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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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アンデス・ブランカ山脈紀行;第7日目(3);トレッキング3日目;ヤマコラル幕営地;第7日目の総括

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                             <ヤマコラル幕営地>

    アンデス・ブランカ山脈紀行;第7日目(3);トレッキング3日目;
                  ヤマコラル幕営地;第7日目の総括
           (アルパインツアー)
       2016年9月6日(火)~16日(金)

第7日目;2016年9月13日(火) (つづき)  晴

前の記事
  ↓
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/96f728435972cf9dd70c0b4158ced116

<ルート地図>

■トレッキング3日目のコース全体図(再掲)

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■サンタクルスとカラス山脈

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<サンタクルス川に沿って>

■昼食を終えて再び歩き出す
 青空の下で昼食を終えた私達は,13時18分に再び歩き出す.いよいよ午後の部の始まりである.暫くの間,サンタクルス川の左岸沿いのごく緩やかな下り勾配の道が続く.進行方向右手に,小さな池が見えている.池の先には深いU字谷が落ちているのが見える.

<前方に深いU字谷が見える>

■水平な道が続く
 小さな池を廻り込むようにして,谷の右岸に近ずく.暫くの間,ほぼ平坦な道が連続する.
 13時50分,記録を残すために,下の写真を撮る.先頭を行く数人と,道草をしながら歩く後ろの数人との間が少し空いてしまう.
 ほぼ水平な歩きやすい道も,14時頃終わりになる.その先は岩礫がごろごろと転がっているちょっと急な下り坂になる.

<平坦な道をノンビリと歩く>

■急峻な岩場の滝
 やや急な坂を少し下った14時丁度,右手の断崖を流下する滝が良く見える場所を通過する.現地ガイドに伺うとこの滝は名峰サンタクルス(Samta Cruz;標高6,241メートル)から流下しているという.
 それほど大規模な滝ではないが,荒々しい岩肌を割り込むようにして流下する姿はなかなかなものである.
 「この滝,名前を教えて下さい…」
と現地ガイドに伺う.ガイドはニヤリとしながら,
 「特に名前はないよ…」
とちょっと訛った英語で答える.


<姿,形の良い滝>

<滝を眺めながら…>

■礫と石が散らばる水平道
 滝が見える場所からは礫や石が転がっている水平道が続く.私達は典型的なU字谷の中を歩いている.
 遙か前方に山脈が連なっているのが見える.
 相変わらず背後からジリジリと太陽が照りつける.

<U字谷の中の水平路>

■カラス山脈を眺めながら休憩
 14時08分,カラス山脈の山々が良く見える場所で休憩を取る.GPSで測定すると,標高3,840メートルの地点である.私達は,まだ,富士山より標高が高いところにいる.
 谷の左岸,つまり南の方向に,真っ白な尖鋒が幾つも聳えている.山麓の氷河が溶け出し,岩を削って滝になっている.手許の地図で山座同定してみるが,地図の縮尺が大きすぎて,山の名前を精度良く同定することはできないが,アルテソンラフ(Artesonraju;標高6,025メートル)か西北西に連なるカラス山脈(Verados Caras)の山々であることは確かである.
 手持ちの地図には山の名前は掲載されていないのでさっぱり分からないが,カラスは双耳峰である.標高は東峰6,020メートル,西峰6,025メートルである.いずれにしても,そう簡単には人を寄せ付けない神の領域の山である.ただ一つの例外は.私が8年前に登ったピスコ山(Pisco,標高5.752メートル)である.ピスコ山は,今見えている山群から向かって左側の馬蹄形に続く山並みの一角にある山である.
 休憩を終えて,14時03分,また歩き出す.

<カラス山脈の山々と滝が見える場所で休憩>

<広い河原の岩礫道>

■巨石と岩礫の道
 この辺りからは,傾斜はそれほどでもないが,巨石と岩礫ばかりの歩きにくい道が連続する.
 大きな石を避けたり,逆に石伝いに歩いたり,石車に乗らないように注意したりで,結構緊張し通しの道が続く.
 14時16分,小さな川を徒渉する.
 
<岩礫混じりの道が続く>                        <小川を徒渉>

■遠くに幕営地が見え始める
 何時の間にか,谷幅がかなり広くなっている.つい先ほどまで荒々しい様相だったサンタクルス川も,平野を流れる長閑な川になっている.
 踏み跡道が広い河原の中央付近を真っ直ぐに続いている.これまでの岩礫混じりの道とは比べものにならないほど歩き易い.
 14時24分,ツアーリーダーのIBさんが,
 「…あそこにキャンプ場が見えますよ…」
という.
 やや単調な河原歩きが続いていたが,いよいよ幕営地が見えるところまできたことがわかると,ヤレヤレ観で一杯になる.
 ”意外に早く目的地に到着するな…”

<遠くにヤマコラル幕営地が見える>

■途中で見かけた変わった花
 路傍でサボテンを小さくしたような奇妙な植物が群生しているのも見つける.花のことはサッパリ…だが,何となく気が惹かれるので,何枚かの写真をデジカメに収める.乾燥している台地にポツン,ポツン,…と咲いている花はとても目立つ.

<小さな赤い花が魅力的>

<ヤマコラル幕営地>

■ヤマコラル幕営地に到着
 14時52分,ヤマコラル幕営地に到着する.少々強い風が吹いている.幕営地入口に粗末な小屋が建っている.その脇に数頭の馬が繋がれている.馬たちの眼がとても可愛い.
 幕営地入口には「Llamacorrai 3,795m.s.n.m」と表示された案内板が立っている.
 
