<タウリバンパの幕営地>
アンデス・ブランカ山脈紀行;第6日目(4);トレッキング2日目;
タウリパンパ幕営地;第6日目の総括
(アルパインツアー)
2016年9月6日(火)~16日(金)
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f800f12684999c6d8a6bcbd547327561
<タウリパンパ周辺地図> (再掲)
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<タウリパンパの夕暮れ>
■タウリバンパ幕営地に到着
17時24分,無事にタウリパンパ幕営地に到着する.
今朝,6時30分にパリア谷出合から歩き出してから,10時間54分に及ぶ長時間のトレッキングが漸く終わる.
辺りはもう夕暮れ時を迎えている.日が当たっている日中はチリチリと暑かったが,日が暮れた途端にやたらと寒くなる.急激な気温の変化に身体を慣らすのは大変である.
今回のツアー参加者の内,男性は3人.3人で2張のテントを使用するので,毎日,誰かが1人で1張のテントを専用することができる.今夜は私にその順番が回ってくる.今夜は,私1人では広すぎるテント1張を占有する順番である.
まずは割り当てられたテントに入る.テントの中は広々としている.私はテントの真ん中にマットを敷いて,まずはシュラフの準備をする.
もう大分寒くなっているので,防寒具を着た上で,すぐにもシュラフに潜り込みたいが,そうもいかない.
<タウリパンパ幕営地>
■洗面のお湯と砂糖湯
テントの中で,ウマに運んでもらった荷物やリュックの中をゴチャゴチャと整理する.
17時41分,現地スタッフが呼ぶ声がするのでテント入口を開けてみる.現地スタッフが2人居る.1人が洗面器の洗顔用のお湯を,.もう一人がコップにお湯を注いでくれる.
「…砂糖は…」
と英語で私に聞く.
「じゃあ…スプーンに2杯入れて…」
と所望する.
寒いときにお湯は有り難い.
まずは砂糖湯をユックリと飲む.飲むにつれて身体が温かくなる.砂糖湯で身体が少し温まったところで,洗面器のお湯で歯を磨き,顔や手足を拭く.これでかなりサッパリとした気分になる.
<現地スタッフが洗面用のお湯と砂糖湯を配る>
■夕暮れの尖鋒
夕食は19時からである.
まだ少し時間がある.もう随分と寒いが,夕食までテントの中でジッとしているのも退屈である.
私は防寒着を重ね着してから,デジカメを持ってテントの外に出てみる.
目の前に尖鋒が2座聳えている.夕陽を浴びて峰が光っているのクルイカシャヤナ(Curuicashajana;標高5,500メートル)のような気がするが,ども定かではない.
<夕暮れの尖鋒>
■夕暮れで寒くなる
18時を過ぎると,辺りが薄く楽なり始める.雲が夕陽を浴びて光っている.素晴らしい夕暮れである.ただ,私のデジカメでは光の微妙さを描写するのはかなり難しい.
私は光り輝く夕空を眺めながら,今日一日も何とか無事に過ごせたなと振り返る.
外で何時までのウロウロしていると,寒くて風邪を引きそうである.一旦,自分のテントに引っ込むことにする.
<夕暮れ>
<タウリパンパの夜>
■今日の血中酸素濃度
19時00分から夕食である.
時間より少し早めに食事テントへ向かう.テント内には,薄暗いけど照明がある.
食事の前に,明日,7日目の行動計画の説明がある,明日はトレッキング3日目である.
説明の途中でパルスオキシメーターで,各自,自分の兼中酸素濃度と脈拍を計測する.私は,
血中酸素濃度 87パーセント
脈拍 73回/分
である.まあ,良くも悪くもないという所だろう.
■夕食だが食欲不振だ
ここは富士山の山頂よりさらに300メートル以上高い所である.ここ毎日高い所を歩いているので,身体が鈍感になっているのか,高所だからといって,特に体調に変化があるようには思えないのだが,食欲はあまりない.やっぱり高所の影響を受けているのだろう.こんなときに無理をして食べるとお腹を壊してしまう可能性が強いので,私の夕食の量は半人前にしてもらう.実は私だけでなく,多くの人が夕食を半人前にしている.
今日の夕食の主食はパンとライスである.
幸いなことにパンはとても美味しい.でも,ライスは…
ここは標高4,000メートルを超える高所なので,ライスは余り良く炊けないようである.
ネーベンはスープと味噌汁.
味噌汁はツアーリーダーのIBさんが日本から持ってきもの.IBさんはその他に梅干し,醤油,各種漬物,お茶,コーヒーなど沢山用意してくれている.
