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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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オーストリアの山旅:第9日目(4);ウンタージグラッシェゼー湖畔周遊

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 オーストリアの山旅:第9日目(4);ウンタージグラッシェゼー湖畔周遊
            (アルパインツアー)
      2014年6月26日(木)〜7月7日(日)
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7d45a986c481711aa4b28fa979e9c1fc

第9日目;2014年7月4日(金) (つづき)

<ルート地図>


※この地図はアルパインツアー社とは無関係です.
 この地図は見取図なので正確さは保証しません.

<ウンタージグラッシェゼー湖畔を一回り>

■荒れた踏み跡道
 イグナツマッティス小屋に到着したときに,私はまだ日が高いのでウンタージグラッシェゼー湖畔を一回りしてみたいなと思った.そこで,現地ガイドのWGさんに,どこから湖畔に降りたらよいかを伺った.すると,WGさんが,
 「私もご一緒します.ではウンタージグラッシェゼー湖畔を一回りしたい人は,14時30分に集まって下さい…」
と皆に呼びかける.
 その結果,14時30分に集まったのは,私を含めて4名である.
 14時35分,早速,WGさんを先頭に湖畔一周散策が始まる.
 当初,私は先ほど湖畔から山小屋まで登ってきた道を逆に下って湖畔に出るのかと思ったが,WGさんは湖畔寄りの踏み跡道に入る.これには少々ビックリする.
 踏み跡道をほんの少し下ると,肝心の踏み跡もどこか良く分からなくなる.後は足元が悪いところを闇雲に下る.

<踏み跡道を湖畔目指して下る>

■小川を渡る
 14時46分,ウンタージグラッシェゼー湖畔に到着する.ここで先ほど通った道に合流し,木橋をまた渡り返す.
 木橋から先ほど通った道を,さきほどとは逆の方向に100メートルほど歩いて,3軒の小屋が建っている場所から右手の道に入る.未舗装の道だが道幅が広く,自動車も通れそうである.

<木橋を渡ると3軒の小屋に到着する>

■湖畔沿いの道に入る
 小屋の間を通り抜けてY字型の三叉路を右折すると,ウンタージグラッシェゼー湖畔沿いの砂利道になる.
 前方にはウンタージグラッシェゼー湖とその先の山並みが良く見える.
 “明日は,多分,あの谷筋を登るんだろうな…”
と想像しながら,湖畔の道を歩き続ける.
 湖畔沿いの道を歩くのは実に心地がよい.私は一人で自由奔放に歩きたくなる.湖の周りには,シッカリした道路が作られているので,迷う心配もない.私はWGさんにお断りして,マイペースで独り散策を楽しむことにする.
 私は歩行速度を思いっきり速める.

<ウンタージグラッシェゼーが良く見える>

■小川を横切る
 14時52分,ウンタージグラッシェゼー湖に注ぐ小川を横切る.冒頭の地図で木橋と書いてある所である.実際には木橋はなく,砂利道のまま徒渉するようになっている.
 この川を手がかりに,手許の地図で,現在地を確かめる.
 “この湖を一周するには,まだ,まだ,先が長いな…”
と実感する.

<小川を徒渉>

■湖畔を離れて切通へ
 小川を徒渉して間もなく,砂利道は登り坂になる.その先では,道路は一旦湖畔から離れて,丘陵を掘り下げた切通に通じている.何だか凄いところへ来てしまったなと感じる,
 私は,平素の塔ノ岳ペースで歩いているので,後続の方との距離は,もう200メートルほど離れている.
 “大分離れちゃったな…丁度良い,ちょっと道草するかな…”
ということで,右手の丘陵の上に登って見る.小高い丘の上から湖面を見下ろす(冒頭の写真).

<湖畔を離れて切通道になる>

■ウンタージグラッシェゼーに西端
 道草をしている内に,後続の方々が私に追い付く.
 丘陵から砂利道に降りた私は,暫くの間,皆さんと一緒に歩くが,再び歩行速度を速め,先に行かせてもらう.
 14時57分頃,前方に小屋が2軒建っているのが見え始める.どうやら,この辺りがウンタージグラッシェゼーの西端のようである.未舗装の草道が小屋の方向にクネクネと続いているのが見下ろせる.
 小屋の後ろには,三角形の尖鋒が聳えている.地図で確かめた結果,多分,あの山はカンプスピッエ(Kampspitze;標高2,390メートル)だろうと思う.

<湖の西端>

■オーベルジグラッシェゼー
 15時08分,小屋の前の三叉路に到着する.この三叉路を右折すれば,出発点のイグナツマッティス小屋に戻れるが,折角,ここまで来たのだから…という訳で,この三叉路を左折してみる.
 するとすぐにオーベルジグラッシェゼーの湖畔に出る.正確な数値は分からないが,オーベルジグラッシェゼーの方がウンタージグラッシェゼーより標高差で数メートル高そうである.
 オーベルジグラッシェゼーは,ウンタージグラッシェゼーに比較すると,かなり小さい湖である.
 もしオーベルジグラッシェゼーを一周する道があったら,序でに一回りしようかと思ったが,どうやら周回道路はなさそうだし,無理をして廻っても,岩礫が崩落してきそうな地形なので,一周するなどという無鉄砲なことは即座に却下.温和しく振る舞うことにする.
 地図で確かめると,ここから湖岸沿いに1個キロメートル足らず歩いたところに,ジグラッシェゼー小屋があるはずである.どうせなら,ジグラッシェゼー小屋まで行ってみようかと迷うが,そんなことをしていたら,行動範囲がますます拡散してしまうので,ここは温和しく元の場所に戻ることにする.

