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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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下山後のコーヒーが楽しい丹沢:塔ノ岳(今年6回目)

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                                    <塔ノ岳山頂からの眺望>

      下山後のコーヒーが楽しい丹沢:塔ノ岳(今年6回目)
               (単独山行)
          2017年2月18日(土) 晴・雲多し

■天気予報かが寒いぞと脅す
 昨日(2月11日)までは春を思わせる暖かい日が続いていたが,天気予報は今日(2月18日)からは真冬並みの寒さになると私を脅す.丹沢の塔ノ岳に気持ちよく登るには,真夏の蒸し暑さも困ったものだが,真冬の厳しい寒さも困ったものである.
 厳しい朝の寒さの中,早朝に家から出掛けるには,それなりの覚悟が必要である.それこそ前の晩から,
 ”明日は塔ノ岳に出掛けるぞ,出掛けるぞ…いいか! 出掛けるぞ…”
と何度も自分に”喝”を入れないと,なかなか出掛けられない.
 冬の早朝,なかなか出掛けられないのは,私に限ったことなのだろうか?
 …ま,ともかく,今朝も,何とか塔ノ岳に出掛ける気になって,早朝,3時に起床する.でも,いざ起床してみると,今朝はそれほど寒くはないので,ちょっと安心する.
 例によって,4時10分に家を出発する.私の気配を感じてすぐに吠える犬が居る家を敬遠して,約800歩ほどの距離を遠回りして,全体で約6000歩ほど離れた大船駅へ向かう.大船駅から東海道本線の電車で小田原駅へ.小田原駅で何時ものように5時56分発新宿行急行電車に乗り換えるつもりで10番線へ.ところが,知らぬ間に発車ホームが変わっていて7番線になっている.そのため1本遅い電車に乗ることになる.1本ぐらい遅い電車でもまあ大勢に影響はないが,ちょっと口惜しい.

■日の出が大分早くなった
 何時もより10分遅い6時27分に渋沢駅に到着する.大倉行バス乗車口に並ぶ,前から10人目ぐらい.常連のヤング,NNさんが先客である.私はストレッチをしながらバスの到着を待つ.
 6時40分,臨時バスが出る.空き空き.乗り合わせた常連は,先ほどのNNさん,AIさん,KIさん,HMさん,IIJさん,YSさん.それに堀山の家のおやじ殿他.
 臨時バスは,6時52分に大倉に到着する.KIさん,HMさんなど何人かの常連の皆さんは,すぐに山頂目指して登り始める.私もソソクサと身支度を調えて,6時56分,大倉から歩き出す.完全な独り旅.私は全く自由なマイペースで歩けるので気が楽である.
 大倉付近の道路はとても良く乾いている.つい一週間前の凍てついた道路からは想像もできないほど春めいている.
 日の出も大分早くなったようである.
 7時03分,登山口に到着する頃には,明るい日差しが周囲の木々に降り注いでいる.
 ”気持ちの良い朝だなぁ~”

<大倉尾根登山口>

■日の当たる坂道
 私は,例によって,歩き出しは超ユックリペースである.ノソノソ歩きをしている内に,何人もの登山者に追い抜かれる.
 7時07分,克董窯を通過して,石ころ道に入る.丹沢ベースの手前で,数人の若者に追い抜かれる…が,若者の列の1番後ろに,常連のYSさんが居る.
 {おや…!」
 お互いにビックリするが,歩き始めたばかりの私は,到底,若者グループには付いていけないので,YSさんにも先に行ってもらう.そして,その後も,ほぼ同じペースで登り続ける.
 7時14分,丹沢ベースを通過する.ここから先はだんだんと山道らしくなってくる.
 7時17分,日の当たる坂道に差し掛かる.私のお気に入りの場所である.その理由は,ここまで登ると,進行方向右手の視界が開けて,木立の間から朝日が射し込んでいるからである.ここで,意外にも早くYSさんに追い付く.
 「…平らな所だけ先に行かせてもらいます…」
とYSさんにお断りして,YSさんの先に出る.

