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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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晩秋の鎌倉;祇園山・獅子舞・番場ヶ谷周遊

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   晩秋の鎌倉;祇園山・大倉山・獅子舞・番場ヶ谷周遊
       (ARENAオフラインミーティング)
        2014年11月30日(日) 晴

<ルート地図>


←クリック

<本覚寺から妙本寺へ>

■鎌倉駅集合
 一昨日に続いて,今日も鎌倉周辺を歩き回る予定である.今日はARENAオフミ.この会が発足してから,今年で何年経過したんだろう.私はそんなことを考えながら,今回の集合場所鎌倉駅に向かう.
 私は,集合時間の9時30分より,40分余り早く鎌倉駅に到着する.そして,駅舎内のBeck’sに入り込んでコーヒーを賞味しながら,ARENAオフミの来し方行く末をぼんやりと考える.並行して,
 “さて,今日はどこを廻ろうか…”
と思案する.
 今朝方まで雨が降っていた.多分路面は濡れているだろう.それに今日の参加予定者は16人と多人数のようである.鎌倉の紅葉の見頃は12月10日前後の所が多い.今日はまだ見頃には少し早い.でも,紅葉の急所となるところだけは抑えておきたい…
 そんなことを考えながら,大まかなルートを頭の中で設定する.

■まずは本覚寺へ
 9時20分,集合時間の10分前に集合場所の鎌倉駅前に向かう.既に大半の出席予定者が揃っている.鎌倉駅前は10時近くになると観光客が爆発的に増えるので,早く出発したいが,参加予定者のお一人が15分ほど遅延する.この1人を待っている間に,あれよあれよという間もなく駅前の観光客が増え始める.
 9時47分,予定時間より17分遅れで,鎌倉駅から歩き出す.出発時間が17分遅延したので,私が頭の中に描いていたルートは変更を余儀なくされる.急遽頭の中を整理して,まずは本覚寺へ,そして妙本寺を経由して祇園山ハイキングコースの北側半分を歩くことにする.
 駅前の雑踏を抜けて,10時01分,本覚寺境内に入る.
 “午前中はあと2時間,どこをどう廻ろうか…”
 私は顔では兵船としているが,頭の中でな色々なコースのシミュレーションをしている.
 
<Beck'sでコーヒー>                        <本覚寺夷堂>

■妙本寺に到着
 今日は紅葉散策が目的なので,本覚寺を素通りして,夷堂橋を渡り,妙本寺へ向かう.参道の両側には大きな木が鬱蒼と茂っている.そのうちの何本かが綺麗に紅葉している.
 10時09分,妙本寺に到着する.
 ここまで来ると,駅前ではあれほどの雑踏だった観光客も疎らになり,静寂な雰囲気が漂っている.
 
<妙本寺の日蓮像>                        <妙本寺境内>

■妙本寺の紅葉
 妙本寺は桜の名所である.同時に紅葉の名所でもある.評判に違わず,妙本寺の紅葉は実に見事.日蓮像と紅葉の取り合わせはなかなか風情がある.
 私達は妙本寺の紅葉を眺めながら,暫く休憩を取る.

<妙本寺の紅葉>

<祇園山>

■尾根までの急坂
 妙本寺の境内を抜けて,祇園山の鞍部に登るハイキングコースに入る.
 ここは距離こそ短いものの名にし負う急坂である.路面は今朝まで降っていた雨のために極めて滑りやすくなっている.一同に足元に注意しながら,極々ユックリ登るようにお願いする.
 急坂を登り終えて10時16分に祇園山の鞍部に到着する.
 鞍部には,立派な案内板が立っている.
 
<妙本寺から急坂を登る>                     <祇園山鞍部>

■急な登り下りと見事な紅葉
 つい先日の鎌倉歩きでは,この鞍部で右折して展望台方面に向かった.そこで今日は左折して,北の方向に向かう.
 小さいコルが沢山ある.その度に滑りやすくて急な登り下りが連続する.これが里山固有のいやらしさとも言える.ついつい足元ばかり気に掛かるが,ときどき立ち止まって空を見上げると,美しい紅葉が眼に入る.
 “う~ん…見頃には一寸早いかな…”
 
                       <祇園山の紅葉>

■高時腹切りヤグラ
 10時40分,祇園山ハイキングコースの終点に近付く.虎ロープが張られていて,北条腹切りヤグラを示す案内板が立っている.
 以前は,ここから先,大倉稲荷まで続くコースも歩けたが,今は通行禁止になっている.
 案内板に従って,ここから鋭角に左折する下り坂を下りる.
 高時腹切りヤグラを見物しようと思ったが,丁度そのとき,たくさんの生徒の集団が腹切りヤグラの前に屯している.自然の流れとして,腹切りヤグラ見物は省略する.
 
