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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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中秋の鎌倉;源氏山・常磐緑地・鎌倉山周遊

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                           <鎌倉山裏通りから六国見山を望む>

       中秋の鎌倉;源氏山・常磐緑地・鎌倉山周遊
     (山旅スクール5期鎌倉トレッキング会定例会)
        2014年10月19日(日) 晴

<コース地図>



<源氏山から宇賀福神社へ>

■シマッタ~ッ…!
 このところ,私は柄にもなく多忙である.
 多忙?…というよりは,手際よく物事をこなすことが,だんだんと苦手になってきただけのことかもしれない.我ながら泣きたくなるほど情けないほど,物事の埒があかないのである.
 今日はまだ外が真っ暗な内から起き上がって,近々,某展覧会に出展する予定の水彩画に手を入れていた.今回は2枚の絵を出展する予定だが,どうも出来映えが良くない.どうしても納得いかない.私は半ば苛つきながら,描きかけの絵を凝視する.
 “コンチクショー…どうも自分の思うような表現ができないな…”
 私は癇癪を起こして,2枚の絵を破ってしまいたいという衝動に駆られる.
 7時30分頃,作業を中断して,とにかく朝食だ.気分転換だ.
 朝食は30分ほどで終わる.また,自室に戻って,ああでもない,こうでもない…と,絵の前で瞑想を続ける.
 9時半頃,私の携帯電話がいきなり鳴り出す.
 “朝っぱらから,うるさいな…”
と思いながら,電話に出る.
 どこかの駅から電話をしているらしく,最初に騒音が聞こえる.
 「…もしもし…」
 電話をしてきたのは山旅スクール5期のIGさんである.
 IGさんの声を聞いて,私は”ハッ”とする.
 “シマッタ~ッ…!!…今日は定例会の開催日だ!”

■化粧坂へ
 ここ数日,心のゆとりをなくしていた私は,自分のスケジュール表を見るのを忘れていた.
 これは大変!
 何はさておいても,前々からの開催日が決まっている定例会は第一優先である.参加者の皆さんは鎌倉駅に9時30分に集合している.
 「スミマセン…ンでは,皆さんでとりあえず源氏山公園に向かってくれませんか,私もすぐに自宅から源氏山公園に向かいます…」
 …ということで,結論は化粧坂(けわいざか)を登ったところで落ち合うことになる.
 私は,文字通り大慌てで,空のリュックを背負っただけで家を飛び出す.
 “あっ…しまった!”
 歩き出してすぐに,デジカメを忘れたことに気がつく.
 “しかたない…今日は携帯電話で写真を撮るしかないな…”
 鎌倉中央公園清水塚口から山の上ロータリーを経由して,まずは葛原岡神社を目指して大急ぎで歩き続ける.
 途中の無人販売機でお茶のペットボトルを1本購入.でも,途中にコンビニはないので,昼食を仕入れることができない.
 “まあ,昼食はどこかで手に入るだろう…”
 急いで歩いているので,すぐに汗ばんでくる,多少無理をして急ぎ足を続けるが,これも致し方がない.
 10時01分,葛原岡神社に到着する.
 「あと,もう少しで化粧坂入口だ…」
 10時04分,何とか化粧坂下山口に到着する.
 
<葛原岡神社>                             <化粧坂下山口>

■源頼朝像
 落ち合う場所の化粧坂には,落ち合う筈の皆さんはまだ到着していない.一刻も早く合流したいと思った私は,化粧坂を降り始める.化粧坂を下って,住宅地の中の歩道道路まで降りたところで,IGさんに電話する.
 「…今何処…?」
 「今,海蔵寺に向かう道から,化粧坂へ曲がるところ…」
 こうして無事に合流.一緒に,化粧坂を登り返す.
 今回の参加者は7名.私以外全部女性である.困ったものだ.
 「折角,化粧坂を登ったんだから源頼朝像を見ていきましょう…」 
ということで,10時21分,源頼朝像のある源氏山広場に立ち寄る.ここで水分補給休憩を取る.

