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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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雲間の富士山とチャンピョンに出会った丹沢;塔ノ岳(今年56回目)

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                             <花立山荘から富士山を望む>

   雲間の富士山とチャンピョンに出会った丹沢;塔ノ岳(今年56回目)
           (ご常連と一緒)
      2013年12月11日(水) 曇

■朝食はカレーで
 毎度同じような書き出しになるが,今回も4時10分に我が家から歩き出して,真っ暗な山道や住宅地を抜けて大船駅まで歩く.170円也の湘南モノレールの乗車賃が惜しいわけではなく,湘南モノレールの始発電車に乗ったのでは,小田原駅での乗換が慌ただしいので,始発電車の時間よりずっと早く大船駅に到着して,東海道本線下りの初電に乗りたいからである.
 ただ,いくら早起きだとはいえ,午前3時台に朝食を摂るのは,いささか躊躇する.そこで,大船駅近くに到着してから,そそくさと朝食を摂ることにしている.
 大船駅界隈には,24時間,食事ができるところが何カ所もあるが,今朝はカレーを食べて,身体に活を入れようと思う.私は某ファストフードチェーン店に入って,350円也のカレー並を注文する.この店ではカレーにもみそ汁が付いてくるからユニークである.それにお茶と水も.

<朝食はカレーで…>

■薄暮の中の富士山
 小田原駅で売店などを眺めながら10分余り時間を潰してから,小田急線6時17分発新宿行急行電車に乗り換える.外はまだ真っ暗で車内はまだ暖房がしっかり利いていない上に乗客が疎らで,とにかく寒い.リュックを下ろすと背中が寒くなる.私はリュックを背負ったまま座席に腰掛ける.
 電車が新松田に到着する手前で,矢倉岳と富士山が重なって見える場所を通過する.ほんの少し明るくなった空に,真っ白な富士山とシルエットのような矢倉岳である.
 “今日は天気が良さそうだ.登山の途中で富士山が良く見えそうだ…”
と期待しながら,カメラを構えて,富士山の写真を撮るが,まだ薄暗いのでスローシャッターになってしまう.だからロクナ写真しか撮れないが,パソコンで何とか加工したのが下の写真2枚である.富士山は裾野まで真っ白な雪に覆われている.
 6時30分に渋沢駅に到着する.ようやく辺りが明るくなる.
 渋沢発大倉行1番バスは先週の水曜日より少し空いているような感じがする.相変わらず沢山の常連さんが乗車している.韋駄天組のNMさん,STさんのお二人,TGさん,YUさん,YKさん,KMさん,TDさん,SSKさん,IIさん,NMさん,MTさん,HSさん他.
 バスは7時少し前に大倉に到着する.
 7時08分,私はSSKさん,NMさん,TGさんと一緒に大倉から歩き出す.私は心の中で.
 “今日はご常連の皆様と一緒に初冬の大倉尾根の風物を楽しみながら歩こう…”
と決める.
 
<車窓から見える富士山と矢倉岳>

■見晴階段
 歩き出しはやや速い速度だったが,克董窯を過ぎる辺りから何時ものように歩行速度が幾分鈍る. 私は先頭を行くSSKさんの後ろに付いて登り続ける.
 7時56分,見晴茶屋を通過する.大倉からの所要時間は48分,何時もは38分程度で歩いている所なので,今日は何時もより10分ほど余計に時間が掛かっているようだ.でも,“ソレデイイノダ”と思いながら,ユックリペースで見晴階段に差し掛かる.
 何時ものように階段下から見上げた写真を撮る.明るい日射しが横向きに射し込んでいる.清々しい雰囲気である.今日はどういう偶然か分からないが,坂を登る登山者の後ろ姿が殆ど見えない.

<朝日が射し込む見晴階段>

■紅葉が終わったモミジ坂
 見晴階段を登り切ってモミジ坂に差し掛かる.
 先週まで見事だったモミジは,昨日の風雨にさらされたためか,残念ながら殆ど落葉してしまった.でも,日射しが余計に降り注ぐようになっている.
 相変わらずSSKさんのペースで,モミジ坂を登り続ける.