<高時腹切りヤグラを示す案内板>                   <ヤグラの前は生徒で一杯>

<源頼朝墓から大倉山へ>

■東勝寺橋から宝戒寺へ
 10時53分,東勝寺橋に到着する.ここは青砥藤綱の逸話で有名なところ.
 橋の袂にある小さな公園から,メガネの形をした橋を眺めるだけに止めて,先を急ぐ.私は内心で.
 “さて,どこで昼食にしようか…”
と迷い始める.
 11時01分,宝戒寺前を通過する.
 
<木陰から東勝寺橋を見上げる>                    <宝戒寺>

■源頼朝の墓
 浜国大附属中小学校のグラウンド沿いの道を抜けて,清泉小学校脇を通って,源頼朝墓に向かう.
 途中の白旗神社から石段辺りのイチョウが紅葉の見頃を迎えている.紅葉の写真を撮りながら,長い階段を登って,11時14分,源頼朝墓に到着する.辺りには観光客の姿がチラホラ.
 墓詣でを兼ねて,ここで休憩を取る.
 
<源頼朝の墓への階段>                                    <白旗神社前の紅葉>

■大倉山の紅葉
 源頼朝墓に向かって右手奥の急坂を登る.雨で濡れていて滑りやすいが,注意をして登れば大丈夫.
 坂道を登り詰めると大江広元,島津忠久らの供養塔(墓かな?)が並ぶ大倉山ヤグラ群にむかう水平道になる.この道から,眼下の法華堂を見下ろすところが隠れた紅葉の名所である.ただ,この辺りはまだ十分に紅葉していないので,残念.
 急で長い石段を下って,東御門付近の住宅地に降りる.
 
<大倉山の紅葉><急な階段道を下る>

<大塔宮から永福寺跡へ>

■とあるお屋敷の紅葉
 大倉山の山裾に沿う小径を辿る.
 「住宅地を通るので静かにして下さい…」
とお願いする.ついでに道路の右側によって歩いて下さいと何回もお願いするが,これがまたなかなか徹底できない.イライラ.
 “五十三次洛遊会の皆さんの方がお行儀が良いかな…”
 これ,私の勝手な印象.気にしないで…
 東御門の“とあるお屋敷跡”の紅葉が実に見事! 綺麗だ.金網の眼にカメラのレンズを射し込んでパチリ.素晴らしい.
 
<とあるお屋敷跡の紅葉>

■荏柄天神から鎌倉宮へ
 11時37分,荏柄天神前に到着する.時間が押しているので参拝は省略する.ただ,参道脇の松の木にモミジが寄生しているのが面白いので,立ち止まってこのモミジの写真を撮る.
 “このモミジ,将来どうなっちゃうんだろう…この松の木,余計なものに寄生されて,委託も痒くもないのかしら…”
と口には出さないが,余計なことを心配する.
 11時40分,大塔宮に到着する.ここでトイレ休憩.
 
<荏柄天神前の松>                             <大塔宮>

<理智光寺跡から永福寺跡>

■理智光寺跡付近の紅葉
 11時53分,護良親王御廟に向かう三叉路に到着する.この三叉路を右折すると理智光寺跡である.この辺りの紅葉も見事だが,見学している余裕がないので,滑川近くで紅葉の写真を撮るだけにして先へ進む.

<理智光寺跡付近の紅葉>

■永福寺跡で昼食
 11時55分,永福寺跡に到着する.ここは最近公園風に整備されている.
 「昼食,ここで摂りましょうか…もっとも,ここで昼食にしてしまうと,食後坂道を登る気力が無くなっちゃいますね…」
と少々迷うが,大塔宮辺りで,
 「お腹が空いた…」
と言っている人が居ることも考慮して,ここの広場で昼食を摂ることにする.昼食後のことは野となれ山となれが私の心境.