<ヤマコラル幕営地に到着>                       <ヤマコラルの案内板>

■幕営地の様子
 幕営地の中に入る.深くえぐられたU字谷の中に作られた平地が幕営地である.前方には,明日下る谷間が続いている.
 現地スタッフが私達よりも早く幕営地に到着していて,甲斐甲斐しく,諸々の準備をしている.後ろに見える黄色のテントが私達が宿泊するテントである.
 
<幕営地の様子>

■ジャンケン
 ツアーリーダーが,男性陣3人に話しかける.
 「…男性用のテントはこれまでと同じように2張です.だれが1人でテントに入るかを3人で決めて下さい…」
とのこと.
 言われてみれば,ホテルとテント泊を含めて,昨夜までに各自1回ずつ1人部屋または1人テントを経験している.
 今晩以降,明日のテント泊,明後日のホテル泊の2泊が残っている.
 「では,ジャンケンで決めましょう.最初に勝ち抜いた人は,テント泊とホテル泊のどっちを1人で泊まるかを決めましょう.その後残った2人の内,買った人は今夜1人でテントに泊まることにしましょう…」
これでルールは決まる.
 だれからともなく,
 「最初は”グー”」
という掛け声が出る.
 その瞬間,私は”シメタ~ッ”と喜ぶ.実は心理学で,最初はグーのときに勝つ確率が高いにはチョキとパーのどっち?,という雑談を聞いたことがある(でも,ここでは明かさないことにする).
 私は期待を込めて,勝つ確率が高い方を出す.案の定,一発のジャンケンで私は勝ち逃げ.私は躊躇なくカラスのホテルでの11人部屋を所望する.したがって,今夜は必然的に1テント2人である.一緒のテントにSIさんが私と一緒のテントになる.
 まずは,指定されたテントに入って,荷物の整理をしながら一休みである.
 まだ日が高いので,テント内もポカポカと暖かである.
 
<黄色い宿泊テントが並ぶ>                     <まずはテントに入って一休み> 

■コーヒーブレーク
 16時丁度から,食事テントでコーヒーブレーク兼打合せである.日が暮れると極端に寒くなるのを予想して,防寒具を着て食事テントに向かう.
 ツアーリーダーが日本から持参した各種お茶,スナックなどを提供してくれる.ツアーも7日目ともなると,お互いに打ち解けてくる.愉しい一時である.
 また例によって血中酸素濃度と脈拍を測定する.
 私の値は,
      血中酸素濃度       90パーセント
      脈拍             68回/分
である.まあ,まあ,の数値だと言えよう.
 17時過ぎにお茶会は終わる.そろそろ夕食の準備のために,食事テントを一旦出なければならない.
 各自,自分たちのテントに引き上げる.

<コーヒーブレーク>

■夕食
 18時から夕食である.
 外はもう暗くなっている.昼間の気温からは想像できないほど外は寒くなっている.
 食事テントの中には,勿論,証明はあるが,薄暗いのは仕方がない.
 板前の経験があるというツアーリーダーのIBさんが即席で作った白菜の漬け物がとても美味しい.食事もテント泊のことを考えると上々だが,まだ,富士山山頂と同じ程度の高所である.当然,高所の影響を受けているので,あまり食べられない.ほどほどの量だけ食べて夕食をおわりにする.
 IBさんから明日の予定を伺う.
 5時30分 起床
 6時10分 朝食
 7時00分 歩き出し
 5時間ほどの歩行で,多分,12時頃,トレッキング終点のカシャパンパに到着.
 カシャパンパからは専用車に乗ってワラスへ.
 いよいよ,トレッキングもフィナーレを迎えるなと思うと感無量である.
 
<夕食のメニュー>

■テント泊最後の夜
 19時30分,お開きになる.
 トイレテントに立ち寄ってから,自分のテントに戻る.二人テントなので,ヘッドランプを点けてゴソゴソしているわけにもいかないので,そのままシュラフに潜り込んで就寝する.
 振り返って見ると,トレッキングを開始して以来,一度も下着を取り替えていない.文字通り着の身着のままで過ごしている.
 ”多分,物凄く臭いだろうな…”
と想像するが,あと1日だけ辛抱すれば,ワラスのホテルで身体を洗えるし,衣類も取り替えられる.明日がワラスに到着するのが楽しみである.
 こうして,ペルー滞在7日目も無事終わった.

[第7日目の総括]

<歩行距離と標高の概念図>

<ラップタイム>

 advanced.bold_desc6:50  タウリパンパ幕営地出発(標高4,100メートル)
 8:10  標高4,250メートル地点(8:20まで休憩)
 8:40  標高4,140メートル地点(9:04まで休憩)
 9:50  標高3,900メートルの河原(10:10まで休憩)
10:35  サンタクルス川左岸崖下付近
10:40  標高4,010メートル地点(10:50まで休憩)
11:25  進行方向右手前方に湖
11:45  標高3,870メートル地点(11:56まで休憩)
12:36  標高3,790メートル地点;草原(13:18まで昼食)
14:08  標高3,840メートル地点(14:03まで休憩)
14:52  ヤマコラル幕営地到着(標高3,600メートル)

[歩行記録]

■水平歩行距離(概算)           11km     

■累積登攀高度(概算)                        200m

■累積下降高度(概算)           650m

■所要時間(休憩時間込み)
 タウリパンパ幕営地発            6:50 
 ヤマコラル幕営地着                         14:52
 (所要時間)                      8時間52分(8.87h)
 水平歩行速度                     11km/8.57h=1.28km/h
                                   (第7日目終わり)
                                   (第8日目に続く)
つづき(第8日目)の記事
  ↓
(執筆中)

「ブランカ山群トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ac14bd1d44b99a378555e26864f76b7
「ブランカ山群トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9e3ba704d9bf4f7278473747420c4534

[参考資料]
ペルー周遊記(ピスコ山登頂);インデックス
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f78082280c7a6bb87b1810478b6786ea

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