<フラワーセンター大船の紅葉>
初冬の鎌倉;閑散としたフラワーセンター大船を楽しむ
(単独逍遥)
2014年12月6日(土) 晴
<鎌倉中央公園から大船へ>
■鎌倉中央公園の紅葉
今日は土曜日.本来ならば塔ノ岳に出掛ける日である.ところが,またまた用事が錯綜していて,出掛けられない.
私の体内に巣喰っているもう一人の私が,
"おいおい…また愚痴から始まるんか.そんなつまらないブログ,誰も見てくれないぞ…"
と私を脅す.
たびたび当ブログで愚痴っているように,今の私は山歩き,街道歩き,水彩画,従来からの一寸した小遣い稼ぎの"4足のわらじ”を履いている.ただ,どのワラジも中途半端だから,私のイライラいつまで経っても解消されない.
今朝も朝早くからゴタゴタとしなければならない用事があって,塔ノ岳は諦めてしまう.
それでも,午後になると,どうしても一歩きしたくなる.
私は,ほどほどの所で,作業を止めて,一寸ばかり散策に出掛け用途思う.
ちょうどそのとき,我が家の2回にある書斎兼アトリエの直ぐ近くの木に止まっている烏が私の方を見ながら,
「カア,カア,…」
と大声で啼き散らす.
"このバカ烏め! おれをバカにするのか…"
私はムシャクシャした気分を,偶然居合わせた烏にぶつける.
■鎌倉中央公園の見事な紅葉
"さて,何処を散歩しようか…"
と迷った末に,今日はとにかく鎌倉中央公園を経由して大船駅まで出よう.そのあとは久々にフラワーセンター大船にでも行ってみようかと思う.
まずは,自宅近くの鎌倉中央公園に向かう.
今日は良く晴れているが,結構寒いので,公園内の人影は疎らである.爽やかな日光を浴びて公園内の紅葉が輝いている.
私はこの紅葉を見ただけで,イライラした気分が,すぐに落ち着いてくるのに驚く.
"そういえば,さっき,オレをバカにした烏,何処へ行ったんかな…"
この美しい紅葉を見ていると,私をバカにした烏を許してやる気になる.
<鎌倉中央公園の紅葉>
■紅葉の山なみ
中高公園から山崎に向かう谷戸に入り込む.谷戸の紅葉は,今が丁度見頃である.美しい紅葉を眺めながら歩いていると,気分も和んでくる.
"やっぱり,自然に触れながら歩き回るのは気分が良いな…"
私は自宅近くに紅葉を堪能できる場所があることを,改めて良かったナと思う.
<鎌倉中央公園の紅葉>
<玉泉寺からフラワーセンター大船へ>
■大船駅から大船観音を望む
山崎を抜けて,大船駅に向かう.大船に特段の用事があるわけではない.ただ,時間が許す限り歩きたいだけである.
大船駅界隈は,相変わらずの雑踏である.
私は駅構内のコンコースを抜けて,大船観音側に渡る.そして青空をバックにクッキリと下姿で鎮座する大船観音に見とれる.
<大船観音>
■玉縄首塚
大船駅から柏尾川沿いの裏道を通って,玉縄首塚の前で一旦自動車道路に合流する.合流点の直ぐ近くにある山猫料理店を廻り込むようにして右折し,トンネルのある路地に入る.
<玉縄首塚> <玉縄小学校に抜けるトンネル>
■玉泉寺
玉縄小学校の脇を通過してから,さらに直進すると,やがて三叉路に突き当たる.この三叉路を左折する.程なく玉泉寺入口に到着する.
序でと言ってはバチが当たるかも知れないが,玉泉寺を拝観する.境内には人の気配がなく静まり返っている.
本堂脇の御大師様の立像を拝観する.
境内の木々の紅葉が色付き始めている.
<曲泉寺> <玉泉寺の弘法大師立像>
<フラワーセンター大船>
■フラワーセンターに到着
玉泉寺から5分ほどでフラワーセンターに到着する.
園内に入ると,まず広々とした光景に癒される.もう今は12月.当然のこととはいえ,残念ながら,目に付く花は殆どない.
今は季節外れのためか,ここを訪れる人は少ないようである.
<フラワーセンター大船>
■見事な紅葉
フラワーセンター入口から左手に向かう.見上げるような大木が見事に紅葉している.数名のカメラマニアが,三脚を構えてじっくりと写真を撮っている.
<見事な紅葉>
■園内散策
園内を適当に散策する.
途中で出たとこ勝負で紅葉の写真を撮りまくる.残念ながらイチョウの紅葉はもう終わり.枯れ枝だけになっている.
<フラワーセンター大船の紅葉>
■異国の花
温室の中に入る.寒さが厳しい屋外に較べるとここはとても温かくて居心地が良い.
私には花のことはサッパリ分からないが,ここでは色とりどりの花が咲いている.花を眺めながら散策を楽しんでいる内に,フト,
"オレは,なぜ,こんな所にいるんだろうか…一体オレは何をしているんだ…"
と奇妙なことが気になり始める.どこかに向かって全速力で走りたいが,何処へ向かって走ったらいいのかに迷っているような奇妙が感覚である.
<温室の中は花盛り>
■小さな世界
温室の中にある池を,何気なく覗き込む.
すると,小さな魚が実に沢山泳いでいるのが目に止まる.思わず池の中を覗き込む.物凄い数の魚だ.体長は1センチぐらいだろうか.一体,この池の中に何匹の魚が住んでいるんだろうか.小さな身体の彼らには,この池は無限に広がるほど広い場所だと思っているに違いない.
この小さな魚どれかが,もし私だと仮定したら,どんなことになるんだろう.さしずめこの池は地球そのものだろう.私達がてんでばらばらに生活している様子を,どこか上の方から覗き込んでいる何物かが居る.ちょうど私が今池を覗き込んでいるように…
”この何物とは,一体何物だ!"
こんなことを連想している内に,私は,奇妙な気分になってくる.
<池の中ではたくさんの魚が泳いでいる>
<再び大船駅へ>
■塩竃神社
夕方,フラワーセンター大船を後にする.
"さて,どうしよう…どこを通って帰ろうか…"
と,また,また,迷う.
"まあ,どこでもいいか…とりあえずは大船駅へ戻ろう…”
とはいえ,往路と同じ道を辿るのも芸がない.私は柏尾川左岸沿いの道を通って大船駅に戻ることにする.
大船駅まで戻る途中で塩釜神社に立ち寄る.この神社の由来など詳しいことは知らないが,なかなか立派な神社である.
<塩釜神社> <ドトールのコーヒー>
■仕上げはコーヒー
16時頃,大船駅に戻る.
このまま帰宅するのでは味気ない.私は駅ビル1階にある某コーヒー店に立ち寄る.
コーヒーを賞味している内に,もう歩く気がしなくなる.今日の所は温和しくバスに乗って帰宅する.
明日から1拍2日で,塔ノ岳常連会の旅行に出掛ける予定である.まだ,まだ,仕掛かり中の雑務が沢山あるのに…どうしたら良いんだろう.でもまあ,そんなことは,さておいて,とにかく憂さ晴らし,気分一転を期待して,参加することにしよう.
まあ,そんなわけで,今日も”良かった! 良かった!”で締めくくることにしたい.
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
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(なし)
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初冬の鎌倉;閑散としたフラワーセンター大船を楽しむ
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