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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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残暑も少しはマシになった丹沢:塔ノ岳(今年44回目)

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    残暑も少しはマシになった丹沢:塔ノ岳(今年44回目)
              (単独山行)
          2014年9月13日(土) 晴

■大分秋らしくなった
 漸く厳しい残暑が和らいできたのか,今朝起床したときは,少々,寒いなと思った.9月も中旬になると,秋も大分深まったなと感じる.
 何時ものように4時10分に家を出る.この間まで賑やかに啼いていたコーロギの啼き声もバッタリ聞こえなくなっている.
 大船5時10分発東海道本線下り初電に乗車する.辺りはまだ夜が明けきらないので薄暗い.この時間,夏至の頃はすっかり明るくなっていたのに…涼しくなるのは有り難いが,夜明けが遅くなるのはなんとも淋しい.
 小田原で小田急電車に乗り換える.今日の天気は久々の晴である.車窓から矢倉岳はとても良く見えているが,富士山が見える筈の空には雲が湧いていて,残念ながら富士山は見えない.
 電車は,6時14分に渋沢駅に到着する.
 “ちょっと早すぎたかな…”

<小田急線車窓から矢倉岳を望む>

■ご常連さんより遅れて一人旅
 渋沢駅から6時44分発大倉行の臨時バスが出る.バスは沢山の立ち席が出るほど混雑している.臨時バスに乗り合わせた顔見知りの常連は,毎日登山のTGさん,TDさん,YUさん,NMさん,IwIさん,YDさん.続いてすぐに発車した1番バスに乗車した常連で登山の途中でお会いした方は,韋駄天のSTさん,HMさん,STさん.次のバスで来られたMGさん.
 6時59分,丁度居合わせた常連さん何人かと一緒にバス停大倉から歩き出す.
 私はスロースターターである.歩き出しは中々調子が出ない.例によって,歩き出してすぐに皆さんとの距離が開いてしまう.
 7時05分,登山口を通過するが,そのときには,一緒に歩き出した方々とは,もう,20メートルほど距離が開いてしまう.私の前をTGさん,TDさん,YDさんが一団となって歩いている.その直ぐ後をSTさんが追いかけている.STさんはすぐに一段を抜いて先頭をばく進する.
 私は,皆さんの後を付けるのを,早々と諦める.こうして,歩き出してすぐに私の一人旅が始まる.

<登山口を通過する常連;一般の方も一緒に写っている>

■見晴階段
 今日は湿度が低いらしく,先週の土曜日や,ついこの間の水曜日に比較すると,かなり楽に登れそうである.そうは言っても,少し急ぎ足で歩くと汗が噴き出てくる.これではダメだということで速度を落とす.そんなことを繰り返しながら,7時42分に見晴茶屋を通過して.見晴階段に差し掛かる.
 例によって階段下から,階段を見上げた写真を撮る.今日は土曜日.沢山の登山者の後ろ姿が見えている.ただ,大倉から一緒に歩き出した常連の皆さんの後ろ姿は,どうやら見えないようである.もうとっくに見晴階段を登り切っているのだろう.
 私は,何時もの通り,自分の体調に合わせて,無理がないように注意しながら階段を登り続ける.私は遅速ながら,階段を登り切るまでに,かなりの方々を追い越してしまう.
 歩き始めからマイぺーすを保ったために,モミジ坂は比較的楽に登りつづける,7時59分,一本松を通過する.大倉から歩き出して丁度1時間経過している.数年前の私なら1時間の目標は駒止茶屋だったので,何という凋落振りだろうと思う反面,
 “年を取れば,遅くなるのも仕方がないな…”
と弱気が交錯する.
 でもそうは言いながらも,ここまでに随分と沢山の登山者を追い抜いているのも事実である.別に速さを競争しているわけではないが,どうも見ていると,かなりの皆さんは自分の体力以上の速度で汗ビッショリになり自滅しているように見える.
 そんな不遜なことを考えている間に,一方では数え切れないほど沢山の若者に追い越される.この若さが実に羨ましい.

