<塔ノ岳山頂から富士山を望む>
早朝寒くて出掛けるのが億劫な丹沢;塔ノ岳(2019年3回目)
(単独山行)
2019年1月26日(日) 晴
▇”寒い!”出掛けるのが辛い
今,一年中で一番寒い時期である.日中はともかく,早朝出掛けるのはとにかく寒い.何かやむを得ない理由があれば,ホッとした気分で,”や~めたっ!”になるが,今朝は登山を中止する理由など一つもない.仕方なく(?),何時もの塔ノ岳山行のときと同じに,4時10分に自宅を出る.今日の月例は何日か良く分からないが,とにかく月は出ていない.真っ暗な中,犬が吠える家の前を敬遠して,遠回りしながら大船駅へ向かう.
小田原で小田急電車に乗り換えて,6時11分,渋沢駅に到着する.大倉行バス乗り場に一番乗りである.遠く鎌倉くんだりから来るのに何も1番乗りでなくても良いのだが,この時間,何しろ東海道本線の下り電車は,私が乗る電車しかないのが辛いところである.
やがて夜が明けて辺りが明るくなる.
今日は臨時バスは出ない.そのため大倉行1番バスは大混雑である.同じバスに乗り合わせた常連は,毎日登山のTGさん,KM夫妻,MGさん,YDさん,YSさん,AIさん,ONさん,STさん,ISIさん,IIJさん,MTさん,KIさん他,大変賑やかである.
バスは,7時02分,大倉に到着する.
▇朝日を浴びながら登山開始
7時12分,大倉から三々五々歩き出す.
今年になって,3回目の塔ノ岳だが,歩き出してみると,相変わらずやけに体が重い.まるで体中にヘドロがへばりついているような気分である.
歩き出しからノソノソ歩きである.まだ寒いが,背中に淡い朝日が当たっている.前方に見えている山に朝日が当たっている.
<大倉から歩き出す>
▇克董窯を通過
7時21分,登山口を通過する.続いて.7時26分,克董窯を通過する.私の目の前には,まだ,女流韋駄天YDさんの後ろ姿が見えている.この辺りまでは,たまたま一緒に歩き出したISIさん,STさんと一緒に登っている.
<克董窯を通過>
▇丹沢ベース
舗装道路が終わって山道に入る.
7時32分,丹沢ベースを通過する.何人かの登山者が丹沢ーベスのベンチで早くも衣服調整をしている.
この辺りから私の独り登山が始まる.
<丹沢ベース>
▇日の当たる坂道
続いて日の当たる坂道に差し掛かる.今朝も朝日が眩しく射し込んでいる.実に良い気分である.
私は引き続き自分の体調を中止しながら,実にゆっくりペースで登り続ける.
<日の当たる坂道>
▇観音茶屋
7時42分,ようやく観音茶屋を通過する.
”ありゃ~っ…! 大分遅いペースだな…(歩き出してから)30分も経っているぞ…”
でも,ドンマイ,ドンマイ.自分の年を考えろ.
<観音茶屋を通過する>
▇雑事場ノ平
8時丁度に雑事場ノ平を通過する.さきほど猛烈なスピードで私を追い越していったグループがここで衣服調整をしている.
若い内は,ちょっと休憩しただけで体力が回復するらしい.実に羨ましい.
<雑事場ノ平を通過する>
▇見晴茶屋からの眺望
8時02分,見晴茶屋に到着する.
真正面に昇り始めて間もない太陽が輝いている.眼下に太陽の光をキラキラと反射する海が見えている.その海の奥行きを強調するかのように大きな送電線が聳えている.
<光る海>
▇見晴階段
すぐに見晴階段に差し掛かる.何時ものように階段を見上げた写真を撮る.今日は土曜日.登山客が多い.坂の途中,数名の登山者の後ろ姿が見えている.
この坂を張り切って登ると必ずバテるので,慎重に登り続ける.
