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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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朝暗いがチョッピリ涼しくなった丹沢;塔ノ岳(今年28回目)

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                                <塔ノ岳山頂からの眺望>

       朝暗いがチョッピリ涼しくなった丹沢;塔ノ岳(今年28回目)
                (単独山行)
             2017年9月3日(日) 曇

■明けの明星を眺めながら…
 いつものように4時10分に自宅を出発する.
 外は真っ暗.
 前回,塔ノ岳に登ったのは8月13日.したがって,ほぼ半月ぶりの塔ノ岳詣でである.半月も間が開いていると,ちゃんと塔ノ岳山頂まで登れるかどうかが心配である.
 この半月の間,特に山行をサボっていたわけではないが,フランスとスペインの国境沿いに聳えるピレネー山小屋縦走トレッキングに行っていたまでは良かったが,帰国後逆時差に悩まされ続けている.もう帰国してから数日経っているのにまだこの体たらくである.
 ただ,家から外に出て真っ先に感じたのは,道路のアスファルトに残っている余熱がほとんど感じられないことである.とにかく8月13日とは比較にならないほど涼しい.ただ,日の出が随分と遅くなっている,真っ暗な夜空に明けの明星がピカピカち光っている.
 大船5時10分発豪華移動本線下り初電に乗車する.今日は日曜日.何時も土曜日に丹沢に出かけているので,車内がちょっと違った雰囲気に感じる.
 天気予報では,今日はピーカンの快晴のはずである.富士山と矢倉岳が重なるのを見るのを期待して,小田原で小田急線に乗り換える.小田急線の電車が新松田駅に近づく頃,富士山は霞でぼんやりとしか見えないが,久々の二つの山が重なるのをデジカメに収めることができた.ところが,この写真を当ブログで披露できないのが残念である(なぜ披露できないかは後で書く予定).
 6時11分,渋沢駅に到着する.そのまま大倉行きバス停へ.私は前から2番目.
 暫くすると下り電車が到着,常連のYSさん,ISIさん,毎日登山のTGさん,HMさん,ヤングのNNさん(勤務先の会社では長老らしいが…)他がキューに加わる.
 今日は渋沢6時40分発の臨時バスが出る.臨時バスは6時55分頃大倉に到着する.

■観音茶屋
 私は,7時01分にバス停大倉から歩き出す.
 令によって,歩き出しの30分くらいはは超ゆっくりペースである.その間,YSさん,NNさんなど数名の常連さんが私を追い抜いていく.でも,私は,いくら沢山の登山者に追い越されようとも,とにかくゆっくりの定速で歩き続ける.そうした方が,結局は疲労も少なく,短時間で山頂に到着できるからである.
 7時07分,登山口を通過する.昨日は雨だったはずなのに路面は乾いている.まだ登山に最適な気温とは言えない蒸し暑さである.でも,前回登ったときの蒸し暑さに比較したら,今日の登りやすさは,天と地ほどの違いがある.
 相変わらず私は定速で登り続ける.さきほど私を追い越して行ったYSさん,NNさん,YDさんの後ろ姿は,とっくに私の視界からは見えなくなっている.今日の私は完全な一人旅である.
 7時21分,観音茶屋を通過する.まだ時間が早いので茶屋は閉められたままである.先ほど物凄い勢いで私を追い越していった若者のグループが,ハアハア言いながら茶屋前のベンチで休憩を取っている.
 ”無理が利く若者がうらやましいな…”
と思う.
 観音茶屋で写真を撮るが,カメラにSDカードが入っていないので,披露することができない.

■見晴茶屋
 観音茶屋を過ぎるとジグザグの山道になる.私は相変わらず同じペースで登り続ける.
 私は定速で歩いているにもかかわらず,意外にも早く,雑事場ノ平の手前で,さきほど私を追い越していったYSさんに追いつく.さらにその先でヤングのNNさんにも追いついてしまう.
 7時47分,見晴茶屋に到着する.
 茶屋の建物に,海の方から朝日がまぶしく当たっている.
 持参したカメラが使えないので,ここからは携帯電話のカメラ機能を使って,写真を撮ることにするが,どうも使い勝手が悪くて,イライラする.
 見晴茶屋も開店していないようである.

