<国立ギャラリーにて>
ノルウェー紀行;第10日目;オスロ観光(3);王宮衛兵交替と国立ギャラー
(アルパインツアー)
2013年8月19日(月)〜8月30日(金)
第10日目;2013年8月28日(水)(つづき) 晴
<ルート地図>
※前掲図
<市内散策>
■ピザ屋を出発
13時05分,LUNSMENYというピザ屋での昼食を終える.これから午後の観光である.
その前に,まずはトイレへ.
ブログ記事の冒頭にトイレの写真を載せるのは,”ちょっと…マズイナ”とは思ったものの,あまりに意外なトイレだったので,掲載することにしよう.
トイレ前の男女の区別マークを確認して,男性用のトイレに入る.トイレにはステンレス製の長い洗面台のようなものがある.洗面台にしてはバカに奥行きが狭い.上の方には蛇口のようなものが並んでいる.
”あれ…ここは一体何だ? 洗面台?”
どうも洗面台にしては変だ.その証拠に入口近くに,チャンと洗面台がある.ようやく,ここが小用をしりするところだと気がつく.
私も,それほど多くの国を訪れているわけではないが,外国で度々変わったトイレに遭遇して,まごつくことがある.”背高トイレ”,”流し台のようなトイレ”,”前後がハッキリしないトイレ”,”水浸しのトイレ”,”林の中で適当に済ませるトイレ”等々.その内にトイレの写真だけを集めた記事を書きたいほどである.
<ピザ屋の不思議なトイレ> <ピザ屋を出発>
■素敵な市街地
ピザ屋から,先ほど歩いた道を地下鉄ナショナルシアター方面に向けて,ブラブラと歩き続ける.
この辺りは,オスロの観光スポットらしく,広々とした道路に沿って,立派な建物が並んでいる.その中を蒸気機関車の形をした観光自動車が走っている.昔懐かしい路面電車も走っている.
路面電車を見ながら,フト,昔,昔のことを思い出す…私の母の実家が駒込神明町というところにあった.上野公園近くの停留所から都電に乗って,何回となく,母の実家を訪れたことがある.そんな昔々の甘酸っぱい記憶が沸々と蘇ってくる.続いて,戦争で,母の実家付近も焼け野原になってしまった…上野駅の地下通路は焼け出された人で一杯になっていた…でも,一緒に歩いている人達にはこんな回想は無関係で迷惑なこと,私の胸の内にだけ納めておこう.
<整然と美しいオスロの市街地> <路面電車>
■花いっぱいの歩道
歩道の一角が花いっぱいである.花のことはからっきし分からない私には,何という名前の花か全く分からないが.赤,紫,白の花が沢山咲いている.これらの花を眺めているだけで,こころが和んでくる.
”花のことはサッパリ分からないけれども,花はやっぱり良いな…”
と率直に思う.
<歩道の花>
<王宮で衛兵交替を見学>
■王宮に到着
やがて,辺りが大きな公園のような場所に入る.そして.13時28分,私たちは王宮(The wImperial Palace)の前に到着する.沢山の観光客が集まっている.お目当ては衛兵交替の見学である.
私たちも,沢山の観光客に混じって,何時衛兵が現れるか期待を持って待ち続ける.
やがて,私たちが待っている場所から柵を隔てた道に衛兵が現れる.黒い制服を着た兵士が数十人隊列を組んで歩いている.
”ははあ…これが童話”訛りの兵隊(チンゾルダーテン)の原型か.”
と思いながら,兵隊の行進を眺める.
今は,王宮のどこかを改修中なので,通常とは違う場所で衛兵交替が行われるようである.
<柵越えに衛兵の隊列が見え始める>
■衛兵交替式
見物客が,ぞろぞろと移動を開始する.多分,衛兵交替式が行われる場所に移動しているんだろう.私たちも観光客が行く方向に移動する.
13時30分,衛兵交替式が始まる.兵隊が対面2列に並んでいる.どちらがどちらに交替するのか良く分からないが.最初に一番エライ人同士が敬礼して何やら言っている.その後,数名ずつ何処かへ消えている.そして最後に任務を終えた兵隊が隊列を組んで,先ほど交代要員が歩いてきた道を引き替えす.