<見晴階段>

■駒止階段
 駒止階段に差し掛かる.そのとき後ろから来られたYUさんに追い越される.これも致し方ない.階段を見上げると沢山の登山者が数珠繋ぎになっている.
 駒止階段も自分のペースを維持しながら,淡々と登り続ける.ここでも止まりそうな速度で登っている方々を何人か追い越す.
 8時13分,駒止茶屋を通過する.
 大倉からの所要時間は,1時間14分.遅い! でも,まだ残暑の時期である.遅いのも仕方がないなとも思う.

<駒止階段>

■堀山の尾根道
 駒止茶屋を通過して,堀山の木道に入る.ここからは平坦な尾根道になる.尾根道だけは自分の思うような速度で歩きたい.そこで,私の数メートル前を行くYUさんにお断りして,再び前を歩かせて貰う.
 やがて富士山が良く見える場所に到着する.残念ながら,今日も富士山は見えない.でも,ここで儀式としての写真を撮らないと気分が悪いので,見えない富士山の写真を撮る.これで気分が安定する.
 8時20分,堀山の標識を通過する.ここからの下り坂は,重力に引きずられるようにして,快調に飛ばす.

<堀山の尾根道から見えない富士山を撮る>

■堀山の家
 8時28分,堀山の家に到着する.
 ここで常連のHMさんに追い付く.お仲間の方と一緒である.お二人は小草平のベンチで休憩を取るようなので,私は挨拶をしながら,そのまま通過する.
 小草平からの富士山も今日は見えない.
 堀山の家の温度計は23℃を指している.やっぱり,まだ,まだ,残暑が厳しいようである.

<堀山の家>

■萱場平
 私には,小草平から花立山荘までの急坂が一番楽しい.ここをユックリ,ユックリ登り続ける…これがとても楽しいのだ.
 “さぁ〜て…これからだぞ…”
 私は気分を一新して,急坂に差し掛かる.自分のリズムで呼吸が乱れないように,一歩一歩気を抜かずに登り続けることに専念する.
 急坂を登り始めて間もなく,YUさんに再び追い抜かれる.
 自分のペースを登り続けて,8時48分に萱場平を通過する.気温21℃.ただ直射日光が照りつけるので体感温度はもう少し高いような気がする.

<萱場平>

■花立山荘
 萱場平を過ぎると,すぐに階段道になる.この階段道を過ぎると道幅が広くなる.2歩歩いて1段上がる歩きにくい階段がしばらく続く.やがてこの階段も間隔が乱れ始め勾配がきつくなる.この辺りで,汗ビッショリになって立ち往生している登山者が何人か居る.要するに頑張りすぎて疲労困憊という状態である.
 “登山も,仕事も,日常生活も,限度を超えた頑張り過ぎはダメだな…”
と妙なことを考えながら,先に行かせてもらう.
 後もう少しで後七分坂(花立階段)というところで,後ろに人の気配を感じる.私達の乗った次のバスで来られたMGさんである.MGさんは相変わらずの高速である.後七分坂の登り口まで,MGさんと雑談しながら登る.階段をMGさんと一緒に登るのは私には無理.
 「…多分,(MGさんが山頂に到着してから)10分ぐらいの差で,塔ノ岳山頂に到着できると思います…」
ということで,MGさんに先に行ってもらう.
 私が後七分坂を3分の2ほど登った頃,MGさんはもう後七分坂を登り切ってしまう.ここから先,MGさんの後ろ姿は全く見えなくなる.
 9時11分,漸く花立山荘に到着する.花立山荘の「氷」の幟旗には,誘惑を感じるが,そのまま通過する.
 山荘前のベンチには誰も居ない.また,富士山も雲の中である.山荘前の気温は25℃もある.どうしてだろう…?
 大倉から花立山荘までの所要時間は,2時間12分.やっぱりどうも遅いがやむを得ない.また,小草平からの所要時間は43分.涼しいときと比較すると,こちらも3分ほど余計に掛かっている.

