<冠着莊>
善光寺西街道;第2回;第2日目(9);冠着莊;2日目の総括
(五十三次洛遊会)
2015年5月29日(金)~31日(日)
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第2日目;2015年5月30日(土)(つづき) 晴
<ルート地図>
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<聖高原駅から冠着莊へ>
■聖高原駅のタクシー事情
15時04分,無事聖高原駅に到着する.
本当は駅前のどこかでお茶をしたかったが,それらしいお店は見廻した範囲では何処にもない.こうなったら駅の待合室でひたすら待っているしかない.
世話役のABさんが,今日の宿泊ホテル「冠着莊」に電話をして,送迎車を約束の時間より早く手配してくれるように依頼する.
送迎車を待っている間に,駅前のタクシーの事情をザッと調べる.明日は,歩きの聖湖から聖高原駅までタクシー分乗で戻らなければならない.もちろんこのタクシーについても,すでにABさんが既に手配済みだが,万一のことを考えて,駅前のタクシー会社で様子を伺う.
現時点でも駅前広場に2台タクシーが並んでいるので,まあ何とかなるなと安心する.
くわえて.第3回の善光寺西街道歩きの初日は,場合によっては聖高原駅から歩き出しポイントの聖湖までタクシー相乗りで移動しなければならない.そのときのことも考えて,タクシー会社の事務所に首を突っ込んで,いろいろと話を伺う.
そんなことをしながら,私は次回の初日は,上田まで北陸新幹線で来て,しなの鉄道に乗り換えて戸倉または屋代からタクシー相乗りで聖湖まで移動した方が良いのではないかと思っている.ただ,戸倉あるいは屋代から聖湖まで通じている道路があるのかどうかが,土地勘がないので良く分からない.
私は,もう,そんなこんなで,次回のことをあれこれと心配している.
<聖高原駅>
■送迎車で冠着莊へ
15時43分,冠着莊の送迎車が聖高原駅に到着する.早速,乗車.すぐに発車する.
聖高原駅から冠着莊までの教理は約4キロメートル.私達を乗せた送迎者は南東の方向に向けて快走する.窓外には長閑な田園がずっと続いている.聖高原駅から冠着莊まで終始緩い傾斜の上り坂が連続する.窓外には終始田園風景が連続する.
冠着莊のすぐ手前からちょっと急な坂道になる.標高が高まるにつれて視界が次第に開けてくる.どうやらこの辺りはは保養地や別荘地が立ち並ぶ所らしい.
16時21分,無事,冠着莊に到着する.
<聖高原駅前から発車> <冠着莊に到着>
<冠着莊>
■冠着莊の部屋
冠着莊は中々大きな宿泊施設である.パンフレットを見ると,冠着莊は村営の保養施設のようである.村営とは何とも羨ましい.
1部屋2人ずつが割り当て.私は昨夜同様にABさんと同室である.まずは割り当てられた部屋に落ち着く.まだ早い時間なのに寝床が敷いてある.
トイレは共用.部屋の入口を入ると10畳ほどの広さの和室(正確には畳数を数えていない).その先に半間ほどの幅の廊下が付いている.少々手狭だが廊下には2人文の椅子の応接セットが置いてある.廊下の片隅に鏡付きの洗面台がある.
窓から外を眺める.東西南北のどちらの方向を眺めているのかすぐには判断が付かないが,なかなかの風景である.目の前には重なる山脈が見えている.山麓には建物が点在している.眼下には何かの施設らしい建物や広場が見えている.どうやら辺り一帯が保養地になっているようである.
<部屋からの眺望>
■まずは一風呂
夕食は18時から.未だ十分に時間がある.同室のABさんは,ホテル近傍を散策するとのことで外へ出掛ける.
私は,外へ出るほどの気力もないので,まずは風呂にでも入ってユックリしようと思う.
早速浴衣に着替えて,1階の展望風呂に向かう.展望風呂はエレベーターから受付の前から売店脇を通過して一番奥にある.
展望風呂には,先客が2人居る.誰かと思ったら同行のUDさんとHTさんである.
私には,温泉のことは殆ど分からないが,効能書きによると単純硫黄泉らしい.神経痛,リュウマチ,気管支炎,婦人病に効能があるとか.
お二人はすぐに湯から上がったので,広い風呂に私1人だけ,独り占めで風呂を楽しむのは有り難いが,これでこの施設の採算が合うのかなと余計な心配をする.
■受付で相談
20分ほどで風呂から上がる.体中が火照っている.
部屋に戻る途中で.受付に立ち寄って,聖湖方面の交通の便を伺う.受付にはワイシャツ姿の2人の男性が居る.その内のお一人に,
「…朝東京を出て,聖湖に最も早く到着するには,どんなルートが宜しいでしょうか?」
と伺う.
「やっぱり松本経由で聖高原駅まで来られてからタクシーで移動するのが一番早いでしょうね…」
という想定通りの答えしか返ってこない.
実は,このルートを辿ると,聖高原駅に到着するのが,どうしても午後になってしまう.第3回目の初日は,聖湖から稲荷山駅まで,水平歩行距離9.7キロメートル,高低差620メートルほどの山道を下らなければならない.そのためにはどうしても午前中から歩き出したい.
