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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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オーストリアの山旅:第10日目(3);オーベルヒュッテゼーを越えて

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                                                                           <美しい湿原を歩く>

  オーストリアの山旅:第10日目(3);オーベルヒュッテゼーを越えて
            (アルパインツアー)
      2014年6月26日(木)〜7月7日(日)
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/184745cd44d5661778b1aba4dad05013

第10日目;2014年7月5日(土) (つづき) 


<ルート地図>

■第6日目のルート全体図

                                  ↓
■拡大図(アカールシャルテ→シーカ展望台) 拡大図

※これらの地図はアルパインツアー社とは無関係である.
 地図の正確性は全く保証しない.

<雪渓と岩稜を越えて>

■大きな雪渓の連続
 アカールシャルテでの休憩を終えた私達は,9時23分にまた歩き出す.
 冷たい風が吹いている.上空を雨雲が覆い始めている.分厚い雲の下を,少々憂鬱な気分のままトボトボと黙々と,現地ガイドのWGさんの後を付ける.
 歩き出してすぐに,大きな雪渓を横切る.辺りは完全に雪景色である.こんな所を歩いていると,今,本当に夏なんだろうかと疑いたくなる.

<雪渓が次々に現れる>

■ガレ場の連続
 高度が増すにつれてガレ場が多くなる.踏み跡がやっと見える程度の登山道が続く.ガイドが居なければ,少々心細い感じがするガレ道が連続する.
 上空を覆う雨雲が辺りをますます薄暗くしている.今にも雨が降り出しそうな感じである.
 ”雨だけはカンベンして…”
 私は心の中で愚痴っている.

<雪渓とガレ場の道が続く>

■なだらかな下り坂
 なだらかな下り坂が続く.先頭を行くWGさんの後に付いて,黙々と下り続ける.
 高度が下がるにつれて,次第に雲の下に入ったらしく,歩くほどに視界が広がり始める.
 ガレ場が時々現れる.

<なだらかな下り坂をひたすら歩く>

<視界が開ける>

■U字形の谷間
 10時を過ぎる頃,前方の視界が開けてくる.
 眼下に広々としたU字谷が広がる.谷間には3本の川が流下している.その川が集まって1本の川になって,蛇行しながら流れているのが見える.
 素晴らしい展望を眺めながら歩き続ける.

<素晴らしい展望>

■急な下り坂
 9時55分,下り坂にさしかかる.かなり急勾配である.
 後ろの方からツアーリーダーのYDさんが,
 「山側を歩いて下さい.路肩は歩かないで…」
と私達に注意する.
 稜線に雲が垂れ込めている.今にも雨が降り出しそうである.

<下り坂>

■長閑なトラバース道
 急な下り坂を過ぎると,なだらかな斜面に沿ったトラバース道になる.この辺りはどうやら牧場のようである.斜面は牧草で覆われていて樹木が少ないので,視界が開けている(それとも,森林限界を越えているのかな).
 なだらかな坂道も,先へ進むにつれて次第に急坂になる.

<長閑なトラバース道>

■驟雨
 雲行きがますます怪しくなる.
 10時20分頃,突然,ポツポツと雨が降り出す.驟雨.
 これは堪らない…ということで,10時23分,雨具荘着のための臨時休憩をとる.
 驟雨は程なく止んだが,その後も,霧雨が降ったり止んだりを繰り返す.



<雨が降り出す>

<オーベルヒュッテゼーの湖畔>

■湖が見える
 10時26分,やや急な下り坂を過ぎると,進行方向右手にオーベルヒュッテゼーが見え始める.美しい湖である.
 地図で確かめるとオーベルヒュッテゼー(Oberhuttsee;標高1,869メートル)である.
 湖の先端にある山小屋,オーベルヒュッテが見えている.ここも居心地の良さそうな山小屋のように思える.
 “あの小屋でノンビリ1〜2泊するのも悪くないな…”
と思いながら,湖を見送る.

<オーベルヒュッテゼーを見下ろす>

■ゲートを通過
 10時33分,ゲートを通過する.多分ここからが牧場なのだろう.もっとも,私には,このゲートが牧場の入口なのか出口なのかハッキリ分からない…が,入口としておこう.
 ゲートを通過しても,辺りの風景は何ら変わらない.相変わらず下り坂が連続する.

<牧場のゲートを通過>

■オーベルヒュッテザッテルの分岐点
 10時35分,オーベルヒュッテザッテル(オーベルヒュッテ峠;Oberhuttesattel;標高1,856メートル)に到着する.
 峠に黄色の塗装をした標識が立っている.標識には「オーベルヒュッテまで所要時間3分」と書いてある.
 “3分程度で行けるなら,ちょっと湖の畔まで降りてみたいな…”
と思うが,自分の心の内に止めておき,余計なことは言わないようにする.

<オーベルヒュッテ峠の道標>

■峠で休憩
 私達はオーベルヒュッテ峠で休憩を取る.ここから先はまた登り坂のようである.
 アルパインツアー社から事前に貰っていた地図には,ここから先はアウトオブザマップ.したがって,この辺りから先のことは事前の下調べを全くしていないので,見当が付かない.先が全く見えないのは,残念ではあるが,どうなるか予想が全く付かない面白さもある.
 10時50分,休憩を終えて歩き出す.ここからはまた緩やかな上り勾配の道が続く.登り坂の先は雲の中に隠れている.あの雲の先には,一体,何があるんだろう.

<峠で休憩:これから登る坂道が見えている>

<3本の小川が流れる湿原>

■小川を徒渉
 緩やかな登り坂の先は,小川が蛇行する広々とした湿原になっている.小さな川を徒渉する.その先は小さなアップダウンが連続する.
 先ほど高い所からU字谷を見下ろしたときに3本の小川が見えていたが,その3本の中の1本を徒渉したようだが,どの小川かははっきりしない…が,多分一番北側を流れる小川を渡っているんだろうと想像する(間違っているかもしれない).

<小川を徒渉>

■小川の合流点
 11時09分,3本の小川が合流する地点に到着する.
 WGさんが,
 「ここは3本の小川が合流するところです.皆さんに是非見せたかったところです…」
と自慢する.
 なるほど,3本の小川が入り乱れるように集まっている.辺り一面に白い花,黄色い花が咲き乱れている.何とも優しくて美しいところである.

<3本の小川の合流点>

■自然の暗渠
 11時16分,WGさんが小さな岩の割れ目を指さしながら,
 「ここから川が地下に流れ込みます…珍しい所です」
と私達に説明する.
 なるほど,上から流れてきた小川の水が,この岩の割れ目から地下に流れこんでいる.

<地下水が流入する割れ目>
                                        (つづく)
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(編集中)

「オーストリア山岳トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/057c1f13884ed3e55ed78019294833dd
「オーストリア山岳トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7cbebff6666c1ee86eab07561e3cf5ad

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