<天園からミナトミライ地区を望む>
紅葉の鎌倉;鶴岡八幡宮・永福寺跡・獅子舞・大平山周遊
(五十三次洛遊会定例会)
2016年12月9日(金) 晴・強風
<ルート地図>
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<鎌倉駅集合>
■大船駅から横須賀線で…
今日は五十三次洛遊会定例会の今年度最終回である.テーマは鎌倉の紅葉を愛でること.鎌倉の紅葉となれば,まずは獅子舞を訪れなければならない.
私が案内役だが,このところ会員の高齢化が一段と進んで,なかなか以前のように溌剌と歩くのが困難になっているので,何処をどの程度歩く計画を立てるかが思案のしどころである.
私は事前に幹事役のABさんから参加者の顔ぶれ,人数を伺って,思案に思案を重ねた.
その結果,鎌倉駅から獅子舞,天園ハイキングコースを経由して散在ヶ池(ノンビリコース),砂押川沿いに大船駅までの水平距離10キロメートル余りのコースを設定した.このコースは参加予定の皆さんが,調子よくサッサと歩いた場合を想定したものである…が,実際にはお喋りをしながらノロノロ歩くとすれば,このコースの6割も歩けば上々だということにする.
このあたりの大様さがツアー会社のコースのように計画通りに歩かなければダメという前提のツアーと違うところである.
<大船観音>
■鎌倉駅から歩き出す
大船観音に見送られて,大船駅から横須賀線電車に乗車する.
集合時間の10時を過ぎてからも,参加予定者の一人が現れない.
私は遅刻する人が嫌いである.時間厳守をモットーとしている私も,電車が遅延したのでは遅刻もやむを得ないとは思うが,例え30分ぐらい電車が遅延しても,集合時間には間に合うように十分に時間を持って行動することをモットーとしている私には内心カチンと来るものがある.でも,そこを辛抱しなければならない.
遅刻する人は何時も同じ人のように思える.でも,今日は電車が40分遅れたというので,成らぬ堪忍するが堪忍である.
”ウン,ニャロメ~ッ!”
と内心では思うがやむを得ない.
予定より10分余り遅れて10時13分に鎌倉駅前から歩き出す.
まずは,小町通りを北上する.途中から右折して,路地を抜けて新装成った若宮大路を歩く.
久々に会う皆さんは,切れ目なくお喋りをしている.そのため,歩行速度が想定していた速度より極端に遅いようである.まあ,どこまで歩くかは別にして…,お喋りをしながら歩くのも,また乙なもの.予定通り歩けなくても,まあ,いいさ.気楽に行こう.
”この調子だと予定通りのコースを歩くのは無理だな”
私は歩き出し早々の頃から,代替のコースを頭の中で考え始める.
<鶴岡八幡宮>
■鶴岡八幡宮に到着
10時27分,ようやく鶴岡八幡宮に到着する.
今は平日の午前中なので,観光客の数は未だ少ない.境内はまだ静けさが保たれている.とりあえずは休憩所で5分ほどトイレ休憩を取る.
<鶴岡八幡宮>
■休憩所付近の紅葉
これは私見だが…
鶴岡八幡宮で紅葉が綺麗なのは,白旗神社から国宝館付近だと思う.今日のハイキングの目的は紅葉狩りなので,鶴岡八幡宮前の階段の登り下りは省略して,トイレから休憩所の裏手を通って白旗神社方面に抜ける.
例年に比較すると,今年の紅葉はどうも見栄えが良くないが,それでも十分に美しい.
<休憩所裏手の紅葉>
■白旗神社
休憩所から白旗神社に廻る.
この辺りはとても紅葉が綺麗なところだが,今年は少々冴えない.
白旗神社を詣でてから国宝館前を通って,10時55分,橫浜国大附属小中学校側の鳥居を潜って,境内から外へ出る.
<白旗神社>
<東御門から永福寺跡へ>
■源頼朝墓
橫浜国大附属小中学校の縁を廻って,西御門から清泉小学校方面に向かう.途中で左折して,11時00分,源頼朝墓前の階段下に到着する.左隣に白旗神社がある.
