<台峯の展望台から北鎌倉を見下ろす>
梅雨明けの鎌倉:台峯緑地・源氏山・常磐緑地の緑陰を楽しむ
( 独り足任せ散策)
2017年7月20日(木) 晴・猛暑
<ルート地図>
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<鎌倉中央公園から山崎へ>
■靴底を張り替えた登山靴
愛用の登山靴の靴底が摩耗してしまったので,なけなしのお金を使って靴底を張り替えた.新しい靴底の慣らし運転をするつもりで,近場にある鎌倉中央公園へ出掛けた.私としては,公園内の山道を少しだけ歩いて,靴底を張り替えたばかりの靴の履き具合をチェックするつもりだった.
ところが,鎌倉中央公園の日陰を歩いていると,意外なほど涼しいので,もうちょっと余計に歩いてみたくなった.そうなると,何処を歩くかは自分の足に聞いてみるしかない.私の足は勝手にあちこちを歩き回って,ちょっと歩くつもりが,結局,1万4千歩ほど歩いてしまった.
結局,冒頭の地図の赤線で示したルートを歩いた.実は,涼しくて心地が良いので,もう少し歩きたかったが,夕方になってしまった.止むを得ず適当なところで引き上げた次第である.
張り替えた登山靴は踝の上までキッチリ保護するタイプの革靴である.12本アイゼンは装着できないもののガッチリしていて重たい靴である.歩き始めは,靴がギュウギュウと音を立てて,ギシギシ感があったが歩き終える頃には,足に良く馴染んだ感じになった.
■寺分口;涼しい緑陰
今日の出発点は,鎌倉中央公園の寺分口である.バス停丸山4丁目から徒歩2~3分の所にある.
公園に入った途端に緑陰になる.涼風がほどよく吹いていて,とても涼しい.
眼下の谷戸に下る階段をゆっくりと降りる.
<寺分口>
■薬師堂跡
鎌倉中央公園を通り抜けて,山崎口から公園の外に出る.成り行きで山崎の集落を抜けて何となく薬師堂跡まで来る.
ここで,これからどっちへ行こうかと迷うが,そろそろ矢戸池の浚渫工事が終わっているかなと期待して,山崎小学校方面へ向かう.
<薬師堂跡>
■魯山人窯跡
小川沿いの細い道を歩く.
途中で魯山人窯跡の横を通過する.茅葺きの門は,この所,大分傷み進んだようである.何時の間にか進入禁止の虎ロープが張られている.竹垣も所々邸内が見えるほど破損が進んでいる.
<魯山人窯跡>
<台峯緑地>
■矢戸池は断念
矢戸池へ向かう道の入口に到着する.
入口には「関係者以外立ち入り禁止」と書いてある看板が立っている.柵が設けられていて通せんぼしている.
”まだ,工事中か.仕方がないな…”
それでは…ということで,私は山崎小学校の敷地を廻り込むように歩いて山崎切通方面に向かう.
<矢戸池へ向かう山道は通せんぼ>
■山崎切通
久々に山崎切通を通る.
”さて,どっちへ行こうかな…”
私の足は,ここで少々迷う,このまま道を下れば,すぐに神明神社参道入口に降りられる.そうすれば,おのずから台の住宅地を経由して,北鎌倉あるいは大船へ向かうことになる.
ここで右折して車も通れないほどの細い道には入れは,すぐに山道になり,その先は台峯緑地の草道になるはずである.
”さて,どっちへ行こうかな…?”
<山崎の切通>
■神明神社を見下ろす
結局は右折して枝道に入り,台峯緑地へ向かうことにする.
枝道に入ると,すぐに進行方向左手に神明神社の社殿が見える.社殿を見ながら,
”やっぱり,神明神社から成福寺を経由して,大船に出て熱いコーヒーでも飲んだ方が良かったかな…”
<すぐ真下に神明神社が見える>
■涼しくて心地よい山道
なだらかな上り坂を,ほんの2~3分歩くと,舗装道路は途絶えて,台峯緑地の山道に変わる.
