<台峯展望台から北鎌倉を望む>
桃源郷のような鎌倉中央公園・台峯・源氏山公園周遊
(リハビリ鎌倉ウォーキング2回目)
2016年4月9日(日) 晴
<ルート地図>
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<春爛漫の鎌倉中央公園>
■春の陽気に誘われて…
一昨日,胆石症の手術から退院したばかり.今日は退院後2日目である.昨日の鎌倉散策に引き続き,春爛漫の今日もサクラ見物に近場を廻りたいなと思う.
今日も気楽な独り散策である.
何時ものように鎌倉中央公園清水塚口が,散策の始点である.今回も敢えてラップタイムなど取らずに,所要時間無視のデタラメ旅をしたいなと思う.
今日は昨日とは打って変わって,翌晴れ渡った上天気である.
”鎌倉中央公園を抜けて,大船まで歩こうかな…”
と思いながら,清水塚口から大船中央公園へ.
園内のサクラは見頃を過ぎているとはいえ,まだまだ見事である.
今日は土曜日.すばらしい陽気に誘われて,近場の方々が沢山来園している.目に鮮やかな山の新緑,それにウグイス.
”こう言うのを桃源郷って言うんかな…”
暑くも寒くもない.こんな風景を見ていると,心がウキウキしてくる.
<バス停鎌倉中央公園付近>
■目に鮮やかな山の新緑
上の池付近を通って,山崎口へ向かう.
山の新緑がウットリするほどの素晴らしさである.
”う~ん…やっぱり春は良いな…”
私は,オンボロデジカメを構えて,沢山の写真を撮る…が,この雰囲気を移し込んだ写真はなかなか撮れないのが残念である.
<上の池付近>
■休憩所付近
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■家族団らん;サクラと新緑の芝生で
<山崎口付近>
■矢戸を遡る
山崎口まで歩いたところで,気分が変わる.
”このまま大船まで歩いたのでは勿体ないな…一寸寄り道しよう”
私は梶原口から公園の外へ出て,おろちザクラのある尾根道を経由して山崎にでようと思う.
そこで,しし石の前で右折してイベント広場の方へ向かう.
目の前の山桜が満開.なんともいえない美しさである.
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■まるで天国
谷戸の散策路を遡る.まるで天国.
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<おろちザクラと山ノ内の展望台>
■おろちザクラ
梶原口から公園の外へ出る.
おろちザクラが気になるので,鎌倉中央公園東側の尾根道に入る.尾根の入口からほんの数分北へ歩いたところに俗称”おろちザクラ”が聳えている.
梢を見上げると,葉桜が空一杯に広がっているようである.
”そういえば,広町緑地公園にも大きなサクラがあったな…是非,見に行きたいな…
私は,突然,広町緑地まで歩きたいなと思うが,いくら何でも,今日は無理.
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■山ノ内の尾根道
私は”おろちザクラ”を見た後,尾根沿いに山崎へ下山する積もりだったが,急に気が変わる.
”どうせなら,台峯の展望台で風景を楽しんだ後,六国見山に登ってから大船駅へ出よう…”
…という訳で,往路を引き返して,再び梶原口へ.
さらに,北鎌倉に抜ける自動車道をレストラン「ブランブルグ」手前まで歩く.左折して,山ノ内配水池裏手の山道に入る.この辺りから台峯,北鎌倉方面に向かう幾つもの散策路がある.
まずは,山ノ内の展望台に向かう.
<山ノ内配水池裏手の散策路>
■懐かしい山仲間にバッタリ
尾根道を北鎌倉方面に向かう.ほんの2~3分で,山ノ内の展望台に到着する.展望台から六国見山の写真を撮るつもりで,展望台に近付く.
展望台では,先客が2人,何やら立ち話をしている.中高年の女性と男性である.私はお二人から十数メートル手前で立ち止まって,お二人が展望台から立ち去るのを待つ.
でも,立ち話が長いようである.
良く見ると,男性はあだ名が「仙人」という私の山仲間のようである.それならば遠慮はない.
