<峠の茶屋跡からの展望>
真夏日の鎌倉;裏大仏・天園・源氏山・鎌倉中央公園周遊(4);天園ハイキングコース
(単独ウォーキング)
2018年7月4日(水) 晴れ
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https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ad1659509de1ba2b9275ae4053c52ae0
<ルート地図>
▇コース全体図 ※再掲
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▇天園ハイキングコース案内図(峠の茶屋跡の案内板の写真)
<十王岩から百八ヤグラ脇まで>
▇十王岩
勝上嶽からの展望を楽しんだのち,13時45分に勝上嶽を出発する.
ここで,いっそのこと,建長寺へ降りてしまおうかとも思ったが,何となく歩き足りないので,いっそのこと天園ハイキングコースを全部歩いてしまおうと思う.
勝上嶽から尾根道を辿る.
歩き始めてすぐにちょっと岩っぽい所があるが,それを過ぎるとほぼ平坦な尾根道が続く.
13時50分,十王岩に到着する.本当は喚き十王が祀られている岩塊の上まで登れば,関東景勝50選に選ばれているだけの展望が楽しめるが,今更登る気もしないので,下から十王岩を見上げた写真を撮るだけに止めて,十王岩を通過する.
私には十王岩にまつわる懐かしい思い出がある.ちょっと大げさに言えば,ここは私の山行履歴の原点になる所である.20年ほど前には,ここにちょっとしたベンチがあった.その頃,私は頻繁にこの辺りを歩いていた.その内に十王岩で知り合った山仲間がだんだんと増えて,一時は10名以上のグループとなった.俗に十王岩グループと言われていた.あれから幾星霜,このグループは何時の間にか消えてなくなった.でも,ここは私の登山履歴にとって重要な場所である.
私はついつい昔のことを回想しながら十王岩を後にする.
<十王岩>
▇大窪寺薬師如来
十王岩からごく緩やかな上り下りが連続する,ほぼ尾根沿いの山道が続く.海風が絶え間なく吹き抜けていくので,涼しくて快適である.
13時54分,四国八十八カ所巡りの88番目の大窪寺薬師如来参道に到着する.少し風化した階段を上り下りするのが怖いので,下から見上げた写真を撮るだけにする…が,露出が多すぎたために肝心の薬師如来座像は白く飛んでしまった.その代わりに左下のヤグラが写っている.このヤグラについても興味あることがあるが,ここでは伏せておこう.
<大窪寺薬師如来参道>
▇尾根の十字路
大窪寺参道を過ぎると,ちょっと歩きにくい下り坂になる.
下り坂は,たかさ2メートルほどの崖に突き当たって終わりになる.崖には数段の階段が切ってあり,補助ロープもついている.
その少し先で,今泉台方面に向かう山道を左に分岐して,大きく右に曲がる.ここは足場の悪い下り坂である.
13時59分,尾根の十字路に到着する.百八ヤグラ脇の十字路である.そのまま直進すれば瑞泉寺方面.右折すれば覚園寺方面,左折すれば今泉台4丁目の住宅地を抜けて散財ヶ池方面へ行くことができる.
”久々に散財が池も良いな…”
と心が揺らぐ.
この十字路は,ベルヌーイではないが,海風がこのコルに集まって吹き抜けるので,いつも心地よい風が吹いている.従って鎌倉市内で一,二を争う涼しい場所である.今日も衣服がパタパタとはためくほどの風が吹いている.実に涼しくて心地が良い.長居はしたくないが涼風に免じて数分立ち休憩を取る.
<百八ヤグラ脇の十字路>
<大平山岩塊からの眺望>
▇天園まであと800メートル
14時09分,「建長寺(半僧坊)約1.4km,覚園寺約1.6km,手年0.8km」の案内標識の前を通過する.
”この頃,案内板が随分と良く整備されてきたな…”
正直なところ,最近の整備振りには感心させられる.
あともう少しで天園である.
<天園まで800メートル>
▇このコース最後の急登
14時15分,このコース最大の難所である大平山岩塊に突き上げる急坂に差し掛かる.時計回りに天園ハイキングコースを歩く場合の最後の急登である.
路面が濡れていると結構滑りやすいが,今日はほどほどに乾いている.歩きやすいので,一気呵成に登り切ってしまう.