とにかく涼しい.幸いなことに身体の周りに纏わり付くヤブ蚊や,山ヒルの心配をする必要が無いのが有り難い.涼風を浴びながら,
”やっぱり山道に入って良かったナ…”
と思う.
<台峯緑地の緑陰道に入る>
■谷戸からの涼風
かなり急な上り勾配の道が続く.進行方向右手には,今,進入禁止になっている谷戸池の谷が見えている.
この谷から涼しい風が絶えず吹き上げてくる.
この辺りから周囲の様子を見廻すと,えらく奥深い山の中を歩いているような錯覚に陥るが,進行方向左手の山裾まで台の住宅地が迫っているところである.
<谷戸から涼風が吹き上げてくる>
■北鎌倉女子学園グラウンド
稜線沿いの道を登り続ける.時々山道が複雑に分岐する.始めてここを訪れる人は,少々戸惑うかもしれない.
登り坂が終わる頃,右手の木の間からグラウンドのような平地が見え隠れするようになる.やがて山道は,道幅が少し広い土道に突き当たって終わりになる.右折して土道に入るとすぐに北鎌倉女子学園のグラウンドの上に出る.
晴れていれば,ここから富士山が見えるが,今日は残念ながら富士山は雲の中である.
<北鎌倉女子学園グラウンド>
■台峯の展望台から六国見山を望む
北鎌倉女子学園グラウンドの直ぐ側にある台峯の展望台(正式な名称ではない)に到着する.
鎌倉の名峰,六国見山が聳えているのが見える.
眼下には北鎌倉駅周辺の住宅地が見えている(冒頭の写真).ときどき横須賀線の電車が走っている.
展望台を海風が絶えず吹き抜けている.時間さえ許せば,ここで何時までも長居したいところである.
春になると,ここから六国見山一帯に咲く山桜を楽しむことができる.私見では,ここからの眺望は,かずある鎌倉の眺望の名所の中で,断然,一番だと思っている.
ここでずっと留まっていたいが夕方までには帰宅しなければならないので,写真と撮っただけで,すぐに歩き出す.
<台峯の展望台から六国見山を望む>
■山ノ内の展望台
台峯の展望台から山ノ内配水池方面に向かう.
途中,矢戸池に降りる道との分岐を通過する.ここには通行禁止の掲示はない.
”矢戸池まで行ってみようかな”
と一瞬思ったが,山崎方面へ通り抜けができないのでは,降りても仕方がない.とりあえずは成り行きで源氏山公園にでも行ってみようかと思う.
途中,山ノ内の展望台(正式な名称ではない)を通過する.「ナントカ」という真っ赤な花が咲いている.以前この花の名前を間違って当ブログに掲載したところ,何人かの方々から間違っているというご指摘を受けた…が,すぐにこの花の正式名称を忘れてしまう.…で,今回は「ナントカ」という花ということにしておこう.
ここも六国見山が良く見える場所である.数面前まではこの辺りは畑になっていた.そして道端に切り株を利用した椅子が数個おいてあった.今は殆どの畑が放置され,夏草が威勢よく繁茂している.ここもだんだんと自然に戻ってしまうようである.
<山ノ内の展望台から六国見山を望む> 手前の雑草が生えているところはつい最近まで畑だった.
<山ノ内の展望台>
<源氏山公園>
■葛原岡神社
山ノ内配水池の脇で北鎌倉に抜ける自動車道路に突き当たる.そこを左折して200~300メートルほど先に進んだところで,進行方向右側に分岐する枝道に入る.入口の土手に「銭洗弁天」と書いてある小さな案内板が取り付けられている.
この枝道を5分ほど歩いて葛原岡神社に到着する.この辺りから観光客の姿も多くなる.
