<塔ノ岳山頂付近のシロヤシオ>
シロヤシオが見頃になり混雑する丹沢;塔ノ岳(今年28回目)
(常連に同行)
2013年5月25日(土) 晴
■シロヤシオを見るために…
つい3日前の水曜日に丹沢主脈を縦走したときに,塔ノ岳から蛭ヶ岳に向かう登山道でシロヤシオを見たばかりだったが,今日(5月25日),やっぱりもう一度シロヤシオを見ようと思って,何時も通りの時間,5時10分に自宅を出発する.
毎度,同じことばかり書いているが,今日は休日.厄介な小田原での階段2段跳び乗換をしなくても良いので,朝から気楽ムードである.
何時ものように6時40分に渋沢駅に到着するが,案の定,大倉行きの臨時バスが既に発車したらしくて,大倉行バス停にでバスを待っている人は居ない.私と同じ東海道本線の電車で来られた常連のYtさんと2人だけ.でも,下り電車が到着すると,忽ちの内にバスは満席となる.
バスが大倉に到着する.常連のTgさんと,Tnさんが,常連の到着を待っておられる.私たちの他に,Tmさん,Hsさん,Kiさんなど多くの常連を見掛ける.
■登山客が数珠繋ぎに登っている
7時07分,Tgさん,Tkさん,Tmさんと一緒に大倉から歩き出す.今日は土曜日,私たちの前後には沢山の登山客が列をなしている.
私たちの先頭は口髭のTkさん.私の経済速度よりやや高速で歩かれる.まあ私にも付いて行けないほどの速度でもなので,少々きついなと思いながらも,Tmさんの後ろに付いていく.
7時29分,観音茶屋を通過する.今日は湿度がやや高いので,それほど速い速度でもないのに,じんわりと汗をかき始める.
相変わらずTkさんの後に付いて登り続ける.その間,かなり沢山の登山客を追い抜く.やがて,トラバース道に差し掛かる頃,ご常連のTsさんに追い付く.久々の再会である.
「あなたのブログ,見ていますよ…」
と言われて恐縮する.
<数珠繋ぎの登山客>
■見晴階段
8時45分,見晴山荘を通過する.そして,いよいよ第1関門の見晴階段に差し掛かる.ロートルの私にとって,大倉尾根で最初に出会う難所である.この坂道を,先頭を行くTdさんの後に付いて登るのは到底無理.Tdさんとの距離がじわりじわりと開いていく.
坂を見上げると,実に沢山の登山客が数珠繋ぎになっている.
見晴階段を無事通過して,モミジ坂に差し掛かる.前を行くTdさんとの距離は20〜30メートルほどである.まだ,どうしようもないほど離れているわけではないが,無理をして追い付くのは止めようと思う.
<登山者が数珠繋ぎになっている見晴階段>
■堀山の尾根道
やがて,駒止階段に差し掛かる.階段の途中で大汗をかきながら,ほとんど止まりそうな足取りで登っておられる方が何名かいる.多分,ペース杯分を誤って,ここまでに馬力を出し過ぎたのだろうと想像する.
大変申し訳ないが,止まりそうになっている方を追い越させていただき,8時14分に駒止茶屋を通過する.大倉〜の所要時間は1時間07分.この時期としては,私にとって,まあ,最適の所要時間だと思う.
堀山の意尾根道に入る.尾根には爽やかな風が流れている.大変気分がよい.ただ,残念なことに,どうやら雲の中に入ったようで,富士山のビューポイントに到着しても富士山は雲の中である.でも,例によって見えない富士山の写真を撮る.
ここで,下山してくるKsさんとすれ違う.Ksさんの話によると塔ノ岳山頂は晴れていて富士山が良く見えるという.山頂からの景色を期待することにしよう.
<堀山の尾根から見えない富士山の写真を撮る>
■萱場平
8時32分,堀山の家に到着する.今日はまだ早い時間なのに,もう開店している.小草平のベンチで数名の登山客が休憩を取っている.
「私,ここから花立山荘まで,約40分のマイスピードで登りますので,お先にどうぞ…」
と同行のお三方に先頭を譲る.譲ったと言っても,登攀速度にそれほど大差はないので,暫くの間はご同行諸氏のすぐ後ろに付いて登り続ける.
途中,道幅の狭い階段道で,20〜30人ほどのグループに追い付く.グループ登山だから仕方がないが,随分とノロノロ足である.仕方なく後ろについて登る.その内に最後尾のサブリーダーが,後ろに私たちが居るのに気が付く.すぐに私たちに道を譲ってくれる.話を伺うと大坂から来られたグループのようである.
追い越し際に,グループのお一人から,
「近くにお住まいですか?」
と聞かれる.
「はい…」
と答えると,
「近くに,(丹沢のような)良い山があって良いですね」
と言う.
“なるほど! 言われてみれば,確かに近くに丹沢があって恵まれているな”
と自分たちの住んでいる場所に良さを,あらためて認識させられる.
