<車窓から;美しい湖が沢山ある>
ノルウェー紀行;第2日目(2);車窓の風景を楽しみながらイェンデスハイムへ
(アルパインツアー)
2013年8月19日(月)〜8月30日(金)
第2日目;2013年8月20日(月) (つづき) 晴・冷涼
<ルート地図> オスロ→イェンデスハイム
※前掲地図と同じ
<沿道の風景を楽しむ>
■ツアーリーダーからの説明を聞く景
レストランKROで昼食を終えた私たちは,再び専用車に乗り込んで,13時47分にレス治乱前から出発する.
川の名前は分からないが,綺麗な川の右岸沿いの道を,専用車は北に向かって走り続ける.
ツアーリーダーから,2008年に,同じトレッキングとガルホビッケン登頂を案内したときの様子の紹介がある.
「…今から5年前,2008年に同じコースを歩いたことがあります.そのときの様子をしょうかいします.
トレッキング第1日目(ツアー3日目)は,9時にイエンデスハイム小屋から歩き出して,12時頃標高が最も高い地点に到着しました.そして,14時頃コルを通過して,17時30に目的地のメルブー小屋に到着しました.途中,急な岩稜の登り下りと,クサリ場が何カ所かありました.結局,9時間ほど歩きました.
2日目(ツアー4日目)は,9時にメルブー小屋を出発して,16時頃,宿泊地のイェンデブー小屋に到着しました.従って歩行時間は7時間ほどでした.天気が悪くて雨の中を歩きました.稜線からイェンデ湖まで急な岩稜下りがあります.
前回は3日目(ツアー5日目)のイェンデブー小屋での休養はなく,今回の4日目のコースを歩きました.
イェンデブー小屋を9時に出発して,ライルバスブー小屋に17時30分に到着しました.歩行時間は8時間30分でした.
(他のツアーリーダーが担当した)前回の記録を見ると,3日目の休養日に,希望者だけオプションのイェンデストゥンカ峰に登ったようですが,登らずに小屋で休養をしていた人も何人か居たようです.
5日目(ツアー7日目)はライルバスブー小屋を8時40分に出発して,15時30分にスピターストゥーレンに到着しました.
ツアー5日目のガルホビッケン登頂には,参加者の内2人は脱落しました.山小屋を9時に出発して,ガルホビッケン山頂に到着したのが13時50分,結局,登りに6時間ほどかかりました.往路を下山して山小屋に到着したのが18時を過ぎていました.今回は残雪が多い可能性がありますので,小屋へ戻るのが,もっと遅くなるかも知れません.…」
ツアーリーダーの説明を聞きながら,
“これはエライ,シンドそうなツアーに参加してしまったな”
と多少不安になる.
■だんだんと山岳地帯に入る
ツアーリーダーの説明を聞いている内に,専用車はだんだんと山岳地帯に差し掛かっているようである.
何時の間にか,暗い雲が上空を覆い始めている.
“雨が降り出すのかな”
と心配になる.
そういえば,ツアーリーダーのOGさん(若い方)が,
“私は晴れ男です.お天気は任せて下さい”
と言っていたので,神頼みならぬOGさん頼みで,お天気に恵まれるよう期待することにしよう.
<雲が低く垂れ込めている>
■凄い岩山が連続する
14時41分頃,進行方向左手に,ゴツゴツとした岩稜の尾根が見え始める.裾はオーバーハングになっている.崩落した大きな岩塊が至る所に転がっている.これは危険だ.凄い迫力.
“なるほど! ダイナマイトが欲しくなるな”
と合点する.
14時48分,ツアーリーダーが,マイクを使って,
「…そろそろヨートゥンハイメン国立公園に入ります」
と説明する.
辺りはだんだんと荒涼とした風景に変わり始める.
<岩稜の尾根>
■荒涼とした残雪の山
14時53分,突然,道路が渋滞する.
14時56分頃,専用車は湿地帯と思われる平原の中を走っている.平原の向こうには残雪の山脈が続く.荒涼とした風景が続く.
私はエアコンが利いている車内に居るので外気温がどの程度か知る由もないが,どうやらかなり寒そうである.
相変わらず上空には分厚い雲が垂れ込めている.でも,雨は降っていないようである.これも晴男の“OG効果”とでも言うべきだろうか.
<残雪の稜線>
<メモ帳より> ↑ ↑
工事現場 山小屋到着
■ベッセン尾根と湖だ!
15時08分,車窓から川の向こうにベッセン尾根が見え始める.明日,つまりトレッキング1日目に登る尾根である.
眼下にはイェンデ湖が見え始める.今夜の宿泊地イェンデスハイム小屋も間近である.
上空には青空が見え始めている.どうやら天気が好転しているようである.こういうのを“OG効果”というのだろうか.とにかく若いツアーリーダーが頼もしい.
<イェンデ湖を見下ろす>
<イェンデスハイム小屋>
■イェンデスハイム小屋に到着
15時15分,専用車は漸くイェンデスハイム小屋に到着する.オスロのラディソンブリュプラザを出発してから6時間05分(休憩時間込み)の長旅であった.
ツアーリーダーから,チェックインに時間が掛かるから,暫く待っているように指示がある.
<イェンデスハイム小屋に到着>
■イェンデスハイム小屋の全景
ツアーリーダーのお二人は,山小屋のチェックインのために少々時間が掛かっている.
待ち時間を利用して,明日登るベッセン尾根の登山口付近を散策する.登山口から少し登ると,イェンデスハイム小屋の全景が良く見える.
