<矢戸ノ池>
曇り空の鎌倉;矢戸ノ池・源氏山公園・鶴岡八幡宮周遊
(五十三次洛遊会)
2015年4月10日(金) 曇後小雨
<ルート地図>
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<小袋谷から山崎へ>
■大船駅から歩き出す
この所,雨で寒い日が続いている.まるで冬に戻ったような感じである.
昨日までの天気予報では,今日の鎌倉は朝から曇だが小雨が降るかもしれない.それに午後からは雨が降り出して,夕方には本降りになるとのことであった.
私は,今日の散策を催行するかどうか迷いに迷ったが,懐かしい仲間とお会いして一緒にお茶するのも大切なことである.ならば多少の雨など催行中止の理由にならない.
”よし,明日は予定通りお散歩しよう…”
さて今日の集合は,大船駅,9時30分ということになっている.でも,お天気がどうなるか良く分からないので,コースは臨機応変に歩くことにする.そして,雨が本降りになりそうになったらそこで散策はオシマイにする.
…ま,こんなことで,参加者は11名.なかなかの盛況である.
「さて,皆さん.今日はどの辺りを歩き隊ですか…」
と皆さんに伺う…が,答えはでないことは,私も良く分かっている.案の定,答えは,
「どこでもいい…」
である.
「では,今,山桜が綺麗なので,取りあえずは,矢戸ノ池から台峯の展望台まで行きましょう.そこで天気を見ながら次の行き先を決めましょう…」
ということで,9時30分に大船駅から歩き出す.
<大船駅から歩き出す> <途中で見かけた桜はまだ見頃>
■薬師堂跡
案内役の私は,歩きながらも,さてどんなルートを歩こうかと常に考えている.
“水道山へ行こうかな…”
と思ったが,数日前の月曜日に山旅スクール5期の皆さんと訪れたとき,すでに桜は殆ど散っていたので,今日は取りやめて,真っ直ぐ山崎の薬師堂跡を目指すことにする.
10時09分,薬師堂跡に到着する.薬師堂跡の三叉路に設置されているカーブミラーに,参加者の皆さんが写っているのが面白い.
<山崎の薬師堂跡にて>
■石塔群と山崎ひめしゃら公園
三叉路を左折して,山崎小学校方面に向かう.途中,大きなマンションの前に庚申塔など数基の石塔が並んでいる.これらの石塔は,もともと道路脇の小高い丘の上にあったものだが,この辺りが開発されたときに,今のような状態になった.ちょっと残念,
10時13分,山崎ひめしゃら公園を通過する.
<石塔群> <山崎ひめしゃら公園>
■廬山人釜跡
10時18分,山崎小学校に到着する.小学校と道を挟んで反対側にある廬山人釜跡を眺めながら,ほんの1~2分立ち休憩を取る.
半ば朽ちかけた茅葺きの門が何とも言えない風情を醸し出している.
<魯山人窯跡>
<台峯緑地>
■矢戸の山桜
魯山人窯跡を通過して道なりに谷戸に入る.舗装道路が途絶えて山道になる.谷戸の両側の尾根は,今,正に山桜の見頃である.
谷戸に入った途端に,ウグイスの啼き声が聞こえ始める.
矢戸ノ山桜は,うっとりするほど綺麗だ.
<矢戸の山桜>
■新緑の山道
谷戸は新緑.まだ虫も出てこないので,散策には快適だ.ウグイスやコジュケイの啼き声を聞きながら,ノンビリと谷間の道を遡る.
<新緑の草道を行く>
■矢戸ノ池
矢戸ノ池が近くなると,少しの間泥んこ道になる.上空には相変わらず雲が低く垂れ込めているが,幸いなことに,まだ雨は落ちてこないようである.
10時38分,矢戸ノ池の畔に到着する.
相変わらず野趣豊かな池である.水面に桜の沢山の花びらが浮いている.
<矢戸ノ池>
<展望台巡り>
■山内の展望台
矢戸ノ池から谷間を少し遡ったところから,何時もは左側の斜面に取り付いて,台峯の展望台付近に突き上げるが,今日は少々違う道を通ることにする.題して展望台巡りである.
谷戸を右手の方に向かって遡る.途中,高さ1メートルほどの崖があるが崖の途中を横断する木の根を伝って這い上がる.
そのまま道なりに登り詰めて,10時53分,山ノ内の展望台に到着する.
手前に畑,前方に桜の木,その向こうに六国見山が見えている.異口同音に,
「わあ~…素晴らしい…」
展望を見ながら,1~2分,立ち休憩を取る.
<山ノ内の展望台>
■台峯の展望台
「六国見山がもう少し大きく見える展望台まで行きましょう…」
と一同を促して,尾根道を北鎌倉方面に向かう.
北鎌倉女子学園グラウンドの手前で,進行方向右手の土手に登る.
10時59分,台峯の展望台に到着する.
目の前には六国見山が聳えている.相変わらず山桜が見事である.
<台峯の展望台からの眺望>
■展望休憩取る
六国見山の眺めを楽しみながら,展望休憩を少々長めに取る.
