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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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素晴らしい天気に恵まれ富士山を堪能した丹沢;塔ノ岳(2018年39回目)

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                                       <塔ノ岳山頂から富士山を望む>

          素晴らしい天気に恵まれ富士山を堪能した丹沢;塔ノ岳(2018年39回目)
                          (単独山行)
                     2018年12月29日(土) 快晴
▇この冬一番の寒さ
 年の瀬も押し迫った.
 天気予報では,今日は今年の冬一番の寒い人のこと.関東地方を除く各地にかなりの降雪が見込まれるようである.そして今日は平成最後の土曜日である.それに年末の多忙なときに塔ノ岳に出掛けるのは少々気が引けるが,まあここは一年の締めくくりとして,塔ノ岳に出掛けることにする.
 4時過ぎに自宅を出発する.寒い.朝の空気がピリピリと肌を刺す.何でこんな寒い日に出掛けるんだろう.我ながら不思議である.
 大船から東海道本線下り初電に乗車する.年末のためか何時もの土曜日の電車より大分混雑している.小田原で小田急電車に乗り継いで,6時11分に渋沢駅に到着する.まだ辺りは真っ暗.気温が何度あるか分からないが,渋沢付近は大船のような海沿いの地方に較べると一段と寒い.
 渋沢発大倉行1番バスに乗車する.何時ものように混雑.乗り合わせた常連は,毎日登山のTGさん,KM夫妻,韋駄天のKMさん,IWIさん,AIさん,半年ぶりのAKさん他.バスは7時に大倉に到着する.

▇朝日を浴びながら登山開始
 大倉でバスから下車.
 寒い.
 居合わせた常連さんと雑談しながら登山支度を調える.
 「…朝.寒いと,家を出たくないんです.あれこれ理由を付けて出掛けるのを止めると,日が昇ってくる頃,やっぱり出掛ければ良かったナと後悔するんです…」
とどなたかが愚痴る.
 全く同感!
 勿論私も同じである.
 毎日登山のTGさんが,
 「今日は11時に渋沢駅集合なので,途中で下山します…」
という.
 「11時に何かあるんですか?」
と伺う.
 「…FHさんは良いですよ…」
とのこと.多分,正月5日開催予定の新年会の準備だろうと想像する.
 7時10分,居合わせた常連さん達と前後して,大倉から歩き出す.
 朝日が眩しく輝き出す.前方に見える稜線が朝日を浴びて輝くように見えている.雲一つない空が広がっている.
 ”今日は良い天気だな.富士山が見えるだろうな…”
 路面はカラカラに乾いているようである.

<朝日が光るバス停大倉付近>

▇登山口付近の紅葉は終わった
 大倉から歩き出してすぐの舗装道路は意外に急坂である.ここを余り張り切って登ると必ずバテるのでユックリ慎重に登り始める.
 背中に朝日が柔らかに当たっている.心地よい.
 路面には自分の影が長く伸びている.
 7時18分,登山口を通過する.
 先週,日曜日には,登山口付近の紅葉を楽しむことができたが,たった1週間の間に紅葉は全てなくなってしまった.いよいよ厳しい冬のシーズンの到来である.

<登山口を通過する>

▇眩しい日が当たる坂道
 7時27分,丹沢ベースを通過する.この辺りは礫と石が敷き詰められていて,とても歩きにくいところである.でも,今日の道は良く乾いているので,滑る心配もなく快調に歩くことができる.
 やがて,日の当たる坂道に入る.右手から眩しい朝の日光が射し込んでいる.今日の天気は上々のようである.先週日曜日に登ったときに比較したらまるで別天地.こんなにお天気が良いときに,セカセカと登っては勿体ない.ユックリと冬の景色を味わいながら登ろうと思う.
 7時37分,観音茶屋を通過する.もちろん,まだ朝が早いので観音茶屋は開いていない.ここから先はジグザグの坂道が連続する.