「…やあ,KMさん(仙人のこと),暫く振りですね…」
と声を掛ける.
半年ぶりの再開である.
相変わらずサンタクロースまかいの物凄い髭を生やしたままである.
「おや,お知り合いですか…」
と女性がビックリする.
「(仙人が)この辺りのことを,よくご存じなので,お話を伺っていました…」
とのこと.
この女性は梶原3丁目にお住まいとのこと.私の家からもさほど遠いところではない.
暫くの間,3人の立ち話が弾む.
「お互いに,若気の至りで,尾根の高い所に家を作ったのは良かったんですが…,年を取ってから坂道が辛くなり参っています…」
正に同感!
女性とお別れしてから,
「…KMさん,これからどちらへ…よろしければ御一緒しますよ…ちょっと待って下さい.六国見山の写真を撮ってしまいますから…」
実は,KMさんも,私同様に,現在,リハビリ中である.
■山ノ内の展望台から六国見山を望む
KMさんに待って頂いている間に,六国見山の写真を撮ったのが,下の写真である.
「お待たせしました…どっちへ行きますか?」
まあ,とにかく台峯の展望台まで行こうということになる.
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■台峯展望台に到着
ほんの2~3分で,台峯の展望台に到着する.
辺りには誰も居ない.
「…ここらで腰掛けて一休みしますか…」
ということで,丸太の椅子に並んで腰を下ろす.
久々の再会である.話は弾む…が,年寄りの話はどうしても病気が話題になる.
私が胆石症手術で退院して,今日で2日目だとお話しする.するとKMさんもつい先日1週間ほど入院したとのこと.
「あハハ…やっぱり病気の話が出ちゃいますね…」
二人揃って苦笑.
KMさんは私の山の恩師である.始めて私を丹沢に連れて行ってくれたのはKMさん.もうかれこれ20年以上のお付き合いである.出会いは天園ハイキングコースの十王岩展望台.私が鎌倉散策を始めた頃のことである.その後,ネパールへも御一緒したし,北アルプスや上信越の山々へ連れて行って貰った…
鎌倉の山という山,谷という谷を,片っ端から歩き回ったお仲間でもある.
現在の私が,沢山の知人友人を対象にして鎌倉ガイドができるのも,KMさんのお陰である.
<台峯の展望台に到着>
■眺望絶佳
二人の雑談は尽きない.
目の前には山桜一杯の六国見山が聳えている.眼下には北鎌倉の街が見え隠れしている.ときどき北鎌倉駅を発着する横須賀線の電車が見える.
「ここは鎌倉で一番風景が良いところですね…」
とKMさんが言う.
私も同感.鎌倉には展望が良い場所が沢山あるが,何と言っても,ここからの展望が一番である.
「家に帰ろうと思えば,1時間も掛からずに帰れるので,ここなら気楽ですね」
「京都や奈良も良いけれども,大きすぎて…鎌倉なら山でも海でも,好きなだけ手軽に回れるので,最高ですね」
「我ながら良いところに住んでいると思いますよ」
と二人で鎌倉を持ち上げる.
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<源氏山公園へ>
■葛原ヶ岡の芝生
随分と長い間,眺望を楽しみながら雑談をしていた.
「さて,どっちへ行きますか…」
私は当初六国見山に行こうかと思っていたが,KMさんと一緒に歩こうと思う.
「…では,源氏山経由で,鎌倉駅に出ましょう.私は東急ストアで買い物をして,家に帰ります」
とKMさんが言う.
私は昨日源氏山公園を訪れたばかりだが,異論はない.
往路を山之内配水池まで戻る.
山之内配水池から北鎌倉に抜ける自動車道を経由して葛原岡神社に向かう.
葛原岡神社に近付くと,途端に沢山の観光客で賑わっている.
この辺りのサクラは,勿論,見頃を過ぎている.でも今日明日ぐらいはまだまだ十分に見応えがある.
鎌倉中央公園は地元の人達で賑わっていたが,楠原ヶ岡は観光客で賑わっている.
