<絶景を眺めながら往路を下る>
オーストリアの山旅:第6日目(4);シュラートミンク縦走(8)
再びプラインターラー小屋へ
(アルパインツアー)
2014年6月26日(木)〜7月7日(日)
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第6日目;2014年7月1日(火) (つづき)
<往路を下る>
■新雪の急な下り坂
コルでの休憩を終えて,11時50分に私たちは下山を開始する.往路をそのまま下山するようである.
コル直下の新雪が深く降り積もった急な斜面は,滑落しないように細心の注意を払って慎重に下山し続ける.
ツアーリーダーのYDさんが,
「…山寄りを歩いて下さい…」
と何回も,何回も,注意を繰り返す.
標高がどの程度の所か良く分からないが,ある標高のところまで下ると,急に新雪が全く見えなくなる.この標高から下では雪ではなく雨が降っていたようである.この境目がとてもはっきりしているのが自然の妙だなと実感する.
新雪がなくなると,目の前には雄大な景色が広がる.これから私たちが下っていく谷筋がどこまでも続いているように見える.
<これから下る谷筋が見える>
■景色を眺めながら休憩
12時42分,標高1,800メートル地点で,10分ほど休憩を取る.ここは眺めの良い斜面である.
柔らかい日射しを受けながらの休憩だが,ジッとしていると,すぐに寒くなる.
現地ガイドのWGさんが,
「…オーストリアのお菓子です…」
と言いながら,ビスケットを硬くしたようなお菓子を1人に2個ずつ配る.WGさんのちょっとした心遣いに感謝する.
遙か下の方を眺めると,羊が群れているのが見える.
<標高1,800メートル地点で休憩>
■川沿いの道と一本橋
休憩を終えて,12時52分に再び下山開始.相変わらず下り坂が連続する.
13時を過ぎる頃から,ライザッハ川沿いの道になる.小さな川だが綺麗な水が音を立てて流れている.
13時11分,見覚えのある一本橋を渡る.
往路でこの一本橋を渡ったときは,橋の表面がベットリと濡れていて,如何にも滑りやすそうだったが,今はすっかり乾いている.こういうところが苦手な私でも,難なく渡り終える.
ここまで来れば山小屋ももうすぐである.
<小川沿いの道> <一本橋を渡る>
■プラインターラー小屋へ戻る
13時34分,無事にプラインターラー小屋に戻る.
まずは,小屋前の空き地でクールダウンのストレッチを行ってから解散.部屋割りは昨日と同じである.
夕食は18時から.それまでは自由時間である.
本来ならば,今日はグライフェンベルグの山頂を越えてコッリング小屋に宿泊するはずであった.もしコッリング小屋に到着していれば,スポーツホテルロイヤーからコッリング小屋に先送りした荷物が手許に届いたはずである.この荷物の中に着替え一式が入っている.
“今日は下着を着替える日だったのに…”
残念ながら,荷物は手元に届かないので,4日間は着の身着のままで凄さ名かればならない.でもこればかりは仕方がない.辛抱するしかない.
<プラインターラー小屋に戻る>
<暇な時間>
■まずはビール
同好のTBさんに誘われるまま,まずは山小屋前のベンチで,生ビールで乾杯,たまたま私の近傍で歩いていたIIさんも一緒である.
平素,アルコールを殆ど嗜まない私には,久々の生ビールである.
なかなかの美味.
生ビール,ジョッキ一杯,3.2ユーロ(約450円)である.物価が高いと感じるオーストリアで,ビールの値段は随分と安いなと感じる.
ビールを飲みながらしばらく雑談を楽しむ.
<まずは生ビールで乾杯>
■日向で昼寝
一旦部屋に戻って,荷物などを整理する.
でも,夕食までには,時間がタップリありすぎる.部屋の中で燻っているのも芸がなさ過ぎる.私はもう一度外に出て,暇潰しをしようと思う.
15時10分頃,再びテラスに出てみる.
日光が当たっている間は,実に爽やかなので,ベンチで昼寝を続ける.でも,雲が日光を遮ると,途端に寒くなる.
直ぐ近くのベンチでは,私たち一行の皆さんと,一般の観光客に混じって,雑談をしている.長閑な一時である.