<すっかり冬モードになったモミジ坂>

■辛い駒止階段
 やがて急坂の駒止階段に差し掛かる.坂の途中から歩行速度がさらに遅くなる.私は階段を登る姿を写真に収めたくなる.そこで,そろそろ階段が終わる頃,少し歩速を早めて,列の前に出でて,皆さんが登ってくる姿を写真に収める.
 8時32分,駒止茶屋を通過する.大倉からの所要時間は1時間24分.単独山行のときより20分近く時間が余計に掛かっているが,疲労度には変わりはない.やっぱりそれなりの疲労感がある.私は頭の中で,
 “今日の塔ノ岳山頂までの所要時間は3時間程度になるな…”
と推定する.

<駒止階段を登る>

■怪しい雲間の富士山
 堀山の尾根に入る.
 富士山が良く見える場所で立ち止まって,富士山の写真を撮る.いろいろ試行錯誤を繰り返して,やっと富士山が写っている写真を撮る.怪しい雲が巻いている中に真っ白な富士山が一寸だけ見えている.
 同行しているIIさんのカメラでは素晴らしい写真が撮れている.勿論,私が富士山を写せないのは,カメラのせいではなく,私の写真テクニックのレベルの問題だとは重々承知しているが,それでも,IIさんのカメラが羨ましくなる.
 8時45分,堀山を通過して束の間の下り坂になる.
 「下り坂は速く歩きます…」
ということで,IIさんが先頭に立って歩行速度を速める.私は心の中で,
 “待ってました…”
と,IIさんの直ぐ後ろに付いて,歩行速度を速める.

<雲間の富士山>

■萱場平
 8時52分,堀山の家に到着する.ここで小休止して,8時55分に堀山の家から歩き出す.
 再びSSKさんが先頭になる.私はその後に付いて登り続ける.次第にIIさん達との距離が広がっていくのが分かる.
 “このまま登り続けようか…それともIIさん達を待っていようかな”
と心の中で葛藤するが,まあ,いいかで引きつづきSSKさんの後に付いて登り続ける.
 堀山の家から少し登ったところで,下山してくるKSさんとすれ違う.久々の再開である.
 「やあ,やあ…」
で握手する.
 「…山頂は猛烈に寒いですよ,マイナス4℃でしたよ…」
 9時14分,萱場平に到着する.
 萱場平では,私たちより先行していたTGさんが,私たちの到着を待って,ベンチに座っている.
 前方の空を見上げると,何時の間にか青空は全くなくなり,雲が垂れ込めている.
 萱場平を通過して直ぐに,下山してくるNMさんとすれ違う.何時もは後7分坂を3分の2ほど登ったところですれ違っているので,それだけ今日の歩行速度は遅いということになる.でも,まあ,いいさ…山は速いばかりが能ではない.

<萱場平>

■花立山荘
 やがて後7分坂(正式には花立階段)に差し掛かる.坂の手前から,相変わらず雲間の富士山が見えている.写真ではなかなか迫力が伝わらないが,見応えのあるなかなかの富士山である.
 私の前を行くSSKさんが結構な速度で登り続けるので,後をついていくだけでも結構大変,流れるような汗を掻かないで登る主義の私の額にも流れる汗が滲み出そうになる.多分,7分を掛けずに階段を登ったようである.
 9時35分,花立山荘に到着する.改めて後ろを振り返る.何時の間にかIIさんと,IIさんにお付き合いしているNMさんやTGさんの姿は見えない.
 大倉から花立山荘までの所要時間は2時間27分.この時期の私の標準時間より25分ほど余計に掛かっている.でも,堀山の家からの所要時間はピッタリ40分.こちらは私の標準時間である…と,いうことは山麓の比較的平坦なところをユックリ歩いていたことになる.

<花立階段下からの富士山>

■花立山
 SSKさんが花立山荘で後続を待つために休憩を取るとのことなので,写真を沢山撮りたい私は,先に行かせてもらう.
 花立山荘まで登れば,あとは30分で塔ノ岳山頂に必ず到着する.痩せても枯れてもの30分である.気分が爽快になる.歩幅を小さく回転数を上げて花立山山頂を目指す.後7分坂を登っているときは疲労感があったが,今は完全に疲労感はなくなっている.案外高速で歩ける.富士山は厚い雲に遮られて全く見えなくなっているが,それでも写真を撮りながら登り続ける.花立山荘から8分で花立山を通過する.
 富士山は見えないけれども,丹沢の山々のところだけに日光が当たって,輝いて見えている.
 山頂近くで,下ってくるSTさんとすれ違う.

