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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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素晴らしい富士山を拝みながらノロノロと登る丹沢;塔ノ岳(2019年1回目)

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                                          <塔ノ岳山頂から富士山を望む>

          素晴らしい富士山を拝みながらノロノロと登る丹沢;塔ノ岳(2019年1回目)
                           (単独山行)
                      2019年1月11日(金) 晴
<ルート地図>


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▇急遽1日繰り上げ登山だ
 もともとの計画では1月12日(土)に今年最初の塔ノ岳詣でをするつもりだったが,天気予報によると肝心の土曜日はどうやら曇り後雪らしい.
 ”ならば1日前に登っちゃうかな…”
ということで,急遽,前日の金曜日に塔ノ岳に出掛けることにした.
 天気予報では日中は3月並みの暖かい一日になるとのことだったが,4時10分に自宅を出発するときにはやっぱり寒い.アウターに登山用のフリースを着込んでいるので,上半身は温かいのだが,お尻周りが寒いのはどうにもならない.これを何とかしなければと思いながら,真っ暗な道を大船駅まで急ぐ.
 何時もの通り東海道本線下り初電に乗車する.車内は土曜日より大分空いていて,4人掛け1ボックスを一人で占領したまま小田原駅へ.小田原駅で小田急線に乗り換えて,6時16分に渋沢駅に到着する.
 渋沢駅から大倉行1番場バスに乗車する.土曜日と比較するとバスの待行列は半分以下である.同じバスに乗り合わせた常連は毎日登山のTGさん,TDさん,IIJさん他.
 7時頃,バスは大倉に到着する.

▇朝日を背中に登山開始
 アウターを脱ぐ.寒い.でも,歩き始めるとすぐに暖かくなるので,ちょっとの間の我慢である.
 7時08分,常連の皆様と前後して,バス停大倉から歩き始める.歩き出しは寒いのでどうしてもオーバーペースになってしまう.これが花立山荘辺りかグッと利いてくるのは十分に分かっているのだが…
 ようやく顔を出した太陽が,背中に当たり始めるが,まだ暖かいという実感はない.
 
<日が昇り始めた大倉の集落>

▇朝日が当たる木立
 7時16分,登山口に到着する.
 前方の木立に朝日が眩しく照りつけている.
 ”今日は良い天気に恵まれそうだな…”
 朝日に光る木立を見ていると,嬉しくなってくる.

<大倉尾根登山口>

▇日の当たる坂道
 克董窯を過ぎたところで,舗装道路から土道に入る.礫や石が敷き詰められた歩きにくい道が暫くの間続く.このところ,乾燥した毎日が続いているので,路面もカラカラに乾いている.7時23分,丹沢ベースを通過する.
 丹沢ベースから少し先で,礫と石の道は終わって土道に変わる.そのすぐ後,日の当たる坂道に入る.進行方向右手から眩しい朝の太陽の光が射し込んでいる.前方には常連のMDさんの後ろ姿が見えている.

<日の当たる坂道>

▇観音茶屋
 7時59分,観音茶屋を通過する.
 この辺りまで登ると,自分の体調がはっきり分かるようになる.どうやら今日は体がとても重く感じるので,体調はあまり良くないようである.
 ”この調子では塔ノ岳山頂まで登るのは無理かな…”
と何となく思いながら登り続ける.

<観音茶屋>

▇見晴茶屋
 観音茶屋からのジグザグの坂道を登り続ける.
 雑事場ノ平を通過して,7時53分,見晴茶屋に到着する.見晴茶屋は真正面に朝日を浴びている.ここまで登ると,ちょっとホッとした気分になる.
 見晴茶屋前から,朝日を反射して光る相模湾の眺望を楽しむ.

<朝日を浴びる見晴茶屋>

▇見晴階段
 見晴茶屋を通過してすぐに見晴階段に差し掛かる.
 いつものように階段を見上げる写真を撮る.今は枯れ木の冬.坂全体に日光が射し込んで亜カルぬなっている.
 坂に途中に登山者の後ろ姿が見えているが,土日に比較すると人数はめっきり少ない.
 この階段.あまり力んで登ると,花立階段辺りでバテること必定なので,特に注意しながらユックリと登り続ける.

<見晴階段>

▇一本松
 見晴階段を登り切って,モミジ坂に差し掛かるが,今日はどうも気勢が上がらない.仕方がないので,さらに歩行速度を落として登り続ける.
 8時12分,ようやく一本松を通過する.
 大倉からの所要時間は1時間04分.今日は歩く速度に少しむらがあったが,所要時間には何時もと大差がないようである.
 一本松から少し上に設置されている休憩所から先,暫くの間,平坦な道が続く.

