<談話室にて;100歳の常連客を囲んで>
アシニボイン紀行;第6日目(5);アシニボイン最後の夜;6日目の纏め
<アシニボインロッジ4日目>
(アルパインツアー)
2015年9月21日(月)~29日(火)
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第6日目;2015年9月26日(土) (つつき) 小雨後晴
<ハイキングを終えて,まずはシャワーだ>
■無事ロッジに戻る
ジョーンズシークレットトレイルを歩き終えて,15時54分にアシニボインロッジに到着する.水平歩行距離約10.6km,累積登攀下降高度約130メートルのハイキングコースであった.ロッジを歩き出したのが,10時02分だったので,休憩時間を入れて5時間52分(5.87h)のハイキングであった.したがって,水平歩行速度は,
10.6km/5.87h=1.81km/h
ということになる.
歩き出しの頃は小雨が降っていたが,間もなく止んだ.スッキリとした青空に恵まれたわけではなかったが,美しい風景を堪能することができた.
解散後,一旦,自室の戻って,リュックを下ろす.
今夜でアシニボインロッジでの連泊は終わりである.明日はもうアシニボインロッジを去らなければならないとなると,寂しい気分になる.
私はベッドに腰を下ろして,地図を広げる.そして,今日歩いたコースの復習をする…が,正確なルートはどうしても良く分からない.
”これは,後でツアーリーダーのKMさんにトレースしてもらうしかないな”
と諦める.
■まずはシャワー
17時頃,サウナ棟に出掛ける.サウナに入るつもりはないが,2日分の汗と垢をシャワーで洗い流し,下着を新しいものに着替えたい.
幸いなことに,シャワー室は空いている.私はタップリと時間を掛けてシャワーを浴びる.これで心身ともにスッキリする.
どうやら同行の方の何人かはサウナに入っているようである.
シャワーを浴びた後,17時20分に自室に戻る.
同室のSTさんは,サウナに入っているためか,まだ部屋には戻っていない.
ふたたび自分のベッドに横になって,アシニボインやバンフ,キャンモアなどの資料のあちこちを斜め読みしながら,夕食までの時間をユックリと過ごす.
■ウトウト居眠り
何時の間にか,ベッドでウトウト.
夢うつつの中で,隣室から女性の話し声が聞こえてくる.私達の仲間の方々である.階下の談話室からも,話し声が漏れ聞こえてくる.
そんな話し声を子守歌にして,とりとめもない夢を次から次へと見る.
例によって,夢の内容は現役時代,困ったこと.実に下らない.もう現役を去ってかなりの年月が経っているのに,いまだに現役時代のことが夢に出てくるとは…しかも,カナダくんだりまで来て,こんなに美しい景色を堪能しているのに…
これはとりもなおさず,私が如何に侘びしい現役時代を過ごしたかの査証である.もっとも,今頃になって,そんなこと愚痴っても一文の得にもならないが…
18時過ぎに目覚める.
何時の間にか同室のSTさんも部屋に戻っている.
<賑やかに夕食>
■柄にもなくビール
18時30分から,夕食である.
18時25分,どちらからともなく,そろそろ食堂へ行こうと言うことになる.
食堂は,何時ものように賑やかである.私達のテーブルは毎度同じ食堂の一番奥である.もう全員が揃っている.
ツアーリーダーのKMさんの誘導で,然るべき所に着席する.
まずはビール.
平素,アルコールは殆ど嗜まない私も,アシニボインロッジ最後の夜ということなので,柄にもなく評判のビールを所望する.1缶6.09カナダドルである.まあざっと600円.
アシニボインロッジの最初の夕食のときにもビールを飲んだので,ここに来てから2本目のビールである.
まずは乾杯.何時の間にか,前夜乾杯の音頭を取った人が,翌日の乾杯の音頭を取るというルールになったようである.
味は…
普通のビールの味のような気がするが,微妙なところは私には分からない.
乾杯後,帰国時に空港へ行くバスの中で,私にも何か話なさいという話がチラリとでたが,柄にもないことはしたくないので,断固拒否する.
ついで,パンを1切れ確保する.このパンはロッジ特製.とにかく美味しいパンなので助かる.
<まずは乾杯> <美味しいパン>
■前菜は野菜サラダ
テーブルの2箇所に大きなお皿の山盛りの前菜がドサッと置かれる.そこから自分の好みの量だけを自分の皿に取り分ける.
