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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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富士山とネコを1枚の写真に撮った丹沢;塔ノ岳(今年4回目)

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                              <ネコと富士山>

   富士山とネコを1枚の写真に撮った丹沢;塔ノ岳(今年4回目)
        (ご常連と前後しながらの山行)
        2014年1月29日(水) 晴

■早朝の電車は眠い
 例によって,4時10分に家を出発する.
 天気予報では,昨日までの春のような陽気が一転して今日からは真冬の寒さに戻るとのことだったが,今朝の気温はそれほど寒いというほどではなさそうだ.
 …というよりは,何時もなら寝床の中で,“(丹沢へ)行く”,“行かない”を何回も繰り返してから,やっと起床するが,今朝は最初から“行くぞ”という気分になっている.もっと言えば2日前の月曜日辺りから,“今度の水曜日は絶対丹沢へ行くぞ,速く水曜日にならないかな”とすら思っていた.
 余り張り切りすぎていたのか,東海道本線の電車で大船から小田原に向かう途中,平塚を過ぎる頃から猛烈な眠気に襲われる.寝過ごしてはいけないなと思いながら,起きていようと思うのだが,ついつい居眠りをしてしまう.小田原に到着するまでに,何回も“ハッ”と目が覚めるのだが,またついつい居眠りである.こんなことを繰り返しながら,フラフラの眼(まなこ)のまま小田原でやっと下車する.
 小田急電車に乗り換える.今度は車内が滅多矢鱈に寒い.ガタガタ震えるような思いのまま渋沢駅に到着する.ようやく辺りが明るくなり始めるが,とにかく渋沢は寒い所だ.海に近い鎌倉と比較すると早朝の気温は3〜4℃ほど違うようである.

■ご常連と一緒に歩き出す
 この時期の平日,大倉行のバスはかなり空いている.1番バスに乗り合わせたご常連は,韋駄天のNMさん,TGさん,SSKさん,TDさん,NMさん,KIさん,MTさん,Hさん…何時も水曜日にお会いするメンバーである.
 私が待合室で仕度をしている間に,SSKさん,NMさん以外の常連の皆さんは,つぎつぎに大倉から歩き出す.私は,7時06分にSSKさん,NMさんと一緒に,大倉から歩き出す.
 3人で雑談しながら,速くもなく遅くもない歩行速度で登り続ける.
 今の気温がどの程度か良く分からないが,かなり寒いようである.少々歩行ピッチを上げてもなかなか身体が暖かくならない.そんなこともあって,途中から多少ピッチが上がったかもしれない.

■見晴階段
 7時48分,見晴山荘を通過し,見晴階段に差し掛かる.
 階段の下から階段を見上げた写真を何時ものように撮る.今日も数名の登山客の後ろ姿が見えている.これも何時ものことだが,階段を見上げながら,“こいつを登るのか…”と少々ウンザリした気分になる.
 今日も天気は上々である.右手から朝日が眩しく射し込んでいる.

<見晴階段>

■モミジ坂
 見晴階段を登り終えてモミジ坂に差し掛かる.相変わらず眩しい日光が進行方向右手から射し込んでいる.
 ふと前方を見ると,三角髭のTDさんの後ろ姿が見える.私は少々歩行ピッチを上げて,TDさんに追い付く.
 追い付いたのは良かったが,そのために少々余計に体力を使ってしまったようである.

<モミジ坂>

■堀山の尾根
 8時16分,駒止茶屋を通過する.大倉からの所要時間は1時間10分.
 “まだちと遅い感じもするが,まあ,こんなところかな…”
と自己評価しながら先へ進む.
 相変わらず私の直ぐ後にSSKさんとNMさんが居られる.
 堀山の尾根に差し掛かる.前方にKIさんとMTさんの後ろ姿が見える.また,直ぐその先にYUさんの後ろ姿も見えている.
 私は,また少しピッチを上げてKIさんたちに追い付く.
 富士山が良く見える場所で,富士山の写真を撮るが,富士山は空の中に隠れてしまい全く写らない.
 “このバカカメラめ!”
 8時33分,堀山の家を通過する.私は今日も堀山の家から花立山荘まで40分ピッタリで登りたいなと思う.そこで私のすぐ後ろに居られるKIさんにお先にどうぞと譲るが,
 “まあ,まあ,このままで…”
ということなので,そのまま私の速度で登り続ける.

