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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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台風一過:初秋の富士山登頂;第1日目;須走口から御来光館へ

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   台風一過:初秋の富士山登頂;第1日目;須走口から御来光館へ
             (塔ノ岳常連)
     2016年8月31日(水)~9月1日(木)

第1日目;2016年8月31日(水)

<ルート地図>


←クリック拡大

<新松田から御殿場口五合目へ>

■これから登る早朝の富士山遠望
 前々からお誘いを受けていた富士山登頂の第1日目を迎える.
 小田急線新松田駅8時30分集合とのことである.塔ノ岳に出掛けるときは,6時頃新松田を通過している私にとって,8時30分集合は如何にも遅い時間である.
 朝の時間を持て余すが,湘南モノレールの始発電車が動き出すまで,自宅で我慢して時間が過ぎるのを待つ.
 湘南モノレール駅近くのコンビニで,今日明日の昼食,行動食などを購入してから,初電に乗車する.湘南モノレールの駅のホームから,これから登る富士山方面を見ると,雲の上に富士山がちょこんと顔を出している.
 ”今日中に,あの山頂近くまで登るんだ…”
と思いながら,富士山を眺める.

<湘南モノレールの某駅から富士山藤沢方面を望む>

■御殿場口5合目到着
 大船から東海道本線下り電車に乗車する.
 6時41分に小田原駅に到着する.このまま小田急線に乗り換えて集合場所の新松田へ行けば7時頃には新松田に着いてしまう.それではいくら何でも早すぎるので,小田原駅構内のBeck'sに立ち寄って,コーヒーを飲みながら40分ほど時間つぶしをする.
 8時ちょっと過ぎに新松田駅に到着する.まだ集合時間まで約30分もあるが,既に全員が揃っている.リーダーのMGさんが私を見付けて,
 ”アアよかった…”
というような仕草をする.
 MGさんの案内で,新松田から須走口までの往復バスティケットを購入する.
 私たちが乗車したバスは,8時30分に新松田駅を発車する.バスが何処を通っているのか,この辺りの地理に疎い私には全く分からないが,民家が点在する場所を通過して,やがて次第に深い森林の中の路に変わる.やがて箱根の自動車道を連想させる九十九折りの急坂に差し掛かる.
 運転手が,
 「これから先,急勾配の道が続きます.エンジンを思い切りふかしますので,最後部の座席にお座りの方は,下にあるエンジンの熱で暑くなるかもしれません.今のうちに前の空いている席に移動することをお薦めします.なお,エンジン全開にするために,場合によっては,冷房を切るかもしれません…」
とアナウンスする.
 随分と長い間,急勾配の道を登って,9時45分に五合目バス停(標高2,000メートル)に到着する.

<五合目に到着>

■須走口5合目で高所順応
 須走口5合目は意外に賑わっている.近くにある茶店が,とても愛想よく登山客を出迎えてくれる.
 まずはお茶が振る舞われる.私は恐縮する.嬉しい.
 高度順応を兼ねて,暫くの間,5合目で休憩を取ることになる.休憩の間に,私が音頭を取ってウォームアップストレッチを行う.ストレッチのやり方は山旅スクールで習ったことの単なる受け売りである.
 
<須走口五合目案内柱>                     <富士山五合目の石柱>

<登山開始>

■須走口から歩き出す
 リーダーのMGさんが,
 「…そろそろ出発しましょう…」
の合図で,私達は,10時10分,富士山須走口五合目の大木n案内柱の前から歩き出す.少しの間,石畳の路が続く.

<須走口から歩き出す>

■富士山保全協力者証
 10時14分,歩き出してすぐの所にある小さな事務所に立ち寄って,富士山保全協力金1,000円也を支払う.
 引き替えに,富士山保全協力者証,富士山噴火字避難ルートマップ,小冊子,シールを頂戴する.
 
<窓口で富士山保全協力金を支払う>                <ルートマップと富士山保全協力者証>

■古御岳神社
 10時18分,鳥居を潜って,古御岳神社に到着する.
 神社で無事を祈って,いよいよ砂礫混じりの土道に入る.神社を過ぎる辺りから本格的な登山道に変わる.

<古御岳神社>

<雑木林から岩礫の登山道へ>

■涼しい雑木林
 古御岳神社から先は,緑が美しい雑木林が連続する.小さな岩礫が露出している登山道が続く.緩やかな上り勾配の道である.
 この辺りの標高は,すでに2,000メートルを超えているので,大倉尾根を塔ノ岳に登っているときと比較すると,とにかく涼しいのが有り難い.
 私達はTZさんを先頭にユックリペースで登り続ける.
  10時39分,下山道とのY字型分岐(標高2,120メートル)を通過する.私達は右側の登山道に入る.
 