<一本松上の休憩所>

▇駒止階段
 8時24分,大倉尾根2番目の難所,駒止階段に差し掛かる.
 結構きつい.私のすぐ先を登っているNDさんの後ろ姿が幾分遠くなり始める.

<駒止階段>

▇駒止茶屋
 駒止階段を登り切って,8時30分,ようやく駒止茶屋前を通過する.
 大倉からの所要時間は1時間22分.いつもより5分ほど余計に時間が掛かっている.余計に時間亜画掛かっているのに,もう疲労感がある.
 ”今日は駄目ダ! 途中で引き返そうかな”

<駒止茶屋>

▇尾根道からの富士山
 堀山の尾根道に差し掛かる.ほぼ平坦な道が暫く続く.大倉尾根を歩いていて一番楽しい場所である.
 堀山の標識の手前で,木の枝の向こうに富士山が見える場所がある.ここで富士山を眺めるのも楽しみの一つである.今日は良く晴れているので,富士山がとても良く見えている.
 ”この分だと,今日は素晴らしい富士山が望めるぞ…”

<堀山の標識手前で富士山を望む>

▇常連のKSさんとすれ違う
 8時42分,堀山の標識を通過する.ここからは下り坂.そして鞍部へ.鞍部の枯れ木の間から富士山が良く見えている.勿論立ち止まって富士山の写真を撮る.
 鞍部を通過して登り返しに差し掛かる.足許を眺めながら坂道を登っていると,
 「やあ,やあ…FHさん…」
とどなたかが私に声を掛ける.
 KSさんである.
 「明日は天気が悪そうなので,今日登ってきましたよ…」
とのこと.ソー・ドウ・アイ.
 KSさんから何時ものように元気を貰って,登り続ける. 

<堀山の鞍部から富士山を望む>

▇小草平からの富士山
 8時52分,やっと小草平に到着する.大倉からの所要時間は1時間48分.随分と時間が掛かったがやむを得ない.
 小草平からも富士山が良く見えている.富士山は山裾まで真っ白な雪に覆われている.
 堀山の家の温度計は4℃を指している.登山には,ちょうど良い気温である.
 ここまで登ると,途中で下山する気にはなれない.せめて花立山荘までは登ろうかという気になる.

<小草平からの富士山>

▇長い上り坂に差し掛かる
 小草平から先は,途中,萱場平を経由して花立山荘まで長い登り坂が連続する.小草平で気を引き締めて,坂道を登り始める.
 ヤセ尾根を越えるとガレ場の坂道となる.この坂道を少し登ると富士山が良く見える場所がある.今日は勿論バッチリ.立ち止まって何枚かの富士山の写真を撮る.
 手前に見えている尾根は鍋割山稜である.

<登り坂に差し掛かってすぐに見える富士山>

▇萱場平
 ガレ場を過ぎると階段道になる.この階段道,結構,単調でシンドイ.息切れがしないように,汗を搔かないように注意しながら,ごくゆっくりペースで登り続ける.でも,やっぱりシンドイ.
 つい先ほどまで見えていたMDさんの後ろ姿が何時の間にか見えなくなってしまった.
 9時18分,やっと萱場平に到着する.今日の萱場平は人気がなく,ひっそりと静まりかえっている.
 なんだかシャリバテの感がある.朝食はシッカリ摂っているのに…
 仕方がないので,ベンチに座り込んで,大急ぎでニギリメシ1個を頬張る.

<萱場平>

▇見晴階段下からの富士山
 萱場平の平坦道を過ぎて,木階段を登る.そして,長い階段道を登り始める.
 9時27分,下山してくる韋駄天のNMさんとすれ違う.こんなに下の方ですれ違うのは初めての経験である.それだけ今日の私はノロノロ歩きをしているということだ.ちょっと口惜しいが仕方がない.
 急ぐとバテるので,それこそ文字通りの牛歩で登り続ける.
 9時39分,やっと見晴階段下に到着する.
 ここからの富士山の眺めも素晴らしい.私は是非良い写真を撮りたいなと思いながら,馴れない手つきでデジカメの露出時間を何回か変更して写真を撮りまくる.その結果,目盛りをマイナス1.3にしたときに一番綺麗に写ることが分かった.ただ,メカオンチのわたしには,マイナス1.3って何のことか良く分からない.

