<心地よく歩ける堀山の尾根道>
時間に追われながら萱場平までの丹沢;塔ノ岳(今年24回目)
(単独山行)
2016年9月3日(土) 晴(雲が多い)
<ルート地図>
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■塔ノ岳に出掛けようか迷う
一昨日,1泊2日で富士山に登ってきたばかりである.中1日しか空けないで,今日また塔ノ岳に出掛けるのは,自分の年令を考えると,ちょっとやりすぎかなとも思う.でも,富士山から下山した翌日(つまり昨日),特に筋肉痛もないし.疲労もない.これも同行の皆様が,ユックリ歩いて貰ったためだと感謝している.
幸いなことに,今日は夕方から雨だが,日中はお天気が持ちそうである.だらば,どこも痛くも痒くもないのなら,思い切って塔ノ岳に出掛けてしまおうと決める.
ただ,出発の準備も殆どできていないし,出発前にやっておかないことも多々ある.それらをこなすには結構時間が掛かりそうである.とはいえ,10月に開催予定の神奈美会員展の開催案内を早く堀山の家に届けて,堀山の家の掲示板に掲示してもらいたいという気持ちもある.
”ええぃ…,考えていても仕方がない.とにかく小草平の堀山の家まで登って,会員展開催案内の掲示をお願いしたら,すぐ下山しよう…”
ということにする.
塔ノ岳に行く気になったのは,4時30分頃.何時もは4時10分に自宅を出発しているが,もう今の時間になってしまったら,湘南モノレールを使って大船に出るしかない.
大船から東海道本線の何時もより1本遅い下り電車に乗車する.乗換駅の小田原で忙しい思いをするが,何とか大倉行1番バスに間に合う.今日は臨時バスが出たらしくて,壱番バスは空いている.乗り合わせた常連はYDさんと,MTさんの2人だけ.
■バス停大倉のお馴染みネコ
バスは,7時頃,大倉に到着する.
バス停の腰掛けにお馴染みのネコが居る.朝日を浴びながら,気持ちよさそうに目を瞑っている.ネコに出会ったら必ず写真を取ることにしている私は,とにかくこのネコの写真を数枚撮る.その後,準備もそこそこに,7時05分にバス停大倉から歩きだす.
今日も相変わらず蒸し暑いが,それでも先週の土曜日に比較すると,湿度が低いためか,随分と歩き易い.登山口までの舗装道路も翌乾いているので,山ヒルの心配はあまりしなこてもよさそうである.
<大倉バス停のお馴染みのネコ;ちょっと愛想がない>
■見晴茶屋からの眺望
克董窯付近で舗装道路が途絶えて石ころを敷き詰めた道になる.少々歩きにくいが,石ころの表面が乾いているので,マア,マア,快適である.
7時26分,丹沢ベースを通過する.
つづいて,7時30分,観音茶屋を通過する.まだ観音茶屋は,開店していない.
どうやら,今日の私の体調は,少し良いようである.何時もより心持ち速い速度で坂道を登り続けて,7時47分に見晴茶屋に到着する.茶屋のベランダでこの小屋のオーナーが,登山道を通る人達に,
「オハヨウ…」
と丁寧に挨拶をしている.
小屋前から相模湾を見下ろす風景をデジカメに収める.
<見晴茶屋からの眺望>
■見晴階段
見晴茶屋を通過して,すぐに見晴階段に差し掛かる.
何時ものように,階段下から階段を見上げる写真を撮る.今日は空気が澄んでいて階段の上の方まで良く見えている.樹木の間から日の光が射し込んでいる.
湿度が低いためか,急な階段を登り始めても,快調なテンポを崩さずに登り続ける.こんなところにも,”もう秋だな”を感じる.
見晴階段を,案外楽に登り終えて,モミジ坂に差し掛かる.この坂も,案外良いテンポで登り続けて.8時05分に一本松を通過する.大倉から一本松までの所要時間は,1時間02分.今の私の体力から勘案すれば,まず,まず,の歩行速度と言えよう.
