<旧四賀村入口;会田宿の案内柱が立っている>
善光寺西街道;第2回;第1日目(2);四賀地区の保福寺川と浄雲寺
(五十三次洛遊会)
2015年5月29日(金)~31日(日)
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第1日目;2015年5月29日(金) (つづき) 晴
<ルート地図>
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<保福寺川を渡る>
■保福寺橋を渡る
月日が経過する修理を施された石の善光寺街道案内の所で,県道(国道かな?)302号線を横切る.
11時12分,昔懐かしい形の火の見櫓の脇を通過する.立派な歩道のある2車線の道路を北に向けて歩き続ける.その間,通行する自動車はほとんどない.
11時15分,保福寺川に架かる保福寺橋を渡る.
この橋を渡ると,旧取手村.いよいよ会田宿である.
<火の見櫓> <保福寺橋>
■保福寺川から上流を望む
保福寺橋の上で立ち止まって,保福寺川の上流方面を眺める.新緑の土手の間を保福寺川が流れている.周囲は緑豊かな田園地帯が広がっている.上流には小高い山脈が連なっているのが見える.
私達は会田宿を通過してから,善光寺西街道最大の難所である立峠を今日中に越えなければならない.
”今日越える立峠は目の前に見えている山脈のどこかにあるんだろうな…全員無事に越えられるかな”
と,保福寺川を見下ろしながら,私1人内心で心配している.
今日も5月にしては季節外れの蒸し暑さである.私を含めて全員が良い年をしている.こんな所で熱射病になったら堪ったものではない.
「…橋を渡ってすぐの所に,浄雲寺という寺があるようです.そこの境内で給水休憩を取りましょう.申し越しの我慢です…」
<保福寺川を渡る>
<浄雲寺>
■浄雲寺に到着
11時18分,浄雲寺参道入口に到着する.
ここで,給水休憩をとることにする.一同,木陰に集まって,一休みである.
本堂は,少し小高い所にある.私は,せめて本堂の写真だけでも撮りたいと思う.
「…どなたか本堂まで登りませんか…」
と声を掛けるが反応なし.
<浄雲寺に到着> <浄雲寺境内で一休み>
■浄雲寺本堂
一同が休憩を取っている間に,本堂まで行ってみる.
新築間もない感じの立派な本堂である.本堂正面には,厭欣山という山号が書かれた額が飾ってある.
本堂左手に立派な梵鐘がある.資料1によると,この寺は浄土宗.
資料3によると,本堂には松本市指定文化財木造阿弥陀如来立像が安置されている.この立像は江戸時代に作られたものとのこと.
<浄雲寺の立派な本堂>
■浄雲寺の木造阿弥陀如来立像本尊
松本市役所四賀支所で入手した資料(後で紹介)に掲載されている写真を以下に転載する.この資料によると,この像は像高90センチメートル寄木造りである.
<浄雲寺の阿弥陀如来像>
<四賀支所を訪れる>
■華やいだ雰囲気の交差点
11時25分,休憩を終えて,浄雲寺から歩き出す.
11時28分,路傍に立つ可愛い石塔を見付ける.思わず写真を撮る.石塔にはナントカ神という刻字がしてあるが.ナントカの1字が崩し字なので,現代っ子の私にはどうも読めない.
”家に帰ったら,ATOKに,手書き入力で,この崩し字を入れてみようかな…面白いぞ”
と一瞬思ったが,多忙すぎて,まだ悪戯ができないままである.
11時35分,なんとなく華やいだ雰囲気が漂う交差点に到着する.地図で確かめると,この交差点近くに四賀支所(旧四賀村役場)があるらしい.
私は世話役のABさんに,
「…ちょっと支所に立ち寄りましょう.何か観光資料が置いてあるかもしれないので…」
…ということで,世話役のABさんと2人で,四賀支所に向かう.
<小さな石塔> <四賀の華やいだ交差点>
■立派な四賀支所
11寺8分,松本市役所四賀支所に到着する.大きくて立派な建物が並んでいる.
正面玄関から中に入る.入口から中に入ると広いホールである.立派!
比較したらまずいかも知れないが,私が住んでいる鎌倉市役所より遙かに立派で,ユッタリとした建物である.この支所に比較すると,鎌倉市役所の建物は如何にも貧相である(こんなこと書いたらまずいかな…私見! 私見ですよ!).
支所の事務所が何処にあるのかちょっと分からない.丁度,ホールのお掃除をしている女性が居るので,どこに支所の事務所があるのか伺う.
「こちらの方です…」
と丁寧に教えてくれる.忙しい筈なのに…
こんな一寸した気遣いに触れただけなのに,私は随分と気分が良くなる.
教えられた通りに,右手奥へ向かう.途中でこぢんまりとした図書館の脇を通おり抜ける.
私達がカウンターに近付くと,若い女性の職員が応対してくれる.
「あいにく,ここに置いてあるだけの種類しかないんですが…」
と申し訳なさそうに言う.
いくつかの資料の中から,
四賀村教育委員会(編)「四賀の里重要有形文化財天然記念物」
というリーフレットを頂戴する.
中を見ると,先ほど立ち寄った浄雲寺の阿弥陀如来像の写真も掲載されている.このリーフレットによると,四賀が宿場があった場所だけあって実に沢山の文化財や天然記念物があるようだ.時間が許せば,1日掛けてジックリと観光してみたいなと思う,多分無理だが…
リーフレットを貰って,元のホールに戻る.さきほどお掃除していた女性に,目的の資料を貰った旨,お礼を言う.
私達が資料を貰っている間に,全員がホール近くに集まっている.支所のトイレを使わせて貰ったようである.
”そいいえば,ここでトイレ休憩と言うべきだった…まあ,いいか.”
<四賀支所の建物> <支所の入口>
■四賀支所で頂いた資料
旧四賀村にある文化財や記念物が数ページにわたって解説されている.素晴らしいリーフレットである.
<四賀支所で頂いた資料の表紙> <その内容の一部>
■四賀地区の観光案内板
トイレ休憩を終えて,11時45分に四賀支所から歩き出す.まずは先ほどの十字路まで戻る.十字路の片隅に四賀周辺の観光案内図が掲示されている.
この地図の縮尺は少々デフォルメされているが,私達が歩いている善光寺西街道の様子がとても良く分かる.そして,これから私達が苦労して登るであろう立峠も図の左上に記載され散る.
私達は,図の中で赤い字で「現在地」と書いてある所に立っている.この少し先に真横に青色の線が書かれているが,これが会田川である.この地図には橋の名前は記載されていないが,会田川に架かる橋が会田大橋である.会田大橋を渡るといよいよ会田宿である.
[参考資料]
資料1;完全踏査海道マップシリーズ『ちゃんと歩ける善光寺街道』五街道ウォーク事務局
資料2;今井金吾,1994,『今昔中山道独案内』日本交通公社
資料3;http://takara.city.matsumoto.nagano.jp/city/229.html
(つづく)
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(編集中)
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「善光寺西街道」の索引
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