なかなか規模の大きな小屋である.私たちは,下の写真の左下に写っている別棟にある部屋が割り当てられる.
<イェンデスハイム小屋の全景>
■イェンデスハイム小屋の内部
16時頃,チェックイン手続きが終わる.
私は兵庫県在住のKSさんと同室.別棟.本棟より一寸低いところに建っている.入口から中に入ると,一寸した広間がある.向かって右側に男女別々のトイレ,シャワー室などのユーティリティがある.
シャワーは男女別.ここの小屋では,10クローネで4分間シャワーが使える仕組みである.シャワー室の中を覗く.3人が一度にシャワーを浴びることができるが間仕切りはない.3人がスッポンポンで浴びる仕掛けである.
広間から扉を開けると中央に廊下がある.その両側に2段ベッドが備え付けられた客室が並ぶ.
私たちが割り当てられたのは1階の山側に面した109号室.
受付でシーツ,布団カバー,タオルなどを貰って,割り当てられた部屋に向かう.
大きなバッグは,どなたかが別当入口まで運んでくれる.感謝.
内部は,勿論,登山靴は厳禁である.
<中央の廊下>
■部屋に入る
宛がわれた部屋に入る.
左手には2段ベッドがある.反対側には大きな棚がある.大きな荷物を広げるには一寸手狭だが,ここは山小屋である.山小屋だと考えると超贅沢である.何しろ2段ベッドとは言いながらも,十分な広さの寝床が確保されている.それに洗濯仕立てのシーツやカバーなども宛がわれている.反対側には大きな整理棚も付いている.
電気は終日自由.消灯時間なんて,うるさいものなない.
トイレに行ってみる.ちゃんとトイレットペーパーは付いているし,水洗である.嫌な臭いなど全くない.清潔そのものである.
水道の水は,そのまま飲めるし,冷たくて美味しい.要するに山小屋としては至れり尽くせりである.
同室のKSさんは,“長幼の序”とやらを力説され,恐縮ながら,私は下段のベッドを使わせて貰う.
<宛がわれた部屋の2段ベッド> <ベッドの反対側に棚が2個>
■部屋のレイアウト
私たちが宛がわれた部屋の平面図は以下の通りである.一寸したペンション顔負け.山小屋としては十二分な広さと設備である.
<初ミーティングと夕食>
■初ミーティング
18時丁度に本館の談話室に全員集合.
まずは参加者全員の公式初顔合わせ.簡単な自己紹介を行う.出身地,現住所,年令など実にバラバラ.今回の特徴は夫婦で参加は1組だけ,あとは単独参加だという.前歴など敢えて伺う必要もないし興味もないが,どうやら色々な前歴の方が参加されているようである.いかにもモサ風の方も居られるので,一寸脅威である.
自己紹介で,私と同じ長野県人が3人居ることが分かる.安曇野,伊那,それに作久出身の私の3人である.同郷の方には,やっぱり親しみが湧くのが人情である.
<自己紹介>
■明日の行動予定
ツアーリーダーから,明日の行動予定についての説明がある.
明日は9時に歩き出す予定とのこと.目的地のメムルブー小屋には18時頃到着予定とのこと.
途中にかなり難度の高い岩稜歩きと,クサリ場の下りが何カ所かあるというので,今から脅威である.
■夕食:まずは偉いさんのご挨拶
19時05分から夕食である.
私たちは食堂の中央から少し端に寄ったところに陣取る.私たち以外にも沢山の宿泊客が居る.
山小屋の責任者らしい方が来て,何やら挨拶をしているが,現地語なので難を言っているのかサッパリ,チンプンカンプンである.どうせ,ようこそお出でくださいました.ゆっくりおくつろぎ下さいというようなことを言っているんだろう.まあ,どうでもいいや.
それよりも,ビックリしたのは,ここは山小屋にもかかわらず,棚に沢山のワインらしきボトルが並んでいることである.
<意味が分からないご挨拶を神妙に伺う>
■美味しいスープ
まず最初にスープがサーブされる.これがまた実に美味しい.一寸塩分が多そうだが…でも,思わずお代わり.私は外国に来ても卑しいのである.
<美味しいスープ>
■メインディッシュ
メインディッシュは下の写真の通りである.
ジャガイモがとても美味しい.それに味付けが私たち日本人にも良く合うので,大満足である.ちなみにジャガイモは幾つでも頂戴することができるが,私はジャガイモ2個で十分.
<メインディッシュ>
■デザート
最後はデザート.甘い.
コーヒーを賞味しながら,デザートを頂戴する.
<デザート>
■今日一日も無事だった
20時40分,夕食が終わる.
20時50分,部屋に戻る.この辺りは高緯度である.もう20時を過ぎているのに,外は未だ昼間のように明るい.何となくちぐはぐな気分である.
当初は夕食後シャワーを浴びようと思っていたが,どうも面倒である.それに今日は全く汗をかかなかったので,シャワーは省略して,着の身着のままで,下段のベッドに潜り込む.
まだ,時差を引きずっていて,体調は良くない.血圧も随分高いようである.
“これは…ちと,マズイかな”
と心配になる.
<第2日目のまとめ>
■ラップタイム
9:10 ラディソンブリュプラザ発(専用車)
10:47 KLOIモーテル(11:15までトイレ休憩)
12:28 KRO(13:48まで昼食)
15:15 イェンデスハイム小屋着
■所要時間
ラディソンブリュプラザ発 9:10
イェンデスハイム小屋着 15:15
所要時間 6時間05分(6.1h)
(第2日目おわり)
(第3日目に続く)
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(編集中)