<花立山付近から丹沢の山並みを望む>

■塔ノ岳山頂
 9時47分,金冷シを通過する.ここから山頂までは,15分もあれば十分なので,ますます気が楽になる.
 山頂直下の階段で,下ってくるMT夫妻とバッタリ.暫く立ち話.
 今日のMT夫妻は鍋割山経由で下山するという.MT夫妻からの熱心な要望もあって,この前の火曜日に雨で流れた鎌倉トレッキングを来週火曜日にリベンジすることに決める.
 その後,IIさんも参加されるというので,今日の時点で既に4名の参加者がある.…気さえ良ければ早々と催行決定である.私は新しい開催案内を作成して,土曜日に堀山の家の掲示板に貼りだして貰おうと思っている.
 大分道草を食ったが,10時04分に塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温はマイナス2℃.山頂付近の上空には,どす黒い雲が被さっていて,今にも雪が降り出しそうな雰囲気である.近場の丹沢の山々は見えているが,遠くの山々は全く見えない.
 大倉からの所要時間は.2時間56分.随分ノンビリ登山だったが,3時間を辛うじて切っているのにビックリ.

<塔ノ岳山頂からの眺望>

■尊仏山荘
 山頂での儀式を終えて,尊仏山荘に入る.
 外が寒いためか山荘は若い登山者数名が屯していて大変賑やかである.入口近くに私より先に到着したMTさん,TTさん,HSさん,それに何時も山荘には立ち寄らないTDさんが居られる.
 小屋番はWDさんお一人.小屋が賑わっているので忙しそうである.
 何時ものように300円也のお茶を所望する.
 お茶を半分ほど飲んで,オムスビを2個食べ終わる頃,SSKさん,IIさん,NMさん,TGさんが一緒に山荘に入ってくる.皆さんから美味しい食べ物を頂戴しながら,楽しい一時を過ごす.
 その間,華伊達美弥雄さん(ネコのこと)は,どこかに雲隠れしていて姿を見せない.

<尊仏山荘>

■寒い山頂は居たたまれない
 10時54分に,TGさん,SSKさん,NMさんと一緒に,尊仏山荘を出発して下山開始.
 寒いのを警戒して,山荘を出る前に雨具兼ウインドブレーカーを着用したが,小屋から外へ出た途端に寒さに震える.
 「とにかく,(暖かくなる)花立山荘まで下りましょう…」
ということで,
 「寒い,寒い,…」
を連発しながら.多少速度を上げて下り続ける.その間,多少前後にばらけてしまうが,花立山荘までは,各自の速度で…ということになる.
 11時15分,花立山荘に到着する.山荘前には沢山の登山客が屯している.ここまで下ると,山頂の寒さが嘘のように暖かくなる.
 「(後7分坂を)降りたところで,待ちましょう…」
ということで,自分の速度で階段を降りる.
 降りたところの陽だまりで,ユックリ下山してくる方をお待ちする.
 陽だまりの向こうの岩の上に,どなたかが登って休憩を取っている.私は,何の脈絡もないが,高崎山のボスザルを連想する(ゴメンナサイ!).
 “これからは,この岩の愛称を「高崎岩」にしようかな…”
と楽しい連想をしている.

<高崎岩の長閑な風情>

■チャンピョンとすれ違う
 順調にノンビリペースで下り続ける.
 11時30分,重い荷物を背負ったチャンピョンとすれ違う.何キログラム有るか分からないが,もの凄く重そうな荷物である.ご苦労様.
 疾風のような下り名人,IIさんが衣服調整をしているところが,チャンピョンの向こうに写っている.

<重い荷物を運び上げるチャンピョン>

■常連が一緒になる
 11時35分,萱場平に到着する.ここで,皆さんには先に行ってもらい,私は衣服調整のため2分ほど休憩を取る.蒸し暑くなったので雨具を脱いでリュックに収める.
 たった2分の休憩だが,それ以降,先行組にはなかなか追いつけない.
 11時50分,ようやく堀山の家に到着する.小草平のベンチで,先に減算していた方々が待っていてくれる.その数分後,TGさんも到着する.
 その後は,ほぼIIさん先頭に下り続ける.
 12時25分,見晴山荘に到着する.私たちより少し早く尊仏山荘を出発したTTさん,MTさん,HSさんがベンチで日向ぼっこをしている.
 山頂付近は分厚い雲に覆われていたが,ここまで下ると,ぽかぽかの日射しがあって,実に気持ちがよい.ノンビリ日向ぼっこをしているので先に行けとのことだったので,私はIIさんの後ろに付いたまま,見晴山荘を通過する.