<見晴茶屋>

■相模湾の眺望
 見晴茶屋から相模湾を望む.
 うっすらと靄が掛かっているが,眼下に秦野の市街地が広がっている.その先の海は鉛色で空との境目が分からない.
 ”あまり見栄えはしないが写真でも撮っておくか…”

<見晴茶屋から相模湾を望む>

■見晴階段
 見晴階段に差し掛かる.
 正直なところ,長い階段を見上げただけでウンザリする,
 階段下からいつものように階段を見上げた写真を撮る.相変わらず沢山の登山者の後ろ姿が見えている.木の枝を通して,日光が階段まで射し込んでいる.私はオーバーペースにならないように気を遣いながら,登り続ける.

<見晴階段>

■一本松
 自制しながら見晴階段を登り切る.
 自制したおかげで,階段を登り切った時点で疲労感は全くない.そのままの勢いで比較的スムーズにモミジ坂を登り切って,8時03分に一本松を通過する.
 今日の大倉から一本松までの所要時間は1時間02分.できれば1時間以内で登りたいところだが,まだ気温が高いので,まあこんなところかと納得する.
 一本松上のベンチでは,先ほどモミジ坂で物凄い勢いで私を追い越していったグ方々が休憩を取っている.
 まぶしい太陽が林の間から尾根道に射し込んでいる.

<一本松上の尾根道>

■駒止階段
 平らな尾根道を過ぎると,いよいよ駒止階段である.ウンザリ.
 今日は流れるような汗は絶対にかかないぞと決心した私は,ごくごく低速度で駒止階段を登りつづける.
 風はないが,それほど蒸し暑くもない.全階登ったときの蒸し暑さに比較したら,今日は最高である.
 ”シメシメ,これならあまり苦労せずに塔ノ岳まで行けそうだ…”

<駒止階段>

■駒止茶屋から堀山の尾根道へ
 駒止階段をゆっくり登って,8時21分,駒止茶屋を通過する.
 大倉からの所要時間は1時間20分.
 ”アリャリャ…ちょっとゆっくりしすぎたかな…”
 堀山の尾根道に差し掛かる.この辺りが,大倉尾根を歩いていて一番気持ちの良いところである.
 ”今日は富士山がよく見えるだろうな…”
と期待しながら,富士山がよく見える場所に到着する.
 ところが,がっかり.何時の間にか,山麓から雲がわき上がっていて,せっかくの富士山は雲の中である.実に残念.

<駒止茶屋>

■堀山
 駒止茶屋を過ぎて間もなき下山してくるKSさんとすれ違う.今日もLSさんから勇気を頂戴する.
 8時31分,堀山の標識を通過する.
 堀山の斜面に黄色い花が沢山咲いている.マルハタケブキって言うらしいが,花オンチの私には,花の名前はどうでも良い.とにかくこの辺りの黄色い花は風物詩として欠かせない.
 ここを通過すると,ほんの一寸の間,下り坂になる.気分良く飛ばせる下り坂である.

<堀山の標識付近に咲く黄色い花>

■堀山の家
 8時40分,ようやく小草平に到着する.
 大倉からの所要時間は1時間39分.案の定,やっぱりかなり遅い.できればゆっくり登ったにしても,1時間30分程度で小草平に到着したいものである.
 堀山の家はすでに開店している.小屋の軒下の温度計の気温は17℃.蒸し暑さの峠を越したとはいえ,まだ,まだ,登山には蒸し暑い.
 堀山の家の女主人と,昨夜から宿泊していたらしい常連のKIさんに挨拶する.
 KIさんが,
 ”今日は,皆さん,随分と早く到着しているね”
と驚いている.まだ蒸し暑いとはいえ,これまでに比較すれば今日は随分と涼しいから.皆さん早く登れるんでしょうと答える.
 堀山の家の前で5分ほど雑談している間に,毎日登山のTGさんが私を追い抜いていく.