<葛原岡神社>
■葛原岡神社から天園を望む
葛原岡神社の休憩所から,天園が良く見えている.早速写真を撮るが,ちょっと露出オーバーになってしまう.そのために折角の緑の山の色がとんでしまったのが残念である.
葛原岡神社からは,成り行きで源氏山公園内の道を南に向かってブラリ,ブラリと歩く.
<葛原岡神社から天園を望む>
■素晴らしい緑陰
私が歩いている道の頭上,前方ともに,盛り上がるような緑に覆われている.なんとも贅沢な散策路である.何度も同じことを書いているが,緑陰はとにかく涼しい.
”自宅近くにこんな素晴らし所があるとは…とにかく感謝しなければ…”
私が歩いている道路は,すぐに二手の方向に分岐する.左の道を辿れば,源頼朝像を系譜して寿福寺に下山することになる.右手をたどれば裏大仏ハイキングコースになる.
”さて,どっちへ行こうか…”
<盛り上がるような緑にウットリ>
<裏大仏ハイキングコース>
■鎌倉眺望
私は結局裏大仏ハイキングコースをちょっとだけ歩くことにする.源氏山公園から裏大仏ハイキングコースに入った途端に,観光客は全く居なくなる.
静かなハイキングコースをノンビリと歩く.
途中,鎌倉の市街地が良く見える場所で立ち止まって写真を撮る.鎌倉の市街地の先に逗子マリーナが見えている.湿度が高いためか遠景ははっきり見えないが,それでも三浦半島の海岸線がずっと続いているのが薄らと見えている.
<鎌倉市街地を見下ろす>
■尤もな注意書き
ハイキングコースを少し先まで進んだところで,下の写真のような注意書きが張ってあるのに気が付く.
要するに,地域の高齢者のために,ランナーの方も歩きなさいということである.
確かにこの辺りに住んでいる方々にしてみれば,道を走っている人が居ると確かに危険だろう.そう考えると尤もな注意書きのような気がしてくる.
<尤もな注意書き>
<常磐緑地へ>
■枝道に入る
裏大仏ハイキングコースに入ってから最初の急な下り坂を下りたところで右折して枝道に入る.途端にかなりの悪路になる.
今日はまだ誰も歩いていないらしく,蜘蛛の糸が身体に付着する.足許は荒れていて,結構歩きにくい.
途中で,これまで設置されていなかった案内板があるのに気が付く.ここはタチンダイから市役所通りに抜ける道が分岐している.この案内板がないときは,ここを注意して通らないと分岐を見過ごしてしまいそうなところだった.
”久々にタチンダイへ行ってみようかな…”
と気持ちが揺れるが,そうすると自宅から遠ざかることになってしまう.
”今日の所は野村総研跡地へ行ってみよう…”
<新しい案内板>
■旧野村総研グラウンド
ここから先はさらに悪路になる.木の根を踏みながら1メートルほどの落差のある崖道や,断面が斜めに傾いているところなどが何カ所かある.
やがて,目の前が突然開ける.旧野村総研のグラウンドである.
グラウンドの先には旧野村総研と建物が見えている.辺りには全く人の気配がない.
山道からグラウンドに降りる.ここは直射日光が直接照りつけているので,さすがに閉口するほど蒸し暑い.
”こりゃ~…,堪らん”
私は大急ぎでグラウンドを横切る.
<旧野村総研グラウンド>
■廃墟になり始めた旧野村総研
グラウンドから先は,土道ながら森の中の散策路が続く.道幅も結構広い.
やがて,旧野村総研の建物の前に到着する.建物の周囲には虎ロープが張られていて中には入れない.
その昔,帳簿バブル期だったが,当時現役だった私は所用があって,ここの野村総研を訪れたことがある.そのとき新進気鋭なTNさんという研究員の方とディスカッションをしたことがある.何をディスカッションしたかは,今となっては殆ど覚えていないが,県境熱心なTNさんの面影だけはハッキリと覚えている.