今回は,希望者だけ源頼朝墓を参拝して貰い,その他のメンバーは階段下で待ち休憩を取る.
階段の上り口手前で右折して,山沿いの閑静な路地を歩いて,東御門方面へ向かう.
<源頼朝墓>
■北条泰時法華堂跡
路地を辿って,11時13分,北条泰時法華堂跡に到着する.ここも例年ならば紅葉が美しいところだが,今年はちょっと…
広場の奥に,2本の立派な階段がある.この階段を上り詰めると毛利季光(大江広元の子),大江広元,島津忠久(源頼朝の子)の墓が並んでいる.ここから眺める紅葉もなかなかなものだが,この階段を上り下りするのは年寄りには危険なので止めておく.その代わりに広場の奥まったところにある三浦ヤグラを離れた所から眺めるだけに留める.
<北条泰時法華堂跡>
■大塔宮
11時38分,大塔宮に到着する.
ここでトイレ休憩を取るが,とくにトイレに立ち寄る人も居ないので,そのまま通過する.
<大塔宮>
■小さな八百屋
11時40分,路傍の八百屋に到着する.ここはテントの小さな店ながら,珍しい品物や質の良い果物類を販売している有名な店である.
私が案内するどのグループでも,この店に立ち寄ると,必ず誰かが何かを購入する.なかなか面白い店である.
私は何時もここで100円か150円の焼き芋を購入することにしている.昼食の足しにする積もりである.
<小さな八百屋の前で>
■永福寺跡
八百屋と通りを挟んで反対側にテニスコートへ向かう路地がある.その路地に入り込んで,奥まで抜ける.
11時53分,路地の先にある永福寺跡に到着する.復元工事は大分進んだように見える.
ここの広場で昼食を摂ろうかという声も聞こえるが無視する.これも今後の行程を深く考えてのことである.
正直なところ,途中で思いつきの提案がでるのが一番厄介で,内心でイライラが嵩じる.でも,そこは老人.そんなイライラは表に出さない.
<永福寺跡>
<獅子舞の谷から天園へ>
■深い谷間に入る
通玄橋から先にある紅葉ヶ谷を右に見送って,獅子舞方面に向かう.
五林山を右に見ながら,鎌倉老人農園前を通過する.
12時05分,小さな川を渡ると,その先は泥道に変わる.川沿いの登り坂が続く.殆どすべてが泥んこ道である.沢山の観光客とすれ違いながら,紅葉が美しい新立に到着する(一般にここを獅子舞と呼ぶことが多い).
<新立の谷間に入る>
■紅葉が見頃
沢山の観光客とすれ違いながら泥の坂道を登る.
やがて沢山のモミジが群生しているところに到着する.今年の紅葉は例年に比較して少々寂しい感があるが,それでもなかなかなものである.
折角の紅葉なので,ユックリ観賞しながら坂道を登り続ける.
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■峠の茶屋跡からの眺望
谷を登り詰めて,13時01分,峠の茶屋跡に到着する.ここから鎌倉市街地方面の眺望が開ける.
私は眺望を眺めながら,峠の茶屋に通っていた常連,ENさんのことを頻りに思い出す.今,ENさんはどうしているだろうか.そういえば仙人ことKMさんは健在だろうか?
仙人は,もともと峠の茶屋の常連だった.そして私を山に連れ出してくれた恩人でもある.私はここからの風景を眺めながら来し方行く末のことに思いを馳せる.
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■眺望の良いところで昼食
峠の茶屋跡で昼食を摂ることにする.
海から吹き上げてくる風が冷たいので,なるべく風が当たらなくて日当たりの良いところを探して座り込む.
私の昼食は,何時もの塔ノ岳詣でのときと同じようなもの.コンビニの握り飯2個が主食である.
昼食の後,数名の方々から,菓子や飴が配られる.
<日当たりの良い場所で昼食>
<天園ハイキングコース>
■大平山(鎌倉)
13時30分,昼食を終えて午後の部の開始である.私の腹積もりは,百八ヤグラ前の十字路までは天園ハイキングコースを辿る.