14時丁度に,一連の儀式が終える.
21世紀の現在でも,このような儀式が行われていることに,私は驚くが,こういうのも伝承文化なのだろう.比較してはいけないかもしれないが,英国の衛兵交替式に比較すると,こちらは衛兵の仕草が.何となくダラダラとしているなという印象を受けてしまう.
<衛兵交替式>
<国立ギャラリー>
■国立ギャラリーに到着
衛兵交替式を見学してから,地下鉄ナショナルギャラリー駅方面へ引き返す.緩やかな下り坂である.駅前付近から北の方向に緩やかな登り坂を歩いて,14時38分に国立ギャラリー(オスロ国立美術館;The National Gallery)に到着する.
<国立ギャラリー>
■ムンクの作品に圧倒される
ギャラリーの中に入る.
2回にはムンクの絵が多数飾られている.残念ながら2階はフロアー全体が撮影禁止なので,手許には1枚も写真はないが,下手なのか上手なのか良く分からない絵を見ている内に,ある種の狂おしさで頭の中がかき回されてしまう.そんな混乱した自分の頭の中の状態から,
”やっぱりムンクは偉大な芸術家だ…”
と実感する.
時間があまりないので,ユックリとは見られなかったが,一連の作品を見ている内に,何か自分の心の奥底に潜んでいる”おののき”や”不安”が表に噴き出してきたような錯覚に陥る,
また,これまでムンクと言えば,あの有名な『叫び』の絵しか知らなかったが,実にいろいろな絵があることを,ここを訪れて初めて知った.
資料1には,「エドヴァルド・ムンク(Edvard Munch, 1863年12月12日〜1944年1月23日)は,19世紀〜20世紀のノルウェー出身の画家.『叫び』の作者として有名で,ノルウェーでは,国民的な画家である.現行の1000ノルウェークローネの紙幣にも彼の肖像が描かれている.生と死の問題,そして,人間存在の根幹に存在する孤独,嫉妬,不安などを見つめ,人物画に表現した.表現主義的な作風の画家として知られる.また,数多くの浮名を流したことでも知られ,恋を「昔の人が愛を炎に例えたのは正しい.愛は炎と同じように山ほどの灰を残すだけだからね」と語っている.」と紹介している.
2階の展示を見て回る.ムンクの『叫び』も展示されている.
なお,会場にはムンク生誕150年記念のポスターが貼られている.資料2によると,今年はムンク生誕150年に当たるので,いろいろなイベントがあるようである.これらについては,後ほどムンク記念館を訪れるので,そこで触れることにしよう.
<ムンク生誕150年記念のポスター>
■1階の見事な絵画
あまり時間がないので,適当な所で1階の展示室に降りる.1階の展示室は撮影可なので,フラッシュを焚かないように注意をしながら,気に入った写真を何枚か撮る.ただ,これらの作品の作者がどんな人なのか全く分からないままである.
ムンクも確かに偉大である.でも,作品を見ている内に,何となく妙な気分になってしまう.何だか焦れったいような,むかつくような,不安に襲われたような,狂わしいような…とにかく気分が”へんてこりん”になってくる.
そんな不安感で一杯な気分のまま,1階に飾られている絵を見ると,言いようもない清涼感,安堵感を感じる.どの絵も素晴らしい.これらの絵を見ていると,率直に,
”凄いな”,”描き方を真似したいな”…
というような感動を覚える.
…ま,何れにしても国立ギャラリーでは,電気ショックを受けたような感動を覚える.
14時45分,国立ギャラリーの正面玄関に集合する.
”もう,一生のうちで,ここを訪れることは二度とないだろう…”
と思いながら,振り返って美術館の建物を見上げる.
これからツアーリーダーの案内でムンク博物館を訪れる予定である.
<感銘を受けた絵画の幾つか>
■国立ギャラリーの見取図
入手したパンフレットに掲載されている館内の見取図を山行のために転載しておこう.
下の見取図の左側にはムンク生誕150年のイベントが紹介されている.
資料1;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%82%AF
資料2;http://www.visitscandinavia.org/Documents/JP/Munch/
(つづく)
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