<見晴階段>
▇駒止茶屋
もみじ坂をマイペースで登り続けて,8時23分,ようやく一本松を通過する.大倉からの所要時間は,1時間11分.これはいくら何でも掛かり過ぎ.せいぜい1時間05分程度で歩きたいところである.まあ仕方がない.
一本松上の平坦地を過ぎてから,駒止階段を登る.結構急な傾斜でシンドイが,階段を登り切って,8時41分,駒止茶屋を通過する.
大倉からの所要時間は1時間29分.元気ならばそろそろ小草平に到着できる時間である.
まあ,愚痴を言っても仕方がないので,気を取り直して,堀山の尾根道に入る.
<駒止茶屋を通過>
▇小草平
木の枝の間から富士山が少し見える場所を通過し,8時50分,堀山の道標を通過する.ここから下り坂を登り返しをして,9時丁度に小草平に到着する.大倉からの所要時間は1時間48分.つい1~2年前は1時間30分を目標にしていたところである.
”これはもう,もう少し登山回数を増やして体力を付けるしかないな…”
と一瞬思うが,多分,そんな気力は無いだろうな.
堀山の家の温度計は6℃を指している.登山にはまあまあ丁度良い温度である.
小草平のベンチでは数名の登山者が休憩を取っている.
ベンチの脇から富士山を望む.少し雲が湧いているが良く見えている.早速富士山の写真を撮るが望遠とシャッター速度の調整が下手なので,碌でもない写真しか撮れない.10枚ほど撮った中で,富士山らしく撮れたのはこの一枚だけ.でも,情けないことに随分と露出不足だ.まあ折角だからブログに記録として残しておこう.
<小草平からの富士山>
▇急坂の途中から富士山を望む
小草平でも休憩を取らずにそのまま登り続ける.暫くの間,岩稜のジグザグ道の急坂が連続する.途中,富士山が良く見える場所で,富士山の写真を撮る.つい先ほど富士山の中腹に湧いていた雲がほとんどなくなり,富士山がくっきりと見えている.ここでも数枚の富士山の写真を撮る.
<急坂の途中からの富士山>
▇萱場平
9時25分,ようやく萱場平に到着する.
日陰に霜柱か残雪か分からないが白いものがチラチラと見えている.
”こんな調子だと,10時までに花立山荘に到着するのは無理かな…”
と思いながら萱場平を通過する.
前方に青空がくっきりと見えている.素晴らし空の色に気分が救われる.
<萱場平>
▇花立階段下からの富士山
9時46分,花立階段に到着する.
ここも富士山のビューポイントに一つである.早速,ここでも数枚の写真を撮る.富士山の山頂付近に,また雲が湧いてきたようである.
写真を撮り終えてすぐに花立階段を登り始める.
<花立階段下からの富士山>
▇花立階段
富士山の写真を撮り終えてすぐに花立階段を登り始める.何時もながら,長くて辛い階段である.真っ青な青空だけが希望である.
階段の途中で,下山してくるチャンピョンとすれ違う.
「やあ,FHさん…FHさんはうん10+5歳でしたっけ…」
「いえ,うん10+6歳です」
と同じ問答を繰り返してからサヨナラ.
<長い花立階段;写真ではごく下の方しか写っていない.この先左手にずっと続く>
▇花立山荘
11分掛け,やっと花立階段を登り切って,9時55分,漸く花立山荘に到着する.大倉からの所要時間は2時間43分.せめて2時間30分程度で登りたい.もう絶望的.情けないがこれが現実である.
花立山荘の気温は5.5℃.少し高い.
ベンチは沢山の登山者で一杯である.
私は,ここでも富士山の写真を数枚撮っただけで休憩は取らずにそのまま登り続ける.
富士山の山頂付近に,また,雲がわき始めたようである.
<花立山荘から富士山を眺める>
▇花立山からの富士山
花立山荘から先の荒れた階段道もなかなかの難物である.
