<素晴らしい眺望>
オーストリアの山旅:第9日目(2);ロートマンドルシュピッツェを越えて
(アルパインツアー)
2014年6月26日(木)〜7月7日(日)
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第9日目;2014年7月4日(金) (つづき)
<ルート地図>
※再掲
<素晴らしい眺望を楽しみながら…>
■標高2,040メートル地点で休憩
かなり急な斜面のトラバース道を歩き続ける.次第に高度が上がっていく.
8時45分,標高2,040メートル地点で休憩を取る.涼しい.素晴らしい眺望が広がる.
<素晴らしい眺望を眺めながら休憩>
■眼下にカインプレヒト小屋
休憩を取っている場所から,谷を見下ろすと,先ほど出発したカインプレヒト小屋が良く見える.
“こういうのを鳥瞰って言うんだな…”
私は妙な納得をする.
さきほど通ったばかりの草道がはっきりと見える.
<眼下にカインプレヒト小屋>
■幾つもの雪渓を越えて
9時を過ぎる頃から,行く手に雪渓が現れ始める.夏場の雪渓なので,表面がザクザクしている雪である.
この辺りから先は,良く見ると踏み跡らしいところがあるような感じがするだけのところも多いので,ガイドが居ないと迷いそうな所である.
私たちは相変わらずWGさんを先頭に一列になって歩き続ける.
■立派な案内標識
雪渓を何回横切ったか分からなくなる.さらにちょっとした岩場が連続する.さらにガレ場を登って,9時43分に,稜線に出る.
そこには立派な案内道標が立っている.案内道標には,「カインプレヒト小屋← ジグラッシェゼーのイグナツマッティスヒュッテ702→」と書いてある.702は私たちが歩いている道の番号である(標高2,270メートル).
私たちは,ここで10分ほど休憩を取る.
<立派な案内標識>
■なんだかミルフォードサウンドのようだ
稜線からの眺望は素晴らしい.
正確な方角は良く分からないが,これまで登ってきた方向に振り返ると,深い谷間の先に稜線が幾重にも重なって見えている.一番遠くには,例のアイガー南壁に良く似た山が見えている.
手前には地塘のような小さな池がある.池の水面で青空の光を反射して光って見えている.
“何だかどこかで見たことのある風景だな…どこだったかな?”
と迷い始める.でもその内に,
“ああ,そうだ! ミルフォードサウンドのマッキンノンパス付近の景色にそっくりだ”
と急に10年ほど前(もっと前かな?)に,ミルフォードサウンドを歩いたときのことを想い出す.
<まるでミルフォードサウンドのようだ>
■長い雪渓をトラバース
9時55分,休憩を終えて歩き出す.
長い雪渓を登る.さらにガレ場の尾根を突き上げる.尾根沿いの道は,ナイフエッジのような狭い幅しかない,私たちは幾分緊張しながら登り続ける.
<雪渓を何回も渡る>
<ロートマンドルシュピッツェに到着>
■やっと峠へ
10時47分,やっとロートマンドルシュピッツェ峠(標高2,459メートル)に到着する.
峠の目印に棒が1本立っている.その脇にケルンが積んである.日本の山や峠のように山頂に神社があるわけでもないので,折角の峠でも何となく殺風景で,アレッ!という感じがする.
峠でしばらく休憩を取るが,山麓から冷たい風が絶えず吹き上げてくるので落ち着かない.
一同,山頂の棒の前で交代で記念写真を撮る.
<ロートマンドルシュピッツェ峠に到着>
■峠からの眺望
峠からの眺望は実に素晴らしい.
残雪で真っ白な山並みが幾重にも連なっているのが見える.実に壮大なスケールである.
以下に収録する2枚の写真は,いずれもロートマンドルシュピッツェ峠から撮影したものである.
<白い山並みが幾重にも連なっている>
<深い谷と峻険な山並み>
<岩稜と雪渓が連続する下り坂>
■なだらかな稜線歩き
峠での休憩を終えて,10時54分,峠から歩き始める.
暫くの間は,気持ちの良い稜線歩きである.前方には雪を抱いた峻険な山脈が見えている.
天気も上々である.
<見晴の良い稜線を歩く>
■岩稜の急坂下り
11時40分頃,なだらかな稜線歩きは終わる.そして,急な岩稜下りが始まる.ジグザグの急坂をひたすら下る.
特に急な下り坂には,赤いロープが張ってあるが,特にロープを使わなければならないほどの坂でもない…が,お互いの間隔を空けて慎重に下り続ける.
<急な岩稜下り>
■岩稜のトラバース道
岩稜が連続する.ジグザグのトラバース道である.転落しないように慎重に下山し続ける.
結構長い緊張が続く.
<岩稜のトラバース道>
■何回も雪渓を横断する
岩稜の急坂が一段落すると,今度は雪渓が現れる.私たちは数え切れないほどの雪渓を横断しながら,ガレ場を下り続ける.
<何回も雪渓を渡る>
<池の畔>
■小さな池に到着
12時10分,急な下り坂が漸く終わり,私たちは小さな池の畔に到着する(標高2,160メートル).
急な下りで緊張し続けていたが,ここまで下るとホッとした気分になる.とはいえ,まだ標高は2000メートルを越える高地である.辺りの風景はまだ寒々としている.
<小さな池の畔に到着>
■池の畔で昼食
現地ガイドのWGさんが,
「ここで休憩にしましょう…適当に食事をして下さい」
と私たちを促す.
少々寒いが,三々五々,辺りに散らばって腰を下ろす.そして,朝食のときに自分で作ったランチを取り出して食べる.
ガサガサとした茶色のパンは食べにくいが贅沢は言うつもりはない.ランチのパンを半分ほど食べてから,オレンジで口直しをする.
<池の畔でランチ>
(つづく)
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(編集中)
「オーストリア山岳トレッキング」の索引
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「オーストリア山岳トレッキング」の目次
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