<源氏山公園>

■宇賀福神社
 「…これからどこへ行きましょうか…?」
と皆さんに伺う…が,特にどこへ行きたいと言うこともないようである.
 “…ん,なら,まずは宇賀福神社を御参りしよう.宇賀福神社にいる間に,どこを廻るか考えよう…”
 再び化粧坂まで戻る.
 急な坂道を下って,10時48分,宇賀福神社に到着する.
 今日は日曜日.宇賀福神社は参拝客で賑わっている.
 私は境内の売店で,昼食用のコロッケパンとゆで卵を購入する.
 “これでよし!”
 
<宇賀福神社入口>                            <宇賀福神社奥の院>

<常磐緑地へ>

■佐助稲荷
 宇賀福神社を参拝している間に,私は頭をクルクル回転させながら,午前中の散策ルートを考える.あれこれ迷った末に,旧野村総研グラウンドで昼食を摂ろうと決める.
 昔の宇賀福神社参道を通って,11時16分,佐助稲荷下社に到着する.
 下社から赤い鳥居が繋がる階段を登って,11時19分に佐助稲荷拝殿に到着する.
 社務所前の休憩所には,私達と同じような年齢層で同じような括弧をしたグループが休憩を取っている.先方が私達の方をチラチラと見ている.先方も多分私と同じようなことを考えているんだろうな.
  
<佐助稲荷の鳥居>                          <佐助稲荷上社拝殿>

■旧野村総研グラウンド
 11時25分,佐助稲荷を出発する.
 奥伝の前を通り抜けて,滑りやすい急坂を登る.上から乳母車を抱えた家族連れが降りてくるのにビックリしながら,11時32分,裏大仏ハイキングコースとの合流点に到着する.
 合流点から,源氏山方面に数十メートル戻る.急な登り坂の階段道の手前で左手の山道に入る.入ってすぐに,山道は二股に分かれる.左手の道を辿る.ここが鎌倉かと訝るほどの密林の中を歩く.小さなアップダウンを繰り返す.今日はまだここを通った人が居ないらしくて,いたるところにクモの巣がある.先頭を行く私は,道端で棒切れを拾って,クモの巣を払いながら先へ進む.
 やがて,また二股の分岐に到着する,ここを左に進めば常磐邸跡に降りられる.このとき,私は昼食後この道を降りるつもりなので,
 「昼食後,ここまで戻りますよ…」
と皆さんに伝えて右手の道を辿る.
 山道はかなり荒れているが,足元に注意しながら歩き続ける.
 11時46分,突然視界が開けて,旧野村総研グラウンドに到着する.
 私達は,このグラウンドの片隅に座り込んで昼食を摂ることにする.
 前方には,今はもう使わなくなって何年にもなる旧野村総研の建物が見えている.
 昔,昔,付加価値通信網(VAN;Value Added Network)が脚光を浴びていた頃,私はまだ第一線のシステムエンジニアだった.あの頃,この建物の中でこちらの研究者の方々と研究会を開催したことがあったっけ…そんな懐かしいことを甘酸っぱく思い出す.
 グラウンドの片隅で車座になって,昼食を摂る.
 私達の直ぐ側で,子ども連れの一家がやっぱり車座になって食事を摂っている.
 しばらくすると,案の定,私達の上空を,1羽のトンビが輪を描き始める.
 「空襲警報発令!」
 “てめえらに食い物取られて堪るか!”
 上空のトンビに充分注意しながら食事を摂る.

<旧野村総研グラウンド>

■常磐緑地を縦走
 昼食を終えた私達は,12時25分,野村総研グラウンドから歩き出す.
 一部の皆さんの希望もあって,私の気分も変わり,常磐緑地を縦走することにする.まだ,草ボウボウの悪路妥当は思うが…
 旧野村総研の建物の裏手から,踏み跡不鮮明な尾根道を西へ進む.ときどき左右に分岐する道があるので,縦走するには少々注意をしないといけない.
 地図で見ると,尾根道はそれほど長くはないように見えるが,実際に歩くと結構歩き甲斐のある道である.小さなアップダウンが連続する.ときどき足場が悪いところもある.私は相変わらず,クモの巣を払いながら先頭を歩く.
 12時53分,常磐緑地の終点を抜けて住宅地に入る.
 
