<ししいしと桜>
冷たい雨と山桜の鎌倉中央公園
(単独散策)
2015年4月8日(水) みぞれ後雨
■底冷えのする朝
昨日は初夏を思わせるような暖かな一日だったが,今朝は気候が何ヶ月も戻ってしまったような寒い朝を迎える.
寒いこともあって,午前中は4月から始まった某研究プロジェクト関連の資料類を読みあさるのに大半の時間を費やしてしまう.長い間,第一線から退いていたので,その間に脳味噌のどこかが劣化してしまったらしく,どうも飲み込みが遅く,それに閃きが鈍くなっている.
“そりゃ~ぁ…,お前さん,自分が幾つだと思っているんだい.呆けてくるのも当たり前じゃないか.若い頃と比較すること自体が間違っているよ…”
と,毎度のことのように,私の体内に巣喰っているもう一人の私が,カ,カ,カ,…と私を笑い飛ばす.
”そらぁ~そうかもしれないが…でも,やっぱり油ぎれしたギヤ-のように軋んでしまう頭は何とかならないかな…”
頭だけでなく,手足だって使わなければ,段々と萎えてしまうのは自明の理である.
”そういえば,ここ1ヶ月ほど,塔ノ岳から遠ざかっているので,太ももが大分細くなったような気がするな…”
私は頭だけでなく,右膝の故障で体力も随分と減退しているなと不安になる.
■『尾根の瓦版』原稿を作る
『尾根の瓦版』編集長のYKさんから,神奈美公募展に出品した絵の写真を送ってくれとの依頼があったので,脳味噌が疲れた合間に,絵の写真を撮る…が,会場では小さくて頼りない絵だが,狭い自宅で広げると大きすぎて始末に負えない.
写真を取りたくても採光の具合が上手く行かず,紙の凹凸が陰になってしまい色むらが出来るだけでなく,絵とカメラの間隔が思うように取れないので,画像がゆがんでしまう.
でも,上手く撮れないのは仕方がないので,まあ,この程度かというところで諦める.そして,簡単な説明を付けて,添付ファイルにして編集長宛にお送りする.
しばらくして,編集長から,無事着信した旨の返信を頂戴する.
毎回の『尾根の瓦版』に私の駄文を掲載して頂いているので,少々出しゃばりすぎるかなとも思っているが,まあ,これも成り行きだなと,気にしないようにしている.
■鎌倉中央公園の名残の桜
午後になる.寒いので外に出ずに自宅で昼食を摂る.
でも,13時を過ぎた頃,終日家に籠もっていたら,足がますます萎えるなと心配になり,取りあえずは近くの鎌倉中央公園を一回りしようかと思う.
やたらに寒いので,真冬並みに羽毛のジャケットを羽織って,コーモリ傘をさして出掛ける.
午前中降っていた霙は雨に変わったが,手袋をしていない手に冷たく当たる.
公園には人っ子一人居ない.やっぱり,寒くて冷たい雨が降りしきる公園を散策するなんて,オレは人並みじゃないんだと改めて思う.
公園の桜は大分散ってしまい,残念ながら見頃はもう過ぎてしまった.私は名残の桜をデジカメに収める.
<名残の桜>
■冷たい雨
鎌倉中央公園の上の池.
冷たい雨が降りしきっている.池の水面に雨粒でできた小さな波紋が沢山見えている.園内を散策している人は私だけ.
”こんなに広い公園に誰も居ないなって…勿体ないな”
とは思うものの,一方では,何が酔狂にこんな寒い日に散歩するんだ…という気もしてくる.
とにかく,もう散歩し始めたんだから,もう少し歩こう.
<雨の波紋が広がる上の池>
■新緑が美しい
散歩し始めた成り行きで,山崎口方面へ向かう.
雨に濡れた新緑がとても美しいのに気がつく.この新緑,うまく写らないかなと思いながら撮ったのが下の写真である.
”やっぱりこの写真では,新緑の美しさは伝わらないな…”
<新緑が瑞々しい>
■濡れた歩道
濡れた木道を山崎口に向かって歩く.
私には草花のことは良く分からないが,桜が散り始めた代わりにいろいろな花が咲き始めている.
<濡れた歩道>
■成り行きで大船駅まで歩く
鎌倉中央公園を一回りしたら自宅へ戻るつもりだったが,成り行きに大船駅まで歩いてみようと思う.
このところ右膝の調子も大分良くなっているので,普通の歩行速度で歩いてみる.普通の歩行速度でも,まあ,何事もなさそうである.
そのまま歩き続けること約30分で大船駅に到着する.
丁度そのとき,私の家の近くを通るバスがバス停に停まっている.本当は駅前のコーヒーショップでお茶してから帰ろうと思っていたが,バスを見たら,急にこのバスに乗って帰りたくなる.発車間際のバスに飛び乗って,そのまま帰宅する.
”一体,オレは何をしているんだろう…”
(おわり)
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