<花立階段下からの富士山>

▇花立階段を登る
 9時41分,花立階段を登り始める.毎度のことながら,この階段は実に辛い.登っても登ってもまだその先がある感じである.
 9時50分,ようやく花立階段を登って花立山荘に到着する.
 少し前までは花立階段のことを「後七分坂」と勝手に呼んでいた.その理由はこの階段を7分で登っていたからである.ところが今日は9分かかっている.それだけ体力が落ちたという証拠である.

<花立階段を登る>

▇花立山荘からの富士山
 花立山荘前からの富士山も素晴らしい,富士山と越前岳が手に取るように見えている.勿論,ここでも露出を変えながら何枚もの富士山の写真を撮る.やっぱり露出をマイナス1.3にしたときが一番綺麗に撮れるようである.
 花立山荘の温度計は11.5℃を指している.
 大倉からの所要時間は2時間42分.”ダメダ,コリャア!”とは思うものの,ここで引き返す気にもなれない.小草平から花立山荘までの所要時間が58分も掛かっている.せめて45分ぐらいで登れるだけの体力は欲しいなと思うが,この年では無理か!

<花立山荘前からの富士山>

▇光る海
 花立山荘前から相模湾を見下ろす.
 海が太陽の光を反射してピカピカと光っている.これも冬の風物詩である.自分がまるで鳥になったかのような錯覚に陥る.
 ”高いところまで登らないと,絶対に拝めない風景だな…”

<光る海>

▇花立山から富士山と南アルプスを望む
 花立山荘から,暫くの間,荒れた階段道が続く.私にとって一番嫌な場所である.
 この階段道をやっと登ってガレ場に入る.途端に周囲の見晴が良くなり,気温もぐっと下がる.ガレ場の急坂を登るのはシンドイが,写真を撮りながらユックリ登って,10時07分,花立山山頂に到着する.花立山荘から17分も掛かっている.
 ”ありゃ,りゃ,…写真を撮るのに時間を掛けすぎたかな…”
 それにしても花立山山頂からの眺望も素晴らしい.
 何と言っても抜けるような青空.そこにくっきりと真っ白な富士山が見えている.富士山の右手には雲一つ掛かっていない南アルプスの山々が見えている.
 ”こんなに見事な風景は滅多に見られないな…”
ということで,花立山山頂でも沢山の写真を撮る.

<花立山山頂から富士山と南アルプスを望む>

▇塔ノ岳山頂
 10時12分,漸く金冷シを通過する.もうここまで登ったら塔ノ岳山頂は目の前である.途端になんだか気が抜けた.
 ”ちょっと草臥れたからデレデレ登ろう…”
ということで,のそのそと登り続ける.
 金冷シから2番目の坂道を登り切るところで,下山してくるMDさんとバッタリ.
 「何だか体が重くて…今頃になっちゃいました」
と愚痴りながらすれ違う.
 さらにその先,山頂直下の木階段に差し掛かるところで,下山してくる毎日登山のTGさんとすれ違う.TGさんが,
 「今日は,(書き物が終わったので)気分良く登りましたよ…どうせ下り坂で追いつかれると思いますが先に降りています…」
という.
 「では,山頂まで登ってから,私も下山します」
 「書き物」とは,藤沢の某研究会の会報に掲載する記事のことである.多少なりとも学会誌に投稿した経験のある私が,TGさんの原稿に少し目を通してお手伝いし,つい昨日完成した.これで晴れ晴れしたという意味である.
 10時35分,やっと塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は実に3時間27分.私にとって冬場の最悪記録である.でもまあとにかく山頂まで無事登ったこだけでも良しとしなければ…と,自分を慰める.
 山頂の気温は7℃.この時期としては大分暖かい.それに風も殆ど吹いていない.早速,空腹を満たすために,オニギリを一つ頬張る.
 ついで,山頂からの風景を10数枚撮りまくる(冒頭の写真).

<塔ノ岳山頂> 

▇大山遠望
 塔ノ岳山頂から大山方面を望む.
 大山のすぐ左手に,横浜のランドマークタワーが見えているが,写真で分かるかな?
 そろそろ下山しようかなと,思いはじめたとき,朝のバスで一緒だったNGさんが私の近くを通って下山し始める.
 「…(尊仏山荘に)寄らなかったんですか?」
と私に聞く.
 「はあ,まあ…」
 私は答えようがない.いずれにしても長居は無用である.私も,写真を撮り終えたら,すぐに下山しようと思う.