可愛い男の子が,KMさんを見て,
「あつ! おじいちゃんだ…!」
とニコニコしている.
KMさんは,
「はい,おじいちゃんですよ…」
と愛想良く応対する.
「この人,サンタクロースみたいでしょう」
と私はついつい余計なことを言ってしまう.
それを見ていた,男の子の母親が,申し訳なさそうに,
「呼び止めてしまって,スミマセン」
とKMさんに謝る.勿論,KMさんはそんなこと一向に気にしていない.
「外人さんの観光客に,よく『写真を撮らせて下さい』って言われるんです…でも,私,英語が話せないんで,身振りでOK言うんです…」
神社手前のベンチで一休みする.
<葛原ヶ岡の芝生>
■葛原岡神社
葛原岡神社は沢山の観光客で賑わっている.外国からの観光客も随分と目立つ.
同行のKMさんが休憩を取るというので,葛原岡神社前のベンチで,暫くの間,休憩.
その後,アジサイ小径をユックリ.小径の両側に植えられたアジサイはよく手入れされているようである.
KMさんと一緒に歩きながら,加齢とともにお互いの体力が随分と弱まっているのに気が付く.悲しいことだがこれもやむを得ないことである.
歩きながら,
「…この頃,風呂に入るのはヤメてシャワーだけにしているんです」
とKMさんが言う.
風呂に入っていて気が遠くなりそうになったことがあるので,もう風呂に入るのは止めたんだとのこと.独り暮らしのKMさんの悩みである.
「風呂に入らないんでは,身体が温まらないですね」
と同情する.実は手術後間もない私も今は風呂には入れない.
「でも風呂には入れなくても死ぬことはないです…」
「なるほど! その通りですね.」
KMさんと話しているうちに,まだ風呂に入る許可が出ていない今の私が,風呂には入れないと愚痴を言ってはいけないなと気が付く.だって,ここ数日中に風呂OKになることが確実なんだから…
何も一生風呂に入れないんじゃない.
私はKMさんと話しているうちに,何だかスッキリした気持ちになる.
<葛原岡神社>
■天園ハイキングコースを望む
アジサイ小径への入口付近から,天園ハイキングコースの山々が良く見えている.山桜に覆われた山が,ことのほか美しく見えている.
そういえば,もう2ヶ月ほど天園ハイキングコースをご無沙汰している.そろそろ天園を一回りしなければ…
峠の茶屋の常連,エンちゃんは元気にしているだろうか.
エンちゃんも私の山の知人である.
余り長い間,ご無沙汰していると,峠の茶屋の女主人から,
「もう,死んじゃったかなと思っていましたよ…」
と言われそうである.
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■源頼朝像前の広場
銭洗弁天方面と化粧坂方面の分岐で,
「…どっちへ行きます?」
二人とも,どっちでも良いので,少々,迷う.
「じゃあ…寿福寺へ降りましょう…」
私は,昨日,通ったばかりだが,どうと言うことはない.
源頼朝像が立っている広場でも,沢山の観光客がお花見をしている.
<源頼朝像の広場>
<寿福寺から鎌倉駅へ>
■寿福寺のトンネルと刃稲荷
源頼朝像の前を通過して,源氏山の山麓を廻る周回コースに入る.一寸した登り坂である.
「この坂を登るのが苦しいんです…でも,ここを登ってしまえば,後は下り坂ですよ」
とKMさんが言う.
”そういえば,昔,散歩を始めた頃のオレも,この坂を登るのがしんどかったな…”
と昔のことを思い出す.
峠を越えて下り坂に入る.
英勝寺の墓地に突き当たってから,右折して山道に入る.右手に太田道灌墓を見ながら,レベッカ家の墓の前を通り抜けて求愛坂の階段を降りて,寿福寺墓地の入口に到着する.
墓地入口からトンネルを潜って,扇ヶ谷1丁目の閑静な住宅地に入る.
刃稲荷の前を通過して,今小路に突き当たる.
<寿福寺のトンネル> <刃稲荷>
■巽神社
今小路を鎌倉駅裏口を目指して歩き続ける.
