<タラナキ滝>
[復刻版]
ルアペフ山・エルバート山登頂記:第5日目(3):タラナキ滝トラック(1)
(山旅スクール5期同窓生)
2006年1月27日(金)〜2月4日(土)
第5日目;2006年1月31日(火) (つづき)
タラナキ滝を楽しむ
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<ルート地図>
↓ 拡大図
<タマ湖トラック分岐点へ>
■昼食後往路を戻る
シェルターの中で風を避けながら昼食を摂る.眼下には上タマ湖の素晴らしい風景が展開している.
ガイド頭が,
「皆さんの中で,足が強いのは誰ですか?」
と真顔で聞く.
すかさず私が,
「それはフクロウですよ,次がバーダー・・・」
と答える.
「じゃあ・・・フクロウ,貴方はリュックに石3個入れて歩きなさい.バーダーは2個,山欠菌は1個持つんだよ・・・」
と冗談を言う.
12時52分,私達はシェルターから這い出て帰路につく.
暫くの間は,往路をそのまま戻る.
<暫くの間往路を戻る>
■軽石の堆積と炭化物
13時12分,鞍部付近でガイド頭が,私達に「止まれ」と合図する.
「ここにとても良いサンプルがあるよ・・・」
と言いながら,こんもりとした土饅頭の上に立つ.
この土饅頭の下には溶岩が顔を出している.その溶岩の上に軽石(Pumice stone)が堆積している.さらに,その隣には炭化した植物が埋まっている.この炭化物は,およそ1800年前の噴火で焼かれた植物だという.なるほど,面白いところである.
<軽石の堆積と炭化物がある付近>
■タラナキ滝分岐点
13時21分,ロワータマ湖の標識の所まで,やっと戻る.
先ほど登るときには,アッパータマ湖見たさに夢中で登ったが,帰途に同じ道を辿ってみると,やけに長く感じる.
この辺りから,ゆるい下り坂になる.そして,13時13分,「Upper Tama LakeとOld Waiham Hut」の交差点に達する.
ここから下り坂が少し急になる.私達は小川に沿って河原道を下り続ける.
13時39分,標高1,345メートル付近で小休止する.
この辺りまで下ってくると,多少蒸し暑く感じるようになる.ここで防寒着を脱ぐ.
13時43分,出発する.この辺りから少し登り坂になる.また雨が降り出す.
14時12分から14時18分まで,標高1,400メートル地点で,また休憩になる.私は再び雨具の上着を装着する.
これまで歩いてきた道を振り返ると,私達は広々とした山裾の中に居ることが分かる.遠くには,一昨日,私達が通ったトンガリロクロッシングのコースが見える. ここが峠になっていて,ここからは単調で長い下り坂が続く.
途中から下るのが厭になるほど,長い下り坂である.そして,14時35分,川を渡る.ガイド頭が,
「ここは,ツアーリーダーのSさんが転んだところだよ・・・・足下に注意して渡りなさい・・・」
と大声で注意する.Sさんが苦笑している.皆,滑りそうな石を注意して渡る.
この辺りからトラバース道になる.いつの間にか雲が高くなっている.そして辺りの見通しが随分と良くなっている.
14時42分,待望のタラナキ滝への分岐点に到着する.
<分岐点>
<タラナキ滝トレッキング>
■展望台
分岐点は高台になっていて,そこから先は切り立った断崖になっている.断崖近くに立つと,眼下にタラナキ滝が流下しているのが見える.滝の向こうには広大な樹林帯が広がっている.素晴らしい眺めである.一同,ここで,思い思いに写真を撮り合う.
<タラナキ滝遠望>
■密林を下る
14時45分,酋長さんを先頭にして,タラナキ滝を目指して,急な階段を下る.先頭が余りにゆっくりと下りているので,しびれを切らした連中が,先頭を追い越して先に下り始める.
急な下り坂である.
下りはじめると周囲の雰囲気が一変して,深い木立に覆われた密林になる.
<密林を下る>
■轟々と流下する滝
下り階段が終わると,さらに深い樹林帯に入る.
その樹林帯を抜けると,急に明るい展望台に出る.この展望台からは,高さ数十メートルのタラナキ滝の全景が良く見える.
豊富な水量の滝である.轟々と大きな音を響かせながら,数十メートルの断崖を一気に流下しているのが見える.
<タラナキ滝>
■滝の裏側
展望台から更に標高で10メートルほど下ると露岩帯にでる.
沢山の観光客が来ている.私達のようにフル装備の登山屋は殆ど居ない.大多数の人達はごくごく軽装で来ている.多分,この滝だけを見物に来ている人達であろう.
ガイド頭が,私達に,
「滝の裏側まで行こう・・・」
と私達を誘う.
露岩帯の石の上にリュックを置いて,滑りやすい石を伝って滝の裏側まで行く.はげしい水しぶきが旋風になって,容赦なく吹き付けてくる.とても長時間は止まれない.そそくさと滝の裏側の写真を撮って,早々に引き上げる.
「この滝の高さは43メートルだよ・・・」
とガイド頭が大声で叫んでいる.
私達は,山学校で休憩時間は10分程度で済ますように訓練を受けている.誰ともなしにリュックを背負って歩き出す準備をする.すると,ツアーリーダーのSさんが,
「・・・これから先には,特別に見物するところはありません。もう少し,ここでユックリして行きましょうよ・・・」
と提案する.勿論,異論はない.
<滝の裏側に回る>
(つづく)
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(編集中)
「目次および索引」
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