<日の当たる坂道>

▇見晴茶屋からの眺望
 8時53分,分岐を通過する.分岐から100メートルほど登ったところで,年配の男性に追いつく.この男性から話しかけられる.
 「…TGさん,ご存じですか?」
 「はい,知っています…」
 「TGさんのお話だと,TGさんより年配の人が塔ノ岳に登っていると伺いましたがご存じですか?」
 ”はは~ん,オレのことだな”
と悟る.
 袖ふれあうのもなんとやらで,私も歩行速度を遅くして,この男性と雑談しながら一緒に歩く.
 話の内容は,定番の昔の自慢話になる.ちょっとウンザリ.
 7時55分,雑事場ノ平に到着する.ここでこの男性とお別れして先を急ぐ.
 7時58分,見晴茶屋到着.茶屋前の眺望をデジカメに収める.今日は天気が良いので眺望絶佳である.

<見晴茶屋からの眺望>

▇見晴階段
 見晴階段に差し掛かる.
 何時ものように,階段下から坂を見上げた写真を撮る.立木の間を抜けた日光が射し込んでいる.
 ここは大倉尾根最初の難所である.ここを張り切って登ってしまうと,必ず後でバテるので,慎重に,慎重に,自分の年齢を考えながら登り続ける.

<見晴階段を登る>

▇駒止茶屋
 見晴階段を登り切って,モミジ坂に差し掛かる.
 天気が良いと気持ちも良い.気分良くノンビリと登り続けて,8時16分,一本松を通過する.大倉からここまでの所要時間は1時間06分.何時もより3~4分遅い.先ほどの雑談しながらのノンビリ歩きが利いたようである.
 ”この遅れはもうリカバー不可能だな…”
と諦める.
 一本松を過ぎて少し登ると平坦な尾根道になる.枯れ木の間から表尾根の山々がくっきりと見えている.今日のお天気は最高.
 8時28分,大倉尾根2番目の難所駒止階段に差し掛かる.
 この階段もユックリ登らなければダメ.息切れしたらもう終わりである.平素,近場の公園を歩いているようなリラックス気分で急がずに登り続ける.
 8時34分,階段を登り切って,駒止茶屋に到着する.大倉からの所要時間は1時間25分.何時もより10分ほど余計に時間が掛かっている.
 ”ドンマイ,ドンマイ,…”

<駒止階段>

▇心地よい尾根道
 駒止茶屋を過ぎると,ほぼ平坦な尾根道が連続する.何時もここを歩くのを楽しみである.
 今日の大倉の尾根道は日差をいっぱい受けているのでなおさら気分が良い.私は心地よい雰囲気をユックリと味わいながら深呼吸をする.

<心地よい尾根歩き>

▇樹間の富士
 堀山の標識の手前で富士山がちょっと見える場所がある.そこで木の枝の間にちょっとだけ見える富士山の写真を撮る.
 数年前までは,ここから富士山が良く見えていたが,この頃,手前の木が大きくなったために折角の眺望も台無しになってしまった.残念.
 8時46分,堀山の標識前を通過する.

<樹間の富士山>

▇小草平(堀山の家)
 8時54分,小草平に到着する.堀山の家はまだ開店していない.堀山の家の軒先につり下げられている温度計は2.5℃を指している.やっぱり今日は何時もより寒いようだ.
 ここからも富士山が良く見えている.富士山を少し大きくして写そうと思うが,どうも大きくなりすぎたり小さくなりすぎたりで上手く撮れない.カメラをいじっている内に,イヤになってくる.仕方ないので適当に撮ったのが下の写真である.空の色は良いが,肝心の富士山がピンぼけである.でも,まあ,いいか…
 大倉から堀山の家までの所要時間は,1時間44分.やっぱり何時もより10分ほど遅いようである.これも寄る年波のせいかな? 

<小草平からのピンぼけ富士山>

▇萱場平
 小草平から連続する急坂をユックリと登り続ける.
 あと3~4分で戸沢分岐というところで,下山してくるYSさんとすれ違う.
 「…偉い早いですね.(山小屋に)泊まったんですか?」
 「いえ,違います.11時に集まれとのことなので,早く下山します.昼飯食べましょうと誘われたので…」
とのこと.
 9時18分,ようやく萱場平に到着する.ここで何時ものように定点観測の写真を撮る.萱場平はそのまま通過する. 