<小草平の堀山の家>

■萱場平
 堀山の家で休憩を終えて,8時44分,再び歩き出す.
 ここからも全くの一人旅,マイペース.流れるような汗をかかないように,息が切れないように,ときどきハイドレーションシステムから水を補給するように気を使いながら登り続ける.
 9時04分,萱場平に到着する.前方にはYGさんの後ろ姿が小さく見えている.
 萱場平で定点観測の写真を撮る.木道が何時の間にか繁茂する夏草で埋もれそうになっている.

<萱場平>

■花立山荘
 やがて花立階段に差し掛かる.階段を見上げてウンザリ.
 階段を見上げると,まだあんなに階段があるぞとがっかりするので,足下ばかり見ながら登り続ける.でも,足下の階段を見ただけで,階段のどの辺りを歩いているかが分かるので,やっぱりウンザリである.
 花立階段をそろそろ登り切る頃,次のバスで来られたMGさんが私に追いつく.
 「後ろの方に,皆さん沢山居られますよ…」
とのこと.
 「YDさんはずっと先ですが,TGさんはちょっと先を歩いておられますので追いつけるかもしれませんよ…」
 たちまちのうちに,MGさんと私の距離が開いていく.
 でもナントカ階段を上り詰めて,9時30分,やっと花立山荘に到着する.花田絵山荘の気温は15℃.
 大倉からの所要時間は2時間29分.元気なときなら,もう,塔ノ岳山頂に到着している時間である.
 ”オレ,なんでこんなにだらしないんだろう…”
 私は自分自身のふがいなさに腹が立ってくる.
 
<花立階段><                                  花立山荘>

■花立山山頂
 今日の私の体調はまあまあである.多少,ノソノソ歩きだが,ここまで全く疲労感はない.このまま調子を崩さずに登り続ければ,全く疲労感なしのまま塔ノ岳山頂まで行けそうである.シメシメ…
 花立山荘を過ぎると雲の中に入ったらしく,辺りは濃い霧である.視界がほとんどないかわりに,涼しくて気持ちが良い.
 荒れた階段道とザレ場を登って,9時45分,花立山山頂を通過する.
 この時点で,10時前に山頂に到着するのは無理だなとあきらめる.
 花立山からは近くの森が見えるだけで,すぐそこにある塔ノ岳も見えない.がっかり.

<花立山山頂>

■塔ノ岳山頂
 9時50分,金冷シを通過する.ここから先は消化試合のようなもの.
 金冷シから最初の階段と2番目の階段を何となく登り切って,塔ノ岳山頂直下の急坂に差し掛かる.Z字型の木製階段を登り終えて,もう少しで,山頂に続く木道に入るところで,下山してくるYDさんとすれ違う.
 YDさんが,
 「…今日は随分と楽でしたね…先に降りています」
と私に言いながら,下山していく.
 10時05分,漸く塔ノ岳山頂に到着する.私と入れ替わるようにして,TGさんが山頂から下山していく.
 山頂のポール近くで,MGさんが下山の支度をしている.
 「私もすぐに下山しますよ…」
ということで,MGさんにちょっと待っていただく.
 辺り一面に雲が湧いていて,眺望はほとんどダメ.
 山頂のポールに取り付けられている温度計の気温は20℃.
 大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は3時間04分.今回も3時間では登れなかった.

<塔ノ岳山頂>

■顔見知りとすれ違いながら下山
 10時11分,塔ノ岳山頂から下山開始.しばらくの間,MGさんに同行する.
 山頂の木道を過ぎて,山頂直下の急坂で,同じバスに乗り合わせていたISIさん,HDさんとすれ違う.そのすぐ下で,カメラマンのMMさんとすれ違う.
 さらにもう少し下でONさんとすれ違う.
 ONさんとは一寸だけ立ち話,ついでに,ONさんから美味しい飴を1粒頂戴する.
 金冷シ手前の階段道でNNさんとバッタリ.
 NNさんが私に,
 「…相変わらずお源氏ですね…」
と話しかける.
 私は言われてみれば元気かもしれないが,自覚しているわけでもないので,
 「いや…死にそうですよ…」
と照れ隠し.
 金冷シ手前で久々にTZさんとバッタリ.相変わらずお元気のようである.
 10時25分,金冷シを通過する.
 馬の背でヤングのNNさんとすれ違う.
 「塔ノ岳山頂に到着するのは何時になることやら…」
とNNさんが愚痴っている.それにしても,暫くぶりの塔ノ岳で,山頂まで行かれるとは,さすがにヤングだけのことはある.敬服.
 花田山山頂からのザレた下り坂で,TGさんに追いつく.
 「スミマセン…先に行かせて貰います」
ということで下山し続けて,10時39分,花立山荘を通過する.山荘前のベンチは休憩を取る登山者で満席である.