<日の当たり坂道>

■観音茶屋
 7時21分,観音茶屋に到着する.未だ朝が早いので,観音茶屋は開店していない.茶屋脇の観音様に会釈して通過する.
 ここから先は,ちょっと勾配が急なジグザグ道になる.
 7時25分,高原の家分岐を通過する.ここで登山道は鋭角に右折,今登ってきた登山道を見下ろすことができる.私は登山道を見下ろしながら,先ほど追い越させて頂いたYSさんを探すが,どうも見当たらない.
 ”おかしいな…そんなに差が付くはずがないのに…”

<観音茶屋>

■見晴茶屋
 7時35分,雑事場ノ平に到着する.
 さきほど勢いよく私を追い越した若者グループが雑事場ノ平のベンチで休憩を取っている.
 7時37分,見晴茶屋に到着する.茶屋はまだ開店していない.茶屋前から日光を反射して白く光る相模湾が見下ろせる.この風景を何とか写真に撮りたいなと思うが,逆光なので,強い光が邪魔をしてろくな写真が撮れない.

<朝日を浴びる見晴茶屋>

■見晴階段
 いよいよ見晴階段に差し掛かる.
 例によって,階段を見上げた写真を定点観測用に撮る.今日も数名の登山客の後ろ姿が見えている.
 ここを力んで登ると,花立階段辺りでスタミナ切れになることが自明なので,心してユックリ,ユックリと登る.
 実は,2月下旬から1週間の予定で,某所にトレッキングに行く予定になっている.そのために,予行演習を兼ねて,今回は,予め想定した時間ピッタリで,塔ノ岳山頂まで登れるかをテストしたいなと思っている.だから,今回はいつもより慎重に歩行速度を調整しようと思っている.

<見晴階段>

■駒止茶屋
 モミジ坂をユックリ登って,7時55分に一本松に到着する.大倉からの所要時間は59分.たった1分とはいえ1時間を切っている.何時もより5分ほど早いラップである.
 ”なぜ,今回は5分早まったんだろう…”
 今朝,小田原駅ホームの階段を登っているときには,何時もより身体が大分重いなと感じていたのに…”何故だ?”
 多分,気温が最適で湿度が低いからではないかと想像する.
 やがて,大倉尾根第2の難所,駒止階段に差し掛かる.
 駒止階段を3分の2ほど登ったところで,私のすぐ前をちょっとふらついた足取りで登っている人がいる.何となく見覚えのある服装をしている.どうやらヤングのNNさんらしい.
 駒止階段を登り切って,8時10分に駒止茶屋を通過する.
 大倉からの所要時間は,1時間12分.最近の平均的ラップより5~6分速い.もっとも10年前の私は,駒止茶屋まで1時間足らずで登れていたので,その頃とは比較にならないが…でも最近の私の体力を勘案すれば,まあ,まあ,のラップである.

<駒止階段>

■堀山の尾根道
 堀山の尾根道に入る.
 尾根道に入ったところは長い木道になっている.木道を渡りきったところで,NNさんに追い付く.
 「…平らな所は先に行かせてもらいます…」
とお断りして,NNさんを追い抜く.
 その先で,富士山が良く見える場所に到着する.肉眼では春霞の中にうっすらと雪の富士山が見えているが,バカカメラで撮影するとご覧の通りである.どんなに目を凝らしても,富士山は写っていないようである.
 8時19分,堀山の道標を通過する.ここから,なだらかな下り坂になる.ここだけは私も全速力で歩く.

<堀山の尾根道から富士山を望む(?)>

■堀山の家
 8時27分,小草平に到着する.小草平のベンチで数名の登山者が休憩を取っている.その中に服装がHMさんに良く似た人が居る,うっかい声を掛けて間違っていたらまずいので,声は掛けないままにする.
 堀山の家はまだ開店していない.同じバスに乗り合わせた堀山の家のオヤジ殿が到着していないんだろうと勝手に想像する.
 堀山の家の入口に釣り下げてある温度計は4.5℃を指している.天気予報で脅されたほど寒くはないようである.
 小草平でも休憩は取らずにそのまま登り続ける.
 困ったことに,小草平から,私の後ろに常連のお一人がピッタリとくっつく.私は速く登れないので,先に行ってくれと言うが,
 「いいから,オレもユックリ登る…」
とのこと.
 萱場平の手前で,8時56分頃,1番バスで来られたYDさんが,私を軽々と追い越して行く.YDさんの脚力が羨ましい.
 「…(塔ノ岳)山頂まで,(所要時間は)2時間20分ぐらいですか…?」
とYDさんに伺ってみる.
 「いえ,もう少し掛かります.2時間30分ぐらいです…」

<堀山の家>

■萱場平
 9時14分,ようやく萱場平に到着する.
 先週の萱場平は新雪に覆われていたが,たった一週間後の今日は,雪など全くなく,春めいている.
 私は,今日も,用心のために6本爪軽アイゼンをリュックに入れているが,今日はどうやらアイゼンは不要のようである.
 萱場平から先も,疲労が蓄積しないように注意しながら登り続ける.今日の気温は登山に最適らしく,全く汗をかかずに楽な気分で登り続けることができる.