<萱場平>

▇花立階段下からの富士山
 長い階段身とを登り切って,岩の周囲を回るように登るとガレ場になる.ガレ場を時計仕掛けのように単調に登っていると,下山してくるMG三とすれ違う.
 「11時に間に合うように花立山荘まで登って下山してきました.花立山荘までだと随分と楽ですね…」
 「11時,私,行かなくても良いですね.折角の好天気なので山頂で富士山を見たいし…」
 MGさんのご判断でも,私は参加しなくても良いようなので,そのまま登り続ける.
 9時32分,私が乗車したバスより30分後のバスで来られたTTさんが,私を追い越していく.TTさんの俊足が羨ましい.
 9時37分,花立階段の下に到着する.
 相変わらず富士山が良く見えている.勿論,ここでも立ち止まって富士山の写真を撮る.

<花立階段下からの富士山>

▇シンドイ花立階段
 写真を撮ってから花立階段を登り始める.
 毎度のことながら,この長い階段を登るのは本当にシンドイ.登っている途中で何人もの若い連中に追い抜かれる.
 階段を見上げるとガックリするので足許ばかり見ながら,イヤだな,イヤだな,と思い続けながら登る.

<きつい花立階段>

▇花立山荘
 4~5年前までは,この階段を7分掛けて登っていた.でも今は7分で登るなんて夢のまた夢.今日は10分掛けて登り,9時42分,ようやく花立山荘に到着する.5~6年前ならばとっくに塔ノ岳に到着している時間である.
 大倉からの所要時間は2時間32分.”コリャ,ダメダ”という声がどこからともなく聞こえてくる.
 花立山荘前からも相変わらず富士山が良く見えている.ただ山麓に少し雲が掛かり始めている.

<花立山荘からの富士山>

▇花立山からの眺望
 花立山荘から10分掛けて,9時57分,花立山山頂に到着する.
 ここからは,富士山だけでなく南アルプスの山々も良く見える.こんなに綺麗に見えるのは,私にはこの冬初めてのこと.ここで立ち止まって,何枚も,何枚も,写真を撮り続ける.

<花立山山頂からの眺望>

▇塔ノ岳を見上げる
 花立山山頂から塔ノ岳を見上げる.あそこが今日の最終目的のピークである.
 あと,もう少しだ.

<花立山山頂から塔ノ岳を望む>

▇新しい階段道
 花立山付近から気温がぐっと下がって,ますます寒くなる.それに冷たい風が吹いている.
 辺りはすっかり冬景色に変わっている.ときどき写真を撮りながら,10時04分,金冷シを通過する.ここまで登れば,もう塔ノ岳は楽勝である.
 金冷シから最初の階段道を登り切って,2番目の階段に差し掛かるところで,名前は分からないが顔見知りの女性とすれ違う.
 やがて山頂直下の木階段に差し掛かる.先週,工事中だったところも綺麗に出来上がっている.新しい階段道ができたので,随分と登りやすくなったが,階段道だとついつい歩行ペースが上がって疲労してしまうから要注意.

<新しい階段道>

▇塔ノ岳山頂
 10時25分,やっと塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は実に3時間15分.情けないラップである.10年前に比較すると1時間余計に掛かっている.まあ仕方がないことだが…
 山頂の気温は0℃.それほど強い風ではないが,山頂を冷たい風が吹き抜けている.
 まずは山頂での儀式を済ませなければならない.
 私は寒さでかじかみそうな素手で,デジカメを取り出して,周囲の写真を撮る.
 まずは山頂のポールの写真.今日はスッキリ天気なので気分最高.先週は同じ場所から写真を撮ったのに濃い霧のために尊仏山荘の建物が見えなかった.

<山頂のポールと尊仏山荘>

▇富士山と南アルプスがくっきり
 山頂から富士山を望む.右手には南アルプスの山々,左手には越前岳がくっきりと見えている.
 何とも素晴らしいパノラマである.この景色を見ただけで,ここまで登ってきた苦労が十分報われたような気分になる.

<塔ノ岳山頂から富士山を望む>

▇光る海を見下ろす
 今度は海の方に目を転じる.
 眼下に広がっているのが相模湾.その手前が秦野の市街地である.
 太陽の光を反射して,海が鏡のように光っている.光の中に真鶴半島(?)が見えている.このように素晴らしい風景は,山に登らないとお目に掛かることはできない.これが山に登ったご褒美である.

