<湖を眺めながら…>
ピレネー山小屋縦走トレッキング;第3日目(3);岩稜と湖沼1を越えてアユー小屋
(アルパインツアー)
2017年6月18(金)~27日(日)
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第2日目;2017年8月20日(日) (つづき)
<ルート地図> (再掲)
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<コルを目指して>
■やや急な上り坂が続く
標高1,740メートルの地点で,ピクデュミディッドッソオを眺めながら,13時20分に昼食を終える.
ここからは岩稜混じりの急な坂道になる.やっと登山らしくなったとも言える.私は相変わらずグループの一番後ろを歩く.
小岩や礫がごろごろしている歩きにくい上り坂が続くが,ゆっくり速度で確実に登っていく.参加者全員の足の店舗が揃っている.アルパインのツアーに参加して,何時も感じるのは,参加者がほぼ同じレベルに揃っていることである.全員,同じペースで黙々と坂道を登り続ける.一人の落伍者も居ないし,転倒する人も居ない.小気味よいほど同じペースで淡々と登り続ける.
進行方向右手にはゴツゴツとし岩山の尾根が続いている.谷間の先には雲一つない青空が広がっている.
<岩礫の上り坂が続く>
■見晴らしの良いところで休憩
13時55分,見晴らしの良いコルに到着する.標高約1,900メートルである.昼食後歩き出してから,まだそれほど時間は経っていないが,ここで展望休憩を取る.
日差しは強いが,乾燥しているので,蒸し暑いという感じは全くない.相変わらず雲一つない晴天である.
今夜宿泊するアユー小屋は,たとえ早く到着しても,16時にならないと入れないとのこと.そのこともあって,時間を見ながらゆっくり歩いているようである.
<展望を楽しみながら休憩>
■牛の鳥葬
休憩を終えて14時10分に歩き出す.コルを越える小さな上り下りが続く.
路傍に牛(馬かな?)の死体が転がっている.多分,鳥が群がって死体を食べ尽くしたんだろう.骨と皮だけが不気味に残っている.大きな背骨が不気味である.
カラカラに乾燥しているためか,腐敗せず悪臭は全く漂っていない.
”こんな死体の写真を撮るなんて…オマエ,悪趣味だぞ”
と私の体内に巣喰っているもう一人の私が,私を諭すが,忠告を無視して写したのが下の写真である.
”これがいわゆる鳥葬だな…”
<牛の残骸>
■コルに到着
14時23分,標高2,020メートルのコルに到着する.
一同,ピクデュミディッドッソオを背景にして,ツアーリーダーのHDに記念写真を撮って貰う.もちろん私も…
後で自分の写真を見て,
”やっぱり,腰の辺りに「老い」が出ているな…”
と再認識させられる.
ここで展望休憩である.微風が吹いているが,ちょっと寒い.
<コルで万歳>
<湖沼地帯を歩く>
■湖水を眺めながら…
休憩を終えて,14時37分,コルから歩き出す.
ピックカステロウ(Pic Casterau;標高2,220メートル)の山麓を,名前が分からない湖水を眺めながら緩やかな坂道を下る.
この辺りまで来ると登山道が良く整備されていて歩きやすくなる.湖沼が見えるところまで来ると,かなり多くの軽装の観光客とすれ違うようになる.
<湖水を眺めながら…>
■見通しの良いトラバース道
いくつかの湖水の脇を通り抜けると,また,上り坂になる.なだらかな斜面をトラバースするなだらかな坂道が次の峠らしいところまでつついているのが燃える.良く整備された登山道が続いている.
登山道の所々にハイカーの姿が見えている.
私は相変わらず,一番後ろの方で,気ままに歩いている.
<向こうに峠が見える>
■無心に草を食む馬
峠らしいところを通過すると,またいくつもの湖水が続く.
15時32分,馬(ミュールかな?)が登山道に首を突っ込むようにして草を食べている脇を通過する.ちょっと怖いが,馬の方は,私たち人間には無頓着.完全に私たちを無視して草を食み続ける.
”こいつ等,今,一体,何を考えているんだろう…”
私は馬がどんなことを考えながら生きているのか分からなくて,不思議な気分になる.
”馬には悩みがないんだろうか…?”