あのとき,私は,こんなに素晴らしい環境の中で研究ができるとは…なんとも羨ましいなと羨望の眼でこの建物を見つめていた.それが今は半ば廃墟のように中が荒れ果てているようである.正直なところ,荒れた建物を見るのは寂しい.
<旧野村総研の建物>
■幼児達の遠足
建物の周囲を廻り込むようにして出口へ向かって歩く.
突然,建物の日陰に幼児を連れた母親たちの大集団に出くわして,ビックリする(写真はプライバシー保護のために画素数を極端に少なくしている).
”ありゃぁ~っ! 通り抜けられるかな”
と一瞬思ったが,ここしか通るところがないので,大集団の方へ向かう.
私が近付くと,
「…道をふさいで済みません…」
と数人の方が,私に声を掛ける.
私は,大集団の中を通り抜ける.出会った幼児達がとても可愛いので,思わず私もニッコリ.
”オレも早くこんな曾孫が欲しいな…”
でも,当分は無理.
<旧野村総研にて>
<再び鎌倉中央公園>
■梶原から坂道を登る
野村総研跡地から坂道を下って,バス停梶原付近のバス通りに降りる.
バス通りを横切って,梶原住宅地内の急な登り坂を,坂の上まで登る.背中に太陽の光を浴びながらの登り坂は結構シンドイ.
坂道を登り切って,鎌倉中央公園梶原口から,再び鎌倉中央公園に入る.
<鎌倉中央公園梶原口>
■市民農園
梶原口から階段を下る.梅園を右に見ながら谷戸を下る.途中で市民農園の田圃の脇を歩く.
この辺りには野趣豊かな田園風景が広がる.
<市民農園>
■疎林広場
このまま道順に沿って歩いて山崎口を経由して清水塚口まで戻ろうかと思ったが,何となくルートの一筆書きに拘る気になる.
そこで,また階段道の坂道を登って,疎林広場に到着する.
広場には誰も居ない.静寂そのものである.
ユックリと広場を通り抜ける.
<疎林広場>
■バス停鎌倉中央公園
疎林広場から,坂道を下って,バス停鎌倉中央公園に到着する.ここから坂道をひと登りすれば,今日の散策の終点清水塚口である.
<バス停鎌倉中央公園>
■上の池
バス停鎌倉中央公園近くから上の池の写真を撮る.
鎌倉中央公園を語るには,上の池の写真は必須だと思っている.
写真を取り終えてから,本日のお散歩コースの最後の坂道を登る.
15時35分,清水塚口に到着する.これで本日の足任せお散歩は無事終了となる.
<上の池>
<ラップタイム>
13:07 寺分口歩き出し
13:23 山崎口
13:30 薬師堂跡
13:38 魯山人窯跡
13:41 谷戸池入口(引き返す)
13:46 山崎切通
13:48 台峯緑地入口
14:02 北鎌倉女子学園グラウンド
14:05 台峯展望台
14:10 山ノ内展望台
14:14 山之内配水池
14:17 銭洗弁天入口案内板
14:23 葛原岡神社
14:29 裏大仏ハイキングコース入口
14:40 常磐緑地入口
14:48 旧野村総研グラウンド
14:52 旧野村総研建物
15:02 バス停梶原
15:13 梶原口
15:25 疎林広場
15:35 清水塚口着
[お散歩記録]
■水平歩行距離 7.1km
■累積登攀高度 305m
■累積下降高度 300m
■所要時間(休憩時間込み)
寺分口発 13:07
清水塚口着 13:35
(所要時間) 2時間28分(2.47h)
水平歩行速度 7.1km/2.47h=2.87km/h
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/d5e0915746b8ba95001bc54ed810eff1
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)
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梅雨明けの鎌倉:台峯緑地・源氏山・常磐緑地の緑陰を楽しむ
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