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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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そろそろヒルが気になる丹沢;塔ノ岳(今年22回目)

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                                    <馬の背付近の豆桜>

     そろそろヒルが気になる丹沢;塔ノ岳(今年22回目)
             (ほぼ単独山行)
         2014年5月7日(水)  晴

■今日は曇り空かな…
 何時ものように、4時10分に家を出る.
 もう辺りは色の判断ができるほどの明るさになっている.
 昨日(5月6日)は,季節外れの寒さで,厚手の防寒具を羽織って,家の周りをブラブラしていたが.今朝も相変わらず例年に比較すると,かなり寒い.それでも冬場に比較すれば,随分と気楽に出掛けられるようになった.
 “やっぱり,春は良いな…”
と思いながら,山の尾根にある自宅から大船駅まで,約35分掛けて下山する.
 大船から小田原へ,小田原で小田急新宿行急行電車に乗り換える.
 天気予報では,午前中曇,午後から晴とのことだったが,案の定,車窓からは矢倉岳は見えるものの,晴れていれば見える筈の富士山は沸き上がる雲の中.残念ながら今日は富士山を見ないままの登山になりそうである.

<小田急の車窓から;矢倉岳は見えても富士山は雲の中>

■一番バス
 渋沢発大倉行1番バスは,この時期の平日にしては,乗客がよっと少なめである.乗り合わせた常連は,韋駄天のNMさん,TGさん,TDさん,YKさん,TNさん,MTさん,Hさんと少なめである.
 バス停に並んでいるときに,TNさんから,
 「この間の(FHの)ブログに出ていた花はルリソウじゃなくて,ヤマルリソウですよ…一体誰に教わったの…?」
と指摘される.
 教えて頂いた方が,すぐ後ろに並んでいるので,私,困惑する.
 「…でも,まあ,大きく括れば,ルリソウなんでしょう…」
ということで決着.
 ちなみに,帰宅後,「菱山中三郎著,2007,『身近な野草・雑草』主婦の友社」で調べてみた.この小冊子には約400種の野草・雑草が紹介されているが,その中にはルリソウは掲載されているが,ヤマルリソウは掲載されていない.ということは,もともと草花に疎い私などのレベルでは,どっちでも良いと言うことだろうか.得意の“まあ,いいや”ということにしておこう.
 6時58分,バスは大倉に到着する.
 待合室で,登山の支度をしていると,居合わせたYKさんから,
 「FHさんは,特別に何か健康に良いことをしているわけではないと言っていましたね…それでも元気なのはどうしてなんでしょう…遺伝もあるんでしょうか」
と改まって聞かれてしまう.
 「ええ…まあ,良く分からないけど,遺伝もあるでしょうね.でも,医者にはしょっちゅう行っていますよ…」
 正直なところ,自分でも自分のことが良く分からない.ただただ漫然と生きているだけである.ただ,タバコは吸ったことがないし,アルコールも飲めない.だから期せずして禁酒禁煙は実行していることは確かである.

■見晴階段
 7時04分,私はTNさん,TDさんと一緒にバス停大倉から歩き出す.私たちとほぼ同じ時間に歩き出したTGさんとの距離は,見る見るうちに広がってしまい,私たちが登山口に到着する頃には,早くもTGさんの後ろ姿が見えなくなる.
 先頭を行くTNさんの歩行速度がかなり早い…が,歩き出してみると,今日は私の体調もどうやら良好で,足も軽いようである.もう暫くはTNさんの後を付けて歩けそうである.
 “少々,歩行速度が速いかな…”
と思いながらも,もう少しTNさんの後ろに付いていくことにする.
 丹沢ベース付近の登山道は,少し濡れている.もう夏も近い.
 「そろそろ,山ヒルに注しないといけないですね…」
 TDさんは,もうヒル撃退用の塩水を持参しているという.私もそろそろ塩水を用意しなければと思う.それに大倉の洗い場のタワシにも,ヒルが付いていないかチェックしなければ…
 7時25分,観音茶屋を通過して,ジグザグのやや急な登山道に入る.坂道の途中で私たちより少し前に歩き出したMTさん,Hさんのお二人に何とか追い付く.
 7時39分,雑事場ノ平に到着する.ベンチで2人の男性が休憩を取っている.通り過ぎる私たちを見て,
 「私たち後期高齢者だから,速く歩けないです…シンドイ」
というようなことを言っている.私はこの言い訳を聞きながら,内心で
 “とっくに後期高齢者になったオレはどうなるの”
と内心でブツブツ言いながら通過する.
 7時41分,見晴山荘を通過して,見晴階段に差し掛かる.先頭はTDさん,その後を,私,TNさん,MTさんの3人が続く.Hさんは何時の間にか見えなくなっている.
 見晴階段は新緑で覆われている.
 “もう初夏だな…”