数名の方々から,菓子類の差し入れがある.正直なところ,この差し入れが楽しみである.
”それにしても,ここは春夏秋冬,何時来ても展望が素晴らしいな…”
と私は密かに思っている.
<台峯の展望台で一休み>
<山ノ内散策>
■再び山ノ内の展望台へ
休憩を終えて,11時12分,台峯展望台を出発する.
往路を辿って,11時15分,再び山ノ内の展望台へ戻る.ここでまた暫く立ち止まって,展望を楽しむ.
ここからの展望は,いつまで眺めていても飽きることがないが,そろそろ先へ行きましょうと宇一同を促す.
<再び山ノ内の展望台へ>
■葛原ヶ岡
11時17分,山ノ内配水池の所で北鎌倉に抜ける自動車道に突き当たる.ここを左折して尾根沿いに北鎌倉方面に向かう.
11時24分,自動車道が大きく左カーブするところで,右側の枝道に入る.谷筋の右岸を高巻きでトラバースする道である.進行方向右手には,鎌倉の三大緑地の一つである常磐緑地の尾根が見えている.
11時29分,源氏山公園の一角である葛原ヶ岡に到着する.
ここからは鎌倉を代表する観光地である.葛原ヶ岡に入った途端に,沢山の観光客と遭遇する.
<葛原ヶ岡に向かう枝道> <源氏山公園入口>
<源氏山公園>
■葛原岡神社
11時31分,葛原岡神社前に到着する.見頃は過ぎているとはいえ,まだまだ桜の花が沢山残っている.
「…ここで,神社を参拝しながらトイレ休憩を取りましょう…」
<葛原岡神社>
■黒猫と社殿
どこからともなく黒猫が現れる.早速写真を取る.
いつか,この猫の名前を押して貰ったことがあるが,人の名前さえなかなか覚えられない私には,猫の名前など覚えられるわけがない,名前など,もうすっかり忘れてしまった.
何人かがトイレに行っている間に,神社の社殿をのぞき見する.
”ここは頻繁に来ているところなので,今日は社殿まで行くのをやめよう…”
でモノグザをきめる.
<神社の猫> <葛原岡神社>
■葛原岡神社の桜
11時42分,葛原岡神社を出発する.
後ろを振り返りながら,葛原岡神社の桜を名残惜しげに見上げる.
<葛原岡神社を出発>
<宇賀福神社から鎌倉駅へ>
■旧参道経由で宇賀福神社へ
葛原岡神社から化粧坂方面に向かう.
でも,源頼朝像はもう見なくても良いということなので,源頼朝像は省略.旧参道を通って,宇賀福神社(銭洗弁天)に向かう.
旧参道は,滑りやすい鎌倉石が露出している荒れた道である.現在,右膝故障中の私は,右膝に負担が掛からないように細心の注意をしながら歩く.
11時56分,宇賀福神社に到着する.
<宇賀福神社に到着>
■宇賀福神社の鯉
宇賀福神社で10分ほど参拝券トイレ休憩を取る.
その間,私は池の鯉などを眺めながら,時間つぶしである.
”これは絵の題材として面白いな…”
と思いながら,池の鯉をデジカメに収める.
もっとも,私は鯉の絵など画こうとは思わないが…
<宇賀福神社の池の鯉>
■奥の院
居合わせた仲間と一緒に石段を登って奥の院を詣でる.
奥の院の側の池を覗き込んで,小魚や水面をスイスイと動き回るアメンボ-(かな?)を眺める.
<奥の院>
<鎌倉駅へ>
■大谷美術館と問注所
12時10分頃,宇賀福神社から,旧参道を通って佐助稲荷方面へ向かう.下りの階段道が続く.右膝故障中の私にはイヤな道である.
クネクネと続く石段を下って,佐助稲荷の参道に突き当たる.
私は,内心で,12時30分を少し過ぎた頃,鎌倉駅近くまで戻りたいなと思っている.その頃になれば,レストランなども空いているので…
「では,佐助稲荷には寄らずに,鎌倉駅へ戻りましょう…途中,鎌倉駅西口近くの商店街に出るようにしますので,手頃な食事処があったら,決めて下さい…」
途中,裏道を通りながら,一旦市役所通りに出る.トンネルの手前で右折して狭い道に入る.
12時33分,大谷美術館(閉館中)の前を通過する.程なく路地に突き当たる.ここを左折してすぐに図書館前で再び左折,御成小学校沿いに歩いて,問注所跡の三叉路で右折する.
<大谷美術館> <問注所跡>
■サイゼリアで昼食
同行者の女性群から,
「…サイゼリアで昼食にしましょう…」
という提案がある.
花と食べ物のことはサッパリ分からない私に異論などあるはずがない.
「では,そうしましょう…」
ということになる.
私は,サイゼリアが東急隣の食べ物屋ばかりのビルの一角にあるものとばかり思っていたが,東急の地下にあるのにまたビックリ.いままで地下には飲み屋ばかりだと勘違いしていた.
サイゼリアに入る.結構混雑していて,全員が一箇所に座ることは当然無理.3~4人ずつに分かれて席に着く.