<花立山荘の「氷」の幟が見える>

■花立山
 花立山荘を通過する.
 暫くの間は急な階段道が続く.この階段を通り抜けるまでが結構シンドイ.しかも天気が良いと,直射日光がジリジリと容赦なく照りつける.喘ぐように階段道を登ってガレ場に入る.すると,一気に視界が広がるようになる.
 相変わらず富士山は雲の中だが,久々の晴天である,丹沢の山々や相模湾の眺望が素晴らしい.何回も立ち止まって,眺望を楽しみながら写真を撮りまくる.
 8時23分,花立山山頂に到着する.前方には塔ノ岳がクッキリと見えている.またここで写真を撮る.もうここまで登れば,塔ノ岳山頂は目と鼻の先である.
 今日は,花立山荘から花立山山頂まで12分も掛けている.写真撮影のロスタイムは2分である.
 花立山の気温は24℃.やっぱり,まだまだ残暑は厳しいようである.

<花立山〜塔ノ岳を望む>

■金冷シ
 花立山から金冷シまでの尾根道は,何回歩いても楽しい.
 今日は久々の上天気である.馬の背付近から鍋割山稜がとても良く見えている.谷間を見下ろすと,木々の緑に心が癒される.私は途中で何回も立ち止まって,美しい風景をデジカメに収める.
 9時27分,金冷シを通過する.これで悠々10時前に塔ノ岳山頂に到着できると確信する.金冷シの気温は20℃.今日は花立山荘より5℃も気温が低い.

<馬の背から鍋割山稜を望む>

■常連とすれ違いながら塔ノ岳山頂に到着
 9時34分,金冷シから最初の階段を登っている途中で,下山してくる韋駄天のSTさんとすれ違う.ほぼ一緒の時間に大倉から歩き出しているのに,これだけの差がついてしまう.そのSTさんに,
 「(FHさんは)相変わらずお元気ですね…」
と言われてしまう.私よりもっと元気なSTさんに,何て返事をしたらよいのか戸惑ってしまう.
 10時前に塔ノ岳山頂に到着できればいいなと思っている私は,まいぺーすを崩さずに登り続ける.そして,山頂直下の木階段の途中で,下山してくるTGさんとすれ違う.
 9時45分,塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温は18℃.やや雲が多いが,風もなく,暑くも寒くもない.山頂では数名の登山客が休憩を取っている.その一角で,先ほど私を追い越したMGさんや,ほぼ同じ時間に大倉から歩き出したYDさんが居られる.
 今日の記録は,大倉から山頂まで2時間46分.ただ,花立山荘から34分も掛かっている.“でも,まあ,…こんなものか.”
 MGさん,YDさんの隣に座り込んで,早めの昼食を摂る.昼食を摂り始めると,私の隣に,何時の間にか,TDさんが座っておられる.塔ノ岳を通り越して遠くまで行ってこられたとのこと.
 暫くすると,小草平で追い越させて頂いたHMさん達も山頂に到着する.HMさん達は,これから蛭ヶ岳,焼山方面へ抜けるとのことである.

<塔ノ岳山頂>

■常連と一緒に下山開始
 10時03分,TDさん,MGさん,YDさんと一緒に塔ノ岳山頂から下山開始.何となく足の遅い私が先頭になる.下山もご同行の皆様が先に行こうが後になろうが,マイペースを維持する.
 金冷シまでの階段道を下っているときに,登って来られたHDさんとすれ違う.
 10時17分,花立山を通過する.この辺りから次から次へと登って来る登山客とすれ違いながら下山し続ける.
 後もう少しで花立山荘という所で,登ってくるIIjさんとバッタリ.IIjさんも,ここから私達と一緒に下山するとのこと.
 10時24分,花立山荘を通過する.山荘前のベンチは休憩を取る登山客で溢れている.
 後七分坂を下っている内に,一緒に下ってきた私達常連のグループも,次第にばらけ始める.

■堀山の家で一休み
 10時37分,萱場平を通過する.萱場平のベンチで沢山の登山客が休憩を取っている.戸沢分岐から下の階段道をトコトコと下山している内に,私だけ少々飛び出した感じになるが,そのままの惰性で下山し続ける.
 階段道の途中で,山頂直下ですれ違ったTGさんに追い付く.TGさんから,
 「もう降りてきたんですか,お先にどうぞ…」
と言われる.
 TGさんは,土曜日は各駅停車(途中の山小屋に全て立ち寄るという意味).下山するのに時間が掛かるとぼやいておられる.
 下り坂の惰性で,いきなりテンポを落とすこともできないので,そのまま先に行かせてもらう.
 10時52分,堀山の家に到着する.小草平のベンチも休憩客で一杯である.
 堀山の家に立ち寄る.バイアリスオレンジジュース250円也を所望する.
 ジュースを飲んでいる間に,TGさんも堀山の家に到着する.