<見晴階段>

■堀山の尾根道
 花立階段を登っている間に,先頭を行くTDさんとの間が,ジワリジワリと開いていく.そして私がモミジ坂の真ん中辺りを登っているときに,TDさんは一本松付近に居られる.もう,追い付くのは不可能である.残りの3人は,付いたり離れたりしながら,塔ノ岳山頂までご一緒することになる.
 駒止階段を自重しながらまあまあの速度で登って,8時10分に駒止茶屋を通過する.大倉からの所要時間は,1時間04分,今のところ疲労感は全くないし,まあ,順調なラップだろう.
 堀山の尾根道に差し掛かる.
 まずは,晴れていれば富士山が良く見える場所に到着する.今日の富士山は分厚い雲に覆われていて,残念ながら全く見えない.

<晴れていれば富士山が見える堀山の尾根道>

■新緑の散策路
 残念ながら,堀山の尾根道沿いの豆桜の見頃は先週で終わったが,今は心地よい新緑が頭上を覆っている.
 ユックリ歩きたいところだが…
 ノンビリ歩きは下山の楽しみにしておこう.

<新緑の尾根道>

■堀山の家
 8時26分,小草平に到着する.辺りには人気が全くない.堀山の案内板から堀山の家手前までの下り坂では,歩行速度を少し速める.その結果,TNさん,MTさんと私の間の距離が少し離れたようである.でも小草平から花立山荘の間の急坂はユックリ登るつもりなので,多分,萱場平辺りで,またお二人が私に追い付くだろうと予想する.

<人気のない小草平>

■萱場平
 私は流れるような汗をかかないように注意しながら定速で登り続ける.周囲の山麓からツツドリ(かな?)の啼き声が聞こえてくる.ツツドリの啼き声を聞くと,“もうすぐ夏だな”を実感する.
 陽気が良いせいか,今日の私は足取りが軽い.
 8時42分,戸沢分岐を通過する.今日の小草平から戸沢分岐までの所要時間は16分.
 “うん…まあ,こんな所がオレの最適速度かな…”
と自己評価しながら萱場平に到着する.
 萱場平には,2本の木道がある.この木道の間に自生するアザミが,先週見たときよりも少し大きくなっている.
 私は元気なアザミから勇気を貰いながら,萱場平を通過する.

<萱場平>

■花立山荘
 萱場平から再び急坂に差し掛かる.私は相変わらず定速で登り続ける.そろそろ後7分坂(花立階段)に差し掛かる頃,TNさんとMTさんが私に追い付く.
 後7分坂を,丁度7分掛けて,9時04分に花立山荘に到着する.相変わらず富士山は雲の中である.私は花立山荘を通過して花立山に向かう.
 今日の大倉から花立山荘までの所要時間は,丁度2時間.最近の私にとっては,まあ,まあのラップである.また,小草平からの所要時間は38分である.
 道草さえしなければ,ここから30分で塔ノ岳山頂である.

<花立山荘>

■塔ノ岳山頂
 花立山に向かう途中で,下山してくるNMさんとすれ違う.
 8時12分に花立山を通過する.花立山荘で立ち休憩を取っていたYNさんとMTさんが,また私に追い付く.ここから先,塔ノ岳山頂までは3人が一緒に登り続ける.
 8時18分,金冷シを通過する.金冷シから最初の長い上り階段の途中で,下山してくるIIさんとすれ違う.
 写真を撮ったり,めぼしい草花のところで寄り道したりしながら,9時34分に3人揃って塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温はプラス5℃.先週土曜日よりは少々寒い.
 かなり分厚い雲が上空を覆っていて,富士山は全く見えない.
 大倉からの所要時間は2時間30分.花立山荘からの所要時間も丁度30分で私の標準時間ピッタリである.

<塔ノ岳山頂>

■尊仏山荘
 3人揃って尊仏山荘に入る.
 小屋番はWBさん,HYさん,オーナーのHDさん.先客は2人.何時もは300円也のお茶を所望するが,今日はちょっと奮発して,400円也の甘酒を所望する.
 石油ストーブの前に華伊達美弥雄君(みゃ〜君のあだ名)が暖を取っている.小屋番の話によると昨日今日の塔ノ岳はかなり寒かったようである.
 ネコの写真を撮る.なかなかカメラの方を見てくれないので,なかなか写真が撮れない.その様子を見かねたご常連のお一人がネコの顔をカメラの方に向けてくれる.そのときのネコの不満そうな顔が,何とも面白い.
 華伊達美弥雄君ももうネコ年で15歳である.人間年に換算すれば90歳を越える.大変な長老である.
 10時ころHさんが尊仏山荘にご到着,続いて10時15分頃,2番バスで来られたNMさんが到着する.
 