<最後の急登>
▇大平山岩塊山頂
急坂を登り切って,14時18分,大平山岩塊の山頂に到着する.視界が一気に開ける.山頂付近の金網に「大平山海抜159.2M,鎌倉市最高地点」と書いてある案内板が取り付けられている.
地形図で見ると,実は大平山の山頂は,ここではなくもう少し先の峠の茶屋跡付近である.したがって正確に言えば,ここは大平山山頂ではなく,単に大平山岩塊の山頂ということになる.
もっとも,この案内板には「山頂」とはどこにも書いてない.だから正しいのだ.
正直な話,私にはどちらが正式の山頂でも構わないけど…
<大平山岩塊山頂>
▇大平山岩塊からの眺望
眼下には広場が見えている.その先に大広山山頂,さらにその先に二子山,阿部倉山,逗子マリーナなどが薄らと見えている.
”そうえば,最近,三浦アルプス方面に,あまり行っていないな…”
年を取ったせいか,何時の間にか出不精になってしまったようである.
<大平山岩塊からの眺望>
▇見事な百合の花
大平山岩塊から峠の茶屋跡を目指して急坂を降りる.そしてゴルフ場脇の広場に到着する.
見事な百合の花の写真を撮る.場所を明記するのには躊躇いがあるので止めておこう.この花の寿命が尽きるまで無事で居て欲しいな.
<見事な百合>
<追憶の峠の茶屋跡へ>
▇広場を横切る
ゴルフ場脇の広場に降り立つ.
だれも居ない.奇妙に静まりかえっている.シーズンになると休憩を取るハイカーでいっぱいになるのに…
余りに静かなので違和感を持ちながら広場を横断する.
<人気(ひとけ)のない広場>
▇ミナトミライ遠望
広場を抜けて,トイレ前の平坦地を通過する.
この辺りから横浜のミナトミライ地区の高層ビル群が霞んで見えている.手前には横浜の市民の森と手前の住宅地が見えている.
”あの辺りも,「仙人」や「お師匠さん」と一緒に良く歩いたなあ…”
「仙人」と「お師匠さん」は,勿論あだ名.私の古いお散歩仲間である.お二人とも私とほぼ同年代の方だが,もうとっくに山歩きは止めてしまった.残ったのは私一人,ちょっと寂しい.
<ミナトミライ遠望>
▇六国峠「峠の茶屋」跡
14時28分,峠の茶屋跡に到着する.
相変わらずここからの眺望は素晴らしい(冒頭の写真).
入口の階段や広場の中央の段差などは峠の茶屋があった頃と全く変わっていない.
”この辺りでオレンジジュース買って,向かって左のテーブルに陣取っている「エンちゃん」達常連さんに挨拶したな…”
あの頃の常連さん達は今どうしているんだろう…あの可愛い犬は元気だろうか…
ここに座っていると,常連の「仙人」が今にも現れそうな錯覚に陥る.
売店があった付近に座り込む.そして涼しい海風を受けながら,峠の茶屋のあれこれを回想する.
突然,1人の男性が現れる.
「…折角,鎌倉までお出で頂いたのに,今日はあいにくな天気ですね.前はここに茶屋があったらしいですよ…」
と私に話しかける.
私,ちょっとビックリするが,面倒なので,
「…そうでしたか」
と相槌を打つ.今更,「私,鎌倉市民です…」と名乗るのも面倒だ.
<追憶の峠の茶屋跡>
<貝吹地蔵を目指して…>
▇峠の茶屋跡を出発
14時34分,峠の茶屋跡から歩きだす.
獅子舞を下ろうかとも思ったが,今回はオーソドックスに瑞泉寺方面向かうことにする.暫くの間は進行方向右手に稜線をながめながらほぼ平坦な道が続く.
この稜線の一番高いところが本当の(地図上の)大平山山頂(標高152.6メートル)である.
2~3分歩くと大きく右へ曲がる.この曲がり角にちょっと急な下りがある.その後,左手に番場ヶ谷を眺めながらの心地よい散策路が続く.
14時40分,「天園約0.3km,覚園寺約2.7km…」の案内杭が立っている三叉路に到着する.