<見晴階段>
■駒止階段
一本松から平坦な尾根道を少し歩いて,駒止階段に差し掛かる.大倉尾根で2番目の難所である.今日は幾分汗ばむ程度の蒸し暑さなので,それほど速度を落とすこともなく,駒止階段を登り切って,8時21分に駒止茶屋を通過する.
大倉から駒止茶屋までの所要時間は,1時間19分.まだまだ遅いと言わざるを得ないが,自分の年を考えて多くは望まないことにしよう.でも,わずか2年前までは,大倉から駒止茶屋まで1時間05分程度を目標にしていたので,体力の減退は歴然としている.
<駒止茶屋>
■チャンピョンが下る
大倉の尾根道に差し掛かる.
大倉尾根を歩いていて1番愉しいところである(冒頭の写真).しかも,今日は一人旅.だれに気兼ねすることもない.ここだけはユックリと歩きたい.
駒止茶屋近くの木道を歩いているときに下山してくるチャンピョンとすれ違う.
チャンピョンが,私に,
「やあ,やあ…,FHさんですね…」
と確かめるような挨拶をする.
「…KIさんが堀山の家にいますよ…」
と常連の登山状況を教えてくれる.
<チャンピョンが下る>
■小草平(堀山の家)
8時39分,小草平に到着する.
堀山の家の温度計は21℃を指している.ジッとしているには最適な気温だが,登山にはまだ少々暑い.
大倉からの所要時間は1時間36分.遅い.
堀山の家のベンチに男性が一人居る.小屋の方かと思ったら,常連のKIさんである.KIさんは堀山の家にすっかり溶け込んで居られる感じである.
KIさんが私に,
「…あれ! 随分早いね!」
という.
でも,大倉からの所要時間は1時間36分も掛かっている.どう考えても決して速くはないが.まあ,いいか…
「今日,私は,堀山の家が終点です…実は展覧会の開催案内を掲示板に貼って貰うのをお願いに来ました…」
と事情をお話しする.
「まだ,小屋の人が来るまで,大分時間がありますよ…小屋の中に入って待っていたら…」
とのことだったが,それはちょっと気が引ける.
私がKIさんと雑談をしているときに,MTさんとYDさんが小草平に到着する.
<小草平の「堀山の家」>
■今日の終点,萱場平
8時45分,KIさん,MTさん,YDさんが,休憩を終えて,小草平を出発する.私もボンヤリここで待っていても仕方がないので,予定を変更して,とにかく萱場平まで登ることにする.足の遅い私は,このお三方よりちょっと先に出発する.
まずはガレ場,続いて長い階段道が連続する.さすがにもう秋.暑さも一時ほどの厳しさはないので,案外快調に登り続けられる.疲労感も全くないまま,9時05分,萱場平に到着する.ここまで来れば,さらに先まで登りたくなるが,それでは切りがなくなるので,
"今日は,断固,ここが終点だぞ…”
と自分に言い聞かせる.
萱場平で数分時間つぶしをして下山すれば,堀山の家も開店しているだろう.
<萱場平>
■常連の皆様
萱場平のベンチに腰掛けて時間つぶしをする.
辺りには誰も居ない.静まり返っている.暑くも寒くもなくてとても気持ちが良い.
私が萱場平に到着してから3分後の9時08分に,KIさん,YDさん,MTさんが萱場平を通過していく.
私もお三方と一緒に登りたいのは山々だが,そうは問屋が卸さない.迷いを断ち切って,下山しようかと思う.
丁度そのとき,次のバスで来られた,TTさんがヒョッコリと現れ,私と同じベンチに腰掛ける.私が,一昨日,富士山から戻って来たこと,もうすぐ海外に行くので,塔ノ岳はするにすることなどを報告する.
<常連の皆さんが萱場平を通過していく>
■再び堀山の家へ
少々後ろ髪を引かれる思いをしながら,下山し続ける.
9時35分,再び小草平に到着する.小草平のベンチにはこれから登る登山者が数名休憩を取っている.
残念ながら,まだ堀山の家は開いていない.
5分以上ボンヤリと開店を待っている…が,なかなか開かない.
