<スカイウォークからの展望>
オーストリアの山旅:第4日目(4);シュラードミングへ;ケーブルと路線バス
(アルパインツアー)
2014年6月26日(木)〜7月7日(日)
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第4日目;2014年6月29日(木) (つづき)
<ルート地図>
<ケーブルに乗って山麓へ>
■ケーブルに乗車
スカイウオークを一周した後,14時15分頃,一旦,レストランに戻る.
14時20風頃,現地ガイドのWGが
「そろそろ乗り場へ行きましょう…」
と私たちを促す.
WGさんが全員のチケットをまとめ買いして,私たちに手渡す,
改札を抜けて,ロープウェーに乗車する.車内の第一印象は殺風景な感じがするが,車体は随分と大きい.
辺り一面に雲が掛かっているので眺望はあまりないが,それでも千切れ雲の間から時々山肌が見える.
<ロープウエーの改札口> <ロープウエーの大きな車両>
■まるで真っ逆さまに落ちるようだ
14時35分,ロープウエー山頂駅を発車する.
おおかたの日本の観光地のロープウエーでは,色々と車内アナウンスがあるが,ここでは何の放送もなくいきなり動き出す.
私は偶然にも車内の一番前に陣取る.ところがロープウエーが動き出した途端に,余りの急傾斜に息が止まるほど驚く.まるで地獄へ真っ逆さまに落ちていく感じである.
“うっ…わ,わ,わ,…”
ロープウエーは遙か下に見えている谷底に向かっている.私は高い所が苦手である.
<防護柵の先は奈落の底へ落ちるようだ>
<車内からの風景>
■こんなところに…
雨雲の中をロープウエーは下っていく.遠目は利かないとはいえ,ロープウエーからの風景は圧巻である.
最初に驚いたのが,下の写真の風景である.
なんと!
こんな稜線にロープが張ってある.こんなところに登山道があるのだ.稜線の両側は鋭く切り立った断崖である.
“こりゃあ〜…,,,戸隠どころではないな〜ぁ…”
私には無理! 無理!
<とんでもないところに登山道が…>
■不気味な感じの山肌
雲間に見えてくる山容はとにかく凄い.残雪の急斜面,岩ばかりの断崖が連続する.正に息を呑むような光景が連続する.
ゴンドラはそんな中をまるで落ちるかのような角度で下っていく.
<不気味な風景が連続する>
■下廊下顔負けの断崖道
さらに驚いたのは急峻な断崖に,下廊下そっくりの“へつり道”が見えることだ.
当初,単なる岩の裂け目が見えているのかと思ったが,紛れもなく”へつり道”である.しかも下廊下のような水平に近い道ではなく,かなりの勾配を持つ道である.この道の高度感は多分下廊下の比ではないだろう.とてもではないが私には歩けそうもない.
あわてて“へつり道”の写真を撮ろうと思ってカメラを構えるが,ゴンドラの速度が速いので,上手く写すことができない.
<へつり道のある断崖>
■ケーブル山麓駅に到着
14時40分,ケーブル山麓駅に到着する.ケーブル乗車時間は5分.
ここの標高は約1,700メートルである.山頂駅の標高は約2,700メートルである.したがって,標高差約1,000メートルを5分で下ったことになる.したがって,分速は,
1,000m/5分=500m/分
ということになる.
<ケーブル山麓駅>
<ケーブル山麓駅周辺>
■霧雨が降り出す
WGさんから,バスの時間まで,まだ余裕がありそうなので,山麓駅前を少し散策する.バス停はケーブル山麓駅からなだらかな道を少し登ったところにある.バス停には赤いバスが1台停まっているが,残念ながらシュラードミング行のバスではない.
霧雨が降っているが雨具をきるほどの降りでもない.
バス停の向こうに何か大きな建物があるので,そこで雨宿りでもさせて貰おうかと思う.
<バス停近くの散策>
■俄に霧の切れ目が…
大きな建物はスーパマーケットのようなところらしいが,なぜか営業していない.私たちは所在がないまま,ボンヤリと立ち尽くす.
丁度そのとき,雲の切れ目が広がって,私たちが先ほどまで居た山が見え始める.息を呑むような素晴らしい光景である.
私はすかさず何枚かの写真を撮る.妙義山を連想させる急峻な山に霧が掛かっている.その手前の針葉樹の姿がまた美しい.