■緑陰を行く
 ジュースを飲み終わって,ボンヤリしていると,目の前をMGさん,YDさん,IIjさん達が通過する.
 「それでは,私もそろそろ…」
と小屋番のなっちゃんに挨拶をして,また下山開始.
 ここから暫くは一人旅である.
 11時05分,堀山の標識を通過する.前方には素晴らしい緑陰の尾根道が続く.気がつくと,先ほど堀山の家で見送った常連さん達の後ろ姿が見える.そこで少し歩行速度を速めて,ご一行に合流する.

<緑陰を行く>

■雑事場ノ平で昼寝
 11時12分,駒止茶屋を通過して,駒止階段を下る.
 私は先頭を行くTDさんの直ぐ後を付けて下山し続ける.気がつくと,TDさんと私が一行より飛び出している.見晴階段を下りきったところで振り返ると,常連の姿が全く見えない.私は少々気が引ける.
 11時35分,見晴茶屋を通過する.私は,TDさんとお別れして,雑事場ノ平のベンチで,皆さんが到着するのを待つことにする.
 ベンチにリュックを放り出して,仰向けに寝転んで,空を見上げる.廻りの木々の緑が青空に映えて実に爽やかである.そのままの姿勢で,一同の到着を待つ.実に気分が良い.これからも下山のときに時間があったら,ここで昼寝しようと思い始める.
 5分ほどで,皆さんも雑事場ノ平に到着する.皆さんは,観音茶屋でかき氷を食べるという.休憩で体が十分に冷えてしまった私は,今更,かき氷を食べたいとは思わない.そこで,皆さんがかき氷を食べ終わる頃を見計らって,観音茶屋を通過するように,もう少しここで昼寝をすることにする.

■無事帰宅
 11時56分,そろそろ時間だなと思って,雑事場ノ平を出発する.昼寝をしていたために,歩行のリズムが狂ってしまい,なかなか調子が出ないが,仕方がない.ノソノソ歩きで下山し続ける.
 12時04分,観音茶屋に到着する.
 ナント! 観音茶屋はお休みである.常連の皆さんさぞかしガッカリされただろうなと想像しながら,下山し続ける.
 12時22分,ようやく大倉に到着する.ここで常連の皆さんと再開.大倉の洗い場で登山靴の泥を落とし,体の汗を拭って,シャツを着替える.
 塔ノ岳からの下山所要時間は,休憩時間込みで2時間19分.
 本当は,常連の皆さんと一緒に,渋沢の某喫茶店でお茶をしてから帰宅したかったが,事情があって,なるべく早く帰宅しなければならない.
 大倉発12時38分のバスに乗車する.渋沢,小田原で電車を乗り換えて,14時半頃,無事帰宅する.

<ラップタイム>

 6:59  大倉歩き出し(27℃)
 7:25  観音茶屋
 7:42  見晴茶屋
 8:13  駒止茶屋
 8:28  堀山の家(23℃)
 9:11  花立山荘(25℃)
 9:27  金冷シ
 9:45  塔ノ岳 着(18℃)
10:03    〃  発
10:13  金冷シ
10:24  花立山荘
10:52  堀山の家(10:57まで休憩)
11:12  駒止茶屋
11:35  見晴茶屋
11:40  雑事場ノ平(11:50まで休憩)
12:04  観音茶屋
12:22  大倉着

 [山行記録]

■水平距離             7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1,269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉  発        6:59
  塔ノ岳 着         9:45
    (所要時間)    2 時間46分(2.77h)
  水平歩行速度    7.0km/2.77h=2.52km/h
  登攀速度     1,269m/2.77h=458.1m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳 発        10:03
  大倉  着        12:22
  (所要時間)   2時間19 分(2.32h)
  水平歩行速度     7.0km/2.32h=3.01km/h
  下降速度     1,269m/2.32h=547.0m/h
                                  (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/abbed0b00c421b5be976e1d20f865b84
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)

※誤字脱字転換ミスご容赦


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