<富士山が見えているのに写らない>

■萱場平
 私はKIさん,MTさん達と一緒に急坂を登り続ける.自分のすぐ後ろにどなたかが居られると,私の歩行速度が遅すぎて迷惑が掛かるのではないかと,どうしても気になる.そんな心の動揺を抑えながら,自分にとって最適な歩行を続けるのも修行だと思って登り続ける.
 8時54分,萱場平を通過する.堀山の家からの所要時間はピッタリ20分である.私は心の中で,
 “良し!,良し!…所定のラップタイムだ”
と喜んでいる.
 そのとき,私より先を歩いていたはずの三角髭のTDさんが,どこからともなく現れる.そしてジワリジワリと私を引き離しながら先へ行く.
 前回登ったときまではあった残雪は全くなくなっている.

<萱場平>

■後7分坂(花立階段)
 9時20分,後7分坂に到着する.坂の手前からの富士山の風景が実に素晴らしい.
 私は一寸立ち止まって,富士山の写真を撮影する.ここで写した写真はご覧の通りとても良く写っている.
 “堀山の尾根で富士山を撮ると写らないのに,なぜ,ここでは良く撮れるんだろう…?”
 でも,この理由は実に単純である.要するに堀山の尾根で撮影するときはどうしても露出オーバーになってしまうからである.
 “…ん,なら,露出を補正すれば良いだけだろう!”
と言われるかも知れない.でも,その操作を覚えようとしない自分が駄目なことは,私も良く分かっている.
 後7分坂を登る.正直,シンドイ.思ったような速度では登れていないようである.階段を3分の2ほど登ったところで,下山してくる韋駄天のNMさんとすれ違う.すれ違い場所は何時もと変わらない.
 「相変わらず速いですね…」
と私のすぐ後ろに居られるSSKさんが,NMさんに話しかけている.
 もう少しで階段が終わる頃,SSKさんが私を追い越して行く.そのまま山頂まで私はSSKさんに追い付くことはなかった.

<後7分坂から富士山を望む>

■花立山荘
 9時14分,花立山荘に到着する.相変わらず素晴らしい青空.ここからも富士山がクッキリと見えている.
 大倉からの所要時間は2時間08分.途中で力んだのが影響したのか,ちょっと遅い.
 堀山の家からの所要時間は41分(正確には40分38秒).私のすぐ後ろに居られるKIさんが,
 「今日も,(堀山の家から)40分ですか?」
と私に聞く.
 「いえ…,今日は41分かかりました.正確には40分38秒です…」
 1分ぐらいどうでも良いと言えば,どうでも良いのだが,妙に悔しい.
 花立山荘前のベンチには誰も居ない.前回登ったときには残雪があったが,今日は残雪も全く見当たらない.
 山荘前から例によって富士山の写真を撮る.
 そうこうしている内に,私のすぐ前を歩いていたSSKさんの後ろ姿が遠のいていく.

<花立山荘前から富士山を望む>

■花立山
 少々疲労気味の私は,花立山へ向けてノソノソと登り続ける.そろそろ山頂に近付く頃,尊仏山荘の若手小屋番が大きな荷物を背負って降りてくる.なぜか登山靴ではなく草履を履いている.凄い!
 私のすぐ後ろを歩いているNMさんが,小屋番さんに,
 「…アイゼン必要ですか?」
と聞いている.
 草履履きの小屋番さんは,ちょっと首を傾げて,
 「ん,まあ要らないでしょう…」
と答えている.
 9時26分,花立山を通過する.なんと! 花立山荘に到着してから,花立山までの所要時間は13分も掛かっている.これはいくら何でも遅すぎる.
 花立山からの眺望は実に素晴らしい.
 残雪の鍋割山稜の向こうに富士山と南アルプスがクッキリと見えている.先を行くSSKさんとの間が余り開くのはイヤだなという気持ちもあるが,この美しい風景を写真に収めないわけにはいかない.

<花立山からの眺望>

■塔ノ岳山頂
 花立山荘を過ぎると登山道の様子が一変する.登山道は残雪が凍結して,とても滑りやすくなっている.ただ,氷の上に泥が付着しているので,腰を落として慎重にフラットフッティングするようにすれば容易に通過することができる.
 “この程度の凍結ならば全く問題ないな…”
と思いながら,慎重に歩き続ける.
 9時32分,金冷シを通過する.花立山荘からの所要時間は16分.足許が良いときに比較すると1〜2分余計に掛かっているが,これは路面が凍結しているからである.納得!
 金冷シから先は,全く雪がないところと,まだタップリ残雪があって凍結しているところがあるが,滑らないように充分注意しながら登り続ける.
 9時50分,KIさん,MTさん,NMさんと一緒に塔ノ岳山頂に到着する.
 山頂では一足先に到着した三角髭のTDさんとバッタリ.TDさんは丁度下山しかけるところのようである.
 山頂の気温はマイナス3℃.まあ,この時期にしては暖かである.
 大倉からの所要時間は2時間44分.少々遅いが,まあ,今の私にはこんな所が妥当だろう.花立山荘からの所要時間は36分.金冷シからの所要時間は18分.路面状態が良ければ半伊達山荘から山頂まで28〜30分程度の筈.これも納得する.
 山頂で四方八方の写真を撮る儀式を済ませて,尊仏山荘に向かう.