<雑木林の中の登山道>                         <下山道との分岐> 

■視界が開ける
 下山道との分岐を過ぎる頃から,周囲の雑木林が次第に疎かになり,視界が開け始める.
 上空には青空が広がっている.どこの山かすぐには分からないが,目線の高さに山稜が連なっているのが見える.その先に一見北アルプスの山かと見間違えるような雲が連なっている.
 11時04分,標高2,170メートル付近で給水休憩を取る.天気は晴朗だが,少し強い風が吹いている.

<視界が開ける>

■山頂付近を見上げる 
 10時10分に休憩を終える.
 何時の間にか樹林帯を越えて背の低い木がまばらに生えている砂礫の中を登っている.前方には富士山山頂付近が見えている.
 相変わらず強い風が吹いているが天気は上々である.

<山頂を見上げる>

<沿道の草花と山小屋>

■沿道に咲く花
 ときどき登山道近くで咲く花を見つける.
 私には,残念ながら,草花の名前は殆ど分からないので,ここでは,ただ「花」と呼ぶことにしよう.何故か分からないが,目に着いた花は殆ど紫色をしている.
 
<路傍に咲く花>                             <路傍に咲く花>

■新六合館で小休止
 11時37分,新六合館(標高2,480メートル)に到着する.
 数名の登山客が休憩を取っている.私達もここでほんのちょっとだけ休憩を取る.

<新六合館>

■瀬戸館で昼食
 11時40分,立ち休憩を終えて,新六合館を出発する.
 やや急なガレ道が連続する.ごくユックリの速度だが,着実に高度を上げていく.風は相変わらず強いものの,天気はあいかわらず安定している.
 12時20分,瀬戸館(標高2,600メートル)に到着する.ここで昼食を兼ねて,少し長めの休憩を取る.
 私の昼食はセブンイレブンの握り飯とパン類少々.余計なことだが,セブンイレブンの握り飯は私の好物である.
 12時37分,昼食を終えて午後の部の開始である.
 
<瀬戸館>                                    <私の昼食>

■風が強まる
 瀬戸館から先は,やや単調な上り勾配の道が連続する.歩く度に確実に高度が増し,緑がほとんどない荒涼とした風景になる.
 相変わらず強い風が吹いていて,体感温度は随分と低くなり始める.

<次第に傾斜が強まる登山道>

<幾つもある七合目>

■太陽館
 13時34分,路傍に立ててある「七合目」の小さな標識の前を通過する.
 13時47分,太陽館(標高2,980メートル)に到着する.私達は律儀にも山小屋に到着する度に休憩を取っている.ここでも7~8分の休憩を取る.
 ここから先はさらに風が強まり,体感温度が下がること確実なので,休憩の間にウインドブレーカーや防寒帽を身につける.

<太陽館>

■本七合目見晴館
 13時55分,休憩を終えて太陽館を出発する.
 相変わらずの登山道を登り続けて,14時52分,本七合目の鳥居を潜る.
 14時52分,見晴館(標高3,200メートル)に到着する.
 
<本七合目>                                                                  <見晴館>

<八合目から八合五勺へ>

■吉田ルートと合流
 15時24分,「富士山山頂,吉田口,富士スバルライン五合目」などと書いてある標識の前を通過する.
 この標識から少し登って,15時31分,川口ルートとの合流点を通過する.
 ここからは川口ルートから登ってきた登山者と合流するので,急に賑やかになる.
 
<案内標識>                                  <川口ルートと合流>

■皇太子殿下御宿泊所江戸屋
 15時32分,合流点から少し先にある江戸屋(標高3,250メートル)に到着する.建屋の入口に「富士山八合目皇太子殿下御宿泊所江戸屋」という看板が掲げられている.
 ここで数分休憩を取る.

<江戸屋>

■砂塵舞う
 江戸屋での休憩を終えて,15時36分,また歩き出す.
 暫くの間,道幅が広いトラクター道を歩く.沢山の登山者の後ろ姿が,前方に見えている.斜面の風下を歩いているためか,風が一時弱まる.
 ザクザクとした軽石の道を歩いていると生まれ故郷信州の浅間山登山を連想する.
 私達は相変わらずノロノロペースで登り続ける.