この階段道をやっとの思いで通過するとガレ場に入る.ここで周囲の様子がガラッと変わり,急に視界が開ける.やがて,進行方向左手に富士山と南アルプスの山々が見え始める.富士山に掛かる雲がますます多くなっている.
”今のうちに,富士山の写真を沢山撮らなければ…”
ということで,何枚かの写真を撮りながら登り続ける.
花立山山頂に近づいた頃,同じ一番バスに載っていた女流韋駄天のXさん(名前ド忘れ)が,私に,
「オッス…」
とテノール声で挨拶して,威勢良く下っていく.
”凄いな…”
私は,花立山荘から,13分掛けて10時08分,漸く花立山を通過する.
花立山山頂で,下山してくるMGさんとすれ違う.
「ここから先,寒いですよ」
とのこと.
「折角,ここまで登ったので,山頂まで登ります.13時11分のバスに間に合うように下山します…」
と伝えて,MGさんとお別れする.
<花立山から富士山を望む>
▇金冷シ
なるほど,花立山を過ぎると,少量ながら残雪が見え始める.階段道の路面が薄らながら凍結している.勿論,アイゼンが必要なほどではないが,やっぱり厳冬期の山である.
これからは使う使わないは別にして,軽アイゼンをリュックに入れておかなければ…
(もっとも,私は既に軽アイゼンをリュックに入れているが…)
10時05分,やっと金冷シを通過する.ここまで登れば塔ノ岳山頂もあと僅かである.
<薄らと残雪の階段道>
▇塔ノ岳山頂
金冷シから最初の長い階段道を登り切る.そして,2番目の階段道に差し掛かるところで,下山してくるMDさんと,皿にその先でAIさんとすれ違う.
「今日は体が重くて…」
とついつい愚痴りながらのすれ違いである.
最近,塔ノ岳山頂直下の階段道が随分と綺麗に整備され登りやすくなったが,その代わりに一気に登ってしまおうという気になってしまうのが災いして,山頂に到着する頃には,ヘトヘトに疲労してしまう.
…ま,ともかく,10時33分,漸く塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温はマイナス2℃.無風なので,それほど寒いという感じではない.
大倉からの所要時間は3時間21分.金冷シから20分.
まずはともあれ,山頂からの風景を写真に収める(冒頭の写真).
相変わらず富士山と南アルプスが良く見えている.ただ少し雲が出ているのが残念と言えば残念である.
相模湾方面を望むと,僅かに残る残雪の向こうに光る相模湾が見下ろせる.目の前には真っ黒な雲が浮かんでいる.
<塔ノ岳山頂から相模湾を望む>
▇常連と前後して下山開始
山頂は寒い.尊仏山荘に入りたいところだが,立ち寄るとどうしても長尻になるし,暖かいところからまた寒いところに戻るときのヒートショックが気になるので,立ち寄るのを止める.
山頂で,セカセカと軽く昼食を摂ってから,10時39分,下山開始.
下山開始直後,私よりちょっと先に下山し始めたTGさんが,
「ユックリ下山するので先に行って…」
とのことだったので,TGさんより先に行かせて貰う.ここから先,暫くの間,たまたま一緒になった2人の常連と一緒に下山し続けるが,その内にまたバラバラになる.途中でTNさんが,暫くの間,私の後ろに付く.さらにKIさんが私達に追いつく.
萱場平からの階段道が終わってガレ場を下っているときに,KM夫妻に追い抜かれる.
11時37分,堀山の家に到着する.KIさんは堀山の家へ.残りの2人は堀山の家を通過.堀山の登り返し付近で,先に下山を開始していたAIさんに追いつき先に行かせて貰うが,堀山の登り返しで,先頭のTNさんとの差が開いてしまう.
▇大倉に下山
11時53分,駒止茶屋を通過する.
駒止階段を慎重に降りている内に,先頭を行くTNさんの後ろ姿が見えなくなる.ここからは独り旅.
12時33分,観音茶屋に到着する.今日は女主人が居ないようなので,話し相手が居ない.即通過.13時11分のバスには十分に時間がある.急いでも仕方がないので,歩行ペースを落とす.後から来られたAIさんが私に追いつく.