<塔ノ岳山頂から大山方面を望む>

▇ノンビリと下山開始
 10時55分,私も塔ノ岳山頂から下山開始である.下山は大して体力も要らないので,至って気が楽である.ただし怪我をしないように十分な注意は怠らない.
 金冷シの手前で先に下山開始のNGさんに追いつく.11時06分,花立山を通過する.花立山山頂から下山しかけたところで見知らぬ女性から,
 「…FHさんですか?」
と声を掛けられる.戸惑いながら,
 「…どちら様でしたっけ?」
 すると,
 「…今日は有名な人が何人か登っていますって伺ったんです…塔ノ岳に3000回登られたんでしょう?」
 「いえ,それ,私ではありません.途中で黄色いヘルメットをかぶっている方に会いませんでしたか.その方が有名なTGさんですよ…」
 この女性の姓はAKさん.
 AKさんと立ち話をしている内に,NGさんが私を追い越していく.

▇花立山荘でIIJさんとバッタリ
 ガレ場を過ぎて階段道を下山しているときにまたNGさんに追いつく.
 11時15分,花立山荘に到着する.
 ナナ建て酸素ぬベンチで,一番バスで一緒だったIIJさんが休憩を取っている.久しぶりに花立山荘まで登ってきたが,ここから先,塔ノ岳まで登るかどうかで迷っているとのこと.
 「折角,ここまで登ったんだから,山頂まで行かれたら…」
と肩を押す.
 「…たった今,TGさんとNMさんが降りていきましたよ…」
とのこと.

▇色々な方々と出会いながら…
 11時30分,萱場平に到着する.
 さきほど出会ったMDさんがベンチで昼食を摂っている.
 「あれ,もうここまで下山したんですか…速いですね」
 私はユックリ先に下山していますと言いながら萱場平を通過する.
 戸沢分岐を過ぎて,階段道を下る.階段道の途中でNYさんに追いつく.
 「…あれ,TGさんは一緒ではなかったでしか?」
 「TGさんは先に降りていきました…それにしても皆さん,何時までも元気ですね」
と愚痴る.
 下手にご一緒しても迷惑だろうと思って,先に行かせて貰う.
 あともう少しで小草平というところで,屈強な男性と立ち話をしているTGさんに追いつく.私も雑談に加わる.そうこうしているうちにNGさん,MDさんも一緒になる.

<バス停大倉付近>

▇無事帰宅
 12時16分,堀山の家を通過する.
 その後も,NGさん,MDさんのお二人と前後しながら下山し続ける.
 13時07分,無事,大倉に下山する.
 予定通り大倉13時10分発の路線バスに乗車する.乗客はたった5人.その内3人は私達常連である.TGさんとNYさんは,このバスに間に合わなかった.
 渋沢駅でオフ鷹k他とはお別れし,私は小田原経由で無事帰宅する.
 2週間ぶりの塔ノ岳は少々シンドかったが,何とか無事に登山を終えることができた.

<ラップタイム>

  7:08   大倉歩き出し
  7:23  観音茶屋
  7:53  見晴茶屋
  8:30  駒止茶屋
  8:52  堀山の家
  9:50  花立山荘
10:07  金冷シ
10:35  塔ノ岳着
10:45     〃 発
10:58    金冷シ
11:15    花立山荘
11:52  堀山の家
12:16  駒止茶屋
12:30  見晴茶屋
12:45  観音茶屋
13:07   大倉着

[山行記録]

▇水平歩行距離        7.0km(片道)

▇累積登攀下降高度        1,269m

▇上り所要時間(休憩時間込み)
 大倉発           7:08
   塔ノ岳着              10:35 
    (所要時間)         3時間27分(3.45h)
  水平歩行速度       7.0km/3.45h=2.03 km/h
  登攀速度         1,269/3.45h=368m/h

▇下り所要時間(休憩時間込み)
  塔ノ岳発          10:45  
  大倉着             13:07
   (所要時間)         2時間22分(2.37h)
 水平歩行速度         7.0km/2.37h=2.95 km/h
 下降速度          1,269m/2.37h=535m/h
                                   (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
(塔ノ岳登頂)
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/04afd1bc5e716abc6404ef6fb1e5aabd
(2018年を振り返る)
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4df50e6797ad92efa402a5ab08cff2ae
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
 また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.


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