<不動ノ峰近くのシロヤシオ;Iiさん提供>
シロヤシオ咲く丹沢主脈縦走(2):丹沢山から蛭ヶ岳へ
(常連に同行)
2012年5月22日(水) 晴・雲多い
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8652f337b1fa53a22f093fca3601ca00
<ルート地図>
※この地図は前回(5月13日)の地図と同じ.
塔ノ岳〜丹沢山の地図は,前の記事参照
<中間点の棚沢ノ頭へ>
■バイケイソウの群生地
11時24分,丹沢山山頂から蛭ヶ岳へ向けて歩き出す.
暫くの間,なだらかな下り道が続く.登山道の両側にはバイケイソウが群生している.同行している方の話では,バイケイソウには毒があるので,シカも食べない.だから沢山群生しているとのこと.ただ,最近のどこかの山では,バイケイソウを食べるシカも居るようだとのこと.
いずれにしても,これだけ沢山のバイケイソウの群生は壮観である.
<バイケイソウの群生地を行く>
■霧の中のトラバース道
丹沢山からの下り坂を過ぎると,見晴の良い稜線歩きになる.稜線の南側(進行方向左手)から雲が盛んに湧き上がっている.そのため,南側の視界は全く利かないが,北側の谷間はとても良く見えている.
11時36分頃,前方になだらかな山が見え始める.山の南側斜面に素晴らしいトラバース道が続いているのが見える.私より遙か前方を歩いているTgさんの後ろ姿がちいさく見えている.また,下り坂で見えない所をSsさんが下っている.私は,お二人との距離がだんだんと広がるのが気になるが,とてもこのお二人には追いつけない.
前の方との間隔もさることながら,後ろとの間隔も大分広がっている.こちらも気にはなるが,今回は何となく同行することになった仲間で,最初からグループになっていたわけでもないので,“コレデイイノダ”ということにしておこう.
<霧の中のトラバース道>
■休憩小屋を通過
トラバース道を過ぎると,やや急な登り坂になる.この坂を少し登ると,進行方向左手に休憩小屋が見え始める.
11時55分,ようやく私も休憩小屋に到着する.私の先を歩いていたHgさんとSsさんが,休憩小屋の前で私たちの到着を待っている.私もここでは休憩を取らずに通過する.私のすぐ後ろにTnさんとIiさんが居られるのは分かるが,その他の方々がどの辺りを歩かれているのか良く分からない.
<休憩小屋の前を通過>
■シカ除柵沿いの散策路
休憩小屋を過ぎてから暫く進むと,シカ除柵沿いの道になる.辺りは広葉樹林に覆われた丘のような地形になる.静かで何とも言えないほどの美しいところである.
私は心の中で,
“素晴らしいな〜・・・良いところだなあ・・・”
と思いながら歩き続ける.
この辺りで,またもや先を行くTgさんとSsさんのお二人との間が空いてしまう.
<シカ除柵沿いの散策道>
■不動ノ峰
12時03分,不動ノ峰に到着する.
不動ノ峰道標と,私のすぐ後ろに居られるTnさんとIiさんを入れた写真を撮る.
ここまで来れば,丹沢山と蛭ヶ岳の中間点まで,あとわずかである.
<不動ノ峰>
■棚沢ノ頭
不動ノ峰から先は,起伏に富んだ山道が続く.辺りは広葉樹林帯である.心地よい散策路といった感じである.
12時22分,棚沢ノ頭に到着する.ここから蛭ヶ岳まで1.8キロメートル,丹沢山からは1/7キロメートル歩いたことになる.従って,この辺りが,丹沢山と蛭ヶ岳の中間点ということになる.
先頭を行くTgさんとSsさんの姿は,もうずっと先で,姿は全く見えない.
<棚沢ノ頭>
<鬼ヶ岩ノ頭>
■素晴らしい広葉樹林帯
棚沢ノ頭を過ぎて暫くの間は新緑の広葉樹林帯が続く.実に気分が良い.
“新緑に癒されるなあ…”
と思いながら,ゆっくりと通過する.
“これだから,山歩きは止められない.”
<広葉樹林帯の中を行く>
■鬼ヶ岩ノ頭に到着
広葉樹林帯を抜けると,いきなり大きな岩が目の前に現れる.鬼ヶ岩ノ頭である.時計を見ると12時26分.ここから先は地形が激変する.
私たちより先に鬼ヶ岩ノ頭に到着したTgさんとSsさんが写真を撮り合っている.
ここから先,クサリ付きのガレ場が2箇所待ち受けている.
<鬼ヶ岩ノ頭>
■クサリ場を下る
鬼ヶ岩ノ頭を過ぎると,ちょっとしたクサリ場がある.特にクサリを必要とするほどでのないガレ場だが,慎重に下る.
辺りには,濃い霧が湧き始めている.
「岩場はどうも苦手なんだ…」
「結局,馴れですね…」
と,私の後ろの方で,どなたかが話している声が聞こえてくる.
私も岩場や高所は苦手である.
<鬼ヶ岩ノ頭のクサリ場>
※この写真はIiさん提供
■花が出迎える
クサリ場を通過すると,一旦なだらかな尾根道になる.
道路際の草花の写真を撮りながら,ノンビリと歩き続ける.
<クサリ場を過ぎると草花が私たちを出迎える>
■もう一つのガレ場
12時36分,2番目のガレ場に到着する.ここも慎重に下山する.