■観音茶屋のコーラ
 その後も,所定のバスに乗車するには時間がたっぷりあるので,かなりゆっくりペースで下山し続ける.
 11時10分,堀山の家に到着する.丁度外にた女主人が居られたので,ちょっと雑談をしている間に,MGさんとの距離が開いてしまう.
 ここからは,MGさんとはかなり離れて下山し続ける.でも時間はたっぷりあるので,急ぐこともなかろう…で,ゆっくりペースである.
 12時05分,観音茶屋に到着する.茶屋にはYSさんとYDさんが居られる.私も引き込まれるようにして,観音茶屋に立ち寄る.入れ替わるように,YSさんが茶屋から出発する.
 私は,200円也のコーラを所望する.私は12時39分のバスに乗りたいので,コーラの缶を持ったまま,観音茶屋を出発する.そしてコーラを飲みながら下山し続ける(安全確保からは褒めた話ではない).
 丹沢ベース前で,先発のYSさんに追いつく.そのまま12時39分のバスに間に合うように,一寸急いで,下り続ける.

<観音茶屋のコーラ>

■一足先にミスタードーナッツへ
 12時28分,無事,バス停大倉に到着する.塔ノ岳山頂からの所要時間は2時間17分.かなりゆっくりペースである.
 待合室に先に下山したMGさんが居られる.私はMGさんにお断りして皆さんが乗車されるバスより30分早いバスに乗車する.そして皆さんより30分早く渋沢駅のミスタードーナッツに立ち寄る.そして,常連の皆さんが来られるのを待ちながら,コーヒーを賞味する.
 やがて,常連の皆さんが到着する.TGさん,MGさん,ISIさん,YDさん,ONさん,HNさん,それに新人の外人さん.
 
<ミスタードーナッツのコーヒー>

■今日の塔ノ岳は楽だった
 私は皆さんより一足先にミスター℃ナッツからおさらばする.
 渋沢駅から小田原へ,小田原から順調に上野東京ラインの電車に乗り換えて,15時過ぎに無事帰宅する.体調はきわめて良い,マイペースで登ったので疲労感は皆無.爽快である,
 シャワーを浴びて,乾いた下着に着替える,そして,ゆっくり昼寝.
 そこへ次女一家が突然現れ,たたき起こされる.孫を交えて,しばし雑談,ついつい笑点を見逃す.   

<ラップタイム>

 7:01  大倉歩きだし
 7:32  観音茶屋
 7:47  見晴茶屋
 8:21  駒止茶屋
 8:40  堀山の家(8:44まで休憩)
 9:04  萱場平
 9:30  花立山荘
 9:50  金冷シ
10:05  塔ノ岳山頂着
10:11    〃    発
10:25  金冷シ
10:39  花立山荘
11:10  堀山の家
11:28  駒止茶屋
11:52  見晴茶屋
12:05  観音茶屋 
12:28 大倉着

[山行記録]

■水平歩行距離        7.0km(片道)

■累積登攀下降高度     1,269m

■上り所要時間(休憩時間込み)
  大倉発             7:01
    塔ノ岳山頂着        10:05 
    (所要時間)         3時間04分(3.06h)
  水平歩行速度      7.0km/3.06h=2.29km/h
  登攀速度         1,269m/3.06h=415m/h

■下り所要時間(休憩時間込み)
  塔ノ岳発            10:11 
    大倉着            12:28
   (所要時間)         2時間17分(2.28h)
 水平歩行速度      7.0km/2.28h=3.07km/h
  下降速度         1,269m/2.28h=557m/h
                                                                                  (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/420808a34c5e6b72927d1b65ae042f1a
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
 また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.


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