<塔ノ岳山頂から光る海を眺める>

▇ノンビリ独り旅で下山
 山頂からの,余りに美しい風景に,寒さも忘れて見とれてしまったが,そろそろ下山しないと大倉発13時20分のバスに間に合わなくなる.
 もうちょっとここに居たいなという気持ちを抑えて,12時47分,下山開始.
 数年前,右膝を痛めた経験があるので,山頂から小草平までの急坂やガレ場は特に慎重に時間を掛けて下るようにしている.
 山頂から2番目にクサリ坂の途中で,登ってくる韋駄天MSさんとバッタリ.数分立ち話をする.何時もの調子で下山していると,私が観音茶屋を過ぎる頃,またMSさんに追い抜かれるはず.
 11時02分,金冷シを通過.
 11時07分,花立山山頂に到着する.ここで山旅スクール5期同窓生のTBさんとバッタリ.5~6分立ち話に興じる.
 11時18分,花立山荘を通過する.ここで後から降りてきたKM夫妻に追い抜かれる.
 花立階段を下り終えて,ガレ場を下っているときに,TTさんに追い抜かれる.

▇堀山の家と見晴茶屋
 11時37分,萱場平を通過する.その後も慎重に下り続けて,11時47分,小草平に到着する.本当は堀山の家に立ち寄りたかったが,その余裕もないので,そのまま通過する.
 堀山の登り返しの手前で,堀山の家に立ち寄っていたKM夫妻がまた私を追い越していく.さらに駒止茶屋の手前で,堀山の家に立ち寄っていたTTさんに,またもや追い越される.今の私にはとてもではないが皆さんに付いていくだけのパワーはない.私は予定のバスに間に合うように自分の足を調整しながら下り続ける.
 駒止階段と見晴階段の難所を無事に下って,12時30分,見晴茶屋に到着する.
 ”これて,十分,13時10分のバスに間に合うな…”
 見晴らしちゃなのテラスで,何だか見覚えのある人が食事を摂っている.塔ノ岳は半年ぶりと言っていたAKさんである.
 「今日は花立山荘まで登って下山しました…」
とのこと.
 「私,13時10分のバスに乗りたいので,お先に失礼します」

▇観音茶屋に立ち寄らず無事下山
 12時44分,観音茶屋に到着する.お汁粉食べたいが立ち寄る時間がない.
 「すみません,時間がないのでパスします」
と女主人に挨拶する.
 「今年はお世話になりました.来年も宜しくお願いします」
と丁寧は挨拶を受けて恐縮しながら通過する.
 その後は,少々早足で下山し続けて,予定通り12時02分にバス停大倉に到着する.
 大倉発12時10分のバスに乗車する.先に下山したTTさんも同じバスに乗車している.二人で雑談している内に渋沢駅に到着する.
 暖かい太陽の光が射し込む車内で眠気と格闘しながら,何時ものように小田原経由で大船へ.
 15時少し前に無事帰宅する.

<ラップタイム>

  7:10   大倉歩き出し
  7:37  観音茶屋
  7:56  見晴茶屋
  8:34  駒止茶屋
  8:54  堀山の家
  9:47  花立山荘
10:05  金冷シ
10:25  塔ノ岳着
10:43     〃 発
11:02    金冷シ
11:18    花立山荘
11:47  堀山の家
12:02  駒止茶屋
12:30  見晴茶屋
12:44  観音茶屋
13:02   大倉着

[山行記録]

▇水平歩行距離        7.0km(片道)

▇累積登攀下降高度        1,269m

▇上り所要時間(休憩時間込み)
 大倉発           7:10
   塔ノ岳着              10:25 
    (所要時間)         3時間15分(3.25h)
  水平歩行速度       7.0km/3.25h=2.15 km/h
  登攀速度         1,269/3.25h=390m/h

▇下り所要時間(休憩時間込み)
  塔ノ岳発          10:43  
  大倉着             13:02
   (所要時間)         2時間19分(2.32h)
 水平歩行速度         7.0km/2.32h=3.01 km/h
 下降速度          1,269m/2.32h=547m/h
                                   (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/095c5f98b0094fe93fcb33c4a51a13bb
「丹沢の山旅」の次回の記事
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4df50e6797ad92efa402a5ab08cff2ae

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
 また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.


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