ピレネー山小屋縦走トレッキング；プロローグ(2);ぎりぎりの出発準備
（アルパインツアー）
２０１７年６月１８（金）～２７日（日）
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出発日２日前；２０１７年８月１５日（水）
＜焦りながら出発準備＞
■玉音放送を思い出しながら…
今日は，出発日の2日前である．
物事に対して，生来，ずぼらな対応しかできない私でも，出発日2日前となると，さすがに気になり始める．折しも今日は8月15日．あの忌まわしい大東亜戦争で日本が負けた日である．焼け跡派世代に属する私は，8月15日になると，否応なし敗戦の日の玉音放送のことを連想してしまう．
”今の私は，あの頃のビンボー生活とはまるでかけ離れた生活をしているな…こんなことしていて良いのかな”
と自責の念に駆られる．そして，敗戦のほんの僅か前に特攻隊で戦死した従兄弟の凜々しい姿を思い出す．
”あともう少し早く戦争をやめていたら，従兄弟も戦死しなかっただろうに…”
そんなことを考え出すと，もう70年以上の前のことでも，居ても経っても居られない気分になる．
戦争の惨禍に遭われた方々には申し訳ないけれども，戦争中のことは無理矢理心の奥底にしまい込んで，ピレネー山脈の旅の準備を始める．正直なところ，のうのうと生き延びた上に，海外登山に遊びほうけているなんて…本当に申し訳ないことである．
■携行品のチェック
私は，数日前に旅行社から送られてきた書類を引っ張り出して，改めて子細に目を通す．そして，携行品のチェックリストを眺める．
このチェックリストに掲載されている持ち物は以下の通りである．
手持ちあり 要手配
パスポート ○
登山靴 ○ （今回は軽登山靴で間に合わせる）
靴下 ○
山歩き用ズボン ○
半袖シャツ ○
長袖シャツ ○
フリースセーター ○
オーバーズボン ○
雨具上下 ○
6本爪軽アイゼン ○
手袋 ○ （防寒用，一般用，予備）
帽子（日除け用と防寒用） ○
サングラス ○ 予備を含む
水筒・テルモス ○
洗面用具 ○
医薬品（日焼止，防虫剤含む） ○
ヘッドランプ ○
小型ザック ○
スタッフバッグ ○ 大小数枚
スーツケース（タッフルバッグ） ○
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（以下は私個人が必要と思うもの）
筆記用具など文房具 △ スティック糊，瞬間接着剤など要手配
現金 ○ 空港で，少額をユーロに交換する予定
クレジットカード ○
スパッツ ○
ストック一式 ○ （雪用の付け替え鍔付き）
ザックカバー ○
靴補修用材料 ○
日焼け止め ○
ティッシュペーパー ○
タオル・バンダナ ○
マスク ○
嗜好品（菓子類） × 買い足す
醤油（小瓶） × 〃
デジカメ（予備機１台） ○
ＳＤカード（８MB程度） × 買い足す
乾電池 △ 数本買い足し
ノート（Ａ６ △ 2冊買い足し
磁石 ○
マップケース △ ビニールケースで代用
高度計 ○
コンパス ○
文房具(ホッチキス・糊など) ○
地図類一式 ○
暇つぶしに読む本 ２～３冊
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まあ，こんな所だろうか．
■ヤボ用で頭を使う
私は9月末日までに纏めなければならない報告書がまだまだ書き足りない状態である．本当は旅行に出かける前までに８～９割は改正させたかったが，どうしても筆が進まない．
それに秋の展覧会に出品する水彩画も，まだまだとてもではない状態である．
この二つとも気になって仕方がないが，年を取ると集中して仕事をすることがどうしてもできない．気ばかり焦っている．
”ケセラセラ，なるようになれ”
…ということで，何だか中途半端な気分のまま，一連の作業を放棄してしまう．
出発日前日；２０１７年８月１６日（木）
■取りあえず足りないものを買い足す
旅行中の嗜好品など少しばかり買い足したいと思う．
わざわざ大船まで出かける気もしないので，自宅近くにある深沢の某スーパーで，せんべい類を少し買い足す．
これで，準備はすべて終わり．
■入れ物を決めよう
さて，出発日前日の午後になる．いよいよどん詰まったぞ…
とりあえずは，旅で使う入れ物を決める．
私の作業部屋は多目的．広さだけは一応12畳分だけあるが，就寝から各種作業のすべてをこの部屋でやっているので，結構狭くて作業がしにくい．片側には制作中の絵が乱雑している．その脇の机には，本業で使うＰＣが２台置いてある．その隣がテレビとベッド，それに本棚．何をするにも狭苦しいが，我慢，我慢．
ついつい乱雑になる部屋の隙間に，今回持参するタッフルバッグとリュックを置いてみる．
”明日は，何としてもこの中に必要な物詰め込まなければ…”
…と思いながら，持参するものすべてを床に並べてみる．念のためにこれらの品物を並べた写真を写す．
旅行に無関係な品物が画面に入らないように気を遣ったつもりだが，固形絵の具や私の右足の先が画面に入ってしまった．これらはご愛敬ということにしておこう．
それにしても，持ち物が多いのなんのって…
これでも，同行の皆さんに比較すれば，持ち物は随分と少ない方である．
＜持参するもの一式＞
（つづく）
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（執筆中）
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