”あれぇ~…,瑞泉寺の矢印が間違っているぞ…”
と一瞬戸惑う.
よく見ると,白い地に矢印が追加されている.中央の杭の右手に行き先が書かれていれば,右手がその方向だと早合点してしまう.早合点する方が悪いんだと言ってしまえばそれまでだが,本当に道に迷って気が動転しているときに,この白い矢印が果たして見えるだろうか.ちょっと心配.
なお,ここで右折すると,また天園に戻ってしまう.
<三叉路の案内杭>
▇瑞泉寺まであと約1.1キロメートル
14時45分,「瑞泉寺約1.1km」の案内杭の前を通過する.
何時の間にか,随分立派な案内杭がいっぱい立てられている.とても喜ばしいことである.
ただ,そそっかしい私は,ここでも一瞬ドキッとする.山を歩いていると,たいていの場合,中央の柱の場所には現在地の地名が書かれている.そのため,この案内板を見た途端に,
”ここは天園か…間違って居るぞ”
と早合点してしまう.よく見ると「天園約0.6km」と書いてある.でも
”矢印,いったいどっちを向いているんだろう?…建長寺へは天園ハイキングコースを経由していくのか,それとも向かって右方向に歩いて,鎌倉の市街地を経由して建長寺に行くんだろうか”
ボンクラの私には,やっぱり良く分からない.まあ,いいか…
<立派な案内板>
▇貝吹地蔵
心地よい散策路を歩き続ける.やがて平坦な道が終わって,天台山山頂(標高141.5メートル)近くのコルを越える.その先は足場が悪くて急な下り坂になる.
コルを越えてすぐ左手に,有名な貝吹地蔵が鎮座している(14時47分).赤いよだれ掛けが印象的である.
ここで,貝吹地蔵について蘊蓄を書きたくなるが,又聞きの冗長文になるので省略する.
<貝吹地蔵>
<瑞泉寺登山口へ>
▇瑞泉寺裏山ヤグラ群
天台山山麓の荒れた急坂を下ると,左に分岐する道がある.この道を下ると番場ヶ谷へ.ちょっとそちらに行きたくなるが,もう時間が押しているので,そのまま平坦な土道を直進する.
やがて進行方向左手に瑞泉寺裏山ヤグラ群が延々と連なり始める.
<瑞泉寺裏山ヤグラ群>
▇北条首ヤグラ分岐
14時54分,北条首ヤグラ分岐に到着する.ここには江戸時代(詳しい年第忘れた)に造られた案内杭が立っている.「従是北條家御…」と刻字してあるのが見える.
”折角の案内杭だから,掘り起こしてちゃんと設置し直して欲しいな…”
と私は勝手に思っている.
ここから2分ほど奥に入ったところに北条首ヤグラ群がある.今日の所は寄り道省略.
<北条首ヤグラ案内杭>
▇明王院分岐
右手のバラ線越しに瑞泉寺の偏界一覧亭を見上げながら歩き続けて,14時58分,三叉路に突き当たる.
この分岐を左へ曲がると,大江広元墓の近くを通って明王院の脇に下山することができる.この道もなかなか愉しいが,今日の所は右折して瑞泉寺方面に向かうことにする.
なお,数年前までは,ここから衣張山方面の眺望を楽しむことができたが,今は樹木が繁茂してしまい眺望は失われた.
なお,ここに立っている道標は,斜めに切った板の矢印がしっかり左の方向だけを差しているので,建長寺へ行くには左手の道を行けば良いんだなとはっきり分かる.
<明王院分岐>
▇瑞泉寺登山口へ下山
明王院分岐から,ごくなだらかな下り坂を進んで,15時00分,次の分岐へ.ここにも立派な案内板が立っている.
このまま直進すると理智光谷へ下山できるが,今日の所は右折.露岩で急な下り坂が続く.雨で濡れると滑りやすくなる難所である.
進行方向右手に瑞泉寺境内,左手の崖下は理智光寺谷の住宅地である.
15時05分,無事,瑞泉寺登山口に下山する.
登山口のすぐ近くにあった民家が何時の間にか取り壊されていて,登山口周辺が広々とした感じになっている.
ここから先は,沢山の観光客とすれ違いながらの散策となる.
<瑞泉寺登山口>
(つづく)
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これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.;
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