<華伊達美弥雄さん>                 <甘酒>

■下山は一人旅
 私はNMさんと入れ替わるように,10時25分,尊仏山荘を出発して下山し始める.下山は全くの一人旅である.寂しくもあり,また気楽でもある.
 山荘から外に出ると,気温5℃は,さすがに寒い.花立山荘まで下れば暖かくなるのが分かっているので,とにかく花立山荘までは早く下山してしまおうと思う.
 塔ノ岳山頂から木道を下り始めたところで,FTさんとすれ違う.
 もうすぐ金冷シに到着する頃,雑事場ノ平で出会った後期高齢者のお二人とすれ違う.
 10時46分,花立山山頂を通過する.花立山山頂からガレ場を花立山荘に向けて下り始めたところで,ガレ場を登ってくる女性から,いきなり,
 「FHさん…」
と私に話しかけられる.何方かなと思ったら,山旅スクール6期の方,何時もお二人で登ってくる方である.
 「相棒はどうしたの?」
 ここで,5分ほど積もる話題で立ち話をする.やっぱり,同じ釜の飯を食べた山旅スクールの同窓生に会うと嬉しい.
 10時55分,花立山荘を通過する.ここまで下ると気温は春に相応しい暖かさになる.
 11時26分,やっと堀山の家を通過する.私は大倉発12時52分のバスに乗車する積もりなので,急いで下山する積もりはない.
 新緑に覆われた堀山の尾根道は,歩いていても実に心地がよい.こんな素晴らしい所をセカセカと歩いてしまうのは勿体ない.私は時間が許す限りノンビリとした歩調で下山し続ける.

<新緑の尾根道>

■無事帰宅
 12時45分,予定通りバス停大倉に到着する.
 洗い場で,軽登山靴に付着した泥を洗い直す.夏場になると洗い場のタワシには,ヒルが付着していることがあるので,タワシにヒルが居ないことを確かめてからタワシを使う.
 大倉12時52分発渋沢行のバスに乗車する.
 渋沢から小田急電鉄で小田原に出る.小田原で東海道本線東京行に乗り換える.電車は空いている,席に座って間もなく,毎度のことながら眠くなる.4人掛けのボックス席を1人で占有したまま14時27分に大船駅に到着する.その間,居眠りをしていて乗り越さないようにする2が一苦労である.
 大船に到着しても,まだ日が高い,それに心地よいそよ風が吹いていて爽やかである.
 「どうしよう…家まで歩いて帰ろうかな…」
と思うが,昼日中,リュックを背負って自宅近くの鎌倉中央公園を通り抜けるのも,ちょっとマズイナとも思う.
 “まあ,ともかく…コーヒーブレークだ!”
ということでルミネ1階にあるコーヒー店に入る.そして220円也のホットコーヒーを賞味する.コーヒーの香りを楽しみながら至福の一時を過ごす.
 そうこうしている内に,家まで歩くのが面倒になる.
 路線バスに乗って,15時少し過ぎに無事帰宅.
 今日は終始マイペースで登ったので,全くの疲労感もない.今日も良かった! 良かった! 本当に良かった!
 次回は土曜日に塔ノ岳詣でをするつもりである.今から,もう,土曜日が待ち遠しい.

<大船ルミネ1階のコーヒー店にて>

<ラップタイム>

 7:04  大倉歩き出し
 7:25  観音茶屋
 7:41  見晴山荘
 8:10  駒止茶屋
 8:26  堀山の家
 9:04  花立山荘
 9:19  金冷シ
 9:34  塔ノ岳山頂着(+5.0℃)
10:25      〃  発
10:39  金冷シ
10:55  花立山荘
11:26  堀山の家
11:46  駒止茶屋
12:10  見晴山荘
12:25  観音茶屋
12:45  大倉着

 [山行記録]

■水平距離         7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発       7:04
  塔ノ岳  着       9:34
  (所要時間)     2 時間30分(2.50h)
  水平歩行速度    7.0km/2.50h=2.80km/h
  登攀速度        1,269m/2.50h=507.6m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発       10:25
  大倉   着      12:45
   (所要時間)     2時間20分(2.33h)
    水平歩行速度    7.0km/2.33h=3.00km/h
  下降速度        1,269m/2.33h=544.6m/h
                                  (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/1a2b2354ba4b725c668958ae63e06917
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)


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