私は,”まあこんなものか”と取り分けたのが下の写真.ちょっと多すぎたかな.ドレッシングがとても美味しい.
<前菜>
■メインディッシュ
メインディッシュはビーフとポテト,それにラディッシュなど.これも大皿から各自自分の分を取り分ける.
最初にパンを食べてしまうので,メインディッシュの頃になると,満腹になってしまい,とても食べきれない.残しては調理した人に悪いなと思うので,少々無理をして全部食べてしまう.
”カナダ滞在中に大分泰淳が増えてしまうな…”
私は,もう,帰国後のことを心配している.
<メインディッシュ>
■デザートとコーヒー
山の様なデザートでてくるかと構えたが,下の写真のように予想より小振りのデザートで良かった.それにやたらに甘い味付けではなく,ほどほどの甘さである.
コーヒーを少しずつ賞味しながら,デザートを楽しむ.
食事後も,暫くの間,同じテーブルで雑談を楽しむ.
20時頃,夕食がお開きになる.
<デザート>
<夕べの一時を楽しむ>
■売店がオープン
20時05分,食堂前でお土産品半杯が始まる.ロッジのスタッフが,
「…売店がオープン中ですよ…」
と大声で報せる.
俄売店の前に人集りができる.
何人かの皆さんが,凄い勢いでいろいろ勝っている.見るだけの人も何人かいる.私は,何か旅の記念にと思って,ASSINIBOINと白い刺繍が施してある帽子を購入する.税込みで25カナダドルもする割高帽子だが,まあ,一つぐらい贅沢しても良いだろうと自分に言い聞かせる.某氏に付いているタグを見ると"Made in China".これもご時世だから致し方ないな.
同行の女性お一人が,“記念に…”ということで,Tシャツを買う.私も買いたかったが綿製なので買うのを止めた.この女性,早速買ったばかりのTシャツを着込んで,
「どう…? 良いでしょう…」
と言って私の購買意欲を刺激する.
このTシャツの胸の部分にASSINIBOINというプリントがある(刺繍かな?).なかなか格好良いTシャツである.
たまたまこの女性,豊満な体格をしているので,私,思わず,
「ホホウ…ダブルボインですね…」
と悪い冗談を言う.
「まあ~っ! FHさんったら…!」
と顰蹙(ひんしゅく)を買う.
”この冗談,まずなったな!”
反省.
私が購入した帽子
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<俄売店> <私が購入した帽子>
■談話室で賑やかに…
アシニボイン最後の夜である.このままサヨナラバイバイでは名残惜しい…ということで20時25分,全員が談話室に入る.
談話室は私たち以外の宿泊客も沢山来ていて大賑わいである.お互いに和気あいあいの雰囲気のまま,賑やかな時間が過ぎる.
たまたま.私は日本茶のパックを1箱持っていたので,希望者に振る舞う.私自身は,久々に飲む日本茶で生き返ったような気分になる.
沢山の宿泊客に混じって,今日ガイドして下さったマーチさんが居る.私は,早速,今日歩いたコースの概念図を書いたノートを見てもらう.
「きょうのコースは,大体こんな感じだと思いますが,合っているでしょうか?」
するとマーチさんは.
「そうです…今日歩いたコースはこの通りです.この辺りでクマを見ました…」
と教えてくれる.私は歩きながら想定していたコース図が大筋では間違っていないようである.
談話室の奥まったところに,100歳の男性が座っている.この方の写真を撮らせて貰う.100歳を越えておられるのに矍鑠(かくしゃく)とした態度物腰である.100歳なんて到底思えない.私も,是非,あやかりたいものである.
仲間内だけの雑談になると,ときどき私のことが話題になる.また,例の話題だ.私が一番年寄りなのに,ハイキング中,一番元気だったという.
”私が元気なのは何でだ…”
という話になる.
これでも,私は塔ノ岳常連の端くれである.相撲の番付に例えるなら,私は塔ノ岳常連の中で,まあ十両と幕下の間をウロチョロしている位の位置かなと思う.つまり,塔ノ岳常連の中では決して,元気な方ではない.とはいっても,軟弱でもないが….敢えて言えば中くらいだろう.
でも,悲しいことに,加齢1年当たり3分ずつ平均登頂時間が増えている.
とはいっても,そこは私も常連の端くれである.いわゆる標準所要時間よりはかなり速く登れるのは当然である.だって,毎週1回は登っているんだから…いくら私より若くても,平素,山に登っていない人は,いくら若くても,私より山登りの速度が遅くなるのは自明の理でしょう.