<見晴山荘>

■おぉ〜つ! ネコだ
 私は,IIさんの後ろから,
 「どうせならば,バシバシ下っちゃいましょう…!」
とけしかける.
 ちょっとの時間でも,オモッキリの速度で歩かないと腹が膨れるに違いないと思ったからである.もう後続のことは考えない…どうせ乗車するバスは同じだから.
 かなりの速度で下り続けて,12時36分に観音茶屋を通過する.
 「…これから急いで下山すれば12時52分のバスに間に合うかもしれませんよ…」
 「いえ,もう…そんなに急いで帰っても仕方がないです.13時22分のバスに乗りましょう…」
 12時47分,登山口を通過する.駆け足ならまだ12時52分に間に合うが,丁度そのとき可愛いネコに出会う.私は電車(地方に限るが)とネコに出会ったときには,とにかく写真を撮ることにしている.
 これで,12時52分はきっぱり諦める.そして,ネコの写真を数枚撮る.ネコに話しかけると,
 “にゃ〜ん…”
とチャンと返事をする.そこが可愛いのだ.
 ただ,やたらに歩き回るので,うまい具合の写真が撮れないのが困る.

<可愛いネコに出会う>

■なるべく遅く帰れと言われたよ…
 IIさんと私は一足早くバス停大倉に到着したが,ほどなくTGさん,SSKさん,NMさんも到着する.
 天気が良いせいか,平日にもかかわらずご年配の行楽客が沢山乗り合わせる.大倉13時22分発のバスは意外に混雑する.
 バスは13時37分に渋沢に到着する.
 定かではないが,同行者のどなたかが,余り早く帰ってこないでよと奥さんに言われたとかで,急遽,
 「…お茶を飲んでいきましょう」
ということになる.
 私は,どうせ,帰途のどこかでコーヒーでも賞味しようと思っていたので,全く第三戦.渋沢駅ビル1階の某ファストフードレストランに入ってコーヒーブレーク.
 こんな一時が実に良いなと思う.
 今のところ,身体の何処にも痛いところがなく,何となく過ごしている日々が,実は珠玉のひとときなのだと,有り難く思っている.

<渋沢駅の某店でコーヒータイム>

■バスを乗り継いで無事帰宅
 14時15分頃,お開き.
 皆さんは渋沢駅から新宿方面に向かうが,私一人だけ小田原行急行電車に乗車する.
 小田原14時41分発普通電車東京行に乗車する.藤沢駅までワンボックスを1人で占有するノンビリ電車である.車窓から射し込む日光が眠気を誘う.思わずウトウト…
 14時21分,大船駅に到着する.
 天気が良いので,大船中央公園を経由して,ブラブラと歩いて帰れば良いのだが,さすがにその気にはなれずに,15分もバス待ちをして,16時少し前に帰宅する.
 今日も無事に登山を終えた,沢山の山仲間と楽しい会話ができた.
 良かった! 良かった!

<ラップタイム>

 7:08  大倉歩き出し
 7:34  観音茶屋
 7:56  見晴山荘
 8:32  駒止茶屋
 8:52  堀山の家(8:55まで休憩)
 9:35  花立山荘
 9:47  金冷シ
10:04  塔ノ岳山頂着(-2.0℃)
10:54      〃  発
11:05  金冷シ
11:15  花立山荘
11:35  萱場平(11:37まで衣服調整)
11:50  堀山の家
12:08  駒止茶屋
12:25  見晴山荘
12:36  観音茶屋
12:54  大倉着

 [山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発      7:08
  塔ノ岳  着      10:04
  (所要時間)  2時間56分(2.93h)
  水平歩行速度   7.0km/2.93h=2.38km/h
  登攀速度    1269m/2.93h=433.1m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発      10:54
  大倉   着      12:54
  (所要時間)  2時間00分(2.00h)
  水平歩行速度     7.0km/2.00h=3.50km/h
  下降速度     1269m/2.00h=634.5m/h
                                      (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3f9a872d536052a24c7b2eca8520badb
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)


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