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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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アンデス・ブランカ山脈紀行;第6日目(1);トレッキング2日目;名峰展望の登り坂

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                              <青空に聳えるタウリラフ>

  アンデス・ブランカ山脈紀行;第6日目(1);トレッキング2日目;
                      名峰展望の登り坂
           (アルパインツアー)
       2016年9月6日(火)~16日(金)

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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/a33e8f11254f03929b3f6a62036e7312

<ルート地図>

■トレッキング2日目広域地図

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■トレッキング2日目のルート地図

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<パリア谷出合の朝>

■スプーン2杯のお湯で目が覚める
 テントでの寝心地は余り良くなかった.もちろん,そんなことは覚悟の上だが…
 まずは,やっぱり夜中に寒くなってしまい,またもやリュックから衣服を引っ張り出して着込むことになってしまう.そればかりではなく,マットが硬くて,同じ姿勢でずっと寝ていると,腰の骨が痛くなりはじめる.そのために何回も,何回も寝返りを打つ.
 そんなこんなと,標高3,800メートルという富士山より高い所ということもあって,まんじりともしない一夜を過ごす.
 その内に,5時になる.
 現地スタッフが,お湯を持って起こしに来る.
 大きなヤカンからステンレス製のカップに熱いお湯を注ぎながら,
 「砂糖は? スプーン1杯,それとも2杯…」
と英語で聞く.
 私はスプーン2杯の砂糖を入れてもらう.
 歩の甘いお湯を飲んでいるうちに,なんとなく気分が高揚してくる.
 さらに金だらい一杯のお湯が配られる.このお湯で歯を磨いたり,顔を洗ったりする.これで気分は更にサッパリする.

■早朝のピラミデとパロン
 テントから外へ出てみる.とにかく寒い.
 丁度夜が明け始めている.谷の向こうにはピラミデとパロンが薄明の中に聳えている.山麓には斜めに雲が掛かっている.
 ”なんという神々しさ,素晴らしさだろう…”
 私が持っているオンボロデジカメで,果たしてこの光景を何処まで描写できるか分からないが,とにかく数枚の写真を撮る.

<早朝のピラミデとパロン>

■朝食
 5時50分,食事テントへ向かう.
 食事テントの中も寒くて薄暗いが,これはやむを得ない.
 すぐに朝食である.メニューは熱いスープとパンケーキである.ここは富士山を優に超える高所である.食欲も減退しているし,無理に食べると腹を壊すので,パンケーキは半分だけ食べることにする.
 朝食は30分ほどで終わる.
 テントに戻って,リュックに入れて自分で運ぶ荷物と,ウマに運んでもらうにもつとに仕分ける.自分で運ぶ荷物は,雨具,防寒具,ヘッドランプ,飲料水ぐらいのもの.背負う荷物が軽くなり大助かりである.
 使用したシュラフ類も,ウマが運んでくれる.
 
<朝食のスープ>                             <パンケーキ>

■出発前の幕営地
 朝食を終えて,一旦,自分のテントに戻る.辺りはもうすっかり明るくなっている.幕営地のあちらこちらに,いろいろな動物が居る.どの動物も皆温和しい.何とも微笑ましい風景である.それにしても,この動物たちは寒い夜空を露天で過ごしたに違いない.改めて凄いなと思う.
 出発前に,トイレテントでトイレを済ませる.正直に言えば,トイレテントは苦手である.でも,テント泊の旅ではそんなことを言っていられない.ペルーのトイレテントは,落とし紙,石灰,手洗いの水があるだけ大変上等だと思わなければならない.
 テントの中に忘れ物がないかを確認して,6時25分,集合場所へ移動する.

<朝の幕営地>

<パリア谷出合を出発>

■未だ寒い幕営地を出発
 6時30分,現地ガイドを先頭に,パリア谷出合幕営地から歩き出す.
 私はノンビリ写真を撮ったり,メモをしたりしながら歩きたいので,一行の一番最後にくっついて歩くことにする.
 今の気温が何度あるのか良く分からないが,とにかく空気が乾燥していて寒い.
 6時43分,ピンク色の花が咲いている木の脇を通過する.花好きの人が,
 「あつ! ○○が咲いている」
と喜んでいるが,私はこの花の名前を聞いた2~3秒後には,もう忘れてしまう.
 花に詳しかったら,さぞかし山行も楽しかろうと思うのだが,花の名前はとてもではないが覚えられない.
 