<萱場平;写真に写っている登山者は無関係>

■後七分坂(花立階段)
 9時05分,後七分坂(花立階段)に差し掛かる.
 晴れていれば階段下から素晴らしい富士山が望めるが,今日は辺り一面に雲が掛かっていて富士山は全く見えない.富士山の写真を撮る代わりに,花立階段を見上げた写真を撮って,溜飲を下げる.

<花立階段>

■花立山荘
 花立階段を8分掛けて登って,9時13分,ようやく花立山荘に到着する.山荘前から富士山を望むか,完全に雲の中である.山荘前のベンチで,数名の登山客が休憩を取っている.
 大倉から花立山荘までの所要時間は2時間15分.遅い!…が,最近のラップに比較去ればまあ,まあ,というところだろう.どっちにしても,大倉から塔ノ岳までの所要時間が楽々3時間を切るのは確実である.
 堀山の家から花立山荘までの所要時間は46分.こちらはもう少し速く歩いても良さそうである.
 花立山荘でも休憩を取らずにそのまま登り続ける.

<花立山荘>

■花立山
 花立山荘から先の木の階段道が,私にとって1番辛い場所である.踏み高の高い階段には本当に往生するが,諦め気分で,一段一段登るしかない.
 階段道が終わって,ガレ場に入る.つい先ほどまで私の杉目の前に居たKIさんの後ろ姿が何時の間にか見えなくなっている.
 ガレ場で鍋割山山稜の写真を撮るが,富士山が見えないので面白みがない.
 9時24分,花立山山頂を通過する.花立山荘から花立山まで11分もかかっている.
 ”道草が過ぎたかな…”
 9時26分,馬の背で下ってくるチャンピョンとすれ違う.
 「…おや,FHさんですね…」
とチャンピョンは私の名前を確かめるような挨拶をする.

<花立山山頂から蛭ヶ岳方面を望む>

■猫と戯れる
 9時30分,金冷シを通過する.
 さすがに金冷シから先は,まだ残雪がある.最初の階段道を登りきった所に,まだかなり多くの残雪で階段の一具が埋まっているが,雪の表面に泥が付着しているので滑る心配はない.
 疲れるのがイヤなことと,ここまで登ればいくらノンビリしてもラップに大差がないので,極力身体が疲れないように注意をしながら登り続ける.
 山頂直下で,新参のネコと出会う.
 私は,1~2分,このネコの相手をしながら,ネコの写真を数枚撮る.このネコはまだ若い.それこそノラの山ネコである.登山者から食べ物を貰うので,結構,良く太っている.この極寒の山頂で元気に生きているから大したものである.人に良くなれているのが可愛い.
 ”でも,やっぱり華伊達美弥雄さん(亡みゃ~君のこと)が良いな…”

<塔ノ岳山頂のネコ>

■塔ノ岳山頂
 山頂直下の階段で下山してくるYDさんとすれ違う.
 9時48分,塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温はマイナス1℃.冷たい風が吹いていて寒い.
 周囲の写真を撮り終わった頃,MGさん,AIさん,HMさんが続いて山頂に到着する.
 大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は2時間42分.2時間50分が切れたので,私のこの年令にしては,まあ,まあ,というところだろう.もっとも私は何時も過去の自分と未来の自分としか比較しない.その意味では10年前の自分より,平均して30分ほど余計に時間が掛かるようになっているのは紛れもない事実である.

