<大倉尾根の霧雨に濡れた樹木>
今日の山頂は萱場平,でも美女と右往左往の丹沢;塔ノ岳(2019年21回目)
(登り単独,下り常連と一緒)
2019年7月13日(土) 曇一時霧雨
<ルート地図>
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▇とんでもない時間に起床
この所,殆ど毎週のように雨の土日が続いている.そんな中,前日の天気予報によると今度の土曜日だけは,日中,太陽にお目に掛かれそうである.
”・・・ん,なら・・・,塔ノ岳へ出掛けるぞ”
ということで,万全を期すため,前夜は21時に就寝する.
グッスリとよく眠れたような気がした.目が覚める.
”3時だ! 起床しなければ!”
でも,グッスリ寝たつもりでも,何だか体調が微妙だなと感じる.
とりあえず,PCの電源をONにする.塔ノ岳に出掛ける前に,朝の日課だけ片付けてしまおうと・・・
でも,PCの画面を見ると,何だか微妙である.一部の表示がまだ金曜日のままになっている.
”おかしいなぁ~?”
と思いながら5~6分経過する.フト時計の針を見ると12時20分を射している.
”ありゃ12時15分を,3時と見間違えたぞ・・・!”
私はあと2時間余りの時間を何とか眠ろうと試みる・・・が,もうこうなると寝過ごすのが気になってしまい,なかなか寝付けない.結局,昨夜は3時間一寸眠っただけで,出発時間の4時を迎えてしまう.
そんな訳で,万全な体調で出掛けるつもりだったのに,初っぱなからどうもうまくいかない.でも,折角なので,とにかくいつも通り大船駅に向かって歩き出す.
外に出るとなんだか生暖かく,路面がグショグショに濡れている.上空には分厚そうな雨雲が全天を覆っている.
”本当に晴れるんだろうか・・・?”
▇陽炎のような黒猫の写真
びしょ濡れの舗装道路を大船駅に向かって急ぎ足で歩く.
途中,山崎の住宅地内で,人なつこそうな黒猫に遭遇する.猫に会ったら写真を撮ることに決めている私は立ち止まって何枚かの写真を撮る・・・が,後で見ると全部ボケている.その中で,おぼろげながら,何とか猫らしい影が映っていたのが下の写真である.
自分で自分のホッペタをひっぱたきたくなるほど,写真撮影が下手くそだ.
”おっと! あまり道草をしている時間はないぞ・・・”
<黒猫に遊んで貰う>
▇大倉から歩き出す
何時ものように東海道本線,小田急線の電車を乗り継いで渋沢へ.
途中,富士山と矢倉岳の眺めを期待したが,低く垂れ下がる雨雲に遮られてどちらの山も見えない.
渋沢駅前から大倉行き臨時バスに乗車する.乗り合わせた常連はNGさん,AIさん,IWIさん他.臨時バスは6時50分頃大倉に到着する.
6時58分,バス停大倉から歩き出す.路面はぐっしょりと濡れている.山ヒルがちょっと心配である.
歩き出してみて,やっぱり今日も体が重いなと感じる.寄る年波にはいかんとも抗しがたいなと思いながら,極ユックリペースで登り始める.たちまちの内に常連の皆様に追い越される.つい半年,1年前まではむしろ私の方が速く歩けた皆様に難なく追い越されてしまう自分が情けない.
6時58分,登山口を,7時04分,克董窯を通過する.そして礫が敷き詰められている土道に入る.濡れた礫はとても滑りやすい.
<克董窯を通過>
▇丹沢ベース
若手の登山者に追い抜かれながら,7時10分,丹沢ベースを通過する.前方には何人もの登山者の後ろ姿が見えている.雨に濡れた下草が迫り出している山道はいかにも山ヒルが潜んでいそうで不気味である.
やがて日の当たる坂道に差し掛かる.でも今日は日光とは無縁である.
”何時になったら晴れるんだろう・・・”
<丹沢ベース>
▇観音茶屋
7時17分,観音茶屋を通過する.
ここから先がいよいよジグザグの坂道が始まる.今のところ前回よりは幾分調子よく歩いているようである.
私は自分の体内に巣喰っているもう1人の自分に,
”今日の目標は,4時間かけて塔ノ岳山頂まで登ることにしようか・・・”
と相談する.
”そうだね,とにかく折角の登山なので楽しみながら登ろうよ・・・”
<観音茶屋>
▇雑事場ノ平
雑事場ノ平へあと少しのところで,下山してくるKSさんとバッタリ.
「・・・今日は体調が悪くて,駒止茶屋までで引き返してきましたよ・・・」
「実は私も月曜日,塔ノ岳まで4時間も掛かっちゃいました・・・」
「時間が掛かっても,山頂まで登れるだけでも大したものですよ・・・」
「大変失礼ですが,KSさんは何歳になられましたか・・・」
「(うん十)5歳ですよ・・・」
「わたしより十ウン歳お若いですね・・・」
「これからが胸突き八丁・・・お互いに無理しないで頑張りましょう・・・」
と何時もより会話か湿っぽくなる.
