鎌倉の市街地や,先ほど通過した長勝寺の屋根,横須賀線の線路などが見えている.
私達は,ここで展望休憩を取る.
休憩中に“動く冷蔵庫”ことOTさんから,ゆで栗の差し入れがある.序でなのでここで10分ほど本格的な休憩時間を取る.先のことは,後で考えることにして…
<名越切通入口付近からの眺望>
■まんだら堂
すぐに山道に入る.岩礫のかなり急な階段道である.今回の参加者は全員が山の経験者である.その意味では,某グループの用に,いちいちクドクドと「ユックリ歩け」と言い続ける必要は全くない.私も,とても気が楽である.
11時28分,名越切通の峠に到着する.先週,某グループを案内したときは,ここで汗ビッショリになるほど頑張ってしまい,スタミナ切れになった人がいたことを思い出す.ところが,今日は参加者全員がケロッとした顔をしている.私は内心で嬉しくなる.
すぐさま,デタラメ旅の真骨頂.名越切通の核心部を一回りしようと決める.
そして,まずは途中にあるまんだら堂入口に到着する.勿論,境内には入れないことは百も承知で…
ところが全員が入口に通じる階段を登って,のぞき見するという.私は階段の下で待っている.
何を覗いているのか知らないが,皆さん,なかなか戻ってこない.私は階段下でヤキモキしている.
<まんだら堂入口の階段>
■名越切通の核心部
11時36分,名越切通の核心部に到着する.Z字型に彫り込まれた切通を通り抜けながら,昔々のことを瞑想する.
切り通しを通り抜けて右折.切通南側の山の上に登る.
<名越切通の核心部>
■展望台
良く整備されている草道を登る.そして,11時40分,展望台に到着する.
切通側を見下ろすと,先ほど通過したばかりの切通が見下ろせる.反対側を見ると,深い木々の間から海が見えている.
<名越切通展望台>
<市境の尾根道>
■切通の峠
11時46分,名越切通の峠に戻る.成り行きで「法性寺・大切岸」方面の尾根道に入る.
ここ数年の間に,この辺りは公園風にすっかり整備されてしまい,昔ながらの野趣溢れる道ではなくなった.そして,つい数年前までは自由に往来できたところが柵で囲まれていて入れなくなっている.その代わりに随分と歩き易くなっている.
11時55分,2基の石廟に到着する.私は,
“これで良し…12時丁度に大切岸広場に到着できるぞ…そこで昼食にしよう.”
正直に言えば,何も12時ピッタリに広場に到着する必要はない.プラマイ30分程度ずれても何の不都合もないのだが…12丁度に拘るのは,まあ,私の美学とでもいえだろう.
<名越切通の分岐点>
■法性寺が見える広場
私の拘り通りに,12時丁度に大切岸の展望広場に到着する.眼下に法性寺が見える広場である.
今日は天気が良いので,直射日光が当たるところは,多少暑いが,木陰は心地よい.
ここで,昼食を摂ることにする.
<広場からの眺望>
■ノンビリ昼食
広場の木陰に車座になって座り込む.
私も百円ショップで購入したハデハデで子供っぽいマットを敷いて座り込む.私の昼食は,今朝,コンビニで購入した「ごぼ天うどん」とオニギリ2個(ちょっと量が多いかな).
動く冷蔵庫さんからは早速キャラブキが提供される.これは大変な美味.その他にダイコンの漬物など.
「…トンビに気を付けましょう…」
で空を見回す.
案の定,一羽のトンビが私達の頭上を飛び回る.そのうちに,数羽のトンビが集まってくる.でも,私達は警戒を怠らない.これまでにトンビに食べ物をさらわれた経験があるからである.そのうちに,トンビの方で諦めたのか,どこかへ飛んで行ってしまう.
食事をしながら,雑談をしていると,広場の入口の方が騒がしくなる.「○○歩け歩け協会」とやらの方々数十名の集団がハイランド方面から広場に入ってくる.とたんに静かだった広場が騒がしくなる.
“やんぬる哉…!”
旗を持ったリーダーらしい方が2〜3名居られる.
その内に,大切岸下の遊歩道に入っていく.そのまま,ハイランド方面に引き返すのかと思っていたら,また全員が広場に戻ってくる.
“何をしているんだろう…?”
と訝りながら,それとなく様子を見ていると,また,崖上の往路を引き返していく.
<私の昼食>
<大切岸>
■大切岸の遊歩道
昼食を終えて,12時45分,広場から歩き出す.
道なりに大切岸下の広場を通り抜ける.進行方向左手には,大切岸の断崖が続く.広場の長さは,200メートルほどだろうか.広場の突き当たりには,ごく簡単な鉄線の柵が作られている.柵の中央に通路が開いていて,そこから先は人一人通れるほどの草道になる.