<パリア谷出合幕営地を出発>                     <ピンクの花を咲かせる木>

■白い峰,チャクララフ
 7時07分,進行方向左前方の谷間の向こうに真っ白な尖鋒が見えている.私はこの白い峰が気になるので,ツアーリーダーのIBさんに,
 「…あの白い山は何処ですか?」
と伺う.
 「あれですか.あれはチャクララフですよ…」
と教えてくれる.
 チャクララフ(Chacraraju,標高6,112メートル)は,パリア谷出合から南西の方向にある尖鋒である.私の頭の中の地図は何だかこんがらかって良く分からなくなる.でも,もしこの白い山がチャクララフだったら私達は西北西の方向に向かって歩いていることになる.大筋では北に向かうはずだが,局所的には西北西に向かうこともあるんだろうなということで納得する.

<左手にチャクララフを見ながら歩き続ける>

■深い谷間を左手に…
 7時15分頃,左手に深い谷間を見ながら,やや急な坂を登り始める.
 現在地を手持ちの地図で確かめたいと思うが,地図の縮尺が大きすぎて,現在地を正確に把握することが困難である.ただ辺りの地形から判断して,左手に見えている谷は,多分,ピラミデ方面に向かうパリア谷(Q Paria)であろう…と,いうことにしておこう.
 そんなに急傾斜というわけではないが,上り坂が連続する.標高が高いところなので,結構息苦しさを感じる.先頭の人が余り速歩にならないように願うのみである.

<深い谷間を左手に…>

<氷河と残雪の名峰を眺めながら…>

■白い尖鋒,チャクララフとパロン
 7時17分,進行方向左手の深い谷間の先に氷河と雪に覆われた尖鋒が輝いている.パリア谷の突き当たりに聳えるチャクララフ(Chacraraju;標高6,112メートル)とピラミデ(Piramiide;標高5,885メートル)であろう(間違っているかもしれない).
 チャクララフの頂上に,雲が掛かり始めている.
 二つの尖鋒を見上げると,何となく血が騒ぐ.
 ”あのチャクララフの南には,8年前に登った事があるピスコ山(Pisco;標高5,756メートル)が聳えている筈だ”

<白い尖鋒>

■チャクララフを仰ぎ見ながら休憩
 8時00分,チャクララフが見える場所で,歩き出してから最初の休憩を取る.
 高度障害があって手元が狂ったのか,それともボロカメラのせいか知らないが,肝心の休憩を取っている場所が真っ暗に移ってしまった.露出不足なのだろう.
 写真の右上にちょっと見える尖鋒がチャクララフである.

<チャクララフを見ながら休憩>

■ウマの隊列が追い越して行く
 8時10分,休憩を終えて歩き出す.
 15分ほど歩いたところで,大きな荷物を背負ったウマの隊列に追い越される.多分,私達のチームが使う食材や器具を運んでいるようである.
 前方には峨々とした山脈が広がっている.絵になりそうな素晴らしい構図だが,写真に撮ってみると,遠景の山脈が露出オーバーになってしまい,思うような写真が撮れていない.
 ”サノバビッチ!”
<ウマの隊列が追い越して行く>

■チョピカルキを眺めながら衣服調整
 8時41分,標高3,920メートル地点で,衣服調整のために休憩を取る.振り返ると,雲を被った名峰チョピカルキ(Chopicalqui;標高6,354メートル)が聳えている.
 今日も天気は上々である.明け方はあんなに寒かったのに,太陽が照り始めると,一気に気温が上がり始める.ここは富士山を越える高所である.太陽は何も遮る物のない透明な空気だけと通って直接照りつけるので,ジリジリとした熱線のような暑さを感じる.ちょうど反射板付きの電熱器にあたっているような感じである.
 ここから先は岩稜歩きがつづく.

<素晴らしい風景の中で衣服調整>

<秀峰タウリラフとプカラス>

■青空にダウラギリ
 9時17分,前方にタウリラフ(Taulliraju;標高5,830メートル)が見える場所に到着する.素晴らしい風景である.ここで写真タイムを取って貰う.本当はこの辺りでせめて30分程度の時間があればユックリとスケッチしたいところだが,そうもいかない.私はメモ帳を取り出して,辺りの様子を書き留める.

<前方に聳えるタウリラフ>

■岩稜を行く
 写真タイムを終えて9時27分に歩き出す.
 岩混じりのやや急な登り坂になる.谷間を高巻きしたトラバース道が続く.前方には鋸の刃のようにギザギザした山が見えている.
 山沿いに白い雲が 沸いている.
 空気は乾燥しているので,汗ばむことはないが,直射日光がジリジリと暑い.

