<高台からプロテスタント教会を望む>
オーストリアの山旅:第2日目(3);ハルシュタット逍遥
(アルパインツアー)
2014年6月26日(木)〜7月7日(日)
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第2日目;2014年6月27日(火) (つづき)
<ルート地図>
中央部拡大図
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<ハルシュタットの展望を楽しむ>
■岩塩を背負う女性像
現地ガイドのWGさんが先頭を歩く,私たちはWGさんの後に付いてハルシュタット散策を始める.太陽がジリジリと照りつけるので,随分と蒸し暑い.歩き出してすぐに,荷物を背負った女性の立像の前を通過する.この像は塩を背負った女性をモチーフにしているとのこと.ここは古くから岩塩が採れるので有名なところだったようである.現在でもケーブルカー乗り場ザルツベルグバーン(Salzbergbahn)からケーブルカーで山の上に上れば岩塩採掘現場を見学することができるようだが,私たちには岩塩採掘現場を見に行く時間はないようである.
<岩塩を背負う女性像>
■道幅が狭い枝道に入る
女性像を通過すると,両側に商店や住宅が並ぶ道路になる,沢山の観光客が散策している.進行方向左手は急峻な斜面になっている.この斜面に積み重なるように住宅が建ち並んでいる.
ほんの5分ほど歩いたところで,
「…私たちは,少し山に入る道を歩きましょう…」
とのことで,この道路から左折して狭い道に入る.やや急な登り坂である.
<ハルシュタット市街を歩き始める>
■岸壁の小さな教会
10時43分,急峻な岩肌に小さな洞窟があるのを見付ける,
「…あれは何ですか…?」
とWGさんに伺う.
「あれですか…あれは教会です,小さな教会です」
とのこと.
日本でいえば,あちらこちらにある祠のようなものだろうと勝手に想像する.
<崖に作られた小さな教会>
■家の中をくぐり抜ける
道幅が狭くて急な坂道を登り続ける.高度が増すにつれて,進行方向右手に見えるハルシュタット湖の眺望が開ける.
10時49分,建物のど真ん中をくぐり抜けるようにして通過する.
「こんなところ通って良いんですか…」
と,思わずWGさんに聞いてしまう.
なんとも面白いところである.
<家の中をくぐり抜ける>
■小さなトンネルを潜る
さらにその先で,小さなトンネルを潜る.勿論,車などは通れない狭いトンネルである.トンネルを抜けると,今度は道幅がもっと狭い迷路のような路地に入っていく.
このようなところは,一見の観光客ではとても通れないところである.私たちは好奇心一杯で,WGさんの後を,ひたすら追いつづける.
<小さなトンネルを潜る> <軒先の路地のような所に入りこむ>
■小さなレストラン
この路地も立派な観光道路らしい,その証拠に,この路地に面して小さなレストランが経っている.
店の前には石の彫刻やメニューが並んでいる.もし時間に余裕があれば一寸立ち寄って見たい感じがする.なかなかオシャレな雰囲気である.
<小さなレストラン>
■狭い階段道を登る
小さなレストランの前を通過してしばらく歩くと,10時59分,右手の視界が開ける.前方にはカトリック教会が見えている.
このまま真っ直ぐカトリック教会に向かうのかと思ったら,
「景色の良いところにちょっと寄りましょう…」
とWGさんが提案する.
下の写真に階段道の入口が写っているが,ここで左折して急な階段道を上る.
<カトリック教会手前の階段道に入る> <急な階段が続く>
■展望台に到着
ほんの数分,階段道を登って,11時04分,展望台に到着する.
どうやら,ここは駐車場のようである.私たち以外にも沢山の観光客が,ここからの眺望を楽しんでいる.
眼下にハルシュタット湖が広がっている.素晴らしい眺望である.
<展望台に到着>
■展望台からの眺望
展望台からの眺望は雄大である.
私が持ち合わせているカメラは広角レンズが付いていないので,眺望全体を紹介することができない.残念至極である.
すぐ下に,プロテスタント教会の尖塔が聳えている.
“なるほど…こういうのを‘画のような風景’っていうんだな…”
私は妙な早合点をする.
“ここで絵を描けば絵はがきのような画が描けるぞ…”
と妙なことを考える.
<展望台からの眺望>
<丘の上のカトリック教会>
■眺望の良いカトリック教会
展望台の眺望を楽しんだ私たちは,11時08分,展望台を後にする.そして,登ってきた階段を下って,11時15分頃,カトリック教会に到着する.
教会前で一休みしてから,11時20分に教会に入って,教会内部を見学する.私たちは係員の了承を得た上で,教会内部の写真を撮らせて貰う.
正面には十字架に張付になったキリスト像が安置されている.
私はキリスト教のことは殆ど分からないが,かつて勤務していたキリスト教系の大学の礼拝堂にはキリスト像はなかった.キリスト像があるのはカトリックの教会だと聞いたことがあるが,定かではない.まあ,いずれにしてもここはカトリックの教会である.