<大切岸下の長い広場>
■群生するイワタバコ
細い道を先へ進む.
崖には沢山のイワタバコが群生している.イワタバコを見上げながら,また道草だ.
私達には,どうせ,どこまで行かなければならないという決まりはない.そこが旅行社主宰の旅とは違うところである.したがって,案内役の私は,同行者を決して急かせることはしない.ただ,道草が過ぎれば,その後のコースを端折るだけである.
イワタバコを眺めながら,草道を進む.やがて草道も終わって,きゅうな階段道になる.階段と言っても断崖の間の石を切り刻んだだけの階段なので,少々登りにくいが,この階段を登り切ると,むじなヶ谷入口付近の尾根道に突き上げる.
<断崖のイワタバコを眺めながら…>
<鎌倉子ども自然ふれあいの森>
■地図
■パノラマ台
むじなヶ谷入口を50メートルほど通り過ぎて,12時53分に鎌倉子ども自然ふれあいの森入口に到着する.
ここでも成り行きで,パノラマ台を往復することに決める.今回は山のメンバーなので,何の心配もない.
12時57分,全員が山頂にあるパノラマ台に到着する.ここで数分展望休憩を取る.
<パノラマ台からの展望>
■展望広場
パノラマ台から往路を辿って,反対側の展望広場に向かう.
急坂の山道を登る.先頭に立つ私も,全く遠慮しないで,結構な速度で登る.勿論,ご同行の皆さんも,私ごときロートルの登山速度ぐらいは平気.間もなく尾根の巡礼道に到着する.ここを右折して尾根道を下れば逗子の願殿寺近くに下山することができる.
私達は左折して貯水池沿いの草道を辿って,13時13分に展望広場に到着する.
ここでも,数分,展望休憩を取る.
<展望広場からの眺望>
■関東の富士見50選
5分ほどの休憩で展望広場からS字型の坂道を下る.自動車が通れるほどの道幅がある道路である.この下り坂は,ふれあいの森のもう一方の入口付近に降りる.
近くにある水道で,水の補給をする.
13時30分,木陰のベンチに座って,トイレ休憩.
丁度そのとき,私たちと同じような年配者の集団が,反対側からやってくる.何となくお互いに目力を交錯させながら黙礼てすれ違う.
13時36分,かまくら幼稚園前の展望の良い場所に移動する.ここで風景を眺めながら,また,休憩を取る.
ここは「関東の富士見50選」にも選ばれている景勝地である.肉眼では雲の上に,富士山の山頂が極,極,うっすらと見えているが,残念ながら,デジカメの画像には写っていない.
<かまくら幼稚園前からの眺望>
<浅間山・衣張山>
■浅間山
成り行きで,デタラメ旅は浅間山に登ることにする.
急な階段道を登って尾根に出る.ここから尾根沿いの道を北の方に向かう.小さな登り下りが連続する.殆どが階段道である.
少し長い登り坂をクリアして,13時52分,浅間山頂(標高約120メートル)に到着する.まだ夏の残渣で,山頂は草ボウボウ.ここは展望が良い所だが,夏場は背丈を超えるのではないかと思われる雑草で,展望は全くダメ.
展望は諦めて,そのまま通過する.
<浅間山山頂>
■衣張山
続いて衣張山へ向かう.一旦坂道を下って,今度はやや急で長い坂道を登って,13時56分に衣張山(きぬばりやま)山頂(標高120メートル)に到着する.ここも夏草が繁茂しているが,何とか眺望を楽しむことができる.
成り行きで,ここの眺望を楽しみながら少し長い休憩を取ることにする.
<衣張山山頂からの眺望>
<平成の巡礼道を下る>
■石切場跡
14時14分,衣張山山頂を出発する.
私達は平成の巡礼道を経由して,田楽辻子へ下るつもりである.
山頂直下で,登山道は枝分かれする.私は,どちらの道を辿るか少々迷う…が,少し藪っぽい道だが右側の石切場経由の枝道を選ぶ.枝道に入った途端に,藪こぎに近い荒れた道になる.
急坂を下って,14時16分,石切場跡に到着する.希望者だけ石切場の中を見学して貰う.立ち止まると蚊に刺されるので,待っている間もジッとしているわけにはいかない.
<石切場跡>
■ジグザグの急な下り坂
石切場から少し坂道を登って,先ほど分岐した登山道に再び合流する.ここからはジグザグの下り坂が連続する.殆どが階段道である.鬱蒼とした樹木に覆われた湿っぽい道が谷間の沿って続く.この道のことをなぜか平成の巡礼道と呼んでいる.
14時28分,衣張山登山口に到着する.
<衣張山登山口>
(つづく)
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(なし)
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初秋の鎌倉;彼岸花・萩を眺めながらのデタラメ散策(中編)
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