<ヤブの中の尾根道>                          <尾根道の終点>

<手広台地へ>

■梶原から手広へ
 常磐緑地終点近くの民家辺りからは.舗装道路になるが,物凄く急な坂道である.坂道を下って,バス停梶原口に下山する.
 梶原口にあるスーパーでトイレ休憩を取る.
 今日は少々暑いのか,同行の何人かは,スーパーでガリガリ君を購入する.
 およそ5分少々の休憩の後,藤沢鎌倉道路の裏道を深沢方面に向けて歩く.
 「まだ,時間が早いですね…もう少し歩きましょう」
と皆さんに伺う.
 異論はない.
 今日の終点は,深沢の喫茶店「コメダ」あるいは食事処の「天狗」のどちらかへ,16時から16時30分頃ということにして,手広から鎌倉山を一回りすることにする.
 まずは,深沢から笛田川に沿って,藤沢鎌倉道路の南側の農道を西へ歩く.
 この川の両岸は知る人ぞ知るヒガンバナの群生地である.
 笛田川の両側には広々とした農地が広がる.ここは鎌倉で一番西側に位置する農地である.
 
<梶原のスーパー>                          <ヒガンバナの群生地手広川>

■町内会のお祭り
 農耕地を抜けて,江の島道に突き当たる.この道は,藤沢鎌倉道路際にある椿地蔵から青蓮寺(鎖大師)へ向かう江の島道である.
 江の島道を南へ進む.
 途中で沢山の子ども達に会う.
 “なにか催し物でもあるんかな…?”
 ちょっと不思議に思いながら,先へ進むと,進行方向右手の空き地がお祭り会場になっている.
 ちょっと覗いてみる.
 広場の真ん中に踊りの輪ができている.楽しそうである.

<地元のお祭り>

<手広台地(西ヶ谷)から鎌倉山へ>

■石段の先の切り通し
 江の島道をしばらく南へ歩くと,三叉路に突き当たる.右折すると青蓮寺近くの自動車道路に出るが,私達は向かって左,斜め前方にある石段を登ることにする.
 急階段が暫く続く.階段の先は,深い切通になっている.足元には落ち葉が降り積もっている.結構な急坂である.

<薄暗い階段道を登る>

■手広台地
 切通の左手に墓地がある.
 この墓地からの眺望が素晴らしい.眼下に手広付近の住宅地が見えている.
 切通を抜けると,手広台地(西ヶ谷)に到着する.春,このあたりは梅が美しいところである.台地を鎌倉山方面に向けてブラブラと歩き続ける.

<切通の途中から手広方面を眺める>

■寺の脇から鎌倉山へ
 手広台地を通り抜けて,本圀寺というお寺の前を通り抜けて,鎌倉山4丁目付近の自動車道路に突き当たる.
 自動車道路を左折して登り坂を2~3分登ると,鎌倉山ロータリーに到着する.

<本圀寺>

<鎌倉山の裏道を歩く>

■竹林を抜ける
 鎌倉山ロータリーから,さくら通りの裏道に入る.
 裏道は途中から未舗装の草道に変わる.道幅も人がやっとすれ違えるほど狭い道になる.登り坂が続く.進行方向左手には六国見山や大船方面が良く見える.
 さらに先へ進むと薄暗い竹林の中の道になる.
 竹林を抜けると舗装道路に突き当たる.左折する.道なりに進むと有名な鎌倉山某レストランの前にでる.
 「ここには,こんなリュック姿では入れないよ…」

<鎌倉山の某有名レストラン入口>

■素晴らしい眺望;江の島が見える
 道なりに進む.
 進行方向右手に江の島が見え出す.素晴らしい眺望である.道路の山側には,豪華な邸宅が並んでいる.
 「…でも,近くに買い物するところがなくて不便ね…」
と誰かがやっかみ半分の愚痴を言う.

<江の島が見える>

■鎌倉山碑
 道路はやがて民家に突き当たって終わりになる.突き当たりから,ちょっと長い階段を
さくら通りまで降りる.
 降りた場所でさくら通りを横断すると,道路の真下に小綺麗なレストランがある.もっとも私は一度も入ったことがないが…
 どなたかが,この店に入ろうと言い出すが,結局はパス.
 再び道路を横断してバス停見晴方面に数十メートル歩いて,14時47分,鎌倉山碑に到着する.ここは夫婦池公園の入口でもある.鎌倉山碑近くのベンチで一休みする.