9時06分,萱場平を通過する.私のすぐ前を行くTgさんとTnさんの後ろ姿が写っている.
私は,例によって,木道の間で繁茂する“ど根性アザミ”の写真を撮る.この写真を撮っている間に,前を行くお二方との距離が開いてしまう.私は,すぐに,
“もう,お二人の後を付けるのは止めよう…”
と諦め,ゴーイングマイウェーモードに切り替える.
ベンチで,常連のKiさんとMtさんが休憩を取っている.
「(韋駄天の)お二人に付いていくのは大変ですよ…」
と愚痴を一くさり言って,先に行かせてもらう.私の愚痴を聞いて,Kiさんが,
「えへへ…」
と笑っている.
<萱場平を通過>
■花立山荘
その後も,堀山の家〜花立山荘間40分モードを意識して,登攀速度を微調整しながら登り続ける.
やがて,後7分坂に差し掛かる.前を行くお二人とは40〜50段の差が付いている.
“ダメ,ダメ,…急いではダメ!”
と自制しながら登り続ける…が,この自制が随分と辛い,ともすれば,身の程知らずで登る速度が速くなってしまう.その揚げ句,汗ビッショリになって,疲労困憊.これが最悪のパターンだ.
“こんな最悪のパターには絶対ならないぞ”
と自制し続ける.
9時12分,花立山荘に到着する.辺りは濃い霧に覆われている.涼しい.
大倉を歩き出してから,花立山荘までの所要時間は2時間05分.まあ,こんな所だろう.ただし,堀山の家から花立山荘までの所要時間は,予定通り40分ドンピシャである.この点では今日は大成功である.
花立山荘前のベンチで数名の登山客が休憩を取っている.私より1〜2分早く花立山荘に到着したTgさんとTnさん,それに常連のHmさんが雑談をしている.
<花立山荘>
■花の写真を撮りながら…
私は,雑談中のお三方に,
「足が遅いので,先にユックリ登っています…」
と挨拶して,そのまま登り続ける.
花立山荘を過ぎると,気温が一段と下がり,さらに涼風があるので,火照った身体にとても気持ちがよい.
花立山のガレ場に差し掛かる.相変わらず,辺り一面に雲が立ちこめていて,富士山はおろか,直ぐ近くの鍋割山稜も見えない.それでも,私は立ち止まって遠くは何も見えない写真を撮りまくる.
私が写真を撮りながらモタモタしていると,何時の間にか,Tnさんが私のすぐ後ろに居る.
「花の写真でも撮りながら,ユックリ登りましょう…」
とTnさんが私に言う.勿論,私に異存はない.
9時21分,2人揃って,花立山を通過する.
<花立山山頂付近>
■花の写真を撮りながら…
馬の背付近では,ミツバツツジが沢山咲いている.花オンチの私には,正確な花の名前は分からないが.そんな私でも,花の美しさ感動する.
Tgさんと一緒に花の写真を撮りながら,ノンビリと登り続ける.
<馬の背手前で撮影>
■おい! シカよ! その草食べるな!
馬の背の手前,尾根沿いの細い道で,若い数名の登山者が立ち止まっている.また,大きなグループが居て渋滞しているのかな…と,思いながら列の後ろに付く.
すると渋滞ではなく,近くに居るシカ見物で立ち止まっていることが分かる.
すぐ近くの茂みで,2頭のシカが無心に草を食んでいる.
「オイッ! その草は食べるなよ…!」
と同行のTnさんが,シカに注文を付ける.
でもシカはTnさんの忠告を無視して食べ続ける.その様子を見て,立ち止まっている見物客はニタニタしている.
私たちは見物客の先に出させて貰う.
<無心に草を食むシカ2頭>
■見事なトウゴクミツバツツジ
9時27分,金冷シを通過する.
金冷シから最初の階段を登っていると,見事なトウゴクミツバツツジがある.ここでまた道草.存分に写真を撮る.
<金冷シから最初の階段でトウゴクミツバツツジの写真を撮る>
■塔ノ岳山頂
9時41分,Tnさんと一緒に塔ノ岳山頂に到着する.
大倉から山頂までの書状時間は2時間34分.途中で道草をした割りには,かなり良い結果のように思える.多分,歩き出しから見晴山荘辺りまで,高速のTkさんの後について歩いたからだろうと思う.山頂の気温は15℃.カラッとしていて気持ちがよい.
私たち二人が山頂に到着した直ぐ後にTgさんとHmさんが到着する.
<登山者で賑わう塔ノ岳山頂>
■久々に富士山の展望を楽しむ
私は,何時ものように塔ノ岳山頂からの眺望をデジカメに収める.
上空は見事に晴れ上がっている.丁度目線の高さに棚引いている雲の上に,雪を被った富士山が見えている.今日は愛用のバカカメラではなく,ちょっと上等なカメラを持参しているので,茫洋とした富士山も何とか写し込めたようである.
太平洋側から雲が沸き上がっていて,丁度,花立山辺りで尾根を越えている.花立山荘付近では辺りの景色が全く見えなかった理由が,この画面を見ると良く分かる.