<塔ノ岳山頂>

■山頂は寒い.すぐに下山開始
 塔ノ岳山頂は寒いので,長い間,山頂でジッとしているわけにもいかない.そうかといって,華伊達美弥雄さんが居ない尊仏山荘に立ち寄る気にもなれない.
 「…すぐ降りましょう…」
ということで,居合わせたMGさん,HMさん,AIさんと一緒に,9時58分に下山開始.
 山登りの楽しさを知らない方から見たら,
 ”折角苦労して山頂まで登ったのに,なんですぐに下山しちゃうの…そんなら,最初から登らなければ良いのに…”
と思うだろう.でも,これが違うんだな.でも,山に登らない人に,山登りの楽しさを話しても,理解されないに決まっている.
 今回も,塔ノ岳山頂に居た時間は,たった7分だが,これで十分満足なのだ.
 山頂から最初の階段の途中で,登ってくるYMさんとすれ違う.さらに2番目の階段で,ヤングのNNさん,さらにその下でYSさんとすれ違う.途中で一足先に下山を開始したYDさんに追い付く.
 淡々と下って,10時23分,花立山荘に到着する.山荘前のベンチでは,HMさん,IIJさん達が,私達が下山してくるのを待っている.花立山荘から一緒に下山し続ける.
 10時37分,萱場平を通過する.その先で,下山中のTGさん,ONさんに追い付く.
 10時50分,小草平を通過する.さらに,11時07分,駒止茶屋を通過する.
 11時50分,観音茶屋に到着する.茶屋を覗くと某山荘の主人と常連のIWさんが居られる.私達も観音茶屋に立ち寄ろうかと迷うが,結局通過する.
 12時11分,無事,大倉へ下山する.
 下り所要時間は2時間13分.途中何処にも立ち寄らなかったにしては,下山速度は少々遅いようである.

■ミスタードーナッツでコーヒーブレーク
 大倉発12時401分の路線バスに乗車する.
 渋沢駅ビル1階のミスタードーナッツで,土曜日恒例の270円也のコーヒーブレークを楽しむ.コーヒーをお代わりして,コーヒー1杯の担架を135円にする.こんな些細なことで儲けた気分になるから,我ながら人物が小さいなと思う.でも,山に登ってから味わうコーヒーはまた格別である.
 コーヒーを賞味しながら他愛のない雑談に興じる.これがまた楽しみなのである.
 雑談をしている内に,HMさんが,
 「…堀山の家のベンチで私が休んでいる間に,FHさんがしっかりした足取りで,追い越して行きましたよ…」
と言う,
 ”なんだ,やっぱりHMさんだったんだ…”
と私は内心で思うが,
 「そうだったんですか」
と答える.
 
<ミスタードーナッツでコーヒーブレーク>

■無事帰宅
 渋沢から下り電車に乗るのはYDさんと私の2人だけ.
 私は少々多忙なので,一足先にミスタードーナッツをオサラバする.毎度のことながら,電車に乗車して座関に座ると,程なく眠くなる.車内での居眠りは実に気分が良いが寝過ごす可能性があるので,絶えず眠気と緊張を強いられる.
 小田原で上野東京ラインの電車に乗り換える.ここでも眠気との格闘である.なんとか寝過ごさずに大船で下車する.
 駅構内から外へ出ると冷たい海風が吹いている.とにかく寒いのに往生する.10分ほどの路線バスの待ち時間も寒さが耐えられないほどである.
 15時過ぎに無事帰宅.同居人は買い物に出掛けているらしく不在.勝手に風呂を沸かして,少し熱めの風呂に浸かって今日一日の疲れを癒す.
 そんなこんなで,今日も”良かった,良かった”である.

<ラップタイム>

 6:56  大倉歩きだし
 7:21  観音茶屋
 7:37  見晴茶屋
 8:10  駒止茶屋
 8:27  堀山の家
 9:23  花立山荘
 9:23  金冷シ
 9:48  塔ノ岳山頂着
 9:55    〃    発
10:08  金冷シ
10:20  花立山荘
10:50  堀山の家
11:07  駒止茶屋
11:34  見晴茶屋
11:50  観音茶屋 
12:11  大倉着

[山行記録]

■水平歩行距離        7.0km(片道)

■累積登攀下降高度     1,269m

■上り所要時間(休憩時間込み)
  大倉発             6:56
    塔ノ岳山頂着          9:48
    (所要時間)        2時間42分(2.70h)
  水平歩行速度      7.0km/2.70h=2.59km/h
  登攀速度         1,269m/2.70h=470m/h

■下り所要時間(休憩時間込み)
  塔ノ岳発            9:58
    大倉着            12:11
   (所要時間)        2時間13分(2.22h)
 水平歩行速度      7.0km/2.22h=3.15km/h
  下降速度         1,269m/2.22h=572m/h
                                                                                  (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bd9ce8df78a3639c5f16bcf66f7816c0
「丹沢の山旅」の次回の記事
なし

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
 また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.






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