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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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オーストリアの山旅:第1日目(1);東京(成田)空港に集合

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                                                           <成田空港第1旅客ターミナル41番ゲート>

              オーストリアの山旅:第1日目(1);東京(成田)空港に集合
             (アルパインツアー)
         2014年6月26日(木)〜7月7日(日)

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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/34755cb231781b2960a9b94c95bad0d9

第1日目;2014年6月26日(月)

<出発日の朝>

■少々早めに起床
 今日は,これから始まる長旅の第1日目.旅の始まりはまだまだ先のことだと思っていたが,月日が過ぎ去るのは想像以上に早く,もう出発日を迎えてしまった.
 この頃,年を取ったせいか,真夜中に目が覚めてしまうことが多くなったが,昨夜も草木も眠る丑三つ時に,一旦,目が覚めてしまう.こうなると,もう,後は熟睡できなくなる.それでも,これから始まる長期の旅行に備えて,
 ”もう少し睡らなければ…”
と自分自身に言い聞かせて,もう少しの間,睡ろうと努力する.その内に睡ったものの,碌でもない夢ばかり見ていて,熟睡できない.
 やむなく,早朝4時に起床する.これでも塔ノ岳詣でをするときに比較すると,早朝と言っても1時間ほど遅い寝起きである.
 早速,寝起きの血圧を測定する.具体的な数値はプライベートなことなので,ここでは書かないが,少々高めである.
 ”やっぱり,長旅に出るので緊張しているかな…”
 でも,高めとはいえ,まあ,まあ正常値の範囲なので,予定通り旅立っても心配ないと判断する.
 起床してすぐにパソコンの電源をONにする.
 私が所属しているSNSを開くと,昨晩の内にいくつかのコメントが入っている.でも,これらのコメントにいちいち返事を書く時間はない.
 ”申し訳ないが,返信は旅から帰ってからにしよう…”

<今回の携行荷物>

■大船駅前で朝食
 ここ数日,関東地方の天候は荒れ模様である.午後になると,毎日のように東京周辺の上空に大きな積乱雲が湧き上がっている.そして,東京,?浜,埼玉方面に局所的な豪雨,雹が降り,雷鳴が響き渡っている.でも,今朝は,今のところ沸き上がる雲も少なく,晴れ渡っている.
 5時10分,いよいよ出発である.私はリュックを背負い,キャスター付きのバッグを引っ張って自宅を出る.塔ノ岳へ行くときは,いつも,自宅から2キロメートル余りの山下りをして大船駅に向かうが,今日ばかりはキャスター付きのバッグを引っ張っているので,大船まで歩くわけには行かない.そこで,自宅近くの湘南モノレールの駅からモノレールに乗って大船駅に向かう.
 余談だが,ここ10年余り日本の経済が停滞し続けて”失われた10年”と良く言われるが,それでも,私たちの暮らし向きが良くなっている点も多いように,私には思える.例えば駅のバリアフリー化である.私の家の近くのモノレール駅や大船駅にもエレベーターが設置されたし,大船駅には上下方向のエスカレータが設置された.そんなこともあって,重い荷物を引っ張っていても,ホームへの登り下りに全く階段を使う必要がなくなった.不便だった一昔に比較すれば,これは大変なことだと私は思う.
 5時30分に大船駅に到着する.駅前のM屋で朝食を摂る.
 ”ちょっとカロリーが高すぎるかな…”
と思ったがダブルエッグ,サニーサイドアップの目玉焼き付きの定食を注文する.そして,
 ”これから,暫くの間,日本食ともお別れだな…”
と思いながら,ユックリと賞味する.
 
<大船駅前で朝食>                                                           <乗車券・特急券>

<成田空港へ>

■成田エキスプレスで居眠り
 6時10分,朝食を済ませてから,大船駅へ.
 大船6時22分発成田エキスプレス7号に乗車する.私の指定席は11号車6番A席である.指定席に座って辺りを見回すと,座席はガラガラに空いている.
 ”こんなにガラガラだとは…これで採算がとれるのかな…”
と他人事ながら少々心配になる.とはいえ,空いているのは,今が閑散期のためかもしれない.
 幾分寝不足気味の私は,列車が大船の次の停車駅,戸塚を過ぎる頃には,グッスリと寝込んでしまう…
 どの位睡っていたんだろうか,ふと目が覚めると,列車は見馴れない風景の中を走っている.車窓からは水田と長閑な雰囲気の丘陵が広がっている.どうやら東京都心はおろか,千葉も通り過ぎたようである.実に長い間睡っていたものだ.我ながら呆れるばかりである,
 ”車窓から東京スカイツリーの写真を撮りたかったのに…”
こういうのを,俗に「後の祭」という.
 車内を見回すと,大船を発車したときより少し乗客が増えて,私が乗車している車両の乗客は10人程度の乗客が乗っている.
 