私はさらに,
「…北陸新幹線としなの鉄道で戸倉か屋代まで来て,そこから聖湖までタクシーで移動するというルートは内でしょうか?」
と伺う.そると,即座に,
「そのルートはないですね…松本か長野を経由して聖高原駅までお出で頂き,タクシーで移動するしかないですね…」
私はどうも納得しかねるが,やっぱり長野経由しかないかと半ば諦める.
”明日,聖湖に到着したら,もう一度誰かに聞いてみよう…”
■夕食の会場は個室
18時から夕食である.
指定された場所に行ってみる.入口に「○○様御席」という案内板が立っている.中に入ると,ヤケに広い部屋の真ん中に食卓がポツンと置いてある.話をすると山彦が響くような感じの部屋である.
早速,中居さんが登場する.
「お飲み物は何になさいますか…」
ところが男4人も全て下戸.1人でもアルコール類を嗜む人が居たら,コップ半杯ぐらいのビールならお付き合いしても良いなと思ったが,誰1人手を上げない.
「では,早速お夕食で宜しいでしょうか?」
ということで,いきなり食事となる.
<今宵の食堂>
■夕食のメニュー
さて,本日の夕食は…である.
文章で説明するより,写真を見る方が手っ取り早いので,写真だけを掲載することにしよう.割安な宿泊費にしては,なかなか贅沢な夕食である.
<冠着莊の夕食>
■懇談会
夕食後,暫くの間,雑談.
参加者のお一人から,
「…今まで,いろいろと街道歩きをしてきたけれども,今日が一番良かった! 風景も良かったし,変化もあったし,楽しかった!」
という感想を漏らす.
私はこの方の感想を伺って,とても嬉しくなる.そして善光寺街道を歩きましょうと,皆さんをお誘いして本当に良かったなと思えるようになった.
振り返って見ると,今日一日で随分と色々な風物や遺構を見学・見物した,実に充実した一日だったなと私自身も思っている.
塔ノ岳の仲間達との一泊旅行はアルコールとカラオケ三昧だが,こちらの街道歩きの方はアルコールは1滴もないし,カラオケもない.ただただ静かに食事と雑談をするだけ.とても対照的である.でも私にとってどちらも大切な仲間達である.私は仲間それぞれが持つグループ独特の文化の違いが,とても不思議で面白く感じている.
余談になるが,グループ固有の文化の違いが,それぞれの絆形成にどのような関わり合いがあるのか,これこそ私が某大学研究所の研究員として解明しなければならない課題の一つではないかとおもっている.
「そろそろ引き上げないと,後片付けをする方に迷惑になりそうですね…」
ということで,19時頃,お開きになる.
■こうして今日一日も終わった
一旦部屋に戻る.
折角,温泉に泊まっているのだから…ということで,もう一度,1階の大浴場に向かう.浴場には誰も居ない.暫くの間は,大浴場を独り占めである.
今日は土曜日.本来ならばもっと沢山宿泊客が居ても可笑しくないのだが…
私は湯船に浸かりながら,このホテル,経営が苦しいのでは…と余計なことを気にする.
風呂上がりの火照った身体のまま,寝床に入る.
同室のABさんと一緒にテレビを見ていたが,何時の間にか私は寝込んでしまう.こうして今日一日も無事に終わった.
明日はいよいよ第2回最終日である.
<第2回第2日目のラップタイム>
(早朝散歩)
5:28 「とくら」から歩きだし
5:47 ダム
5:54 観音橋
6:02 ふれあい広場
6:26 「とくら」に戻る
(街道歩き)
8:20 本町十字路から歩き出し
9:05 中ノ峠一里塚
8:58 馬の水飲み場
9:09 野口炭鉱事務所跡
9:54 西条神社参道(10:04まで参拝)
10:07 筑北村本城総合支所
10:18 観音寺(10:27まで休憩)
10:34 西条大橋を渡る
10:43 七ッ橋を渡る
10:48 坂北分教場跡
10:50 第3西街道踏切を渡る
11:02 山崎酒造
11:12 道の駅(11:55まで昼食)
12:13 城北小学校
12:16 坂北駅入口
12:22 桜清水
12:26 市の神
12:32 本陣跡
12:33 馬の水飲み場
12:36 青柳城趾分岐
12:48 旧青柳学校跡
12:50 かじまや跡
12:57 大切通入口
13:04 小切通(13:08まで休憩)
13:25 女淵
13:28 麻績大橋を渡る
13:31 第4西街道踏切を渡る
13:36 道標跡
12:46 二十に夜塔と嫁の泣き石
13:59 高札場跡・郷蔵跡・天王社
14:03 一口坂分岐
14:10 石塔群
14:10 義仲駒ヶ石
14:13 麻績宿石塔
14;20 天主社石灯籠
14:26 カッタリ
14:32 麻績宿石塔
14:37 中橋本陣跡
14:47 宗春寺・高札場
15:04 JR麻績駅
[第2回第2日目のウォーキング記録] (早朝散歩を除く)
■水平歩行距離 11.3km
■累積登攀高度 197m
■累積下降高度 323m
■所要時間(休憩時間込み)
本町十字路発 8:20
JR麻績駅着 15:04
(所要時間) 6時間44分(6.73h)
水平歩行速度 11.3km/6.73h=1.68km/h
(第2日目終わり)
(第3日目に続く)
第3日目最初の記事
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(編集中)
「善光寺西街道」の目次
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「善光寺西街道」の索引
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