12時59分,無事,バス停大倉に下山する.下界はホカホカと春のような雰囲気である.
塔ノ岳山頂から大倉までの所要時間は2時間20分.ちょっと遅いペースかなというところ.
<大倉の集落>
▇渋沢駅でコー-ヒーブレーク
予定通り大倉13時11分発の路線バスに乗車する.乗客全員が座れるほどの混雑振りである.MGさん,YDさん,YSさん,ISIさん,IIJさん,ONさん,TTさん,MSさんなど多数の常連さんも同じバスに乗車する.
13時26分,バスは渋沢駅に到着する.
いつも通り,渋沢駅ビル1階のミスタードーナッツに立ち寄りコーヒーブレーク.10名が参加.10名の中で貴重な60歳代は2人だけ.後は70歳以上,80歳代が2人も居る.この写真を見ただけでも,無理をしない登山がどれだけ体に良いのかが証明できる.
登山後の一杯のコーヒーはまた絶品.270円也のコーヒーを3倍お代わりをして,1杯90円に.みみっちいが,コンビニコーヒーより安くなる.
雑談をしている内に2月某日に〇△山に登ろうという話で盛り上がる.
<ミスタードーナッツでコーヒーブレーク>
▇富士山と矢倉岳
電車の時間の都合で,私は皆さんより一足先に抜け出して,渋沢14時13分発快速急行に乗車する.
新松田駅を過ぎてから,富士山と矢倉岳が重なって見える場所で,何枚かの写真を撮る.そのなかで,マシな写真をブログに記録しておこう.
”う~ん…主従分の1秒,絶好のシャッターチャンスより早かったかな…”
でも残雪と巻き付く雲が威風堂々の富士山を引き立たせている.
太陽を月が隠すのを日食,地球が月への光を隠すのが月食.するとこの写真は”矢倉岳食”って言うのかな.私は奇妙なことを連想しながら独り悦に入る.
<富士山と矢倉岳が重なる>
▇無事帰宅
小田原で上野東京ラインの始発電車に乗車する.大船まで4人掛けワンボックスを一人でせんりょうしたままである.
ポカポカと暖かい日差しが車内に射し込む.山に登った達成感と無事下山した満足感が眠気を誘う.実に良い気分である.
15時21分,大船駅に到着する.
電車から外に出ると,やけに寒い風が吹いている.どうやら天気の潮目が来たようである.寒さの中,身をすくめながらバス乗り場へ急ぐ.
幸いなことに,それほどの待ち時間もなくバスに乗車する.
こうして,今年度3回目の塔ノ岳登山が無事終わった.
<ラップタイム>
7:12 大倉歩き出し
7:42 観音茶屋
8:02 見晴茶屋
8:41 駒止茶屋
8:50 堀山の家
9:55 花立山荘
10:05 金冷シ
10:33 塔ノ岳着
10:39 〃 発
10:52 金冷シ
11:05 花立山荘
11:37 堀山の家
11:53 駒止茶屋
12:17 見晴茶屋
12:32 観音茶屋
12:59 大倉着
[山行記録]
▇水平歩行距離 7.0km(片道)
▇累積登攀下降高度 1,269m
▇上り所要時間(休憩時間込み)
大倉発 7:12
塔ノ岳着 10:33
(所要時間) 3時間22分(3.37h)
水平歩行速度 7.0km/3.37h=2.08 km/h
登攀速度 1,269/3.20h=377m/h
▇下り所要時間(休憩時間込み)
塔ノ岳発 10:39
大倉着 12:59
(所要時間) 2時間22分(2.37h)
水平歩行速度 7.0km/2.37h=2.95 km/h
下降速度 1,269m/2.37h=535m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bafea268459e45712386ef2ca7631839
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)
お断り;
これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.
↧
早朝寒くて出掛けるのが億劫な丹沢;塔ノ岳(2019年3回目)
↧