<大船駅の成田エキスプレス>                                            <空き空きの車内;大船駅にて>

■成田空港第1ターミナル到着
 車内天井に取り付けられているモニター画面で,列車がもうすぐ成田空港に到着することが分かる.モニターには列車の現在地の他に,出発便,到着便の情報が,日本語,英語,中国語,韓国語で入れ替わり表示ざれている.同じ成田エキスプレスでも車両が新しくなるにつれて,車内サービスがだんだんと良くなっているのが分かる.
 8時11分,成田空港(第1ターミナル)駅に到着する.
 集合場所時間は第1旅客ターミナルビル南ウイング4階団体集合Kカウンター前9時20分である.まだ,称号時間まで,1時間余りの余裕時間がある.1時間以上もあるなんて,早すぎると思われる方も居られると思うが,心配性の私には,この程度の時間的な余裕がないと気が済まない.
  
<車内の掲示板>                                <私が乗るウィーン行のフライトも掲示されている>

■まずは円をユーロに両替
 駅の改札口を出てからセキュリティチェックを受けて,第1旅客ターミナルビル地下1階フロアーに入る.
 まずは地下1階にある銀行窓口で,円をユーロに換える.このところ円安なので,ユーロに換えるのが少々不安.どうせ山の中ばかり歩いているので,現金はそれほど要らないだろうということで,2万円ばかりユーロに換えたいと思う.
 銀行窓口に行く.行員が笑顔で応対してくれる.
 「2万円をユーロに…ですね.20,061円で丁度140ユーロになりますが…61円余計に頂けるでしょうか…?」
 勿論,61円ぐらいなら.私にも異論はない.20,061円で140ユーロに交換する.
 したがって,交換レートは,
    20,061円÷140ユーロ=143.3円/ユーロ
    140ユーロ÷20,061円=0.0070ユーロ/円
ということになる.
 余談だが…
 この換算レートを計算するときに,たまたま手許に電卓も携帯電話もなかったので,手計算をした.久々に…それこそ何年ぶりかの筆算である.
 このとき,意外なことに,九九が頭の中から円滑に出てこないことに気がつく.もどかしいほど,つっかえながらの計算である.
 ”こりゃ〜…だめだ! オマエの頭の中はスカスカになっているぞ…”
と,私の体内に巣喰っているもう一人の私が,私に忠告する.
 ”お前さんの言うとおりだよ…オレも驚いている.これからは毎日九九を繰り返し唱えなければ…”
 正直なところ,私は”九九”がもどかしくなった自分のことを真剣に憂慮しはじめる.特に,
  4×9=36
のところで,思わず,
  4×9=89(四苦八苦)
になってしまったときには,ただ,ただ,苦笑するのみである.
 私は2の段から9の段までの掛け算をブツブツと繰り返しながら,4階の出発ロビーまでエスカレーターに乗って移動する.

<円→ユーロ交換レート>

■550円の高価なコーヒー
 まだ,集合時間まで大分時間がある.
 私は4階出発ロビーにある商店街を一回りしながら文房具を売っている店を探す.小型のスティック糊が欲しかったからである.漸く見付けた雑貨店で,ドイツ製のスティック糊108円也を購入する.
 この糊を使って,領収書や搭乗券など何でもかんでも雑記帳に貼り付ける積もりである.
 スティック糊を入手したら,後は集合時間までユックリ過ごすだけ…
 私は商店街の中にある小綺麗なレストラン”aspera”に入って,550円也の高いコーヒーを賞味する.これで,気分的にも,
 ”いよいよ外国へ出掛けるぞ…”
と気合いがやっとスイッチオンになる.
 コーヒーはほろ苦い味だがさすがに美味しい.
 ”オーストリアのコーヒーはどんな味なんだろう…”
と,もう余計なことを心配し始める.
 