“こういうところに,しばらく滞在して,ノンビリしたいな…”
という叶わぬ夢を持つ.
<束の間の風景>
<路線バスで移動>
■シュラードミング行のバス
15時13分,シュラードミング行路線バスが到着する.WGさんが全員のバス代を一括して運転手に支払う.そして私たちは粛々とバスに乗車する.こういうときに列を崩さずに,静かに乗車するのが日本人の良いところだなと,勝手に思いながら,後の方から私もバスに乗車する.
ただ,自動車が右側通行のために,乗降口が日本のバスとは反対側にあるので,一寸した違和感がある.
<シュラードミング行路線バスに乗車>
■九十九折りの坂道を下って平野へ…
バスは15時15分に発車する.
どこの国で作ったバスか分からないが,バスの内部は立派である.まるで飛行機に乗ったような感じである.
幸いなことに車内はそれほど混雑していないので,ゆったりとした気分で旅を楽しむことができる.
バスはは九十九折りの急坂を下り始める.車窓の両側に急峻な山並みとカラマツ(かな?)の林が連続する.
バス停に到着する度に,1人,2人と乗客が増える.
15時30分頃,バスは平野まで降りたようである.雨が小降りになる.平野部に入ると見渡す限りの牧場地帯になる.立派な建物が点在する・
手許の地図を眺めながら,バスがどの辺りを走っているかを確かめたかったが,たちまちの内に,何処を走っているか分からなくなる.
<バスの車内>
■シュラードミング到着
やがて,バスは大きな街に入る.道路の両側には綺麗な建物が建ち並び始める.どうやらシュラードミングの郊外に到着したらしい.
また,雨が本降りになる.
16時02分,バスは終点のシュラードミングに到着する.バスの停留所は一寸した広場になっている.
バスで移動中,私はずっと地図を見ていたが,このバスの終点がどの辺りに位置しているのか全く分からない.多分,駅近くではなかろうかと勝手に想像する.
相変わらず雨がシトシトと降り続いている.
<バス停シュラードミングで下車>
■ホテルの専用車でホテルへ移動
WGさんの説明によると,バス停から今夜宿泊予定のスポーツホテルロイヤー(Sport Hotel Royer)までは,大分距離があるので,私たちはホテルの専用車で移動することになっているようである.ただ,一度に5人しか乗れないので,2回に分けて移動することになる.
「まずは女性群を先に…」
ということで男性群は後回し.
専用車が女性をホテルの届けてからトンボ返しにバス停まで戻るのを辛抱強く待つ.
私は雨を避けるために,木の下に入る.内心では,
“雷が鳴り出したらヤバイな…”
と思いながら…
広場の向こうには教会だろうか,立派な建物が建っている.街路樹の緑が美しい街である.こんなところにもオーストリアの民度の高さが表れているなと思いながら,周囲の風景を眺めている.
<バス停広場>
■漸く専用車に乗り込む
16時10分,トンボ返りの専用車がバス停に到着する.
待ちくたびれていた男性群も専用車に乗り込む.専用車はすぐに発車する,あいにくの雨だし,リュックからコンパスを持ち出すのも面倒なので,結局,私たちを乗せた専用バスがどっちの方向に向けて走っているのか全く見当が付かない.
まあ,どっちの方向に走ろうが,トレッキングには関係のないことなので大勢には全く影響がないのだが,地図読みが趣味の一つである私には,どうも気分が悪い.
“あとでWGさんに確かめよう…”
と思っている内に,確かめるのをすっかり忘れてしまう.
<専用車に乗り込む>
■スポーツホテルロイヤーに到着
16時11分,あっという間にスポーツホテルロイヤーに到着する.
威風堂々の立派な外観のホテルである.事前に想像していた以上に豪華なホテルのようである.
幸いなことに今回のツアーの参加者人数の関係で,私は特に一人部屋を希望していなかったが,結果的に,今夜も1人で1部屋を占有できるそうである.
ホテルのロビーでは,先着の女性群が所在なさげに休憩を取っている.私たちもロビーで合流して,WGさんが手続きを終えるのを待つ.
<スポーツホテルロイヤーの正面>
(つづく)
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「オーストリア山岳トレッキング」の索引
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「オーストリア山岳トレッキング」の目次
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