IBさんは料理店でアルバイトをしていた経験があって,料理が上手である.毎日,夕食時にあり合わせの野菜を使って即席の漬物を作ってくれる.これがまた格別に美味しい.IBさんのお陰で夕食が賑やかになる.
テント泊中の食べ物で一番美味しかったのは何だと聞かれたら,私は何の戸惑いもなくIBさんの作った即席漬物だと答えるだろう.
最後にデザートが付く.写真は撮らなかったが,餡蜜もどきの甘いもの.甘いものは別腹.美味しく頂戴する.
<6日目の夜食;スープ> <メインディッシュ>
■早々と就寝
20時頃,夕食を終える.
外は真っ暗.ヘッドランプを頼りに自分のテントに戻る.
広いテントに,今夜は1人.何となく開放感がある.明日,ウマに運んでもらう荷物と,リュックに入れて自分で運ぶ荷物を仕分けてから,トイレテントに向かう.
真っ暗な中,途中で,古い便壺跡に落ちないように気を付けながら,トイレテントを往復する.上空は日本では絶対に見る事ができないほどの満天の星空である.
テントに戻っても,何もすることがないし,寒いので,早々とシュラフに潜り込むことにする.昨夜,夜中に寒くなって困ったので,今日は防寒具をもう一枚余計に着込んでから修羅湯に入り込む.
テントには防音効果が全くないので,近くのテントでの話し声が筒抜けになって,聞こえてくる.勿論,別に聞き耳を立てなくても,何を話しているかハッキリ聞こえる.
”…これは,注意しなければ…”
その内に,何時の間にか眠ってしまう.
どのくらい眠っていたのか分からないが,突然の犬の遠吠えに目が覚める.彼らのことを地域犬というようである.この犬たちには特定の飼い主は居ないが,何となく人里に住み着いている野良犬である,ただ,どの犬も温和しくて,従順そうである.
こうして,ブランカの旅,6日目も無事終わった.
[第6日目の総括]
<歩行距離と標高の概念図>
<ラップタイム>
6:30 パリア谷出合幕営地から歩き出し
8:00 休憩(8:10まで)
8:41 衣服調整
9:17 休憩(9:27まで)
10:08 休憩(10:25まで)
11:12 小川を渡る
11:19 昼食(12:33まで)
13:18 休憩(13:29まで)
13:42 休憩(13:52まで)
14:00 ウニオン峠着
14:23 〃 発
15:00 休憩(15:10まで)
15:47 休憩(15:52まで)
16:47 休憩(16:53まで)
17:24 タウリパンパ幕営地着
※休憩時間合計 1時間56分(156分=1.93h).
[歩行記録]
■水平歩行距離
パリア谷出合幕営地→ウニオン峠 約 5.0km
ウニオン峠→タウリパンパ幕営地 〃5.5km
---------------------------------------------
合 計 約10.5km
■累積登攀高度 約950m(細かい登りは無視)
■累積下降高度 約650m(細かい下りは無視)
■上り所要時間(休憩時間を含む)
パリア谷出合幕営地発 6:30
ウニオン峠着 14:00
(所要時間) 7時間30分(7.50h)
水平歩行速度 約5.0km/7.50h=約0.667km/h(=667m/h)
登攀速度 約950m/7.50h=約127m/h
※高所登山がいかにきついかが分かる数値である.
■下り所要時間(休憩時間込み)
ウニオン峠発 14:23
タウリパンパ幕営地着 17:24
(所要時間) 3時間01分(3.02h)
水平歩行速度 約5.5km/3.02h=1.82km/h
下降速度 約650m/3.02h=215m/h
※高所にも拘わらず下りはそこそこの速度で歩いている.
■全行程所要時間(休憩時間込み)
パリア谷出合幕営地発 6:30
タウリパンパ幕営地着 17:24
(所要時間) 10時間54分(10.90h)
休憩時間比率 1.93h/10.90h×100=17.7%
水平歩行速度 約10.5km/10.90h=0.96km/h(=960m/h)
※1時間に950メートルしか歩いていない.
(6日目終わり)
(7日目に続く)
つづき(7日目)の記事
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(執筆中)
「ブランカ山群トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ac14bd1d44b99a378555e26864f76b7
「ブランカ山群トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9e3ba704d9bf4f7278473747420c4534
[参考資料]
ペルー周遊記(ピスコ山登頂);インデックス
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f78082280c7a6bb87b1810478b6786ea
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