何時もならKSさんから元気を貰うのに・・・
もう,この時点で,私は山頂まで登る気力を失ってしまう.
7時36分,ようやく雑事場ノ平に到着する.大倉から歩き出して既に44分も経過している.
”不本意ながら,今日もダメだな・・・”
雑事場ノ平のベンチは雨でベタベタに濡れている.霧が一層深くなってきた.霧雨かな.近場に見えるはずの見晴茶屋も深い霧で全く見えていない.
雨に濡れた休憩所が鏡のように辺りの夕景を反射している.私は何の脈絡もなく『鏡の国のアリス』を連想する.
<雑事場ノ平>
▇見晴茶屋
見晴茶屋に到着する.茶屋前からの風景を楽しみにしていたが,深い霧が立ちこめていて,海も秦野の市街地も何もかもが霧の中である.
”天気予報ではもう晴れてきても良さそうな時間だが・・・”
<見晴茶屋からの展望>
▇見晴階段
見晴階段に差し掛かる.
勿論,何時ものように階段を見上げた写真を撮るには撮るが,ご覧の通りほとんど何も写らないほど深い霧に覆われている.
”こんな調子では面白くないな・・・今日はもう登るのを止めようかな・・・”
とさらに気力がそがれてしまう.
<見晴階段>
▇濡れた駒止階段
でれでれとモミジ坂を登って,7時59分,一本松を通過する.大倉からの所要時間は1時間07分.途中KSさんとの立ち話の時間を差し引けば,それほど悪いラップでもない.
一本松から先の水平道に入る.濡れた木の葉が意外に綺麗なのに見ほれながらユックリと歩く(冒頭の写真).
やがて駒止階段に差し掛かる.
”ああ,いやだ・・・! こんなへんてこな天気の日に,こんな階段登るなんて・・・!”
私は予報通りに晴れてこないのに苛立つ.
<先が見えない駒止階段>
▇駒止茶屋
8時21分,やっと駒止茶屋を通過する.先ほどまで前に見えていたNGさんの後ろ姿がとっくに見えなくなってしまった.
大倉からの所要時間は1時間29分.これはもう明らかに戦争放棄に近い.やる気なさが数字に如実に表れている.
<駒止茶屋>
▇美しい霧の堀山
堀山の尾根道に差し掛かる.幻想的な美しい風景が続く.木々の緑が霧に濡れて実に生気に満ちた表情を示す.霧の中から聞こえてくる鳥たちの啼き声が木霊している.
”これは凄いぞ!”
遠くの木々ほど薄らと霧の中に消えていく・・・こんな情景を何時か水彩画に仕上げてみたいな・・・私はいきなり強い制作意欲に突き上げられる.すぐさまにでも帰宅して絵を描きたくなる.
8時31分,堀山の標識前を通過する.
<堀山の標識>
▇小草平(堀山の家)
なだらかな登り返しを登って,8時41分,小草平(堀山の家)に到着する.大倉からの所要時間は1時間49分.”ダメダ,コリャ・・・”
堀山の家の温度計は18.5℃を指している.この時期にしては,気温はそれほど高くはないが,湿度が極端に高いので,えらく蒸し暑く感じる.
私は今日の山頂は,ここ堀山の家にしようかと思う.
そこで,小草平のベンチに座って,早すぎる昼食を摂ることにする.
ベンチは雨ですっかり濡れているが仕方がない.ベンチに座り込む.食事をしていると,常連のKIさんが小草平に到着する.KIさんは,暫くの間,堀山の家の仕事をしてから,塔ノ岳に向けて出発する.
KIさんに,
「・・・私,天気が良くないので,ここから下山します」
と挨拶して見送る.別れ際にKIさんからチョコレートを2枚頂戴する.有難く頂く.
食事が済んでから,このまま下山するのも勿体ないなという気になる.そこでせめて萱場平までは登ろうと思いはじめる.
霧がますます濃くなる.天気は一向に回復する気配はない.
<小草平から先も霧の中>
▇萱場平で引き返す
霧の中の坂道を登って,9時15分,萱場平に到着する.このまま登り続ければ10時前には花立山荘に辿り着けるなと邪心が起こり始めるが,そんなことをしていたらまた帰宅する時間が遅くなってしまう.
濡れたベンチに座って,体のほてりが収まったところで,下山開始.
帝展観測用の萱場平の写真を撮ったが,なぜか足許の奇妙なものしか写っていない.どうしてこうも肝心なときの写真が撮れないんだろうか.よほどのバカカメラか私の腕が悪いんだろう.
いずれにしても,9時20分,萱場平から下山開始.
あともう少しで堀山の家に到着するところで,カメラのMMさんとすれ違う.
「きょうの山頂はどこですか・・・?」
とMMさんが私に質問する.
9時40分,小草平に下山する.萱場平まで往復している間に,堀山の家は開店したようである.
▇駒止茶屋で美女二人にバッタリ
小草平で,5分ほど休憩しながら,残りの昼食を済ませる.そして,ユックリと下山開始.こんな早い時間に下山するので時間はたっぷりある.どうせなら霧にけぶる堀山の尾根道を堪能しようと思う.