<塔ノ岳山頂からの眺望;富士山と南アルプスが良く見える>

■尊仏山荘
 尊仏山荘に入ろうとして,ふとネコ御殿を見上げると,華伊達美弥雄さん(ミャ〜のこと)が,日向ぼっこをしながら,ジッと私の方を見下ろしてる.
 「お〜ぃ…! ミャ〜や…」
と呼びかけてみるが,ミャ〜は全く無反応.この無反応さが,いかにもネコらしくて良い.
 ねこの後ろには,南アルプスの山々がクッキリと見えている.
 そう! ミャ〜は孤高の山ネコである.
 ネコの写真を数枚撮ってから,尊仏山荘に入る.
 今日の小屋番は,オーナーのHDさん.例により300円也のお茶を所望する.周りを見回すと,今日1番バスに乗車していた常連が大半である.SSKさん,KIさん,MTさん,NMさん,それに少し遅れて山荘に到着したHさん.30分ほどして,3番バスで来られたFTさんも到着する.
 お互いに菓子類を分かち合って和やかな一時を過ごす.
 “この和やかさが楽しくて,わざわざ塔ノ岳まで登ってくるんだな…”
と自己分析をする.

<尊仏山荘のネコ;華伊達美弥雄さん>

■泥んこに悩まされながらも無事下山
 10時45分,私はSSKさん,NMさんと一緒に下山開始.もちろん,塔ノ岳山頂から花立山までは4本爪軽アイゼンを装着する.
 山頂付近はかなり寒かったので,薄手のウインドブレーカーを羽織ったが花立山荘を過ぎる頃から少々暑くなる.でも脱ぐのも面倒なので,ウインドブレーカーを着たまま下山し続ける.
 先頭を行くSSKさんがかなりの速度で歩くので,残りの2人も一緒に速歩で下山し続ける…一度も休憩を取らずに.
 今日は平日.登ってくる登山者が少ないので,すれ違う煩わしさもなく順調である.ただ,萱場平と堀山の尾根道の泥んこには悩まされる.
 13時41分,無事,大倉に下山する.
 塔ノ岳山頂から大倉までの所要時間は1時間56分.
 靴にベッタリと付着している泥を洗い落としてから,大倉12時52分発のバスに乗車する.

■今日も無事で良かった!
 渋沢駅と小田原駅での電車待ち合わせ時間がとても順調だったので,14時過ぎに大船に到着する.まだ時間が早いので,コーヒーでも賞味してから帰宅しようかと思ったが,我が家に祀っている山の神様の怪我の回復状況も,まだ,少々気掛かりなので真っ直ぐ帰宅する.
 14時45分頃帰宅するが神様は不在,私より5分後に帰宅した神様に聞くと,近くのスーパーまで買い物に行っていたとのこと,これならば一安心.
 夕方,私も血圧などの診断を受けるために掛かり付けの内科医を訪れる.下山後,風呂にも入らずに診断を受けたので汗臭かったかな…?
 医師が血圧を測ると112,70.
 「低すぎるということもないので,このまま山登りは続けて下さい…」
 高血圧気味なので,定期的に診断を受けているのに,血圧が高かったり低かったり…でも,まあ,山登りを続けて下さいとのご託宣は,実に嬉しい.
 …という訳で今日も良かった! 良かった!

<ラップタイム>

 7:06  歩き出し
 7:32  観音茶屋
 7:48  見晴山荘
 8:16  駒止茶屋
 8:38  堀山の家
 9:14  花立山荘
 9:32  金冷シ
 9:50  塔ノ岳山頂着(-3.0℃)
10:45      〃  発
10:58  金冷シ
11:12  花立山<アイゼン脱着>
11:16  花立山荘
11:39  堀山の家
11:55  駒止茶屋
12:12  見晴山荘
12:25  観音茶屋
12:41  大倉着

 [山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
   大倉   発      7:05
   塔ノ岳  着       9:50
   (所要時間)  2時間44分(2.73h)
  水平歩行速度   7.0km/2.73h=2.56km/h
  登攀速度    1269m/2.73h=464.8m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発      10:45
  大倉   着      12:41
   (所要時間)  1時間56分(1.93h)
  水平歩行速度     7.0km/1.93h=3.62km/h
   下降速度     1269m/2.11h=657.5m/h
                                   (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3763ce17994ca83e5ee2c501e74e4218
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)


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