<丘の上の教会に到着> <正面のキリスト像>
■二つの祭壇
教会の内部には,正面に向かって右側に二つの祭壇が設けてある.
WGさんの説明によると,二つの祭壇の内,向かって左側が一般人の祭壇,右側が労働者の祭壇だという.
左側の祭壇にはキリスト像が,右側の祭壇には聖母マリア像が祀ってある.どちらの祭壇も金襴豪華である.私も恭しく写真を撮らせて貰う.
<一般人の祭壇> <勤労者の祭壇>
■シャレコウベが並ぶ納骨堂
10時20分,カトリック教会を出る.そして,カトリック教会墓地の一角にある納骨堂バインハウス(Beinhaus)を訪れる.納骨堂は,それほど大きな建物ではない.入口に居る係員の許可を得て内部を見せていただく.ここでも写真撮影の許可を貰う.
中には沢山のシャレコウベが所狭しと並んでいる.人骨など見たことがない私にはちょっと脅威に感じるが,これが異文化というものだろう.
シャレコウベには生年月日(かな?),歿年令,名前などが書かれている.何を自分のシャレコウベに書き残すかは本人の自由だとのことである.
現地ガイドのWGさんによると,ここは土地が狭いので,一旦土葬した亡骸を10〜20年後に掘り返して,頭蓋骨だけこのような形で残す風習があるとのことである.
「…でも,すぐに納骨する場所が無くなっちゃうんじゃないですか…」
とどなたかが聞く.
WGさんが,係員に伺う.すると,ここには大きな洞窟があるので,当分は納骨する場所には困らないとのことである.ということは,今でもこの辺りでは土葬なのだろうか…いや,そんなはずはない.でも,当分の間大丈夫だと言っていた.肝心の質問「現在は土葬か火葬か」を確かめるのを忘れていたことに,後になって気がつく.
<納骨堂バインハウス> <ズラリと並ぶ頭蓋骨>
<展望を楽しむ>
■納骨堂前の美しい花壇
納骨堂前の美しい花壇で,展望を楽しみながら一休みする.相変わらず日射しが強いので,少々蒸し暑いが,美しい展望に疲れも吹っ飛んでしまう.
<納骨堂前の花壇で一休み>
■まるで絵はがきのような眺望だ
納骨堂前から湖岸とプロテスタント教会を見下ろす.それこそ,そのまま絵はがきになりそうな風景である.
この清潔感溢れる風景を,ジックリとスケッチしたいなと思うが,そんな時間的な余裕はない.そこで,例によって,30秒ばかりの間に,眼に写った印象をボールペンで雑記帳に殴り書きする.
<絵はがきのような風景>
■電車が通る
何気なく湖の対岸を眺めていると,何かが動いている.どうやら電車のようである.私は電車とネコは出会ったときに必ず撮影することにしている・
電車はどうやらハルシュタット駅に停車したようで,建物などの陰に入ってしまい,余りよく見えない.良い写真が撮れなくなって残念がっている私に,WGさんが,
「もうすぐ(電車は)発車して,トンネルを潜って,ここから良く見える場所を通りますよ…」
と教えてくれる.
そして,11時31分,電車がトンネルを出て湖畔を通っているところの写真を撮ることに成功する.電車は5両編成のようである.
“あの電車に乗ってみたいな…”
と,私は子どものようなことを心の中で思っている.
<湖畔を電車が通る>
<復路は湖畔沿いに…>
■湖畔のプロテスタント教会
そろそろ歩き出しの駐車場に戻るとのこと.納骨堂前の道を下って,湖畔沿いの道を南に向けて歩く.
11時38分,湖畔のプロテスタント教会に到着する.
入口の係員の了承を得て,教会内部の写真を撮る.
<湖畔のプロテスタント教会> <教会の内部>
■マルクト広場
11時40分,マルクト広場を通過する.どこからともなく食べ物を料理する香りが漂ってくる.私もソロソロお腹が空いてきた.
広場には沢山の観光客が屯している.
■出会ったネコ3匹
マルクト広場を通過して,ゼー通り(seestr.)を駐車場に向かう.そして,12時02分,歩き出し地点の駐車場に戻る.
ゼー通りでは沢山の観光客とすれ違う.
ゼー通りに面したお店の入口に,少々メタボだが素晴らしい容姿のネコが居るのを見つかる.もちろん,写真を撮るが,そのために一行から数十メートル遅れてしまう.写真を撮ってから追い付くのが結構大変である.
ついでながら,今日の散策で出会ったネコ3匹の写真を掲示しておこう.
<展望台へ上る階段で出会ったネコ> <カトリック教会付近で出会ったネコ>
<ゼー通りの店の入口に居るメタボなネコ,端正な顔つきで良いネコだ>
■バスに戻る
お手洗いなどを済ませた私たちは,12時08分に専用車に戻る.
私たちは,これから,専用車でリフト乗り場へ向かう予定である.
<専用車に戻る>
(つづく)
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(編集中)
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「オーストリア山岳トレッキング」の目次
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