ここさえ通過すれば,このコースにはもう危険な所はない.皆さん,慎重に下っている.
<2番目のガレ場>
■Kmさんにバッタリ
12時36分,蛭ヶ岳から下山してくるKmさんとバッタリ出会う.思いがけない出会いである.
暫く立ち話.
Kmさんは檜洞丸経由で丹沢主稜を縦走してこられたという.これから丹沢山,塔ノ岳を経由して大倉に下山するとのこと.
Kmさんは,
「疲れましたよ…」
とおっしゃるが,それは外交辞令.ビンビンされている.正に驚嘆の馬力である.
「どうですか? 一緒に東野へ下山しませんか?」
「いや,今日は○○の約束があって,大倉へ降りなければならないんです」
<Kmさんとバッタリ>
<蛭ヶ岳>
■蛭ヶ岳山荘に到着
小さな登り下りを過ぎて,長い登り坂に差し掛かる.絶えず霧が視界を遮りそうになるが,前方に見える小高い丘の上に経っている小屋の屋根が見え始める.
「あっ! 蛭ヶ岳山荘が見え始めましたよ」
やがてバイケイソウが繁茂する斜面沿いの木道に差し掛かる.ジグザクの木道や階段を登り詰めて,12時54分に蛭ヶ岳山荘に到着する.
丹沢山からの所要時間は1時間30分.標準所要時間は1時間35分なので,一寸速い時間で到着したことになる.先週の主脈縦走では13時26分に蛭ヶ岳に到着しているので,前回に比較すれば32分も早い.このままならば,今回は,時間的にかなり余裕がある筈である.
<蛭ヶ岳山荘前に到着する>
■蛭ヶ岳山頂のモニュメント
蛭ヶ岳山荘に立ち寄っていると,また,時間に余裕がなくなるかもしれないので,今回は山荘には立ち寄らずに,山頂の休憩所に直行する.
まずは,ベンチマークの蛭ヶ岳山頂モニュメントの写真を撮影する.
晴れていれば絶好のビューポイントだが,今日は雲が掛かっていて,残念ながら眺望は全く利かない.
<蛭ヶ岳山頂のモニュメント>
■主脈と主稜の分岐点
蛭ヶ岳山頂から,姫次方面に向かう丹沢主脈と,檜洞丸方面に向かう丹沢主稜とが分岐する.私たちはこの分岐から丹沢主脈方面に向かう予定である.
もし,ここから主稜を辿って,檜洞丸に向かうとすれば,まだ4.6キロメートルも山道を歩かなければならない.先ほどすれ違ったKmさんは,この道を辿ってきたのかと思っただけで疲れてしまう.
<主脈と主稜の分岐点>
■ベンチは登山客で大賑わい
山頂のベンチは沢山の登山客で賑わっている.若い方々のグループのようである.
私たちは,先客の男性が座っているベンチに同席させて貰う.先着のTgさん,Ssさん,Iiさん,それに私の4人が男性を囲むように座る.
休憩を取りながら,こちらの男性と雑談をさせていただく.仮に男性のお名前をStさんとさせていただく.Stさんは日野在住.平素は高尾・奥多摩方面の山へ出掛けることが多く,丹沢方面へ足の延ばす回数は少ないという.
雑談をしている内に,次第に打ち解けてくる.
Stさんに問われるままに,私たちが,たまたま塔ノ岳で知り合った仲間で,住所もバラバラだと説明する.Stさんは私たちの存在に興味を持たれたようである.
考えてみると,私たちは,ただ塔ノ岳に登っているという共通点があるだけで,前歴も住所もバラバラだし,過去の地位や名声は塔ノ岳には一切無関係.ただ,ただ,塔ノ岳に登るから知り合いになっている…考えてみれば面白い.でも,前歴もヘッタクリも無関係で,塔ノ岳という一点の共通点だけ.何の束縛もなく,勝手気ままに過ごせるので,有り難い仲間である.
そうこうしている内に,ベンチに居た若い方々のグループが出発する.ベンチに残ったのは,Stさんと先着の私たち4人だけになる.
■蛭ヶ岳でバンザイ
Stさんを交えて雑談をしている間に,私たちの仲間も全員が揃う.
蛭ヶ岳山頂に到着した皆さんが,それぞれにバンザイをしながら写真に収まる.それらの写真の中から1枚だけサンプルとして掲示する.
<蛭ヶ岳山頂でバンザイ>
■蛭ヶ岳山頂で集合写真
蛭ヶ岳を出発する前に,蛭ヶ岳山頂のモニュメントの前で集合写真を撮る.Stさんにカメラのシャッターを押してもらう.残念ながら私のデジカメは使わなかったので,私の手許には,この集合写真はない.
もし,後日,この写真が入手できたら,このブログに掲載させていただく積もりである.
13時30分,全員揃って蛭ヶ岳を出発,姫次方面に向かって歩き出す.
先週の主脈縦走のときは,蛭ヶ岳を13時41分に出発している.今回は前回に比較して,11分のアドバンテージがある.
“まあ,これなら青野発17時35分のバスに,十分,間に合うな…”
と胸算用する.
(つづく)
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「丹沢の山旅」の前回の記事
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「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)
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シロヤシオ咲く丹沢主脈縦走(2):丹沢山から蛭ヶ岳へ
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