<暫くの間道幅が広い道を登る>

■砂塵舞う
 広い道から,再び,普通の登山道に入る.風を遮るものが無くなると,また風はますます強まる.行く手には強風で煽られた砂塵が舞っている.
 ”こりゃ,マイッタナ!”
 吹き飛ばされそうになるのを堪えて,少しずつ,少しずつ登り続ける.

<強風で砂塵舞う>

■本八合胸突江戸屋
  16時08分,白い鳥居を潜る.鳥居から急な階段を登って,16時10分,本八合胸突江戸屋に到着する.標高3,400メートル.
 建屋を廻り込んだところで16時10分まで休憩を取る.
 休憩の合間に,先ほど電池切れで写真が撮れなかった白い鳥居の写真を撮るために,登山道を少し戻る.
 
<白い鳥居>                                  <胸突江戸屋>

■トモエ館
 16時12分,トモエ館を通過する.広場の端に「浅間神社境内」と刻字された石柱が立っている.
 ”もう,ここからは浅間神社の境内か!”
 ”なるほど”
と思いながら通過する.
 そういえば,私達が登っている須走コースの大半から上は静岡県と山梨県の県境が定まらないところだと聞いている.ただし真偽の程は私には分からない.

<トモエ館>

■御来光館に到着
 トモエ館を過ぎてから,やや急な坂を登り続ける.
 16時28分,八合五勺御来光館(標高3,450メートル)に無事到着する.今日の宿泊場所である.
 私は,歩きながら,御来光館はまだまだ先だと思っていたので,急に御来光館に到着したような気がして,呆気ないような気が抜けたような気分になる.でも,思っていたより早く目的地に到着できたのだからラッキーである.

<御来光館に到着>

<御来光館と逆さ富士>

■御来光館にチェックイン
 玄関で係員から大きなポリ袋を貰う.この中に登山靴とストックを入れる.
 次いで,一人ずつ1泊2食付き宿泊費ウン千ウン百円を支払う.
 係員の案内で,寝室に案内される.私達は1階の角から7人分の寝床をあてがわれる.一人当たりの広さは40~50センチメートル程度か.とにかく寝返りを打ったら隣の人とぶつかりそうである.
 贅沢を言うつもりはないが,正直なところウンザリ.
 
<御来光館にチェックイン>

■素晴らしいスペクタクル,逆さ富士
 寝床が確定して一息入れたところで,小屋から外へ出て逆さ富士を見物する.
 気温がどの程度か分からないがかなり寒い.
 天気が良いので,富士山の陰が駿河湾沿いの山麓に大きく広がっている.私はワクワクしながら,この雄大な風景をデジカメに収める.

 ←クリック拡大

■眼下に山中湖
 寒いけれども,暫くの間,下界の眺望を楽しむ.
 眼下に山中湖が見えている.夕暮れ間近,遠くの雲が夕陽を浴びて黄金色に光っている.飛行機から下界を眺めているような錯覚に陥る.

←クリック拡大

■夕食
 17時00分から夕食.
 私達は広間の一角の席が割り当てられる.
 メニューは下の写真の通りである.夕食後,500円也のコーヒーを賞味する.

<御来光館の夕食>

■食後程なく就寝
 17時50分にお開き.
 食後少し雑談でもしようという提案もあったが,一部の方がそのまま寝床に入って仕舞われたので,流れ解散.
 私もベッドに横たわって,静粛にしている.
 こうして富士山登山第1日目は無事終わった.

<ラップタイム>

10:10  須走口5合目から歩き出す
10:18  古御岳神社
10:39  下山道との分岐
11:04  標高2170メートル地点(11:10まで給水休憩)
11:37  新六合館(標高2,480メートル)(11:40まで立ち休憩)
12:20  瀬戸館(12:37まで昼食)
13:34  七合目
13:47  太陽館(13:55まで休憩)
14:52  本七合目見晴館(15:00まで休憩)
15:31  川口ルートと合流
15:32  江戸屋(標高3,250メートル)(15:36まで休憩)
16:10  胸突江戸屋
16:12  トモエ館
16:28  御来光館着

[登山記録]

■水平歩行距離                 4.6km

■累積登攀高度                  1,462m

■累積下降高度                        8m

■所要時間(休憩時間込み)
 五合目発                             10:10
 御来光館着                          16:28
 (所要時間)                   6時間18分(6.30h)
 水平歩行速度               4.6km/6.30h=0.73km/h
 登攀速度                      1,462m/6.30h=232.1m/h
                             (2日目に続く)
2日目の記事
  ↓
(執筆中)
※2日目の記事の投稿は9月中旬になる予定.

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
 また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.


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