その先で,バス停半僧坊下から路線バスで大船へ出るか,あるいは覚園寺登山口に降りて鎌倉駅に戻るかを選択する積もりである.
13時36分,鞍部にあるトイレ前に到着する.ここでトイレ休憩を取る.ここから橫浜のミナトミライ地区の眺望が開ける(冒頭の写真).
トイレ休憩を終えて,ゴルフ場脇の広場に到着する.さらに広場を通過して,岩塊を登り詰めて鎌倉側の大平山山頂に登る(13時44分).
<大平山山頂から三浦アルプス方面を望む>
■百八ヤグラ脇の十字路
14時14分,百八ヤグラ脇の十字路に到着する.
もし,参加者の方々の中に疲労度が大きい人が居たら,近くのバス停半僧坊下から路線バスを利用して大船駅へ向かうつもりだったが,さすがに五十三次を踏破された方々である.未だ歩けるとのことなので,覚園寺登山口へ向けて歩く事にする.
<百八ヤグラ脇の十字路>
<覚園寺登山口から大塔宮へ>
■ヤグラ群
覚園寺登山口に向けて,坂道をユックリ下り続ける.
14時22分,進行方向左手にあるヤグラ群に到着する.ここには3~4個のヤグラが並んでいる.その中には沢山の五輪塔が並んでいる穴もある.
このヤグラ群の先で登山道は大きく右へカーブして泥濘んだ道になる.
<ヤグラ群>
■覚園寺登山口
さらに下り続けると,進行方向左手に住宅地が見え隠れするようになる.さらにその先で永福寺裏山に通じる尾根道が左に分岐する.
その先の下り坂はやや急な傾斜になり,途中から階段道に変わる.進行方向右手の崖には沢山のヤグラが集まっている.
14時37分,覚園寺登山口に無事下山する.登山口には沢山の石塔が立ち並んでいる.
<覚園寺登山口>
■蒲原有明旧居跡からバス停大塔宮へ
時間があれば覚園寺へ廻って見たいところである.でも12月日暮れは早いし,覚園寺見学は時間制である.寄り道をしている時間もないので真っ直ぐバス停鎌倉宮へ向かう.
14時43分,蒲原有明旧居跡(川端康成仮寓跡)に到着する.蒲原有明は明治から昭和初期に活躍した有名な詩人,別名薄田泣董のこと.文学に疎い私でも名前ぐらいは知っている,
ここに立っている案内板に夜と,ここは川端康成仮寓跡でもあったようである.
14時48分,バス停大塔宮(鎌倉宮)に到着する.バス待ちの人数名が並んでいる.
「…どうしますか? (鎌倉駅まで)バスに乗りますか?」
と伺うが,全員が鎌倉駅まで歩くという.”この言や良し”.さすがに東海道五十三次を歩いた方々である.
「それでは一筆書きになるような道順で鎌倉駅へ向かいましょう.」
大塔宮で,世話役の方に,小町通り「モア」に電話を掛けて懇親会用の座席を確保するように依頼する.幹事役から,
「あと何分後に予約したら良いですか…」
と聞かれたので,40分後の15時30分に予約して貰う.
予約したからにはお尻の時間が確定してしまうので,道草ばかりしていられない.これからは適宜,お尻を叩きながら歩かなければならない.これがまた厄介である.
<蒲原有明旧居跡> <バス停大塔宮に立つ四国八十八箇所石碑>
<鎌倉駅へ>
■関取場跡から宝戒寺へ
大塔宮の前を通過して,バス通りより1本南東側の路地に入る.二階堂川右岸沿いで,バス通りと閉口する道である.道路の両側には民家が並ぶ閑静な道である.途中,荏柄天神参道を斜めに横切って,14時59分,関取場跡に到着する.ここで関取場跡の説明を数余裕はないが一言.荏柄天神の拝観料を徴収していたところ.
15時14分,法界寺前を通過.後,15分ほどで鎌倉駅に戻らなければ,一同にお喋りはほどほどに歩くことに専念して貰う.