<鎌倉山碑>

<しのぶ塚経由で深沢へ>

■未舗装の裏道
 10分ほど休憩の後,またさくら通りの裏道に入る.鬱蒼とした木立の中の未舗装道路が続く.道路の両側には,我が家の何十倍もあろうかと思われる広大な敷地の邸宅が続く.
 やがて,未舗装の道はさくら通りに突き当たって終わりになる.
 さくら通りをバス停若松付近まで歩く.
 さくら通りから左折,さらに右折して,15時09分,しのぶ塚に到着する.
 
<しのぶ塚>                                 <鎌倉山動物病院>

■素晴らしい展望
 しのぶ塚のすぐ先にある鎌倉山動物病院の前を通り抜けて,未舗装の道路に入る.
 この辺りからの展望が素晴らしい.私は時々展望を楽しみに訪れている.今は夏草が繁茂していて,若干展望が利かなくなっているが残念である.
 私達は,左手に絶景を眺めながら,未舗装の砂利道を下る.右手には笛田運動公園が見え隠れする.
 砂利道を下ると,笛田運動公園に向かう階段道に突き当たる.

←クリックすると拡大
<鎌倉山から藤沢方面を望む>

■バス停深沢に到着
 階段道は,夫婦池公園と深沢を結ぶ道路に突き当たる.右折してなだらかな坂道を下る.途中から笛田川右岸山麓沿いの砂利道を北に向かう.田園や集落の中を曲がりくねる砂利道をノンビリと歩く.実に野趣豊かな道である.
 深沢に近付くにつれて,新しい住宅が建ち並ぶ住宅地になる.忠魂碑と某スーパーの脇を通過して,15時43分,バス停深沢付近で藤沢鎌倉道路に突き当たる.


<バス停深沢付近に到着>

<無事終わった>

■深沢の某有名チェーン店で懇親会
 バス停深沢で解散.希望者だけで,近くの某有名チェーン店で懇親会を開く.この店は名古屋に本店のあるコーヒーショップである.
 参加者の内,お一人を除く全員が参加する.
 今日は少々蒸し暑かったので,私は柄にもなくクリームソーダを注文する.何時もはホットポーヒーしか注文しないのに…
 毎度のことながら話題は盛り上がる.どれだけ話をしても話題が尽きないようである.

<深沢のコーヒーショップで懇親会>

■今日も何とか無事だった?
 毎度のことながら,長い時間の雑談を中断して,17時過ぎにお開きになる.
 私は,皆さんをバス停深沢までお見送りする.まずは藤沢方面にお帰りの皆さんを見送る.大船方面のバスは,途中に道路混雑があるためか,なかなか来ない.
 「もう見送りは良いですよ…」
とのことなので,大船行きのバスが来るのを確かめないまま皆さんにお別れして,自宅のある寺分方面に向かう.
 17時30分頃無事帰宅する.
 それにしても,今朝方,大事な約束を“ド忘れ”してしまった失態は,何ともハズカシイ.
 いくらノートにスケジュールを記入しても,肝心のノートを見るのを忘れるとは…全く呆れて物も言えない次第である.
 今回は,幸いなことに,鎌倉市内での予定だったので,何とか途中で合流できたが,もし自宅から遠いところで開催されていたら,皆さんに大変な迷惑を掛けてしまうところだった.桑原桑原!!…年は取りたくないな.

<ラップタイム>

 9:40  鎌倉中央公園清水塚口発
10:04  化粧坂
10:21  源頼朝像
10:48  宇賀福神社(11:00まで参拝)
11:16  佐助稲荷(11:25まで)
11:46  旧野村総研グラウンド(12:25まで昼食)
12:53  常磐緑地入口
12:59  梶原口(スーパーで13:10まで休憩)
13:50  手広台地入口
14:05  本圀寺(14:10まで休憩)
14:15  鎌倉山ロータリー
14:35  鎌倉山ローストビーフ前
14:47  鎌倉山碑(14:55まで休憩)
15:09  しのぶ塚
15:45  バス停深沢(解散)


[ハイキング記録]

■水平歩行距離              10.7km

■累積登攀高度                      394m

■累積下降高度                      439m

■所要時間(休憩時間を含む)
 鎌倉中央公園清水塚口発      9:40
 バス停深沢着                       15:45
 (所要時間)                 6時間05分(6.08h)
 水平歩行速度            10.7km/6.08h=1.76km/h
                                                                              (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5da59bb61fa738773c5897676b9528bd
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)

※誤字脱字転換ミスご容赦






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