<久々の富士山>
■尊仏山荘
塔ノ岳山頂での儀式を終えて尊仏山荘に入る.今日の小屋番はW林さんとHさん.ネコは2階でお休み中で,客席には現れない.
天気が良いので,外にいる方が気持ちがよいのか,山頂には沢山の登山客が屯しているのに,尊仏山荘は閑散としている.私とほぼ一緒に塔ノ岳山頂に到着したTgさん,Tnさん,Hmさん以外の常連客は,尊仏山荘になかなか現れない.多分,塔ノ岳山頂に到着したその足で,シロヤシオ見物のために丹沢方面に向かったんだろうと思う.
300円のお茶を所望する.お茶を賞味していると,何時も日曜日にお会いするMmさんがヒョッコリと山荘に入ってくる.暫く山荘で雑談してから,丹沢山まで往復すると言って小屋を出発する.
■美しいシロヤシオを堪能する
12時10分頃,シロヤシオを見るために,私も尊仏山荘から外に出る.
さすがにキレット付近まで下っていくだけの気力はないが,キレット手前ぐらいまでは降りてみるつもりである.
たった3日前の5月22日に丹沢主脈を縦走したときには,シロヤシオは殆ど咲いていなかったが,今日は見事に咲いている.ただシロヤシオが当たり年だった2年前のシロヤシオの風景に比較すると,今年は見劣りするのはやむを得ない.
でも,そうは言っても,今年も美しいシロヤシオを存分に楽しむことができて良かった.
以下に今年(平成25年)のシロヤシオの写真を何枚か披露することにしよう.
■塔ノ岳山頂で集合写真を撮る
12時25分頃,塔ノ岳山頂に戻る.
今日は常連仲間の情報連絡係Yuさんの企画で,12時30分に塔ノ岳山頂で酒豪写真を撮ることになっている.
山頂は沢山の沢山の登山客で大混雑である.その中に常連の皆さんも沢山居られる.12時30分頃,集まった10数名の常連の方々の集合写真を撮影する.残念ながら私のカメラで撮影したのではないので,ここで披露することはできない.
■沢山の登山客とすれ違いながら下山する
10時43分,私は登山道が混雑しないうちに下山しようと思って,たまたま近くに居合わせたMgさん,Ydさんと一緒に下山し始める.
山頂から木道に入ろうとしたときに,常連のHwさんが,丁度,塔ノ岳山頂に到着する.Hwさんは金曜日に登ると良く会う常連さんである.
Mgさんを先頭に3人一緒に下り続ける.お二人とも結構速いので付いて行くのが少々きつい.特に急な下り坂では,どうしても間が空いてしまう.
まだ沢山の登山者が数珠繋ぎになって登ってくる.登山道が狭いところではすれ違うのに一苦労する.
11時丁度に花立山荘を通過する.山荘前のベンチは登山客で鈴なりの状態である.
その後も登ってくる登山客と絶えずすれ違いながら,11時22分に萱場平に到着する.ここでほんの1〜2分経ち休憩を取る.休憩中にMgさんから珍しいお菓子を頂戴する.
■懇親会には欠席し直帰する
12時48分,無事,大倉に到着する.
Mgさんと,Ydさんは,14時から開催予定の常連懇親会に出席するとのことなので,ここでお別れして,私は大倉発13時12分渋沢行のバスに乗車する.まだ早い時間なのに,バスは満員である.
渋沢駅,小田原駅での接続がかなり円滑だったので,14時33分に大船に到着する.15時前には余裕を持って帰宅する.
塔ノ岳に登った当日は,山へ行ってきたという満足感が得られる.でも,翌日になると,また,山登りがしたくなるので,困ったものである.
<ラップタイム>
7:07 歩き出し
7:29 観音茶屋
8:45 見晴山荘
8:14 駒止茶屋
8:32 堀山の家
9:12 花立山荘
9:27 金冷シ
9:41 塔ノ岳山頂着(15℃)
10:43 〃 発
10:55 金冷シ
11:06 花立山荘
11:22 戸沢分岐(11:24まで休憩)
11:35 堀山の家
11:52 駒止茶屋
12:16 見晴山荘
12:30 観音茶屋
12:48 大倉着
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間(雑談時間を含む)
大倉 発 7:07
塔ノ岳 着 9:41
(所要時間) 2時間34 分(2.57h)
水平歩行速度 7.0km/2.57h=2.72km/h
登攀速度 1269m/2.57h=493.8m/h
■下降所要時間(休憩時間を含む)
塔ノ岳 発 10:43
大倉 着 12:48
(所要時間) 2時間05分(2.08h)
水平歩行速度 7.0km/2.08h=3.37km/h
下降速度 1269m/2.08h=610.1m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8652f337b1fa53a22f093fca3601ca00
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)
※誤字脱字転換ミスの修正,推敲は後刻実施する.
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シロヤシオが見頃になり混雑する丹沢;塔ノ岳(今年28回目)
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