<岩稜を行く>

■プカラスを眺めながら休憩
 10時08分,前方に雪を抱く大きな山が見えるところで休憩を取る(標高4,280メートル).
 現地ガイドにあの山は何だとたどたどしい英語で聞く.
 「プカラスだよ…あの山の後ろ側を廻り込むように峠道があるよ」
とのこと.でもガイドも私も拙い英語でのやり取りである.正しく聞き取れたかどうか良く分からない.
 仮にこのやり取りが正しいとすれば,下の写真に写っている姿,形の良い山はプカラス(Pucaraju;標高5,029メートル)である.
 地図で確かめると,確かにこの山の裏手にプカラス峠(標高4,640メートル)がある.ここもどうやら凄いジグザグ道のようである.

<プカラスを眺めながら休憩>

■休憩はコカ茶
 休憩中に現地ガイドが,全員にコカ茶を振る舞ってくれる.彼は若干24歳の青年である.それにしてはよくまあ気が利くなと感心する.
 感謝しながら美味しく頂戴する.
 10時25分,休憩を終えて,歩き出す.

<休憩はコカ茶>

<長くて急な登り坂>

■池の畔を通過する
 11時03分,小さな池の畔を通過する.手許の地図には,この池が小さな点のように記されているが,池の名前は書いてない.
 現地ガイドに,この池の名前を聞いたが,とくに名前はないとのことである.
 池のすぐ後ろにプカラスが聳えている.

<池の畔を通過する>

■小川を渡る
 11時12分,小川を渡る.
 特に橋が架かっているわけではなく,石伝いに渡る.この辺りまで登ると,辺りは荒涼とした荒れ地になり,さすがに牛などの放牧は見当たらない.
 歩き進むにつれて,山道は次第に険しくなる.

<小川を渡る>

■急坂に差し掛かる
 休憩を終えて歩き出すと,上り坂が次第に急坂になり始める.標高が高いところでの急坂は結構堪える.歩行速度はどうしても遅くなる.
 この辺りからウニオン峠を越えるまで,長い急坂が連続する.いわばこの辺りがブランカ山脈トレッキングの核心部ということになる.

<次第に急な登り坂になる>

■後ろにウマが1頭
 11時45分頃,坂の途中で後ろを振り返る.
 坂の一番下に,ウマが1頭,付いている.このウマは予備.もし疲労困憊した人が出たら乗せて運んでやることになっている.ただし馬に乗れるのは上り坂だけ,下り坂は危ないので乗せないとのこと.
 ”ひょっとしたら,オレもこのウマのお世話になるかもしれないな…”
と登り続けながらも少々不安になる.

<後ろにウマが1頭>

■上り坂がジグザグに続く
 長いジグザグの登り坂が連続する.途中から1人がウマに乗せて貰う.その後も,何人かが交代でウマに運んでもらう.
 私はついに頑張り通してウマのお世話にはならなかった…が,ウニオン峠付近でリュックだけウマに運んでもらった.

<ジグザグの登り坂が続く>

<青空の下で昼食>

■絶景を眺めながら昼食
 11時49分,プカラスの絶景が見える場所で昼食を摂ることになる.まさに絶景.
 私達は,思い思いの場所に腰を下ろす.
 ”ああ,やれやれ,やっと昼食か…”
という安堵感に浸る.
 ここの標高は4,510メートル.富士山より遙かに高い所である. 

<絶景を眺めながら昼食>

■まずはスープ
 馬の背で運ばれてきた食事が配られる.
 まずはスープ.
 このような高所で,すぐに温かいスープが頂けるとは…やっぱりツアー登山は有り難いなと思う.
 勿論,美味しく頂戴する.

<まずはスープ>

■続いてパンケーキ
 メインディッシュは,パンケーキ(と言うんだろうか?),トマト,ブロッコリーなどが添えられている.
 プラスティックながらちゃんとしたお皿とフォークが付いている.
 なにしろ,ここは高い所.酸素が不足気味出る.胃腸の活動もそれなりに弱っているので,無理は禁物である.腹6~7分目ぐらいで食べるのを止めておく.

<昼食のメインディッシュ>
                                  (つづく)
つづきの記事
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(執筆中)

「ブランカ山群トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ac14bd1d44b99a378555e26864f76b7
「ブランカ山群トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9e3ba704d9bf4f7278473747420c4534

[参考資料]
ペルー周遊記(ピスコ山登頂);インデックス
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f78082280c7a6bb87b1810478b6786ea

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
 また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.









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