<関取場跡> <宝戒寺>
■妙隆寺から宇津宮稲荷へ
小町大路から右折して住宅地内の路地に入る.
15時14分,妙隆寺に到着する.ここは来年早々に七福神巡りで参拝する予定の寺である.本堂横にある丸山定夫祈念碑を見ながら,また,路地を歩く.
15時17分,宇津宮稲荷を詣でる.ここで門切り型受け売りのつまらない説明を一言加えてから,新装成った若宮大路を横切る.
<妙隆寺> <宇津宮稲荷>
■鎌倉駅前(モア)で解散
若宮大路から小町通りに出る.途端に沢山の観光客と出会う.
15時24分,小町通り入口近くにある「モア」の前に到着する.予約時間の6分前.
ここで,通行人に邪魔にならないように小さな円陣を作って,世話役から今年度計画が無事終了したことを挨拶して貰う.そして解散.次の定例会は来年1月10日の鎌倉七福神巡りである.
解散後有志だけ…と,言ってもほぼ全員が,「モア」で懇親会である.
<鎌倉駅前(小町通り入口)で閉会>
<懇親会>
■「モア」で懇親会
解散後,「モア」に入る.顔馴染みの店員が,
「…FHさんは…」
と私を探す.私が妙ちきりんな帽子を被っていたので,分からなかったんだろう.
「こちらに居ますよ…」
とどなたかが言う.
店員は私に,
「何時も有難うございます」
と挨拶する.そういえばつい先日も別グループの人達を連れて,「モア」を訪れたばかりだった.
私はコーヒーだけを所望する.夕食を注文しないのは,私がケチだから…ではない.いつも出歩いてばかりいる私はせめて夕食ぐらいは自宅で摂るようにしたいと思って¥いるだけ…ということにしておこう.
世話役から来年度の計画案が発表される.例によって懇親会の過半数は私が案内することになっている.
”来年もまた多忙だな…”
と思いながら,世話役の説明を拝聴する.
<モアで懇親会> <夕暮れの鎌倉駅>
■路線バスで無事帰宅
私は鎌倉駅16時30分発の路線バスで帰宅したいので,一足先に「モア」を出る.辺りはもう薄暗くなっている.もう冬至も近い.この時期,日が暮れるのが一年の中で一番速い時期である.
15時少し前に無事帰宅する.あたりはもう真っ暗である.
明日は土曜日.塔ノ岳に登る日である.今日は鎌倉市内を約14,000歩ほど歩いた.明日の塔ノ岳は家から大船駅までの歩数を加えて約35,000歩になる.
”おい,お前さんよ…2日間に40,000歩ほども歩いて大丈夫だろうね…”
と私は我が儘な自分の脛に聞いてみる.
”さあ,やってみなければわかんないよ.でも,まあ大丈夫だよ”
と頼りない返事が返ってくる.
明日も天気が良いといいな…
<ラップタイム>
10:13 鎌倉駅前から歩き出し
10:27 鶴岡八幡宮(10:55まで参拝見学)
11:00 源頼朝墓前
11:13 北条泰時法華堂跡(11:25まで見学)
11:38 大塔宮
11:53 永福寺跡
12:05 新立谷(通称獅子舞の谷)入口
13:01 峠の茶屋跡(13:30まで昼食)
13:44 大平山(鎌倉)山頂
14:14 百八ヤグラ前十字路
14:37 覚園寺登山口
14:48 大塔宮
14:59 関取場跡
15:08 宝戒寺前
15:14 龍宝寺
15:17 宇津宮稲荷
15:24 鎌倉駅(「モア」前)着
[ハイキング記録]
■水平歩行距離 8.7km
■累積登攀下降高度 255m
■所要時間(休憩時間を含む)
鎌倉駅前発 10:13
鎌倉駅前(モア)着 15:24
(所要時間) 3時間11分(3.18h)
水平歩行速度 8.7km/3.18h=2.73km/h
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5e3d6ebbeff73f8b472332a48f95de8a
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)
お断り;
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