<aspera>                                     <コーヒー>

<初顔合わせと出発準備>

■集合場所へ移動
 ユックリとコーヒーを賞味していると,やがて9時になる.集合時間の20分前である.
 ”そろそろ,集合場所へ行こうか…”
 私はキャスター付きのバッグをゴロゴロと引っ張りながら集合場所へ移動する.すでにアルパインツアー社のツアーリーダーYDさんが私たちを待っている.
 私は,YDさんとは初対面(?)の筈である.YDさんに挨拶する.
 「…湘南カラビナ隊でお世話になっています…今回も宜敷お願いします」
とYDさんが”湘南カラビナ隊”という懐かしい名前を持ち出す.
 ”湘南カラビナ隊”は,主として神奈川県内在住の山旅スクール5期同窓生が集まって,一緒に山旅を楽しんだ仲間の俗称である.私を含む2〜3人で命名したグループ名である.これまで,ニュージーランド,モンブラン,メンヒ,ユングフラウ,国内の山など,一緒に登山したことがあるグループだが,今はもうバラバラになり,グループとしては,自然消滅に近い状態になっている.
 私は,YDさんから,図らずも懐かしいグループ名を聞き感無量である.
 今回のツアーでも湘南カラビナ隊の残渣であるTBさんと私の2名が参加している.

■初顔合わせ
 集合時間15分前に,今回のツアーに参加予定の8名全員が揃う.毎度のことながら,参加者は極めてパンクチュアルである.ツアーリーダーのYDさんから,
 「…お互いの自己紹介は後にして,とりあえずいろいろと説明致します…」
ということで,参加者に資料一式が手渡される.その中には参加者名簿,航空券,保険証書などが入っている.
 「今回,ご参加頂いた方々は,ここに居られる8名の方です.男性4人,女性4人です.全員が東京都と神奈川県にお住まいの方々です…」
 …という訳で,今回は参加者全員が東京(成田)空港から出発し,東京(成田)へ一緒に戻る予定である.
 今回の参加者は以下の通りである.
  ST夫妻(神奈川県) 
  ONさん(神奈川県)   女性
  TMさん(神奈川県)   女性
  IUさん (東京都)     男性
  DIさん (東京都)           〃
  TBさん(神奈川県)    女性(元;湘南カラビナ隊)
  FHこと私(神奈川県)  男性(元;湘南カラビナ隊)
   (以上8名)
 今回,このツアーにお集まりの皆さんは一見したところ,山の大ベテランのようである.私は,何時もの癖で,
 ”オレ,大丈夫だろうか…皆さんに迷惑を掛けるのではないか…”
と不安を感じている.
 8人の中で,ONさんとは大分前にミルフォードトラックのツアーでご一緒したことがあり,その後,つい1ヶ月ほど前に,塔ノ岳でお会いしたことがある.また,TBさんとは山旅スクール5期の同窓会で,ほぼ月に1回の頻度で,鎌倉や近郊の里山散策でご一緒している.残りの5人の方とは今回初対面である.
 ”さて…どんことになるんだろう…”
 私は,正直なところ,遅足で同行の皆さんに迷惑を掛けてしまうのではないかと,少々不安である.

■搭乗手続きとセキュリティチェック
 10時30分頃,ツアーリーダーのYDさんの先導で,搭乗手続をする.東京(成田)からウィーンまでは全員の席が通路側だという.有り難い・
 続いてセキュリティチェックを受ける.そして,出国手続.ここも空いているので,待つ間もなく手続きを済ませる.
 係員が,ニッコリして,
 「行ってらっしゃいませ…」
と一言話しかける.この一言で随分と和んだ気分になる.
 YDさんが,出国手続を済ませたメンバー一人ひとりに
 「搭乗ケートは41番です…」
と声を掛けている.
 私たちはTDさんに促されながら,41番ゲートへ向かう.
 いよいよ旅の始まりである.
                                      (つづく)

次の記事
  ↓
(編集中)

「オーストリア山岳トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/057c1f13884ed3e55ed78019294833dd
「オーストリア山岳トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7cbebff6666c1ee86eab07561e3cf5ad



[編集後記]

帰国後2日目:2014年4月9日(水) 雨

 私は,毎週,原則として水曜日と土曜日に塔ノ岳へ登っている.したがって,天気さえ良ければ,塔ノ岳へ行こうかと思っていたが,朝から雨模様である.沖縄地方では台風8号の直撃で大雨に続く異常事態”特別警報”が出ている.
 当然のことながら,安全第一で,今日の塔ノ岳詣ではお休みにする.
 テレビでは,今回の台風8号の規模は,7月としては過去最大の台風で,沖縄地方では大分被害が出ているようである.この台風が関東地方に襲来するのは金曜日になりそうである.
 塔ノ岳詣でをヤメた私は終日家に籠もって,家事の手伝いや,居眠りをしたりで,無為に過ごしてしまう.
 まだ,逆時差がとれない.折角,多少無理をして,早朝に起床するが,再び睡魔に襲われて,朝の二度寝.結局,シッカリ起きたときは8時を過ぎていた.
 ”まあ,暇だったら,ノンビリ,旅行中の資料でも整理するか…”

<テレビ朝日の画面;今後の台風8号の進路>
                               (愚痴おわり)





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