閑話休題:鎌倉中央公園の鯉のぼりに想う
2013年5月5日(日) こどもの日 晴
大型連休も,残すところ今日を入れてあと2日.
朝から良い天気である.
鎌倉中央公園の上の池.
今日も五月晴れの空に沢山の鯉のぼりが泳いでいる.沢山の家族連れが,公園に遊びにきている.
<上の池にて>
<大きな鯉のぼり>
年のせいか,公園の中をブラブラ歩きをしながら,やっぱり考えるのは来し方行く末のことである.
そういえば,また今日も明け方に妙な夢を見る.またもや夢の舞台は現役サラリーマン時代のことである.夢の中で,私は上司から叱咤されながら,オロオロと仕事をしている.私が見る夢の大半は,そんな情けない自分のことばかりである.私は実感以上に,よほど辛いサラリーマン時代を過ごしていたのかもしれない.でなければ,こんなにトラウマのように毎回同じ様な夢を見るはずがないからだ.
山旅,特に私は頻繁に塔ノ岳を往復している.四季折々の自然に触れながら,俗世界のしがらみから解放されて無欲に歩き回っていると,浮き世の憂さから完全に解放される.これがまた堪らなく楽しい.
丹沢の山を歩いているときに,ときどき,
“一体何時まで,こんなに元気に歩いていられるだろうか…”
という不安を感じることがある.
勿論,何時まで元気で居られるかは神仏のみぞ知るで,当の本人には全く分からない.せいせい,無理をしないように気を付けて行動するしか術(すべ)はないだろう.
私は,昨日(5月4日),自宅に送られてきた小雑誌(資料1)を持って,中央公園を散歩している.
木陰のベンチに座りながら,雑誌の記事を斜め読みする.記事の中で内田淳正氏(三重大学学長)のエッセイ「健康で長生きするには運動が大切だ」という記事に目が止まる(資料1,pp.74-79).
この記事の中で,内田先生(以下先生と略す)は,「介護を受けたり病気で寝たきりになったりせず,自立して健康に生活できる期間を示す『健康寿命』は平均寿命とは異なる」と指摘されている.僭越ながら私も正にその通りだろうと思う.だから,願わくはどこかの県民のように「ビンビンコロリ」と旅立ちたいものだ.
先生によると,平均寿命と健康寿命の間には,2010年のデータで,
平均寿命 健康寿命 差
男性 79.55才 70.42才 9.13(年)
女性 86.30〃 73.62〃 12.68(年)
となるという(引用に間違いがあるかも知れないので,正確な情報は是非資料1を参照されたい).
先生は,健康寿命の定義の仕方によって,この数値は変わるけれども,とにかくこの「差」を最終的には3年程度まで縮めることを目標とすべきだと言われる.
この数値を見て,実は私も愕然としてしまった.いくら平均寿命が長いと言っても,寝たきりや介護を受けながらの晩年を9年も13年も過ごさなければならないとは…
私は,この記事を読んで,自分の健康維持の重要さを再認識した次第である.
先生は,健康寿命を延ばす要因として食事と運動が最も大切だと指摘した上で,高齢者の食事のとり方についても,「旬の物を食べる」「繊維の多い野菜を先に食べる」など具体的な提案をされている.
運動についても示唆に富むことが豊富に記述されているが,その中から「日常で自分で気付くロコチェック」を,ここでは紹介することにしよう.ちなみに「ロコ」は「ロコモーション」の略である.
以下の7項目の中で,一つでも当てはまる項目があったらトレーニングが必要だと先生は言う.
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7っのロコチェック
□2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
(1リットルの牛乳パック2パック程度)
□家のやや重い仕事が困難である
(掃除機の使用,布団の上げ下ろしなど)
□家の中でつまずいたり滑ったことがある
□15分ぐらいつづけて歩けない
□横断歩道を青信号で渡りきれない
□階段を上がるのに手すりが必要である
□片足立ちで靴下がはけない
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さて,私だが・・・・・・・
上から6番目までは,週1〜2回,7キログラム程度の重さなおリュックを背負って,塔ノ岳を往復しているので,まあ,クリアしているだろう.でも,最後の「片足立ちで靴下…」の項目はやってみないとクリアできるかどうか分からない.
先生の記事は,さらに,高齢者とスポーツにも及ぶが,今回の紹介はこの程度にしておこう.
ただ,「同年代の同好の士が見つかれば嬉しい.誘い合わせて楽しむことができれば(運動やスポーツが)長続きする」と指摘だけは紹介しておこう.
こどもの日の日向ぼっこで,鯉のぼりを眺めながら,良い記事を読んだなと満足している.
明日は,五十三次洛遊会の皆様と一緒に,甲州道中四十四次巡りに出掛ける予定である.午後からは,その準備で多忙になる.
この記事を読んで,私にとって,このブログでも度々登場する五十三次洛遊会,山旅スクールの同窓生とのお付き合い,塔ノ岳ご常連とのお付き合い,ARENAオフミ(山登りの会),絵の会などが,家族や親族に次ぐ大切な財産だということを再認識させられた.
(おわり)
資料1;大野仁(編);内田淳正(著),2013,「健康で長生きするためには運動が大切だ」『学士会会報第900 号』学士会
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