もうタイムアップだな…展覧会開催案内の掲示をお願いするのは,9月下旬にしようかな…と思いながら,掲示板をボンヤリと眺めている.
ちょうどそのとき,小屋の中から,窓ガラス越しに,女主人のなっちゃんが,私に手を振っているのに気が付く.
小屋が開店する.
早速,展覧会開催案内の掲示をお願いする.そして,お湯が沸くのを待って,300円也のコーヒーを所望する.
コーヒーを賞味しながら,暫くの間,雑談.
<堀山の家のコーヒー>
■山旅スクール8期の方とバッタリ
10時08分,堀山の家を出発する.
快適な堀山の尾根道を堪能しながらノンビリと下山し続ける.
10時28分,駒止茶屋を通過して駒止階段を慎重に降りる.階段を降りて平坦道を一本松に向けて歩いているときに,尊仏山荘の小屋番WDさんとバッタリ会う.
”やあ,やあ…”
で握手.私は,2週間ほど留守にするので,その間,尊仏山荘にも立ち寄れないと言い訳をする.
10時58分,見晴茶屋を通過する.雑事場ノ平から長い下り坂をノンビリ歩いていると,後ろに人の気配がするので道を譲る.すると,その方が,
「…あら! FHさん!…山旅スクール8期の○○です…」
と私に話しかける.
一瞬! どなたかなと思ったが,お顔を見た途端に,ああ,あの人だと思い出すが,名前が出てこない.毎度のことだが…
久々の再会だが,同じスクールで,同じガイドに指導して貰った仲間なので,山に対しては共通の文化を持っている.何を話しても,話が通じるのが嬉しい.そのままバス停大倉まで雑談をしながら下る.
途中の観音茶屋も,私1人だったら立ち寄ったところだが,今日は通過させて貰う.
■再び,バス停大倉のネコ
11時38分,バス停大倉に到着する.ちょうど渋沢行のバスが発車したばかり.次のバスまで30分余り待ち時間がある.
洗い場近くで,気持ちよさそうに昼寝をしているネコの写真を撮る.
一日中,気ままに昼寝をしているネコの人生(ネコ生?)が実にウラヤマシイ.
気ままに暮らしているネコを見て,多忙な人間がイヤされるとは…ネコとは何とも不思議な存在である.
<バス停大倉のネコ>
■無事帰宅
帰宅途中のバスや電車の中で,席に座るとすぐに眠くなるのに往生するが,乗り越すこともなく,14時過ぎに無事帰宅する…が,萱場平までしか登らなかったのに,帰宅する時間は佐藤のだけ山頂まで登ったときと1時間程度しか違いがない.ロスタイムが余りに多すぎる登山だった.
さて,いろいろと雑務を片づけないと…憂鬱.
でも,まあ…無事に帰れたので,贅沢は言わないことにしよう.
<ラップタイム>
7:05 大倉歩きだし
7:30 観音茶屋
7:49 見晴茶屋
8:21 駒止茶屋
8:39 小草平(堀山の家)(8:50まで休憩)
9:05 萱場平着
9:16 〃 発
9:35 小草平(堀山の家)(10:08まで休憩)
10:28 駒止茶屋
10:58 見晴茶屋
11:00 観音茶屋
11:38 大倉着
[山行記録]
■水平歩行距離 5.0km
■累積登攀下降高度 872m
■登り所要時間(休憩時間を含む)
大倉発 7:02
萱場平着 9:05
(所要時間) 2時間02分(2.03h)
水平歩行速度 5.0km/2.03h=2.46km/h
登攀速度 872m/2.03h=429.68m/h
■下り所要時間(休憩時間を含む)
萱場平発 10:08
大倉着 11:38
(所要時間) 1時間20分(1.33h)
水平歩行速度 5.0km/1.33h=3.76km/h
下降速度 871m/1.33h =654.9m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事(塔ノ岳)
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/48da57187971c9432bc379850845c165
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)
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時間に追われながら萱場平までの丹沢;塔ノ岳(今年24回目)
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