暫くの間は,進行方向左手にいくつかの湖水を眺めながら,ほぼ水平な道をのんびりと歩き続ける.
<馬の花崎を通過する>
■ピクデュミディッドッソオを真正面に見ながら休憩
15時42分,ピクデュミディッドッソオが正面に見える場所で休憩を取る.標高2,120メートルである.
私は地図を取り出して,ピクデュミディッドッソオの山頂にコンパスを向けて現在地確認をする.そして,何時ものように,現地案内役のPBさんにチェックをしていただく.
今度も手許の縮尺5万分の1の地図で5ミリメートルほどの誤差がある.偏角4度を補正しているのに,まだ誤差がある.この程度の誤差は仕方がないと言ってしまえばそれまでだが,やっぱり,
”コンチクショウ…!”
という気分になる.
…まあそれはともかく,真正面に見えているピクデュミディッドッソオが絶景である.
休憩を取りながら,前方を見ると,その先が谷になっているようである.地図を確かめながら,PBさんに,
「アユー湖はこちらの方向ですか…?」
と伺う.
「いや,もう少し左手の方だよ…」
と言いながら,PBさんは私の予知した方向と30度ばかり左手の方向を指さす.
”オレの地図読みは,まだまだダメだな,不正確だな…”
と内心で落胆する.
15時53分,休憩を終えて歩き出す.
本日宿泊するアユー小屋まであと1ピッチである.
<ピクデュミディッドッソオを正面に見ながら最後の休憩を取る>
<アユー小屋まで1ピッチ>
■また岩礫の上り坂へ
最後の休憩を終えて歩き出す,
なだらかな上り坂を過ぎると,少し坂を下ってから,また,小さな湖水の脇を通過する.登山道の両側に大きな石がゴロゴロと転がっている.
アユー小屋までは,地図を見たときの印象より,まだまだ大分遠いようである.
<巨石が転がる登山道>
■眼下にアユー小屋
16時07分,眼下にアユー湖とアユー小屋が見えるところに到着する.アユー小屋は今夜の宿泊場所である.
アユー小屋まであともう少しのように見えるが,見えていても案外時間が掛かることは,これまでの経験で明らかである.
岩礫混じりのジグザグで急な下り坂に入る.転倒しないように気をつけて,慎重に下り続ける.
<眼下にアユー湖とアユー小屋が見える>
■アユー小屋に到着
やや急な坂道を下り終えてから,一寸した登り返しがある.ごく短い上り坂だが,旅の最後の上り坂は,結構きつく感じる.
「小屋の前の上り坂って…結構きついな」
とどなたかが言う.
「分かる!…分かる!…同感!」
と誰かが相槌を打つ.
短い登り返しを登って,16時19分,無事,アユー小屋(標高1,980メートル)に到着する.
小さな小屋である.
小屋の中,小屋の周辺には,先客の登山者が沢山居る.大分混雑しているらしい.
”これは,日本の山小屋と同じだな…”
というのが第一印象である.
<アユー小屋に到着>
(つづく)
つづきの記事
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/53a2c1813d1691dc6a93565ac1839b1b
「ピレネー山小屋縦走トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e982fb31374fcc1a1d2c50a93cc7d960
「ピレネー山小屋縦走トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5112bb15f11338411dd77a26b2c1d70a
[編集後記]
2017年9月23日(土) 秋分の日
土曜日の今日は丹沢塔ノ岳に登るつもりだったが,朝から雨.先週の土曜日,塔ノ岳に登ったときも途中で雨に降られたが.雨の日の登山は空いていて良いなと思った.でも,家から出かけるときには雨は降っていなかった..
今朝も雨.
雨にいとわずに,一旦,家を出てしまえば,きっと塔ノ岳山頂まで登ってしまうだろうとは思ったが,かなりしとしとと降り続いているときに,わざわざ出かける気にはなれなかった.
…ということで,強雨予定していた山行は中止にした.
そのかわりに,明日,日曜日には某登山グループの皆さんと一緒に某所の里山登りを楽しむことになっている.
お断り;
これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
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ピレネー山小屋縦走トレッキング;第3日目(3);岩稜と湖沼を越えてアユー小屋
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