<永福寺跡の広場で昼食>

<獅子舞の紅葉を愛でる>

■大混雑の獅子舞
 12時24分,昼食を終えて永福寺跡から歩き出す.いよいよ午後の部である.歩きながら私は午後何処を廻るかを頭の中でシミュレーションする.
 “とにかく獅子舞の谷を登ろう…そこから先のことは,谷を登っている間に決めよう…”
 獅子舞は,近年紅葉の名所として有名になったところである.足元が悪くて泥んこになるのに沢山の観光客が押し寄せている.
 12時41分,亀ヶ淵を通過して,いよいよ獅子舞の谷の入口に到着する.ここから二階堂川を遡る.いよいよ悪路である.
 足元が泥だらけになった人達が次から次へと下山してくる.大変な人出である.
 ジメジメとした泥道を上っていくと,次第に紅葉が目に着くようになる.時々立ち止まって上空の紅葉を眺める.
 まだ見頃には少し早いようだが,マアマア見頃である.

<獅子舞の紅葉>

■獅子岩
 足元を泥だらけにしながら,悪路を遡る.たくさんの観光客とすれ違いながら,通称獅子岩と呼ばれる岩の脇を通過する.この辺りに座り込んで食事を摂っている人達が多い.でも,この辺りは少々臭い.
 相変わらず下山してくる人が多い中をすれ違いながら登り続ける.
 
<獅子岩>                              <獅子舞の紅葉>

■紅葉に見とれる
 坂の途中で立ち止まって,紅葉を見上げる.
 丁度午後の太陽が谷間に射し込んでくる.紅葉の下で狸のような動物が見え隠れする.紅葉を見ているのか,狸のような小動物を見ているのか分からないが,タイムキーピングしている私は内心で気が気ではない.なぜならば,これから先のラップタイムが見通しにくくなるからである.
 “オレが絶えずラップのことを考えているなんて,皆,気にしていないだろうな…”
と思うと少しむなしい気分になる.

<獅子舞の紅葉を見とれる>

■混雑する天園
 13時08分,天園に到着する.私の目論見より20分程度ビハインドである.これではくるみ山から十二所神社を廻ることはちょっと無理.ならば,十二所神社,十二所果樹園を廻るのは止めようと決める.そうと決めれば,時間の余裕が多少ある.
 「どうぞ,そこの岩塊の上に登って,展望を楽しんでください…」
 私? 面倒なので,岩塊の下で,岩塊に登った人達が下ってくるのを待っている. 
 
<展望岩塊の付近は混雑>                    <浜霊園に向かう散策路>

<番場ヶ谷>

■泥濘の谷間
 13時18分,一同が揃ったところで,浜の市民の森に通じるハイキングコースに向けて歩き始める.
 歩きながら,番場ヶ谷を下るか,それとも鎌倉霊園へ下るか迷っている…が,13時21分,番場ヶ谷入口で,
 “番場ヶ谷を下ろう…どうせ,晴雨にかかわらず番場ヶ谷はビショビショだから…”
と決める.
 番場ヶ谷に下り始めてすぐの所で,私は不覚にもスリップして尻餅をつく.ズボンの尻に泥がベッタリと付いてしまう.
 “こりゃ~いかん.案内役の自分が真っ先に尻もちをつくとは,何たることか…”
 以後,私は一層慎重になる.
 
<急坂を下る>                                <見上げると紅葉>

■番場ヶ谷の紅葉
 番場ヶ谷下りは意外に長い距離がある.上流では川の中,中流では川と川岸を交互に,下流に近付くと2回の徒渉がある.
 ときどき足を止めて深い谷の上を見上げると,日光を浴びた紅葉が光って見える.素晴らしい光景である.
 足元を見るのに懸命な同行者に,
 「たまには足を止めて,紅葉を見てください…」.

<番場ヶ谷の紅葉>

<天園ハイキングコースへ>

■小さな池
 14時11分,川の左岸を高巻きしていた道が,大きく左に曲がって,川の中に入る.ここに小さな池がある.この池の周辺は知る人ぞ知る紅葉の美しいところである.でも残念ながら,まだ見頃にはかなり早く,木の葉は青々としている.
 池の畔で休憩を取る.
 休憩を取りながら,私は思案する.このまま川を下って,十二所から明王院,浄妙寺経由で鎌倉駅に向かうか,それとも,十二所から天園ハイキングコースまで登り返すか,あるいはここから天園ハイキングコースまで直登するか.はてさてどうしたものか?
 「ここからどうします? ご希望は?」
 これといって特段の希望もないようなので,ここで右岸に渡り返して,貝吹地蔵のすぐ下に突き上げることにする.
 