だから,年の割に山登りが速いよといわれても,私は”ああそうですか”としか言えない.
毎度のことながら,年の話には閉口する.私の年令など,放っておいてもらいたい.好きで年を取ったわけではない.年が勝手に私に付いてくるだけ…いくら追っ払ってもピッタリ着いてくるから,どうにもならない.
私は,
”何かにつけて後期高齢者は辛いよ.”
と思っている.
とにかく今回のグループには,後期高齢者は私一人.後はまだまだ後期高齢者にも達していない”自称年寄り”ばかりである.私から言わせれば60才台なんて,ヒヨッコだ.年寄りなんて飛んでもない.
まあ,60才台の方々から見れば,私などシーラカンスに見えるんだろう.そのシーラカンスが,60才台と一緒に歩いたんだから,そんな感想になるんだろう.
だから,年の話は嫌なんだ…
私の体内に巣喰っているもう一人の私が,私の愚痴を聞いて,
”お前さんが後期高齢者だって…! ちゃんちゃら可笑しいよ! お前さんなんか,もうとっくに”晩期”高齢者だよ.だって,川向こうで沢山の親友がお前さんを待っているんだろう…”
私は,もう一人の私に,
”馬鹿者! テメエ,何ていうことを言うんだ…! 川は洪水で渡れないんだ!”
いずれにしても,日本の西の方角にお住まいの方々のお笑い…というかオチョクリ文化に辟易としつづけである.特に私ごとき東の田舎者には,オチョクリに付いていくのがシンドイのである.まるで異国の方とお話ししているような違和感がある.
…というわけで,思わず,愚痴が長くってしまった.ハ,ハ,ハ…
現地ガイドのマーチさん 100歳の男性
↓ ↓
<談話室で和気あいあい> <100歳の常連さんを囲んで…>
■今日も”良かった!良かった!”
21時45分,雑談が漸くお開きになる.解散!
私は,談話室近くにあるナイトトイレで用事を済ませてから,真っ直ぐ2階の自室に戻る.
大分時間が押しているので,すぐに就寝する…が,なかなか寝付けない.床に入って,ものの5分もしないうちに,同室のSKさんは,もう鼾をかきながら眠ってしまう.毎晩のことながら,寝付きの良いSKさんがが羨ましい.
そうはいっても,時間が経てば,私も眠くなる.
こうしてアシニボインロッジ最後の夜が更けていく.明日ロッジを離れるのは寂しい気もするが,一方ではそろそろ日本に帰りたいなという気分も湧いている.
でも,まあ,今日も”良かった!良かった!”である.
<ラップタイム>
10:03 アシニボインロッジから歩き出し
10:10 木橋を渡る
10:12 マーチさんのレクチュア
10:20 マーチさんの2度目のレクチュア
10:50 やや急な上り勾配
10:52 見晴の良い場所(10:56まで休憩)
11:11 ジョーンズピークの山麓
11:25 右手に鋭く尖った尖鋒が見える
11:58 ベンチ(12:00まで休憩)
12:14 窪地(メドウ)を通過
12:22 二つの岩があるガレ場(13:00まで昼食)
13:07 石灰岩の一枚岩
13:10 広いメドウを通過
13:27 メドウ(13:37まで昼寝)
13:46 稜線に出る(視界が開ける)
13:52 稜線上の小高い丘(13:57まで休憩)
14:08 オグレイクを見下ろす(14:10まで展望休憩)
14:13 ガレ場下りが始まる
14:22 サンバーストレイクが見える
14:26 オグパストレイルの途中(14:50まで休憩;休憩中に親子の熊を見る)
15:27 トレイルから離れて森の中へ
15:34 レイクマゴグ湖畔
15:54 アシニボインロッジに帰着
[ハイキング記録]
■水平歩行距離 10.6km
■累積登攀高度 130m
■累積下降高度 130m
■所要時間(休憩時間込み)
アシニボインロッジ発 10:03
〃 着 15:54
(所要時間) 5時間51分(5.85h)
水平歩行速度 10.6km/5.85h=1.81km/h
(6日目終わり)
(7日目に続く)
次の記事
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(編集中)
「カナダアシニボインハイキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/6e286e4ab2426961bf48a1d7a17ce46d
「カナダアシニボインハイキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/dae26e12affc9d89924fbd7f43fe2942
お断り;
これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
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アシニボイン紀行;第6日目(5);アシニボイン最後の夜;6日目の纏め
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