<テラスで日光浴>
■薪ストーブの前でうたた寝
日が陰り始める.だんだんと寒くなる.堪らず小屋の中に入る.
夕食まで,まだ1時間ほどの暇な時間がある.自室に戻っても仕方がないので,食堂にある薪ストーブの前に座り込んで,暖を採りながら時間を潰す.
近くのテーブルでは女性群が集まって,花の話で盛り上がっている.男性群は私を含めて,全員がバラバラ.薪ストーブの周辺で立ったり座ったりしながら時間潰しをしている.
それにしても大きな薪ストーブだ.ときどき従業員がストーブを見に来て,薪を1〜2本くべていく.ストーブの前に腰掛けて,背中を温める.
ふと,石油ストーブの前で香箱を付くって昼寝をしている塔ノ岳のミャ〜君のことを連想する.
<大きな薪ストーブ>
<夕食>
■明日の行動予定
18時丁度に,食堂の席に集まる.
夕食が始まる前に,WGさんから,明日の行動予定の説明がある.
5時30分起床
6時30分から朝食.
7時30分出発.
昨日のコースを逆に辿って,バス停ヴィルデバッサーまで下る.ヴィルデバッサーから路線バスでバス停ウンヌードルク(良く聞き取れない…)という所まで移動する.ここで昼食を摂る.さらに路線バスでエシャハイム(標高1,200メートル)まで移動する.
エシャハイムから,谷筋の登山道を,カインプレヒト小屋まで登る…
とのことである.
この辺りの地形図が頭の中に入っていないので,具体的なイメージは良く分からないが,全てはお天気次第.点の采配に従うしかない.
WGさんも一生懸命に考慮した末の決断だろうと思うので,感謝しながらこの決断に従うしかない.
良く聞き取れなかった地名などは,明日,道すがら確かめることにしよう.
■夕食;スープと前菜
明日の行動予定の説明が終わってから,いよいよ夕食である.
まずはスープ.少々塩気がきつい感じがするが,これは土地柄,仕方がない.コンソメ風の味付けで,中々美味.
前菜は,例によって野菜タップリ.実に良いですね,
<スープ> <前菜>
■メインディッシュとデザート
メインディッシュは,お蕎麦風スパゲティ.正式な名前を伺ったが覚えられない.香辛料が利いたうどんのような味がする.
デザートは,WGさんの計らいで,山盛りではなく私たち日本人に合わせて少なめ.ほどよい甘さで中々なものである.
山小屋でこれだけの料理が味わえるなら上出来である.
<メインディッシュ> <デザート>
<今日一日も無事だった>
■自室に戻る
19時40分,夕食がお開きになる.後は自由時間である.
私は,もう何もすることがないので,そのまま,部屋に戻る.
今夜も昨夜と同じ部屋で,同じ位置である.すぐには眠れないことは良く分かっているが,とにかくベッドの上で横になる.
■今日一日も無事だった
ベッドの中で,メモ帳の読み返しと,整理を行う.
とにかく気がついたことを忘れないうちにメモしておかないと,私のボンクラ頭はすべて忘れてしまうから始末に負えない.
ほんの15分ほど,メモ帳を見ている内に,眠くて堪らなくなる.
こんなときは素直に寝てしまうのが私流である.
20時頃,少々寝るには早いかなと思いながら就寝,
今日も無事で良かった! 良かった!
<第6日目のラップタイム>
6:39 プラインターラー小屋歩きだし
7:11 木橋を渡る
7:24 標高1,790メートル地点(7:34まで休憩)
8:05 標高2,000メートル地点(8:15まで休憩)
9:28 コルに到着(標高2,300メートル)
※山上湖周遊
11:50 コル出発
12:42 標高1,800メートル地点(12:52まで休憩)
13:11 木橋を渡る
13:34 プラインターラー小屋着
18:00 夕食
[第6日目のトレッキング記録]
■水平歩行距離 約7.0km
■累積登攀高度 約650m
■累積下降高度 約650m
■所要時間(休憩時間込み)
プラインターラー小屋発 6:39
〃 着 13:34
(所要時間) 6時間55分(6.92h)
水平歩行速度 7.0km/6.92h=1.01km/h
(第6日目おわり)
(第7日目に続く)
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(編集中)
「オーストリア山岳トレッキング」の索引
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「オーストリア山岳トレッキング」の目次
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