<小さな池の畔>                            <一本橋付近を迂回>

■お塔ノ窪ヤグラ
 徒渉してすぐに高巻きのトラバース道になる.道幅が結構狭いので要注意である.その先は,ドロドロの悪路が続く.
 途中で支流の右岸から一本橋を渡って左岸に移るところがある.危険を回避するためにこの橋を渡らずに,一旦河床に下って,反対側の川岸をよじ登って貰う.
 14時21分,お塔ノ窪ヤグラに到着する.
 「…触らないで下さい…」
と念を押してから,希望の方に中を覗いて貰う.
 
<お塔ノ窪ヤグラ>

■明王院分岐
 滑りやすい悪路が連続する.ヌルヌルドロドロの土と木の根が交差する.しかも急坂である.もっとも距離は大したことないが…
 14時32分,天園ハイキングコースの貝吹地蔵下に突き上げる.ここでちょっと一休み.
 丁度そのとき,若い二人連れが通りかかる.
 「ここ獅子舞ですか…?」
 何人かが適当に色々なことを答えている.別に間違ったことをいている訳ではないが…
 私の胸の内に悪夢が蘇る…
 かつて,旅の途中でたまたま出会った方から貰った曖昧な情報が元で迷ったことを…勿論,得られた情報を鵜呑みにした私に不覚があったのが一番いけないが…
 “各自がテンデンバラバラに回答せずに,一番事情が良く分かっている人がきちんと回答する癖を付けなければ…”
 これ本音である.
 14時47分,明王院分岐に到着する.
 ここで衣張山方面の展望を楽しみながら,休憩を取る.
 参加者の一人が,リュックからボジョレヌーボの瓶を取り出す.ちょっと不愉快,だって,まだ完全には登山口まで降りきっていないのに…でも,ここでしかユックリ楽しめる場所がないのも事実,私は黙認する.もっとも私には止める権限もないが…
 まあ,そんな私の心の葛藤はともかく,一同で楽しく頂戴する.ご馳走様.
 
<明王院分岐>                              <ボジョレヌーボで乾杯>

<予定通り鎌倉駅に戻る>

■ドンピタリの16時に鎌倉駅で解散
 休憩を終えて,15時09分,明王院分岐から大塔宮に向かう.街中に出るとこの急階段が滑る.全員注意しながら無事に下山する.
 15時27分,大塔宮に到着する.ここで予定通り16時過ぎに鎌倉駅に到着できると確信する.
 裏道を通って,15時52分,宇津宮稲荷に到着する.
 16時丁度に,雑踏の鎌倉駅前小町通り入口で解散.まさにドンピタリの16時丁度.
 これから祝賀会組と帰宅組に分かれる.
 私は勿論帰宅組.
 
<宇津宮稲荷>                             <鎌倉駅前で解散>

■無事帰宅
 あいにく私の家近くを通る適当な時間のバスがない.でも,16時10分発の梶原行のバスがある.これ幸いとこのバスに飛び乗る.丁度,休日夕方の渋滞にはまって,バスは遅々として進まない.それにバスは観光客で混雑している.でも,大部分の乗客は大仏前で下車してしまう.途端に,バス車内は閑散となる.
 16時44分,ようやくバス停梶原に到着する.もう辺りはすっかり暗くなっている.バス停から一寸した急坂を登って,16時55分にやっと帰宅する.
 今日は遊びほうけた一日だった.でも,仲間達との山旅は楽しかったので,結論は“良かった! 良かった!”である.

<ラップタイム>

 9:47  鎌倉駅歩きだし
10:01  本覚寺
10:09  妙本寺
10:16  祇園山
10:53  東勝寺橋
11:14  源頼朝墓
11:40  大塔宮
11:55  永福寺跡(12:24まで昼食)
12:41  獅子舞入口
13:08  天園
13:21  番場ヶ谷入口
14:22  小さな池
14:32  貝吹地蔵下分岐
14:47  明王院分岐(15:09まで休憩)
15:27  大塔宮
16:00  鎌倉駅着
 

[散策記録]

■水平歩行距離            9.8km

■累積登攀下降高度         344m

■所要時間(休憩時間込み)
  鎌倉駅発               9:47 
    〃   着                              16:00
  (所要時間)             6時間13分(6.22h)
  水平歩行速度          9.8km/6.22h=1.58km/h
                                 (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/cd2bd89b6013abe138b8d1c7dc5f3729
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/383c22d3264a941db02c1ffcfe667bc9








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