<オーベルジグラッシェゼー>

■結構厳しい登り坂
 ウンタージグラッシェゼーの南側湖畔を半周すると,結構長くて厳しい登り坂になる.坂上にはイグナツマッティス小屋が建っているのが見えている.
 私は構わずに全力で坂道を登って,15時20分に無事イグナツマッティス小屋に戻る.
 小屋前のテラスでは,仲間達が集まって,ビールを飲みながら雑談をしている.このまま,私も雑談の仲間入りをしても良いが.まだ夕食までかなりの時間がある.私はもう少しこの辺りを散策しようかと思う.

<坂道の上にイグナツマッティス小屋が見える>

<高巻き道を散策>

■見晴の高巻き道
 15時30分頃,私はまた一人でイグナツマッティス小屋近くの散策に出掛ける.今度は,ジグラッシェゼー小屋まで通じている高巻き道を歩いてみようと思う.
 イグナツマッティス小屋のテラス前から,すぐに高巻き道に入る.こちらの道は,湖畔沿いの道とは違って,湖の南側斜面をトラバースする完全な山道である.
 歩き始めて,2分ほど経ったところで振り返ると,イグナツマッティス小屋の全景が良く見える.私たち男性群が割り当てられた部屋は,左側の建物の2階にあることが,建物の構造からすぐに分かる.
 トラバース道は,ほぼ水平.西へ向かっている.進行方向左手の眼下にウンタージグラッシェゼーが見えている.

<トラバース道を西へ向かう>

■紫色の花がビッシリ
 足元に気を付けながらトラバース道を歩く.
 眼下に湖面,足元には紫色の花がビッシリ咲いている.何とも心地よい散策路である.これでは何処まで歩いても切りがない.まさかジグラッシェゼー小屋まで歩くわけにもいかないので,見晴の良いところで,景色を眺めながらユックリしようと思う.
 そこで路傍の石に腰掛けて,湖面を見下ろしながら,休憩を取る.手許に温度計がないので,正確な気温は分からないが,暑くも寒くもなく,実に心地よい.

<見晴の良いところで休憩>

■やっぱりやられた…
 休憩を取りなが,ふと自分の足を見る.
 すると右足のズボンの裾に,ほんの一寸だが,牛の○ンが付着している.
 “一体,どこで付着したんだろう…”
 どうも,思い当たる場所はない.でも,湖畔散策に出掛ける前は,○ンなど付いていなかったので,湖畔を一周する間のどこかで,牛○ンを踏みつけたか,あるいは近傍を通ったに違いない.
 “これは参ったナ…どこかで洗わなければ…”
ということで,近場を歩き回って小川が流下するところを見付ける.ほどなくチョロチョロと冷たい水が流れているところを探し出す.そこで,ズボンの裾に付着した○ンを綺麗に洗い流す.
 これでサッパリ.
 “○ンがついたところで,そろそろ引き返すか…”
 15時50分,イグナツマッティス小屋に戻る.

<夕食前の一時>

■談話室で雑談
 散策を終えて,一旦部屋に戻る.
 部屋には誰も居ない.夕食は18時からである.夕食まで,まだ2時間もある.このままでは所在ない.
 “しょうがないなぁ…談話室にでも行ってみるか…”
ということで,16時過ぎに談話室(食堂のこと)へ行ってみる.
 談話室では,私たち以外にも,現地の方々が何人か集まっていて,ワイワイ,ガヤガヤやっている.
 私も暫くの間雑談に興じる.

<談話室は大賑わい>

■テラスで一休み
 その内に談話室の空気が息苦しく感じるようになる.私はもう少し外の空気を吸いたいなと思い始める.
 16時35分,私はまた外に出る.
 夕日を浴びながらベンチでうたた寝でもしようかなと思う.小屋の前には沢山のベンチが並んでいる.一番奥のベンチには地元の若者と思われる2人の男性が盛んに奇声を上げている.
 入口近くで,同行のIUさんが一人でアルコールを嗜んでいる.
 “邪魔してはまずいかな…”
と思ったが,わざわざ離れた所に座るのも妙なので,IUさんに一言声を掛けて,近からず遠からずの場所に座る.
 ベンチに座って改めて廻りの景色を眺めると,中々なものである.
 ベンチの向こうには,先ほど一周したウンタージグラッシェゼーとその向こうにオーベルジグラッシェゼーが見えている.そして,直ぐ近くには先ほど途中で引き返したトラバース道も見えている.

<山小屋のベンチからの眺望>

■リンゴを囓りながら日光浴
 夕日を浴びながら,ベンチで昼寝をする.
 夕日とは言いながら,直射日光は結構ジリジリと来るので,露出している肌には少々厳しい.でも,風は冷たい.こんな中での昼寝の気分は最高である.
 ベンチに寝そべったまま,私は昼食で食べなかったリンゴを取り出して,ゆっくりと囓る.見かけは小さくて貧相な感じがするリンゴだが,甘みがあってとても美味しい.
 ノンビリ昼寝をしていると,ツアーリーダーのIUさんもテラスに現れる.暫くの間,3人で雑談に耽る.

■再び談話室へ
 昼寝にも飽きたので,17時10分頃,再び談話室に戻ることにする.
 建物の入口から見下ろすと,先ほど喘ぎながら登った坂道が眼下に見えている.
 談話室に入る.まだ,夕食には早いが,私たちのグループのほぼ全員が集まっている.私も,ここらで腰を据えて,夕食を待つことにする.

<建物の入口で先ほど登った坂道を見下ろす>
                                       (つづく)   
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(編集中)

「オーストリア山岳トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/057c1f13884ed3e55ed78019294833dd
「オーストリア山岳トレッキング」の目次
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