ボックス席1箇所に4人で座る.全員が日替わり定食を注文.今日はハンバーグである.下の写真のようなメニューで,ご飯またはパン.スープ付き.これで税込み500円と割安である.お値段に大満足.
<サイゼリアの500円ランチ>
<鶴岡八幡宮往復>
■小町通りとリス
昼食を終えて,13時47分,鎌倉駅前で1次解散.天気予報によると昼過ぎから雨のようなので,遠方の方は,ここで離脱する.残りの方々だけで,折角の鎌倉なので,鶴岡八幡宮まで往復しましょうということになる.
まずは小町通りを鶴岡八幡宮方面へ向かう.今日の天気予報が悪かったためか,小町通りは随分と空いている.
途中で,最近テレビで話題になった100円パン屋に行ってみたいという方が居られるので,お付き合いすることにする…が,私はそのテレビを見ていないので,どこにそのパン屋があるか分からない.
人力車のお兄さんに教えて頂いて,若宮大路に出てみるが結局分からずじまい.諦めて鶴岡八幡宮に向かう.その途中で,携帯電話の有料天気予報を覗いてみる.すると後37分くらいで雨が降り始めるとのご託宣である.
14時14分,鶴岡八幡宮に到着する.
入口近くの植え込みにリスが居るとのことで道草.写真を取る.
<小町通り> <鶴岡八幡宮のリス>
■源平池
源平池の湖畔で一休み,対岸の桜が見えている.手前の新緑との対比が美しい.
その後,休憩所で5分ほど休憩を取る.
<源平池の新緑と桜>
■鳩サブレ
14時30分頃,鶴岡八幡宮を出発,若宮大路を南へ.
往路で見付けられなかった100円パンの店を探す.途中にパン屋さんがあるが,テレビで紹介されたパン屋さんではないとのこと.
一行のどなたかが,
「鳩サブレを買いたい…」
とのことなので,若宮大路を横断して,鳩サブレの豊島屋本店を訪れる.広い店内には沢山の観光客が集まっている.
同行の方が何かを購入しているようである.
<豊島屋に到着> <豊島屋の店内>
<今日も無事終わった>
■小町通り「モア」
15時05分,小町通り「モア」に到着する.
リーダーが,先ほど,6人分の席を予約してくれたので,一箇所に纏まって着席する.私は,コーヒーだけを注文する.
街道歩きで,長い間,同じ釜の飯を食べてきた仲間との会話は,お互いの気心が知れているので実に楽しい.
次回皆さんにお会いできるのは,6月のアジサイの頃である.また,一部の方とは今月末の2泊3日の善光寺西街道で御一緒する予定である.
<小町通りモアのコーヒー>
■無事帰宅
バスの時間の関係で,皆さんより一足先に「モア」を後にする.そして,バス停鎌倉市役所前へ.
小雨が降り出している.気温も少し下がって,真冬を思わせる寒さである.
途中の道路混雑のためか,バスがかなり遅延する.その間,寒いバス停で待っているのは少々辛いが,雨が本降りになる前に無事帰宅する.
私が自宅の玄関を開けて家に入ると,すぐにまた玄関が開く.家内と北鎌倉に住む娘が孫を連れて入ってくる.親子で買い物に行っていたようである.
親子孫三代揃って,半時ほどお茶.
私の右膝のケガも,少しずつだが快方に向かっているようである.今日は10キロメートルほど歩いたが,特に痛くなることもなく無事に過ごせた.もっとも殆どが平地だが…
一人になって,PCを開く.共同研究者から論文が送られてくる.ざっと中身を拝見する.私とは視点が違った面白い内容である.
「論文受け取りました…後でじっくり読ませて頂きます…」
と取りあえずの返信をする.内心では,
”今日は何だか疲れた…明日読もう…”
とズボラである.
…ま,ともかく,今日は無事に定例の鎌倉散策を終えることができた.
<ラップタイム>
9:30 大船駅歩き出し
10:09 薬師堂跡(山崎)
10:13 山崎ひめしゃら公園
10:18 山崎小学校
10:38 矢戸ノ池
10:53 山ノ内の展望台
10:59 台峯の展望台(11:12まで展望休憩)
11:17 山ノ内配水池
11:29 葛原岡
11:31 葛原岡神社(11:42まで休憩)
11:56 宇賀福神社(12:10まで休憩)
12:37 大谷美術館前
12:52 サイゼリア(鎌倉駅前東急地下)(13:45まで昼食)
13:47 鎌倉駅(1次解散)
14:14 鶴岡八幡宮(14:30まで境内散策)
15:05 小町通り「モア」(解散)
[散策記録]
■水平歩行距離 9.6km
■累積登攀高度 194m
■累積か高高度 196m
■所要時間(休憩時間込み)
大船駅発 9:30
鎌倉駅着(モア) 15:05
(所要時間) 6時間45分(6.75h)
水平歩行速度 9.5km/6.75h=1.41km/h
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/2e35fc71339666f00ad6ce265fce4abb
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)
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曇空の鎌倉;矢戸ノ池・源氏山公園・鶴岡八幡宮周遊
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