＜上の池＞
鎌倉中央公園；秋の音を見ながら，風の匂いを聞く
（独り散策）
２０１８年１０月３１日（水） 小春日和
▇通信教育内容が妙に魅力的
奇妙な動機から，私は年甲斐もなく現役の大学生になっている．ただ大学生と言っても通信教育．今年4月に3年次生として編入学した．別に今更卒業するしないはどうでもいいが，芸術全般について包括的な知識を得たいというのが，現役の大学生になった理由である．この動機については別途稿を改めて記録することにしたい．
さて，この通信教育の特徴は，全ての科目がweb上の授業で習得できることにある．実際にPCの前に座って授業を受け始めてみると，どの科目も実に魅力的な内容で有り，ありふれたテレビ番組よりずっと面白い．例えて言うならば，私には「笑天」と肩を並べるぐらい…いや，科目によってはもっと面白く感じている．とはいえ，単位を取得するとなると結構大変だが…
同時に，ここ数年にわたって，いくつかの大学の公開講座を受けてきたが，これら個々の内容には十分満足しているものの，振り返って見るといわゆる”つまみ食い”的で決して体系的ではない．
…まあ，そんな具合で，このところ閑さえあれば，テレビ代わりに通信教育を受講している．
▇目がしょぼしょぼするのでお散歩だ
さて，今日は水曜日．こんなに良い天気ならば，当然，塔ノ岳に出掛けるところだが，ちょっとしたヤボ用があって，塔ノ岳には出掛けられない．でも，何時もの塔ノ岳詣でのときと同じように，早朝3時に起床する．そして，塔ノ岳へ行かない代償と言っては何だが，webの授業を受講し始める．途中で朝食とヤボ用で2時間ほど空きができてしまうが，それ以外の時間はずっとwebばかり見ていた．
残念ながら私は老眼．そのうちに眼がチカチカしてきて，視力が落ちてくる．
”これはイカンぞ･･･！”
私は少々遅めの昼食を済ませてから，目の保養をかねて，近くの鎌倉中央公園を散策することにした．
幸いなことに今日は雲一つない青空が広がっている．気温が何度かは分からないが暑くも寒くもない．
▇お散歩は定番の鎌倉中央公園だ
バス停鎌倉中央公園入口（淸水塚口）から公園に入る．
天気が良い昼下がりである．散策を楽しむ人達が何時もより多いようである．
まずは上池の畔に立つ．そよ風の音を見みながら，さざ波の匂いを聞く．
耳を澄せる．かすかに見える人の話し声や鳥の鳴き声が私の頭の中心部まで浸透してくる．すると私の五感が一層冴えてくるような気がする．
自分の頭の中の中心が何処にあるのか自分では分からないが，確かに中心部があるぞという自覚がある．私はこの中心部と静かに会話しながら，ゆっくりと散策を続ける．するとつい先日まで辺りで細々と聞こえていたコオロギや，つい先日まで元気に咲いていたオニアザミの啼き声が頭の芯の方から匂ってくる．
”秋だなぁ～…”
あともう少しで私の誕生日だ．サイクリック巡ってくる嬉しくも悲しくもある．コオロギやオニアザミを連想する日だ．四捨五入すれば，当年取ってを３回繰り返して還暦だ．
＜お散歩だ；池の音を嗅ぐ＞
＜風の匂いを聞く＞
＜虫の啼き声を見る＞
＜滝の匂いを聞く＞
＜カエルの姿を嗅ぐ＞
＜秋の匂い＞
▇自分へのご褒美はコーヒー
お散歩は毎度のことながら足任せである．
今日はやけに鈍足．途中，何気なくコンビニに立ち寄る．
”あれぇ…何か買いたい物があったはずだが…なんだか忘れた！”
コンビニの店内を一回りして，店の外へ．
いろいろと考え事をしながら，足は自動運転．気がつくと駅前の中通りだ．
”ここまで来たんだから，自分に何かご褒美をしなければ…”
…ということで，ルミネ１階のドトールでブレンドコーヒーだ．
コーヒーを賞味していると，頭の中で色々な音や香りがシンビオントに何かを奏でる．それを聞いているといろいろな発想がまるで湯気のように沸き上がってくる．
その湯気の中から，”ヒョッ…”という感じで，来年春の展覧会に出展する絵の構想が匂ってくる．
”これ，これ，それダッ！”
私は急いで小さなノートを取り出して，この匂いを書き留める．すると不意に私の頭の中にカルバッショや若冲が頭をもたげてくる．
”あなた方のような雲上人の絵を見ると絶望的になります…どうぞ見逃して下さい”
＜ドトールのコーヒー＞
▇日常の繰り返し
正気に返って，路線バスを利用して帰宅する．
もう夕方だ．
ちょっと疲れたな，15分ほどうたた寝しようかな．
夕食の合図で起こされる，15分が1時間になっている．
夕食後また目が冴えてくる．
…ということで，夕食後，またテレビ代わりに，web授業を楽しむ．また，夜更かしかな．明日早く起きられないぞ．今日一日，一体何をしていたんだろう．
（おわり）
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（なし）
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鎌倉中央公園；秋の音を見ながら，風の匂いを聞く
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