耳を澄ませば谷間を流れる川の音がかすかに聞こえる.風の音,小鳥の鳴き声,いろいろな自然の音が絶え間なく聞こえてくることに気がつく.
10時04分,駒止茶屋に到着する.
記録ノートを取り出して,時刻を記入しようとする.
すると,目の前に,たった今,駒止階段を登り終えた常連のTBさんとONさんの美女(自称)二人が立っている.
「おや,奇遇! 久しぶりですね・・・」
ということで意気投合.
TBさんは山旅スクールの同期生で長年の腐れ縁,ONさんはもう十年以上前にユージーランドで知り合った旧知の仲間である.
「美女二人に会ったら一緒に歩かなければダメね・・・」
とTBさん.
”勿論,喜んで・・・ご一緒しますよ”
・・・ということで,まずは駒止茶屋のベンチで雑談.ONさんから,沢山の珍味を頂戴する.
”また,ONさんに絵付けして貰っちゃいましたね・・・!”
TBさんと私,美味しい頂戴物にニンマリ.
丁度そのとき,常連のNNさんが登ってくる.呼び止める.NNさんにもONさんからお裾分け.
そろそろ下山しようかという話になるが,折角だからせめて小草平まで行こうということになる.小草平まで登れば塔ノ岳山頂までの丁度半分,四捨五入すれば登山1回にカウントできるよ.
「じゃあ~・・・,堀山の家まで登りましょう・・・!」
ということで,三人揃って駒止茶屋から歩き出す.ここからはラップタイムを記帳するのもばからしくなったので,記帳ヤメである.
堀山の尾根道を登り変えず.私達の前を大きな団体がのそのそと歩いているのでジリジリするが.途中で追い抜き,ふたたび登り返しを登って小草平に到着する.
小草平は高校生か大学生の団体で大変混雑している.若い集団に紛れ込むようにしてベンチの片隅に座り込んで,ONさんの絵付けの続きが始まる.
<小草平>
▇観音茶屋で大集合
特に急ぐ旅でもないので,雑談しながらノンビリと下り続ける.ラップタイムを記帳せずに歩くのがこんなに気楽なことだとはついぞ気がつかなかった.
私達3人がノンビリ下っている間に,MGさんが私達に追いつく.
”あれえ・・・”
というような不思議そうな感じで私達に合流する.でもラップタイムを取っていないので合流した時間は分からない.それ以降は4人でノンビリと下り続ける.
やがて観音茶屋に到着する.茶屋の女主人がニコニコして私達に挨拶する.
4人の先頭に居たTBさんと私が顔を合わせ,ボデーランゲージで,
「・・・ちょっと寄りましょう!」
期せずして4人一緒に観音茶屋に立ち寄る.私は150円也の牛乳プリンを所望する.その後,TBさんから氷水のお裾分けを頂戴する.
私達が休憩を取っている間に,続々と常連さんが下山してくる.寄っていきませんかと声を掛ける.AIさん,TDさん,YSさん,MDさん・・・次々にジョイン
観音茶屋は期せずして賑やかになる.
<観音茶屋にて>
▇恒例のミスタードーナッツの懇親会はパス
大倉13時10分発の路線バスに乗車する.
何時も渋沢駅で帰りに立ち寄る,恒例のミスタードーナッツでの懇親会にも,折角だから参加したかった.自宅にテル.なるべく早く帰宅されたしとのことだったので,残念ながらパス.
快速急行小田原行とやらに乗車するが,隣の新松田駅に「快速」がとれてただの急行になる.そして隣の駅開成にも停車する.まあ,一つぐらい停車駅が増えても部地に構わないが,小田急沿線に推移でいない私には〃電車に乗ったつもりなのに「快速」が突然消えてしまうのに違和感があるが・・・まだどうでも良い.
小田原での接続も良くて,こちらは特別快速高崎行.14時33分には大船駅に着いてしまう.
雨が降り出す.夕方から雨という予報はどうやら当たったようである.
<ラップタイム>
7:07 大倉歩き出し
7:39 観音茶屋
8:02 見晴茶屋
8:21 駒止茶屋
8:41 堀山の家
9:15 萱場平着
9:20 〃 発
9:40 堀山の家
10:04 駒止茶屋(TBさん,ONさんと合流登り返し)
----ここからは記録せず---^
(無記録)堀山の家(15分ほど休憩)
( 〃 )駒止茶屋
( 〃 )見晴茶屋
( 〃 )観音茶屋(30分ほど雑談)
13:59 大倉着
[山行記録]
▇水平歩行距離 (測定せず)
▇累積登攀下降高度 (測定せず)
▇上り所要時間(休憩時間込み)
途中で往復したため不明
(所要時間) 記録不可能
水平歩行速度 不明
登攀速度 不明
▇下り所要時間(休憩時間込み)
萱場平発 9:40
大倉着 12:59
(所要時間) 記録不可能
水平歩行速度 不明
下降速度 不明
(当日の雑談に続く)
「当日の雑談」
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(執筆中)
「丹沢の山旅」の前回の記事
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/0804e8075d42b19fe70fdcbd807adf8b
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