途中,巽神社の前を通過する.ここは巽荒神ともいわれ,かまどの神・火の神として尊敬されているところである(『かまくら子ども風土記』p.106).坂上田村麻呂が荒神を祀ったという伝説のある神社である.
”そういえば,今小路をあるくのも久々のことだな…”
とあらためて思う.なにしろ,今小路は狭い道路だが,結構,自動車が通り抜けるので落ち着いて歩けない.そんなこともあって,ついつい今小路は敬遠して,小町通りの裏道を通って鎌倉駅に抜けることが多い.
久々に今小路を通ってみると,随分沢山のお店ができているのに気が付く.
ずっと以前,今小路入口に「陶季」という喫茶店があった.私も常連の一人として週に1~2度は訪れていた,そんな昔のことを,ついつい思い出す.
<巽神社>
■鎌倉駅裏口入口でお別れ
KMさんと市役所前の交差点でお別れする.
一人になってから,鎌倉駅表口に回る.特段の用事もないが,本屋にでも立ち寄ろうかと思う…が,ガード下の展示を見ている内に,本屋へ行くのが億劫になる.
ガード下では教養センターの絵の講座で知り合った方々の絵が展示されている.絵が上手か下手かは問題ではない.中高年の皆様が同じ趣味で楽しい交流をされているのが,展示されている絵の間から垣間見ることができる.羨ましいことである.
表口のBecker'sでお茶でも飲もうかと思う.でも,店の外まで行列ができている.行列を見た途端に,お茶を諦める.
”もう,家に帰ろう…”
<路線バスで帰宅>
■鎌倉市役所前から路線バスで…
バスの発車時間の5分前に,バス停鎌倉市役所前に到着する.
”ありゃりゃ~…随分長い列になっているな”
結構,バスは混雑しそうである.
バスは定刻より5分遅れて到着する.私は何とか座れるが,沢山の立ち席で満杯である.
”そうか! 今日は土曜日なんだ.だから混雑しているんだ.納得”
何時もなら梶原口付近で,バスはガラガラになるが.今日は梶原口を過ぎてからも,まだかなり立っている人がいる.
市役所前から10分余りで,バス停鎌倉中央公園入口(清水塚口)に到着する.清水塚口付近のサクラは,相変わらず見事である.
<バス停鎌倉市役所前> <バス停鎌倉中央公園入口>
■自分の年を考えなさい!
帰宅する.
自宅の車庫に,娘の車が停まっている.娘一家が来訪中である.
「退院して間もないのに,無理をしたらダメでしょう…」
娘は開口一番私を叱りつける.
「自分の年を考えなさい…」
と”グサ~ッ!”とした一言.
私はこの一言が鬱陶しいなと思う反面,真剣になって私のことを考えてくれている娘に感謝している.
無理をしないことを自らのモットーにしている私は,自分では決して無理をしているつもりはない.でも,端から見て無理に見えるんなら,やっぱり無理をしているのかなと反省する.
今日は孫娘の成人式用の写真を一足早く撮影したとのこと.ちなみに孫娘が成人式を迎えるのは来年のこと.写真屋がえらく混雑しているので,早々と写真を撮ったとのこと.
「おじいちゃんが早く帰ってこなかったんで,晴れ着を脱いじゃった…」
何はともあれ,カメラの液晶画面に映っている孫娘の晴れ姿を見せてもらう.
娘一家を迎えて,ティーパーティーだ.
ばかでかいショートケーキ.私は余りに甘くてでかいケーキに辟易とする.とても全部は食べられない.
夕方,ティーパーティはお開き.
「今度,入院するときは,近くの病院にして…面倒見るのが大変だから…じゃあ,身体に気を付けて…」
<ラップタイム>
今回は敢えて記録せず.
[ハイキング記録]
■水平移動距離 5.5km
■累積登攀高度 166m
■累積下降高度 213m
■所要時間 今回は記録せず
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3f183e023d464641baf2f7d6cce7d8dc
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)
お断り;
これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
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